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人気インスパイア店【野郎ラーメン】監修「汁なし野郎」を “ニンニクマシマシ” で再現!! しかし——

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サンヨー食品

どうも、taka :a です。

本日の一杯は、2020年12月7日(月)新発売のカップ麺、サンヨー食品「野郎ラーメン監修 ニンニクマシマシ汁なし野郎」の実食レビューです。

東京・渋谷センター街総本店「野郎ラーメン」が監修した二代目 “汁なし野郎” 登場!!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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野郎ラーメン監修 ニンニクマシマシ汁なし野郎

野郎ラーメン(やろうらーめん)とは、東京・渋谷センター街に総本店を構える二郎インスパイア系の人気ラーメン店で、創業は2010年3月29日。現在は2014年10月16日にオープンした渋谷センター街の店を総本店としていますが、もともとは東京都千代田区鍛冶町に開業した「野郎ラーメン 神田本店」が前身で、実は “せたが屋” 系列のラーメン店「大ふく屋」が原点というのは知る人ぞ知る話。

どこか愛嬌のある野郎おじさんがトレードマーク

もともと「大ふく屋」では魚介とんこつ系の「中華そば」を看板メニューに営業していましたが、一部の店舗限定メニューとして「野郎ラーメン」を試験的に導入したところ、あまりの人気から独立して専門店を立ち上げることになり、それが2010年3月29日オープンの「野郎ラーメン 神田本店」という流れ。

ジャンルとしては今をときめくラーメン業界のドル箱 “二郎インスパイア系” に分類されているのですが、トッピングの野菜は「茹で」と「炒め」が選べるなど、類を見ない独特なスタイルを打ち出し、他のインスパイア店と差別化を図っています。

今回の新商品「野郎ラーメン監修 ニンニクマシマシ汁なし野郎」は、サンヨー食品(サッポロ一番)と「野郎ラーメン」東京・渋谷センター街総本店の共同開発商品で、実店舗の人気メニュー「汁無し野郎」にニンニクを加えた味わいを再現。ボリューム感と噛み応えのある大盛り(130g)の太麺に、フレッシュなニンニクと背脂の風味を効かせた醤油味のスープを合わせ、具材にもフライドガーリックを使用という徹底ぶり。

サンヨー食品と野郎ラーメンのタイアップは、2017年2月13日に発売された野郎ラーメン初のカップラーメン「サッポロ一番 野郎ラーメン 豚骨野郎ラーメン」を皮切りに、以降も定期的にコラボ商品を発売しているため、これまでの変遷をタイムライン形式で発売日順にリストアップしてみました。

サンヨー食品×野郎ラーメンの変遷
  • 2017.02.13
    野郎ラーメン 豚骨野郎ラーメン(初代)

    メーカー希望小売価格:205円(税別)
    タイアップ第1弾は、同店の看板メニュー「豚骨野郎ラーメン」を再現したカップラーメンで、製品スタイルは縦型ビッグ。二郎インスパイア系の商品にしては具材のボリュームが乏しかった反面、加水率の低い強付きを特徴とする麺は面白く、炒め野菜を彷彿とさせる調味油が個性的だった(評価:★4/10)

  • 2017.08.28
    野郎ラーメン 汁無し野郎

    メーカー希望小売価格:210円(税別)
    タイアップ第2弾は、実店舗で提供している「汁なし野郎」の味わいを再現した湯切りタイプの汁なしカップ麺で、製品スタイルは四角い容器のレギュラーサイズ。タレは濃いめに仕上がっていたのに対し、存在感の弱かった麺がアンバランスで、化学調味料特有の雑味ばかりが目立つ仕上がりから、このブログでの総評は伸び悩む(評価:★3/10)

  • 2018.05.14
    野郎ラーメン 豚骨野郎ラーメン(二代目)

