どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2021年5月18日(火)新発売、明星食品のカップ麺「175°DENO担担麺 汁なし黒ごま担担麺」の実食レビューです。
札幌発の担担麺専門店「175°DENO担担麺」監修 “ファミリーマート限定” PBカップめん第5弾にして初の試み「黒ごま担担麺(汁なし)」を再現!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
175°DENO担担麺 汁なし黒ごま担担麺
175°DENO担担麺(ひゃくななじゅうごど での たんたんめん)とは、北海道札幌市中央区南1条西6丁目に本店を構える担担麺の専門店で、創業は2013年(平成25年)4月2日。まだ現在ほど花椒(かしょう)の痺れに注目が集まっていなかった当時、それを強調した175°独自の担担麺は、ラーメン激戦区として知られる札幌の地で瞬く間に “行列のできる担担麺専門店” としての地位を確立します。
175°DENO担担麺という個性的な屋号の由来は、湯島の名門「四川担担麺 阿吽(あうん)」出身の経歴を持つ創業者 “DENOミツヒロ” こと出野光浩(での みつひろ)店主の名前と “自家製ラー油を作る際の温度” にちなみ、店主が修行した有名中華料理店の技術と日本のラーメン技術を融合させ、本場四川の担担麺でも日本の担担麺でもないスタイルを生み出した “DENOオリジナルの担担麺” という意味を込めて命名されました。
今回のカップ麺「175°DENO担担麺 汁なし黒ごま担担麺」は、東京都渋谷区に本社を置く明星食品株式会社と175°DENO担担麺(「株式会社175」代表取締役社長・出野光浩氏)の共同開発商品で、コンビニの中でもファミリーマートにしか売ってない、販路限定・数量限定のPB(プライベートブランド)商品として企画されたもの。
「175°DENO担担麺」監修のカップ麺は、2019年4月23日に発売されたファミリーマート限定商品「175°DENO汁なし担担麺」を皮切りに、同年11月5日に汁ありカップ麺「175°DENO担担麺」を、翌2020年5月12日には再び「175°DENO汁なし担担麺」を、同年10月27日に「175°DENO担担麺」をリリースしているため、今回の「汁なし黒ごま担担麺」は175°DENO担担麺監修カップめん第5弾。
創業時に期間限定だった黒ごま担担麺は、現在グランドメニューとして提供させて頂いております。
175°DENO担担麺 | 札幌発の担担麺専門店(公式ウェブサイト)お品書き
黒ゴマ独自の香ばしい香りとほのかな苦み、香りの強い香酢を使用したこだわりのゴマだれ。
見た目にも美しく食欲を掻き立てます。
カップ麺のモデルになっている「黒ごま担担麺(汁なし)」について、175°DENO担担麺の公式ウェブサイトでは上記のように写真付きで紹介されており、重ねてECサイト(公式オンラインショップ)には “刺激味が少なく、コクがある香酢を使用した-・辛いの苦手な方も美味しく最後までいただけます” と記載しているため、本物の「黒ごま担担麺(汁なし)」は刺激的な要素を控えている様子。
しかし、それを再現しているカップ麺のパッケージには “小さなお子様や辛味が苦手な方は十分ご注意ください” という激辛カップ麺でも定番の注意事項(コーション)を表示しているのと、これまでに発売された従来の「175°DENO汁なし担担麺」は花椒(華北山椒)の痺れを強烈に効かせていたので、今回も油断できないところ。
ファミリーマートの公式ウェブサイトにも “札幌の有名店「175°DENO担担麺」監修商品です。黒ごまの香ばしいソースと花椒の痺れがあとひく汁なし担担麺です。極太フライ麺を使用しています” と紹介しているため、黒胡麻の香りと花椒のシビれはもちろん、極太フライ麺の仕上がりにも注目しながらレビューします。
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、後入れの「液体ソース」と「あとのせかやく」で合計2袋。小袋の数は前回の175°DENO汁なし担担麺(二代目)と変わっておらず、液体ソースが入っている小袋のデザインも共通ですが、前回は辛さを調節できる花椒入り唐辛子パック(特製スパイス)を別添していたので、あとのせかやくの採用については大きな違い。
