どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2020年8月24日(月)新発売のカップ麺、日清食品「日清焼そばU.F.O.大盛 汁なし豚らーめん ニンニク背脂醤油味 卵黄ペースト付」の実食レビューです。
今度は日清焼そばU.F.O.から二郎系の汁なし麺!? 豚×ニンニク×背脂のガッツリ系メニューを展開!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
日清焼そばUFO 汁なし豚らーめん
日清焼そばU.F.O.(にっしんやきそばユーフォー)とは、カップ焼そばカテゴリーでNo.1の売上*1 を誇るロングセラーブランドで、初めて発売されたのは1976年(昭和51年)5月21日。当時、インパクトのある商品名と業界初の皿型容器で話題になりました。
*1 インテージSRIカップインスタント麺市場・焼そばカテゴリーにおける2019年1月〜12月の累計販売金額(全国、全業態)
今回の新商品「日清焼そばU.F.O.大盛 汁なし豚らーめん ニンニク背脂醤油味 卵黄ペースト付」は、今話題のニンニクと背脂を効かせた “ガッツリ系ラーメン” の中でもトレンドになりつつある “汁なし” をテーマに開発された新作で、パッケージにはイカツい豚のイラスト。近年、他社よりも二郎系・インスパイア系と呼ばれるジャンルに力を入れている日清食品なので、同系統のスポット商品とみて間違いありません。
二郎系(じろうけい)とは、1968年(昭和43年)に元和食料理人の山田拓美(やまだ たくみ)氏が創業した「ラーメン二郎」の流れを汲むラーメン店及び商品ジャンルの総称で、空前のブームを巻き起こしている現在。ちなみに「ラーメン二郎」という名前の由来は、1967年(昭和42年)1月にエースコックが発売した切り餅入りのインスタントラーメン「ラーメン太郎」から着想を得て名付けられた名前。
そのため最初は「ラーメン次郎」という屋号を予定していたそうですが、注文を受けたペンキ屋が新店舗の看板を誤って “二郎” と書いてしまい、仕方なく「ラーメン二郎」という屋号でオープン。当初は “まずい” と人気のなかったラーメン二郎ですが、徐々に人気を博し、2018年11月には三田本店の最寄りにある「慶應義塾大学 三田キャンパス」の食文化に大きく貢献したとして、創業者の山田氏が “特選塾員” に選ばれています。
二郎系・インスパイア系と称されるラーメン店の特徴は、日清製粉の強力粉・オーション(灰分0.52±0.04%の2等粉)を愛用する傾向にあり、麺は極太サイズの縮れ麺でありながら、ごわごわ・わしわしとした加水率の低い食感がポイント。スープは豚骨ベースの醤油味が基本的なスタイルで、ニンニクやアブラ、ヤサイなどのトッピングを無料で増やせるのも魅力。
お店の方からラーメン二郎の社訓にもなっている独特の合図「にんにく入れますか?」が始まれば、各種トッピングの量やタレの濃さを指定できるコール(例:ニンニクマシマシヤサイマシアブラカラメ = ニンニク特盛・野菜大盛・背脂あり・味濃いめ)が飛び交うなど、独自のルールがあることでも知られ、もやしを中心に大量の野菜が盛り付けられた、インパクト抜群の着丼シーンは一度見ると忘れられません。
ラーメン二郎・二郎系・インスパイア系それぞれの違い(呼び分け)については諸説あるのですが、ラーメン二郎の三田本店と直接関わり合いのある店舗は「ラーメン二郎 ○○店」という屋号を掲げることが許され、何らかの理由で名義を変えた店舗は「二郎系」といい、ラーメン二郎とは直接関わり合いがないのに “それっぽい” ガッツリ系の商品を提供している店舗及び商品ジャンルは「インスパイア系」とするのが通説。
なかでも近年「俺の生きる道 白山店(旧・夢を語れ東京)」や「魔人豚(まじんぶう)」「用心棒」「ハイマウント」など、名立たるインスパイア店を筆頭に、二郎系を意識したラーメンの汁なしアレンジ版(インスパイア系まぜそば)が主流になりつつある現在、日清食品の「日清焼そばU.F.O. 汁なし豚らーめん ニンニク背脂醤油味」もトレンドに乗ることができるでしょうか——。
開封
というわけで、ここから先は商品の中身について詳細に触れていきます。今回のカップ麺に別添されている小袋は「液体ダレ」と「卵黄ソース」の合計2袋、どちらも湯切り後に加える後入れですが、液体ダレの小袋は熱湯を注いでから待っている間に “フタの上で温める” のに対し、卵黄ペーストの小袋は “温めないでください” となっているため、調理の際は留意してください。