    メーカー希望小売価格:205円(税別)
    タイアップ第3弾は、シリーズ第1弾の焼き直しで、製品スタイルは縦型ビッグ。従来の商品と比較して、実店舗のトッピングを象徴する “もやしは消えてしまった” が、ハムみたいな食感のチャーシューチップを肉そぼろに置換。あいかわらず無骨な麺と炒め野菜の風味を感じる特製油は印象的で、総評は第1弾から横ばいの及第点以上・上出来未満に落ち着く(評価:★4/10)

  • 2019.05.13

    メーカー希望小売価格:205円(税別)
    タイアップ第4弾は、同コラボ初となる激辛カップ麺で、製品スタイルは縦型ビッグ。これまで無骨さが印象的だった油揚げ麺の食感は軽くなり、具材のボリュームもショボいといわざるを得ない内容で、辛さレベルは辛い食べ物が苦手なら激辛、辛い食べ物が得意なら大辛くらい。ちょっと拍子抜けする仕上がりで、実店舗の臨場感も伝わってこなかった(評価:★3/10)

  • 2020.06.08

    メーカー希望小売価格:220円(税別)
    タイアップ第5弾は、再び看板メニューの再現で、製品スタイルは縦型ビッグ。前回と同じく麺の仕上がりに難ありではあったものの、ここにきてシリーズ初の “ニンニクマシマシ” 版が展開され、ニンニクの風味も強く、すっかり定番となった炒め野菜の風味が野郎ラーメンのアイデンティティを表現。さらに具材も増量され、白ごはん片手にガッツリいきたい一杯で、総評は及第点以上(評価:★4/10)

というわけで今回のカップ麺「野郎ラーメン監修 ニンニクマシマシ汁なし野郎」は、サンヨー食品と野郎ラーメンのタイアップ第6弾となるコラボ商品で、第2弾(2017年8月発売品)と同じく「汁無し野郎」を再現しているのですが、第5弾(2020年6月発売品)の流れを汲む “ニンニクマシマシ” にアレンジされているのがポイント。

おじさんのTシャツにもニンニクをデザイン

実店舗で提供されている「汁無し野郎」は “リピート率No.1” を誇る人気商品で、ほろほろとした角切りのブタを筆頭に、たっぷりのヤサイ(もやし、玉葱、人参、ニラ)や卵黄、刻み海苔、一味唐辛子をトッピング。加えて痒い所に手が届く卓上の刻みニンニク、特製唐辛子、カレー粉、酢、ブラックペッパー、天かす辛玉、パンチ汁(カラメ)で好きな味にアレンジできるのも人気の秘訣。

汁ありの「野郎ラーメン」は亜流の二郎インスパイア系に分類されていますが、その汁なし版は “二郎インスパイアではない” との評判・口コミが多いため、それも念頭に置いたうえでレビューします。

開封

添付調味料は2種類の小袋を別添

今回のカップ麺に別添されている小袋は、後入れの「調味だれ」と「特製スープ」の合計2袋。小袋のデザインは汎用ですが、ふと2020年8月31日に発売されたサンヨー食品のオリジナル商品「背徳のニンニク 豚醤油汁なし麺」を思い出し、該当の過去記事をチェックしてみたところ、小袋の構成及びデザインは完全に同じものだったので、もしかすると何らかの繋がりがあるのかもしれません。

麺は油で揚げたフライ麺を使用

麺は独特の光沢が見られる油揚げ麺で、湯戻し時間は熱湯4分。もしや麺も「背徳のニンニク」シリーズ第1弾の使い回しかと思いきや、背徳のニンニクには熱湯5分の油揚げ麺を使用していたので、完全に同じ麺を使っているわけではない様子(とはいえ “原材料名の構成は完全に同じだった” ので、まったく関係がないとは言い切れません)