麺は油で揚げたフライ麺(油揚げ麺)で、湯戻し時間は熱湯5分。調理前の見た目は前回の「175°DENO汁なし担担麺」と比較して大きな変化はなく、お湯の目安量(770ml)や湯戻し時間も変わっていません。おそらく今回も自己主張が強いと思うので、液体ソース・あとのせかやくとのバランスが問われるところ。
ファミリーマート通常価格は230円(税込248円)ということで、コンビニ限定発売のカップ麺としてはミドルクラスに位置しており、2020年5月発売のカップめん第3弾「175°DENO汁なし担担麺」と同じ値段。発売地域は全国のファミリーマート店舗が対象となっているのですが、数量限定商品なので、無くなり次第終了です。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:175°DENO担担麺 黒ごま担担麺 販売者:明星食品株式会社 製造所:R・東日本明星株式会社 埼玉工場(埼玉県比企郡嵐山町川島2360) 内容量:166g(めん130g) 商品コード:4902881476201(JAN) |
発売日:2021年05月18日(火) 実食日:2021年05月20日(木) 発売地域:全国 取得店舗:コンビニ(ファミリーマート) 商品購入価格:248円(税込) ファミリーマート通常価格:230円(税別) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:汁なし角型ビッグ 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:770ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:2袋(液体ソース・あとのせかやく) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、しょうゆ、でん粉、香辛料、卵粉、香味調味料)、ソース(豚脂、ねりごま、しょうゆ、糖類、鶏・豚エキス、香味油、食塩、甜麺醤、たん白加水分解物、麻辣醤、黒酢、香辛料、醸造酢、香味調味料)、かやく(ごま、チンゲン菜、豚・鶏味付肉、香辛料(花椒、赤唐辛子))/ 加工デンプン、調味料(アミノ酸等)、炭酸カルシウム、カラメル色素、かんすい、香料、酒精、増粘多糖類、乳化剤、カロチノイド色素、酸化防止剤(ビタミンE)、pH調整剤、ビタミンB2、ビタミンB1、香辛料抽出物、酸味料、(一部に卵・乳成分・小麦・えび・落花生・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む)※本品製造設備では、かにを含む製品を生産しています。 |
実食開始
あとのせかやく以外の具材(チンゲン菜、豚・鶏味付肉)は最初から容器の中に入っていて、おそらく前回の「175°DENO汁なし担担麺」と同じもの。175°DENO担担麺が監修した歴代汁なし担担麺の例に漏れず、今回も麺は大盛り仕様となっているのですが、やや具材のボリューム感は控えめ‥‥というのも前回と同じインプレッション。
実際の「黒ごま担担麺(汁なし)」にトッピングされている水菜やカシューナッツは入っていないため、そこが寂しいところではあるものの、明らかに既存の「175°DENO汁なし担担麺」とは違う、全体的に黒い見た目で差別化を図ってきたカップめん第5弾。なお液体ソースは “お召しあがりの直前に、よくもみほぐしてからお入れください” とのことだったので、調理の際は留意してください。
ちなみに写真では「あとのせかやく」を全量入れていますが、液体ソース単体の味もレビューするために、もうひとつ同じ商品を用意しているので、あとのせかやく投入前後の違いや唐辛子の辛さレベル、痺れの強さにも注目しながら「めん」「ソース」「かやく・あとのせかやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(166g)あたり |
