どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2022年5月3日(火)新発売、東洋水産のカップ麺「若武者 汁なし旨辛 鶏台湾」の実食レビューです。
ローソン名店シリーズの人気商品「麺処 若武者」監修によるカップラーメン「特濃旨辛鶏台湾」の味わいを汁なしカップ麺にアレンジ!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
若武者 汁なし旨辛鶏台湾
麺処 若武者(めんどころ わかむしゃ)とは、福島県二本松市本町で人気を博すラーメン店で、創業は2009年(平成21年)12月9日。KADOKAWAグループのメディア総研・角川アスキー総合研究所が全国の各エリアで展開する専門誌『ラーメンWalker福島』において、いち早く総合部門1位を2年連続獲得し、県初の殿堂入りを果たしたことで有名ですが、ほかにも国内外で数々の受賞歴を持つ実力派。
実店舗では福島三大地鶏として知られる銘柄鶏「会津地鶏(あいづじどり)」「川俣シャモ(かわまたシャモ)」「伊達鶏(だてどり)」をスープに使い、長時間じっくりと炊き上げて旨味を抽出。そこに “台湾ミンチ” を添えた唯一無二の「特濃旨辛福島鶏台湾(とりたいわん)」は、ローソン名店シリーズのカップラーメンにもなっているため、ご存知の方も多いでしょう。
今回の新商品「若武者 汁なし旨辛鶏台湾」は、福島県二本松市の名店「麺処 若武者」監修による湯切りタイプの汁なしカップ麺で、現在は株式会社エフスリーインク(Fukushima Freestyle Food Incorporated)の代表取締役社長を務める「麺処 若武者」店主・山本一平(やまもと いっぺい)氏と “マルちゃん” のブランドで知られる東洋水産が共同開発。
ローソン名店シリーズにおける縦型ビッグの「若武者 特濃旨辛鶏台湾」は、2018年(平成30年)7月24日の発売以来、ほぼ常にローソンで見かけるほどの人気商品で、直近だと2022年(令和4年)3月22日に “四代目” が発売されたばかり。それ以前にも東洋水産のNB(ナショナルブランド)商品を何度か監修している「麺処 若武者」ですが、カップ焼きそばタイプのリリースは前例がありません。
「麺処 若武者」のカップ麺が初めて発売されたのは、現在を遡ること6年以上、2016年(平成28年)1月25日の話。Yahoo! JAPANによる特別企画「ラーメン特集 2015-2016」の投票型コンテスト「第7回 最強の次世代ラーメン決定戦!」において、若武者の「次世代合わせ味噌ド豚骨ラーメン」が “次世代部門・準優勝” に輝き、東洋水産が「本気盛(マジモリ)」のブランドで商品化。
翌年に実施されたYahoo!特別企画「ラーメン特集 2016-2017」の「第8回 最強の次世代ラーメン決定戦!」では、みごと「麺処 若武者」が “次世代部門・優勝” を獲得。そのリベンジ作こそが「次世代特濃旨辛鶏台湾ラーメン」で、2017年(平成29年)1月30日に東洋水産が「本気盛 特濃旨辛鶏台湾」として発売していました(※これが現「若武者 特濃旨辛鶏台湾」のルーツ)。
ほかにYahoo!特別企画の受賞歴としては「ラーメン特集 2018-2019」の「第10回 最強の次世代ラーメン決定戦!」にて、当時のエントリー「次世代椒油がけニラ煮干し醤白中華そば」が “次世代部門・準優勝” に輝き、2019年(平成31年)2月4日発売のNB商品「本気盛 花椒香る煮干醤油」で再現されていましたが、前述のように「麺処 若武者」の汁なしカップ麺は前例がありません。
今回の「汁なし旨辛鶏台湾」について、ローソンの公式ウェブサイトには “名店シリーズ 若武者 特濃旨辛鶏台湾の派生商品” とあり、パッケージではニンニクのパンチと辛味をアピール。まさに既存の「若武者 特濃旨辛鶏台湾」を汁なしアレンジしたようなイメージですが、さらに力強くデフォルメされていそうな雰囲気を漂わせているため、やみつき感に注目しながらレビューします。