なお先ほどの年表で2020年6月発売の「野郎ラーメン ニンニクマシマシ野郎」からメーカー希望小売価格が引き上げられているように、2019年6月1日(土)の出荷分から業界全体で即席めん類の希望小売価格が4〜8%ほど値上げされているのですが、大盛りカップ麺における2020年12月現在の希望小売価格は220円(税別)が平均的なのに対し、今回は230円(税別)と若干ながら高めに設定されています。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:野郎ラーメン監修 ニンニクマシマシ汁なし野郎
販売者:サンヨー食品株式会社
製造所:太平食品工業 関西工場
内容量:163g(めん130g)
商品コード:4901734041450(JAN)
商品サイズ:縦175mm×横175mm×高さ60mm
発売日:2020年12月07日(月)
実食日:2020年12月10日(木)
発売地域:全国(全チャネル)
取得店舗:コンビニ(セブン-イレブン)
商品購入価格:246円(税込)
希望小売価格:230円(税別)
麺の種類:油揚げ麺
スタイル:角型ビッグ
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:570ml
調理時間:熱湯4分
小袋構成:2袋(特製調味だれ・特製スープ)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩)、スープ(香辛料、豚脂、糖類、しょうゆ、植物油脂、食塩、たん白加水分解物、にんにく調味料)、かやく(味付豚肉加工品、キャベツ、フライドガーリック)/ 調味料(アミノ酸等)、香料、酒精、炭酸カルシウム、かんすい、香辛料抽出物、クチナシ色素、カラメル色素、酸化防止剤(ビタミンE)、増粘剤(キサンタン)、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・大豆・鶏肉・豚肉を含む)

実食開始

具材は少ない(かき集めても画像の分で全部)

具材は最初から容器の中に入っているので、お湯を入れる前に開封しなければいけない小袋はないのですが、ぜんぶ集めても “たったコレだけ” の量という‥‥如何せん少ないw


念のためツイッターで野郎ラーメンの公式アカウントをチェックしてみたところ、今回のカップ麺コラボ第6弾の商品について “非常にニンニクの風味が強い商品となっております。お召し上がりのタイミングには、お気をつけくださいませ(ニンニクの旨味に自信ありです)” とあったので、タイトル通りニンニクに特化しているようですが、そのトレードオフが具材に生じてしまったのは一見して明白。

かなり具材が寂しいのと‥‥

というわけで具材のボリューム感は皆無に等しいのですが、商品名に “ニンニクマシマシ” と掲げているだけのことはあり、調味だれと特製スープからは強烈なニンニク臭が漂ってくる調理直後。とはいえガーリックパウダーのジャンクなニンニク感が強いので、生おろしニンニクや刻みニンニクのベクトルでは——と、それもそうなんですけど、やっぱり「背徳のニンニク 豚醤油汁なし麺」の焼き直し感が否めません。

なお製造所は太平食品工業株式会社の関西工場(奈良県大和郡山市額田部北町944)となっていますが、太平食品工業は1963年(昭和38年)1月にサンヨー食品が設立した製造部なので、どちらも “サッポロ一番” という認識で問題ありません。それでは、引き続きニンニクマシマシの威力に注目しつつ「めん」「特製調味だれ・特製スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(163g)あたり
カロリー:757kcal
たん白質:15.9g
脂  質:37.0g
炭水化物:90.1g
食塩相当量:5.4g
ビタミンB1:0.33mg
ビタミンB2:0.58mg
カルシウム:226mg
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

添付調味料との相性はいいけど再現度は低い

3.0

二郎インスパイア系のラーメンを提供している店では、麩質が強い日清製粉の強力粉・オーション(蛋白13.0±0.5% 灰分0.52±0.04%)を愛用する傾向にあり、加水率の低い平打ち極太ちぢれ麺を合わせる店が主流となっているのですが、実店舗の「汁無し野郎」に使われている麺は比較的に加水率が高く、丸刃でカットされた縮れの弱い麺を採用しているため、それが “二郎インスパイア系ではない” とされる所以の一つ。

カップ麺には歯切れのいい低加水麺を採用

対して今回の油揚げ麺は加水率が低く、バラッとした感じが印象的な縮れの強い平打ち麺を採用しているため、形状や口当たり、食感などの再現度は高くありません。後述する特製調味だれ及び特製スープとの相性はよかったのですが、もちもちとした粘りは皆無に等しい食感で、そんなことよりも歯切れのよさを重点的に強化しているような低加水麺に仕上がっています。