カロリー:777kcal たん白質:12.3g 脂 質:38.3g 炭水化物:95.8g 食塩相当量:5.7g ビタミンB1:0.51mg ビタミンB2:0.37mg カルシウム:259mg |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
むっちむちの弾力が魅力
「175°DENO担担麺 本店」の「黒ごま担担麺(汁なし)」に使われている麺は、北海道札幌市白石区にある1928年(昭和3年)創業の老舗製麺所「さがみ屋製麺」に特注した平打ち麺で、形状はストレート。小麦は北海道産小麦のみを使用しているらしく、もちもちとした弾力を打ち出しながら、生パスタっぽい印象を受けるとの評判・口コミも。
対してカップ麺の「汁なし黒ごま担担麺」に使われている麺も平打ち気味ですが、丸刃で切り出された縮れの強い形状なので、再現度が高いとはいえません。しかし、あえて歯切れのよさを二の次にしているような、とにかく “もっちり” とした弾力が印象的な多加水麺で、後述する「液体ソース」や「あとのせかやく」との相性も問題なく、食べ応えもバッチリ。
体感的には前回の「175°DENO汁なし担担麺」と同じように思えたのですが、原材料名を比較してみると “粉末油脂が香辛料に変わっていた” ので、まったく同じ麺ではありません。しかし、前回のカップ麺と比較してクオリティが落ちているわけではなく、食べ終わるまでムッチムチの弾力をキープしていたのと、油揚げ麺の風味がソースと喧嘩するなどのトラブルもなかったので、最後まで純粋に食べ応えが楽しめました。
ソース
ド濃厚ごま系担担ソース
明らかに黒い見た目で従来の「175°DENO汁なし担担麺」に使われていた液体ソースとは一線を画しているのですが、前回・前々回の液体ソースと同じく練り胡麻(ねりごま)のコクは強烈で、唐辛子の刺激は弱く、あとのせかやくを入れる前から麻辣醤(マーラージャン)による花椒の痺れを感じるのも例年通り。後者は人を選ぶほど強くはないものの、存在感は明確です。
また多めの練り胡麻に甜麺醤(テンメンジャン)の甘みを重ねているのも従来と同じフレームワークになりますが、醸造酢とは別に “黒酢” を併用しているところ、加えて白胡麻とは違う “黒胡麻の芳ばしい風味” を感じるところは新しく、ただ色が変わっただけではありません。とにかく練り胡麻の効かせ方についてはトップクラスの濃厚さなので、ごま系の担担麺が好きな方は、この時点で確実に満足できるでしょう。
かやく・あとのせかやく
刺激よりもコクと香りを優先
チンゲン菜、豚・鶏味付肉ともに量が多いとはいえないものの、チンゲン菜は甘みが強く、独特の風味が今回の黒ごま担担ソースにベストマッチ。片や豚・鶏味付肉はジャンクな肉具材なので、インスタント感の強い要素になりますが、単純に液体ソースとの相性は悪くありません。むしろ旨みを底上げしてくれるような、ある種の相乗効果を発揮している組み合わせ。
あとのせかやくの中身は「黒ごま(すりごま)」と「花椒」で、原材料名には「赤唐辛子」の文字もありますが、引き続き唐辛子の刺激(辣味)は弱く、花椒の痺れ(麻味)も特筆するほど強いわけではありません。あとのせかやくが集中している部分をダイレクトに食べても “適度な痺れ” だと感じたので、よほど苦手でなければ大丈夫。しかし、花椒の風味は明確で、黒胡麻の芳ばしさはもちろん、若干のホロ苦さも印象的でした。
総評
花椒は日本の和山椒よりも清涼感が強いため、独特の痺れや風味が極端に苦手な方は気を付けなければいけない商品になりますが、唐辛子の刺激は弱く、花椒については「あとのせかやく」を入れる量で調節可。逆に歴代の「175°DENO汁なし担担麺」よろしく強烈な痺れに期待していた場合、物足りなさを感じてしまうかとは思いますが、これまで “痺れが強すぎて味がよく分からなかった‥‥” という方にとっては朗報です。
この流れで次が「黒ごま担担麺(汁あり)」を縦型ビッグのカップラーメンで再現してきそうな雰囲気ですが、175°DENO担担麺の実店舗では担担麺専門店による史上初の二郎系(G系)担担麺「一七五郎(いなごろう)」も人気なので、そのカップめん化にも期待しています。※筆者は花椒の痺れに強いので、今回は食べやすいと感じましたが、花椒の痺れ・風味が苦手な方は注意してお召し上がりください【author・taka :a(大石敬之)】