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「かやく」が1袋に、後入れ「粉末スープ」と「液体スープ」の計3袋。パッケージには “がっつりニンニクで-・” とあるように、これを東洋水産が自ら訴求しているときは誇張ではなく、ほんとうにガッツリとニンニクが強いパターンが多いため、期待できそうな予感。
麺は油で揚げたフライ麺で、精製ラードの芳ばしい香りが東洋水産らしく、湯戻し時間は熱湯1分のチョッパヤ仕様。マルちゃんのカップ焼きそばで熱湯1分といえば、業界初のカップ塩焼きそばという金字塔を打ち立てた「俺の塩」が定番で、それと同じ油揚げ麺である確率が高く、厳密には違ったとしても同じ流れを汲んだ製法の麺とみて間違いありません。
ちなみにカップラーメン(特濃旨辛鶏台湾)のローソン標準価格は211円(税込228円)なのに対し、今回の「汁なし旨辛鶏台湾」は220円(税込238円)ということで、若干ながら高めに設定されています。しかし、熱湯1分で戻る細麺とはいえ大盛りサイズ(めん130g)の汁なしカップ麺。現在の相場から判断すると、きわめて妥当な値段設定といえるでしょう。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:若武者 汁なし旨辛 鶏台湾 製造者:東洋水産株式会社 製造所:関東工場(群馬県館林市赤生田本町3831-1) 内容量:161g(めん130g) 商品コード:4901990371735(JAN) |
発売日:2022年05月03日(火) 実食日:2022年05月03日(火) 発売地域:全国 取得店舗:コンビニ(ローソン) 商品購入価格:238円(税込) ローソン標準価格:220円(税別) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:角型ビッグ 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:720ml 調理時間:熱湯1分 小袋構成:3袋(液体スープ・粉末スープ・かやく) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、精製ラード、食塩、しょうゆ、卵白)、添付調味料(植物油、チキンエキス、香味油脂、デキストリン、香辛料(にんにく、唐辛子)、砂糖、たん白加水分解物、食塩、豚脂)、かやく(味付挽肉、にら、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、炭酸カルシウム、増粘多糖類、酒精、かんすい、乳化剤、酸化防止剤(ビタミンE、ビタミンC、ローズマリー抽出物)、カラメル色素、パプリカ色素、クチナシ色素、香辛料抽出物、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉を含む) |
実食開始
別添の小袋は「かやく」のみ先入れで、見慣れたビジュアルの味付挽肉は食感も風味もジャンクタイプになりますが、そこそこ多めに入り、フリーズドライのニラも雰囲気を高めてくれるアイテム。ちなみにカップラーメンでは “味付鶏挽肉” を使用しているため、原材料名を見る限り、それとは違う挽肉を使っている様子。
大盛りサイズのカップ焼きそばスタイルなので、オープン価格の「ごつ盛り」よろしく具材は寂しげに見えますが、辣油の芳ばしい香りと押しの強いガーリックパウダーが食欲を鷲掴みしてくる調理直後。粉末スープがダマになりやすかったので、調理の際は注意が必要になりますが、見た目のわりに気持ちは寂しくありません。
ちなみに添付調味料を入れる順番は “湯切り後に液体スープを馴染ませた後、粉末スープを入れる” というのがポイントなので、調理の際は留意してください。それでは、鶏白湯の存在感と念のため辛味の強さにも注目しながら「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(161g)あたり |