麺は熱湯5分の極太フライ麺で、日清焼そばU.F.O.史上もっとも太い、14番の切刃で切り出した “新・ウェーブ麺” を合わせているとのこと。販売者は「日清食品株式会社」ですが、賞味期限横に表示されている製造所固有記号が “R” なので、いま手元にある商品は日清食品のグループ企業「東日本明星株式会社」の埼玉工場(旧・嵐山工場)で製造されています。
ちなみにメーカー希望小売価格は税別245円と「日清焼そばU.F.O.」にしては高めの設定で、今回は “驚安” で有名なドンキホーテ(MEGAドン・キホーテ)で購入したのですが、それでも税込価格は246円と高額な販売価格。メーカー希望小売価格が税別230円の同時発売品「日清豚ラ王 キムチ」は、同じドンキホーテで税込192円だったので、なんかこう‥‥ねw ちょっと割高感。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:日清焼そばU.F.O.大盛 汁なし豚らーめん ニンニク背脂醤油味 卵黄ペースト付 販売者:日清食品株式会社 製造所:東日本明星株式会社 埼玉工場(R) 埼玉県比企郡嵐山町大字川島2360 内容量:172g(めん130g) 商品コード:4902105265970(JAN) |
発売日:2020年08月24日(月) 実食日:2020年08月日() 発売地域:全国(全チャネル) 取得店舗:MEGAドン・キホーテ 商品購入価格:246円(税込) 希望小売価格:245円(税別) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:角型ビッグ 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:710ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:2袋(液体ダレ・卵黄ソース) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、しょうゆ、香辛料、大豆食物繊維)、たれ(豚脂、しょうゆ、卵黄ソース、ポークエキス、香辛料、糖類、食塩、ポーク調味油、たん白加水分解物)、かやく(キャベツ、味付豚ミンチ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、酒精、香料、炭酸Ca、かんすい、カラメル色素、ソルビトール、増粘多糖類、乳化剤、香辛料抽出物、酸化防止剤(ビタミンE)、カロチノイド色素、炭酸Mg、ビタミンB2、ビタミンB1、くん液、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む) |
実食開始
具材は最初から容器の中に入っていて、パッケージにも “キャベツ多め” とあるように‥‥いや、そんなに特筆するほど多くないですね。むしろ量だけでいえば「ペヤング ソースやきそば」に入っているキャベツのほうが多く見えるのですが、いつも変わり種の「日清焼そばU.F.O.大盛」のキャベツは頼りないので、それを思えば多いほうといえるかもしれません。
あとは熱湯を注いで5分待機、時間になったらフタの上で温めていた「液体ダレ」を馴染ませて、最後に「卵黄ペースト」をトッピングしたら出来上がり。ちょっと具材のボリュームが平均と比較して可も無く不可も無しではあるものの、麺にタレを絡め始めた瞬間から「豚ラ王」や「豚園」に通じる豚臭い下品な香りが印象的で、思わず食欲をそそられました。
2020年8月現在、コンビニで購入した場合の税込価格は248円、実際に立ち寄った大手4社のなかでは “ローソン” と “ファミリーマート” での取り扱いを確認しました。それでは、引き続きガッツリ系の指標に注目しつつ「めん」「液体ダレ・卵黄ペースト」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(172g)あたり |
カロリー:788kcal たん白質:13.8g 脂 質:39.3g 炭水化物:94.7g 食塩相当量:7.3g ビタミンB1:0.59mg ビタミンB2:0.69mg カルシウム:201mg |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
そこまで太くないけど食べ応え抜群
最近はカップ麺でも見かけるようになった切刃番手(読み方:きりはばんて)とは、幅30mmあたりの麺帯から何本の麺が切り出せるかを意味する数字で、日本工業規格(JIS)によって定められたもの。その昔、麺を作る職人が1寸(30.03mm)の中から何本の麺線を切り出すか——というのが数字の由来。この数字が小さければ小さいほど太い麺に、大きければ大きいほど細い麺になります。