実食前に「背徳のニンニク 豚醤油汁なし麺」に使われていた油揚げ麺とは湯戻し時間が違うと書きましたが、実際に食べてみたところ体感的には “ほぼ同じ麺” といっても過言ではなく、使い回し感が否めません。とりあえず漠然とした二郎インスパイア系の麺と比較して、遠からず近からずのイメージから、結果的な印象としては悪くなかったものの、再現度については割り切る必要があるのではないかと感じました。

特製調味だれ・特製スープ

味はともかく焼き直し感が否めない

3.0

特製調味だれには豚脂を中心とした多めのオイルと濃口しょうゆベースのタレが入っているのですが、麺の量が調理前130gと多いため、しっかり混ぜたあとはオイルもタレも容器の底に溜まるほどではなく、生おろしニンニク系のキレも常識的。特製スープを入れる前に確認したところ、まだ旨みに欠ける味だったので、これ一つで成立するほどの骨組みではありません。

混ぜる順番は特製調味だれの次に特製スープ

特製スープは粉末で、人工的な旨み成分を軸に、多めのガーリックパウダーが仕込まれているため、こちらが “ニンニクマシマシ” の本丸。けっこう塩気は強めに効かせてありますが、醤油のコクよりも人工的な旨みが全面に主張してくるため、かなりインスタント感が強く、麺と同様に “これはこれ” と割り切る必要があります。

で、念のため「背徳のニンニク 豚醤油汁なし麺」の添付調味料と原材料名を比較してみたところ——

「背徳のニンニク 豚醤油汁なし麺」
しょうゆ、豚脂、香辛料、植物油脂、糖類、たん白加水分解物、食塩、ポークエキス、酵母エキス
「野郎ラーメン監修 ニンニクマシマシ汁なし野郎」
香辛料、豚脂、糖類、しょうゆ、植物油脂、食塩、たん白加水分解物、にんにく調味料

上記のように構成が変わっていたので、まったく同じ添付調味料を使い回しているわけではないのですが、どう考えても焼き直しだったので、野郎ラーメンのアイデンティティといっても過言ではない炒め野菜の風味を強調するなど、オリジナリティが感じられる工夫が必要だったのではないかと感じました。

具材

ポークダイスはカップスターから拝借?

1.5

具材は味付豚肉加工品、キャベツ、フライドガーリックの組み合わせで、フライドガーリックについては熱湯を注いで直後から自己主張を放っていたのですが、そんなに量が多いわけではなく、ボリューム感を稼いでくれるはずのキャベツも少量で、さすがに及第点はつけられません。

インスタント感MAX

味付豚肉加工品については、おそらく同社の「サッポロ一番 カップスター 醤油」に使われているポークダイスと共通で、しっかり4分待ってもサクサクとした食感が最後まで続く不思議な具材。ほろほろとした食感に定評のあるブタの足元にも及ばない、インスタント感フルスロットルな存在なので、これはこれと割り切れば美味しいのですが、税別230円の商品とは思えないラインナップです。

総評

★★☆☆☆☆☆☆☆☆(★2)

単純に味だけで評価した場合、ひとつのカップ麺として悪い商品ではなかったので、おいしさとしては★4でも差し支えないのですが、何度も繰り返したように「背徳のニンニク 豚醤油汁なし麺」の焼き直し感が否めません。また東京・渋谷センター街総本店「野郎ラーメン」監修の魅力が伝わってこなかったことから、コンセプト的にもイマイチといわざるを得ず、今回の総評は厳しめにつけました。

なかには売ってない地域もあるかとは思いますが、コンビニではセブンイレブンでの取り扱いが多く、しかしながらコンビニで購入した場合の税込価格は246円と高かったので、そろそろ在庫処分の投げ売りが始まっているであろう「背徳のニンニク 豚醤油汁なし麺」のほうが高コスパ。とはいえ100%まったく同じわけではないので、これ機に食べ比べてみると楽しいかもしれません(author・taka :a)

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