どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2020年8月4日(火)新発売の数量限定カップ麺、ファミリーマート「麺屋はなび 芳醇海老味塩ラーメン」の実食レビューです。
元祖台湾まぜそば発祥の店「麺屋はなび」が創業12周年限定特別メニューを展開!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
麺屋はなび 芳醇海老味塩ラーメン
「麺屋はなび」とは、全国的な知名度を誇る “元祖台湾まぜそば発祥の店” で、創業は2008年8月1日。愛知県名古屋市中川区高畑にオープンした1号店「麺屋はなび 高畑本店」を皮切りに、看板メニューの「元祖!台湾まぜそば」だけでなく、繊細な塩ラーメン「汁そば 塩」や自家製炙り焼豚入りの辛くない「キミスタ(黄身こそスターだ)」など、定番から独自メニューまで幅広く取り揃え、海外進出も果たしています。
「台湾まぜそば」とは、台湾ミンチ(唐辛子とニンニクを効かせた醤油味のピリ辛ミンチ)や刻んだ生のニラ・ネギ、魚粉、卵黄、海苔などを極太麺にトッピングした汁なし麺の一種で、グルメ激戦区として知られる愛知県名古屋市の名物料理 “名古屋めし” として市民権を獲得。本家「麺屋はなび」監修のカップ麺も何度か発売されているのですが、今回は台湾まぜそばの再現ではありません。
今回の新商品「麺屋はなび 芳醇海老味塩ラーメン」は、麺屋はなび直系の姉妹店「麺屋はるか」「濃厚担々麺ひばな」「麺屋らくだ」なども運営している株式会社新山オールスターズの代表取締役であり、麺屋はなびを立ち上げた総大将・新山直人(にいやま なおと)氏とサンヨー食品株式会社(サッポロ一番)の共同開発商品で、コンビニの中でもファミリーマート限定発売のPBカップ麺として展開。
鶏ガラの旨みをベースに和風だしを合わせ、海老の風味を加えた塩味スープが特徴らしく、つるみのあるフライ麺を使用とのこと(ファミリーマートの公式ウェブサイト内にある商品情報より)。2020年8月1日に創業12周年を迎えた「麺屋はなび」の限定特別メニューで、カップ麺の容器側面には2020年8月1日より高畑本店でも期間限定で提供とあります。
2020年8月4日現在、ひとまずGoogleなどの検索エンジンやTwitterで「麺屋はなび 高畑本店」の限定メニューを検索してみたところ、大将が作る12周年記念の限定A「喜多方ラーメン」及び限定B「チャーシュー麺(喜多方ラーメンのチャーシュー増し)」がヒットしたのですが、いずれも提供期間は2020年8月1日の夜営業のみ。
念のため新山大将のInstagram(インスタグラム)もチェックしてみたところ、新山大将が監修して宮川店長が受け継いだ「無化調海老塩ラーメン」がヒットしたので、それが「芳醇海老味塩ラーメン」のモデルとみて間違いありません。ちなみに「麺屋はなび」の “塩ラーメン” といえば「高畑本店」開業直後の主力商品で、現在は台湾まぜそばの後ろに隠れていますが、高く評価されている逸品です。
麺屋はなび監修のカップラーメンといえば、同グループのフランチャイズ加盟店「台湾まぜそば はなび 天白(てんぱく)店」の期間限定メニュー “濃厚海老味噌ラーメン” を再現した2020年1月21日発売の「麺屋はなび 濃厚海老味 味噌ラーメン」が記憶に新しく、販路はファミリーマート限定で、そちらも今回と同じサンヨー食品との共同開発商品でした。
とにもかくにも凄まじい海老の風味が特徴的な一杯で、粉末スープに含まれていた “えび粉末” の風味もさることながら、調味油(えびオイル)の芳ばしい香りが強烈な存在感を放ち、甲殻類特有の芳ばしさに振り切っていたのですが、えびみそ(中腸腺・肝膵臓)を彷彿とさせるような趣も——しかしながら麺と具材が上出来ではなかったので、その続編となる「芳醇海老味塩ラーメン」の総合力に注目です。
開封
さて、今回のカップ麺に別添されている小袋は、フタの上に貼り付けてある「仕上げの小袋」が1袋。前回の “濃厚海老味 味噌ラーメン” には液体スープと調味油を別添していたので、比較的に簡素な構成です。パッケージのイメージ写真から察するに、おそらく仕上げの小袋には、前回と同じようにサンヨー食品が得意とする海老オイル系の成分が含まれているのでしょう。