カロリー:775kcal たん白質:15.8g 脂 質:40.4g 炭水化物:87.0g 食塩相当量:5.6g ビタミンB1:0.52mg ビタミンB2:0.56mg カルシウム:274mg |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
「俺の塩」が好きなら確実どストライク
「麺処 若武者」の店舗で提供している麺は、主原料に猪苗代湖(いなわしろこ)産のブランド小麦 “ゆきちから” を使用した中細麺で、形状はストレート。対して今回の油揚げ麺は、けっこう縮れの強い丸断面の細麺なので、お店の麺を忠実に再現しているわけではありません。
やはり体感的に「俺の塩」と同じ熱湯1分の油揚げ麺で、ちゃんと1分で戻るように設計されているのですが、細さのわりに歯応えのあるコシの強さが魅力。精製ラードに由来する芳ばしい風味も食感もスナック的ですが、後述するスープとの相性に問題はなく、むしろスープのニンニクと麺の芳ばしさには相乗効果を感じたほど。
うっかりタイマーを設定し忘れたり、目視で秒針を見逃してしまったり、ほんのわずかな差に食感が左右されることもありますけど、1分なんてボーッとしててもアッという間。お湯を内側の線まで注ぎ終えた段階からカウントを開始し、きちんと時間を守ってから湯切った後、すこし箸で持ち上げながら粗熱を飛ばすと歯応えが強くなるので、調理の際は試してみてください。
スープ
お店品質の味ではないが‥‥
ぽってりと濃厚な鶏白湯(とりぱいたん)を想像していた場合、それとは異なるベクトルなので、ちょっと違うんじゃないの? というファーストインプレッションを抱くことになると思います。しかし、液体スープに含まれる辣油の芳ばしさはクセになる感じだったのと、味の決め手を担っているのは粉末スープ。
粉末スープの主成分は、ガーリックパウダーと粗挽きの赤唐辛子、砂糖、うま味調味料といった感じの構成で、かなりガーリックパウダーの存在感が強く、中毒性の高さが魅力的。ええ、これが国内外を問わず、数々の賞に輝いた店の味なのかと聞かれたら、ほぼほぼ真反対といっても過言ではありません。でもね、そんなの気にならなくなるほど美味しいのも事実w
まるで絵に描いたように即席カップめん街道まっしぐらテイストなので、福島が誇る三大地鶏を炊き出したような旨味だったり、白湯特有の濃厚さだったり、なんだったら台湾まぜそば感も弱いけど、カップラーメンの「特濃旨辛鶏台湾」に通じる魅力の持ち主。にんにくレベルは余裕で人を選ぶ域に到達していますが、唐辛子の辛さレベルはピリ辛の枠を出ないため、よほど苦手でなければ大丈夫です。
かやく
ちょっと量は少ないけど気にならない
前述のように味付挽肉はインスタント感の強いジャンクなタイプで、別のマルちゃん製品にも使われている汎用の肉具材。そのため新開発ではないけれど、にんにく強めの粉末スープや液体スープ(辣油)の芳ばしい風味と相性良好で、違和感はありません。
風味が強いフリーズドライのニラも全体のパンチを高めることに寄与しており、少量のネギもシャキッとした歯触りで楽しませてくれる、適材適所な組み合わせでした。量に関しては値段的に寂しいポイントになりますけど、気が付いたら麺を食べ終わっていたくらい箸が進む味付けだったので、量については気にならなかったです。
総評
福島は二本松の名店「麺処 若武者」監修による商品としては、まるで開き直ったかの如くインスタント感に振り切った仕上がりなので、お世辞にも洗練された一杯とはいえません。さらに「鶏白湯」らしさも「名古屋台湾まぜそば」らしさも弱く、このブログでは低評価せざるを得ないパターンに該当するのですが、それを上回る中毒性の高さが勝因。
ちなみに「麺処 若武者」本店では、即席カップめん化した「汁なし旨辛鶏台湾」をリアルに再現し、期間限定で販売するそうなので、お店に足を運べる方は要チェックです。※カップラーメンの「濃厚旨辛鶏台湾」もオススメ!【author・taka :a(大石敬之)】