切刃番手・14番は、幅30mmあたりの麺帯から溝巾(みぞはば)およそ2.2mmの麺が切り出されたことを意味しているため、うどんなどにも使われている番手なのですが、二郎系・インスパイア系と呼ばれるリアル店舗の極太麺と比較して細く、カップ焼そばとしては太め。近年、明星食品の汁なしカップ麺は極太麺に強く、そもそも製造所が日清食品グループ(完全子会社)の東日本明星ですし、その技術が応用されたものと思われます。
食べ始めの食感は硬めの歯応えで、もちもちとした粘り気も適度に備えているのですが、同時に並行する歯切れの良さも印象的。さすがに二郎インスパイア系を思わせる極太低加水麺とは別物になりますけど、麺量は調理前の状態で130gと食べ応えがありますし、質感は題材のイメージ的にも誂え向きだと感じました。
液体ダレ・卵黄ペースト
豚ラ王や豚園に通じるテイスト
液体ダレのアブラは “ムワッ” とくる豚臭さがあり、けっこうワザとらしい効かせ方で、それだけに分かりやすく「豚」のインパクトが伝わってきます。さらに上記の写真では確認しづらいのですが、小さな脂の塊が入っているため、すくなからず「背脂」の要素は打ち出せていますし、ニンニクも生おろしペースト系のエッジが効いたタイプ。
味付けの方向性は、2020年1月13日発売の二郎系カップ麺「豚ラ王 ヤサイ、アブラ、ニンニク」や2020年3月16日発売の二郎系ラーメンキット「豚園 背脂醤油豚ニンニク」と同じだったので、新鮮味こそないものの「豚ラ王」や「豚園」の方向性が好きだったなら間違いありません。醤油ダレも濃口でキレのあるタイプだったので、白ご飯や別添の卵黄ペーストと相性抜群。
卵黄ペーストの量は、Sサイズの小さな卵に入っている卵黄よりも若干ながら少ないくらいだったので、大量ではないのですが、その味変効果は絶大。今回は単なる卵黄ペーストではなく、ちょっと “だし醤油” っぽい甘めの味付けが施されていたので、卵黄特有のマイルドなコクを打ち出しつつ、かなり液体ダレと親和性も高いアイテムでした。
具材
ちょっと具材は寂しいか‥‥
なるほどキャベツは大切りで、調理前は頼りない量に思えたのですが、実際に調理した後は量が多く、いつもより力を入れているのは伝わってきます。がっつり系のイメージ的に、この倍量は欲しかったところではあるものの、みずみずしいキャベツの優しさが攻撃的な液体ダレと対比を描くインターバルとして嬉しい存在。
味付豚ミンチは、おそらく同社の「カップヌードル」にも入っている謎肉(なぞにく)で、二郎インスパイア系の象徴的なトッピングである豚(ぶた)ほどのボリューム感には到底及びませんが、ジャンクな風味と食感が今回の液体ダレにベストマッチ。総じて量が多いとはいえないものの、卵黄ペーストの別添を思えばトントン——いや、値段的に及第点ですかね。
総評
★★★★★☆☆☆☆☆(★5)
メーカー希望小売価格は税別245円と定番商品の「日清焼そばU.F.O.大盛」(税別220円)よりも圧倒的に高く、その値段を思うと具材のボリューム感に難ありですし、新開発の日清焼そばU.F.O.史上最も太い “新・極太ウェーブ麺” も前代未聞の太さではなかったのですが、単純に「おいしい」か「まずい」かでいえば前者。
背徳感を覚える豚×ニンニク×背脂の液体ダレは香りからしてインパクトが強く、味変に使える卵黄ペーストで濃いめの味でも最後まで食べ飽きない、がっつり系でも大味の印象は受けませんでした。けっこう味付けが濃かったので、卵黄の追加や白ご飯と一緒に食べるのはもちろん、もやし×バター×ガーリックマヨネーズ×かつお節ちょい足しアレンジとか合いそうですね(だいぶコッテコテになりますけどw)
いつも楽しく読ませていただいております
すみません、あまりチャチャを入れるのはよくないのですが、あえて一点間違いを指摘させていただきます
麺の切刃番手の説明で、「数字が大きい方が太麺、小さい方が細麺」と書かれております。
おそらく単純な誤記と思われますが、逆ですよね。切り出す本数ですから、「数字が大きい方が細麺、小さい方が太麺」となります。
26番とかの博多ラーメンも好きですし、12番とかの喜多方ラーメンも美味しいですよね。(単なるラーメン好き)
Re:コータロー様
平素、お世話になっております。完全に誤字ですね‥‥お恥ずかしい。ご指摘いただき助かりました。該当の箇所は、先ほど修正済みです。
26番の博多、12番の喜多方、しっかり細かく番手を指定してくるところ、さすがです!
追伸:返信の順番が前後してしまい、申し訳ありません。