具材は海老団子っぽい物体にネギとメンマが入っていて、構成自体は前回の「麺屋はなび 濃厚海老味 味噌ラーメン」と同じように思えるのですが、歯触りの強い乾燥ネギから斜め切りの大きなネギに変更。そして前回の総評を下げる要因となっていた “えび風味大豆たん白加工品” が “えび風味卵白加工品” に変わっているため、まったく同じ具材を使い回しているわけではない様子。
2020年8月現在、コンビニで縦型ビッグのカップラーメンを購入すると、税込価格は232円が標準となっているのですが、今回のファミリーマート通常価格は212円(税込228円)と良心的な設定。特に有名店監修のカップ麺は、すこし値段が高くなることも珍しくないため、特定のコンビニ限定でも現在の相場より安いのはPBカップ麺らしい強みを感じます。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:麺屋はなび 芳醇海老味塩ラーメン 販売者:サンヨー食品株式会社 製造所:太平食品工業株式会社 本社工場 群馬県前橋市朝倉町555-4(A) 内容量:96g(めん70g) 商品コード:4901734040750(JAN) 商品サイズ:φ112×118(mm) |
発売日:2020年08月04日(火) 実食日:2020年08月04日(火) 発売地域:全国 取得店舗:コンビニ(ファミリーマート) 商品購入価格:228円(税込) 希望小売価格:212円(税別) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:縦型ビッグ 容器材質:紙 湯量目安:420ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:1袋(仕上げの小袋) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、粉末卵)、スープ(糖類、チキンエキス、食塩、植物油脂、香味油、えび調味粉末、昆布エキス、ポークエキス、魚粉、かつおエキス、香辛料、えびエキス、たん白加水分解物、ゼラチン、椎茸エキス)、かやく(えび風味卵白加工品、ねぎ、メンマ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、炭酸カルシウム、増粘剤(増粘多糖類、アルギン酸ナトリウム)、トレハロース、香料、かんすい、レシチン、クチナシ色素、酸化防止剤(ビタミンE)、パプリカ色素、(一部にえび・小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む) |
実食開始
麺は油で揚げたフライ麺で、湯戻し時間は熱湯3分と標準的。前回の「麺屋はなび 濃厚海老味 味噌ラーメン」には熱湯5分の太麺を採用してたので、それとは仕様が異なります。しかし、調理前から油揚げ麺特有の香りが強く、これはこれで本物のラーメンでは味わえない魅力なのですが、スープの海老と衝突しないかどうかが懸念要素——
などと思いならが熱湯を注いで3分後、えび粉末の芳ばしい香りと油揚げ麺の香りが並行しているのですが、仕上げの小袋を投入すると一変。やはり中身は海老オイル系の成分が主体となっているようで、目が覚めるほどに芳ばしく、油揚げ麺特有のニオイを凌駕する勢いで主張してきました。とりあえず現時点、スープにおける海老の存在感については申し分なし。
ちなみに製造所は太平食品工業の本社工場(製造所固有記号:A)となっているのですが、太平食品工業はサンヨー食品が1963年(昭和38年)1月に設立した製造部、つまりサンヨー食品(サッポロ一番)の本社工場という認識で問題ありません。それでは、引き続き海老の存在感と麺や具材の仕上がりに注目しつつ、「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(96g)あたり |
カロリー:427kcal たん白質:9.7g 脂 質:16.9g 炭水化物:58.9g 食塩相当量:6.5g (めん・かやく:2.3g) (スープ:4.2g) カルシウム:262mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:427kcal(めん・かやく:332kcal)(スープ:95kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
ハリのある質感と独特の弾力
麺は “つるみのあるフライ麺” ということで、なるほど口当たりと喉越しがよく、サンヨー食品(太平食品工業)らしいハリのある質感。そこまで加水率は高くないのですが、クニッとした独特の弾力と内側から弾けるような歯切れの良さが印象的。しかも独特の弾力と歯切れの良さが後半まで続くため、意外と経時劣化耐性も低くありません。
前回の「濃厚海老味 味噌ラーメン」に使われていた油揚げ麺は、加水率の低い熱湯5分の太麺で、形状は丸刃でカットされた丸断面の縮れ麺。さらに表面の滑りも強かったのですが、それとは大幅に印象が異なります。それに調理前は気になった油揚げ麺のニオイも別添の小袋に相殺され、実食の間は思っていたよりも気にならないのが好印象。
実店舗の「無化調海老塩ラーメン」に使われている麺の特徴が掴めていないので、再現度の高さは評価できないのですが、税込228円のコンビニ限定・縦型ビッグ商品としてのクオリティは高く、スープと相性も問題なし。さすがに同社の「和ラー」が誇る麺の完成度には及ばないものの、思っていた以上に印象は悪くありませんでした。
スープ
あいかわらずオイルの芳ばしさが強烈
本物の「無化調海老塩ラーメン」には化学調味料を使用していないそうですが、仕上げの小袋を加える前のスープは化学調味料特有のピリピリとした刺激が並行するチキンベースの塩味で、かなりインスタント感の強いテイスト。しかしながら “えび調味粉末” の芳ばしい風味をはじめ、旨味の三大成分といっても過言ではない昆布・かつお・椎茸を重ねるなど、土台のフレームワークは悪くありません。
仕上げの小袋に含まれているのは、芳ばしい海老の風味が添加された調味油で、香料を重ねているのが理由か本物の海老油よりも風味が強く、かなり強烈な存在感。いわゆる “えびみそ” を彷彿とさせるようなコクは意識されていませんが、海老の殻を丸ごと粉砕して抽出したような甲殻類特有の芳ばしさが前面に押し出されている、一見して明白に分かりやすい海老味でした。
海老オイルは乳化することなく、常にスープの表面に浮いているため徐々にオイルの芳ばしさは薄れて行きますが、土台にある海老粉末のおかげで海老が完全に消えることはありません。とはいえ持続力が低く、瞬発力の高いオイルのインパクトを最大限に活かすために、すこし食べ進めてから途中で仕上げの小袋を入れるのがオススメです。
具材
イミテーションでも前回よりマシ
えび風味卵白加工品、メンマ、ネギ、それぞれ量が多く、メンマは比較的に柔らかめの食感ですが、適度な歯触りと穏やかな風味が好印象。大きめにカットされた斜め切りの白ネギは柔らかく、それとは別に小さくカットされた輪切りの青ネギは強めの歯触りで、前回のチープな青ネギよりもクオリティが高くて好印象。
前回の “えび風味大豆たん白加工品” から “えび風味卵白加工品” に更新された今回の海老風味団子は、本物の海老が持つプリッとした弾力は楽しめない、パサパサとした歯触りが人工的ではあるものの、大豆たん白加工品の時よりも比較的にパサつきは控えめ。これ単体の風味は強くないのですが、思いのほか量が多く、前回の “えび風味大豆たん白加工品” よりも印象は悪くありませんでした。
総評
★★★★☆☆☆☆☆☆(★4)
2020年8月4日現在、ネット上にも実際の「無化調海老塩ラーメン」に関する情報が出回っていないため、再現度はどうか分かりませんが、海老油の芳ばしい風味に魅力を感じる方は一見の価値あり。とにもかくにも仕上げの小袋に含まれていたオイルの風味が強く、それが人を選ぶ項目にもなりますが、それだけに分かりやすい良品だと思います。
コンビニのなかでもファミリーマートでしか売ってない数量限定商品ですが、税込228円という値段設定も悪くないですし、取り扱っている店舗も多かったので、気になった方は最寄りのファミリーマートをチェックしてみてください。