どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2022年2月15日(火)新発売、サンヨー食品のカップ麺「中華蕎麦うゑず監修 濃厚豚骨魚介中華そば(三代目)」の実食レビューです。
ファミリーマート独占販売「中華蕎麦うゑず」監修のカップラーメン “第3弾” は麺をブラッシュアップ!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
中華蕎麦うゑず監修 濃厚豚骨魚介中華そば 2022
中華蕎麦うゑず(ちゅうかそば うえず)とは、千葉県松戸市に本店を置く怪物店「中華蕎麦とみ田」の店主・富田治(とみた おさむ)氏を運営統括責任者とし、その右腕として8年間 “とみ田” を支え続けた上江洲恵介(うえず けいすけ)氏が独立開業した店で、2015年(平成27年)4月6日にオープン。山梨県中巨摩郡昭和町に店舗を構え、一部のサイトでは「中華蕎麦とみ田」よりも高く評価されています。
今回の新商品「中華蕎麦うゑず監修 濃厚豚骨魚介中華そば」は、山梨甲府の行列店「中華蕎麦うゑず」監修のもと、同店の「中華そば」を再現したカップラーメンで、サッポロ一番のブランドで知られるサンヨー食品と共同開発。コンビニの中でもファミリーマートにしか売ってない、販路限定のPB(プライベートブランド)商品で、2020年と2021年にも同じタイトルのカップ麺を発売していました。
2020年4月28日発売の初代「中華蕎麦うゑず監修 濃厚豚骨魚介中華そば」は、今回と同じく縦型ビッグのカップラーメンで、登録店舗数5万店を超える日本最大級のラーメン専門クチコミサイト「ラーメンデータベース」の “年間ランキング2018” にて「中華蕎麦うゑず」が総合部門1位に輝き、その記念商品として「中華蕎麦うゑず」初の即席カップ麺が登場します。
ただ、2020年4月発売品は手放しに評価できる内容ではなく、なかでも油揚げ麺については疑問が拭えない仕上がりで、再現度は抜きにしてもイマイチと言わざるを得ない質感に落胆。有名店が監修したサンヨー食品の縦型ビッグに頻発する悪いパターンなので、これに限った話ではないのですが、うゑずに必要不可欠な柚子の清涼感も意識されておらず、このブログでは厳しめに評価しました。
しかし、その次に現れた2021年2月9日発売の二代目「中華蕎麦うゑず監修 濃厚豚骨魚介中華そば」は秀逸で、ファミリーマート通常価格を212円(税込228円)から258円(税込278円)に値上げしていましたが、なんのこれしき製品スタイルを縦型ビッグから大判どんぶり型の本気モードにブラッシュアップ。
初代では疑問に感じた油揚げ麺をノンフライ麺に改め、かやくにはフリーズドライの柚子皮を新規に採用。スープについても初代とは比べ物にならないほど高い完成度を打ち出し、みごとリベンジを果たしました。というわけで、二代目については高く評価していたのですが、再び縦型ビッグに戻ってしまった三代目‥‥。
ただ、容器の側面には “麺が美味しくなりました(2020年4月発売品比)” との記載があるため、まったくテコ入れなしの再販ではありません。不安がないといえば嘘になりますけど、たまにノンフライ麺と見紛うような油揚げ麺を使ってくれることもあるサンヨー食品なので、ちょっと期待できる展開。
さらにパッケージでは、商品名の上に “柚子香る” というアピールも追加されているので、2020年4月発売品(初代)との違いに注目しながらレビューします。
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、食べる直前に加える「仕上げの小袋」が1袋。初代の小袋には魚粉が入っていたので、おそらく今回も同じだと思います。そしてフタを開けた途端、かすかに柚子の香りを感じたので、なるほど “柚子香る” なのですが、容器側面には小さく “柚子香料を使用して柚子の香りを再現しています” の文字。
もちろん頭ごなしに香料が悪いとはいえず、むしろカップ麺では効果的に作用してくれるので、柚子のアクセントが皆無だった前回よりも好印象ではあるものの、はたして味覚に訴えかけてくる工夫もあるのかどうか、そこも注目したいポイント。
ちなみにファミリーマート通常価格は212円(税込228円)だったので、初代と同じ値段に設定されているのですが、すでに日清食品が2022年6月1日(水)出荷分から即席袋麺・即席カップ麺・即席カップライス・即席カップスープの製品価格をメーカー希望小売価格の5~12%値上げすると発表しているように、それ以降はコンビニ限定のカップラーメンにおける値段の基準も変わってきます。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:中華蕎麦うゑず監修 濃厚豚骨魚介中華そば 販売者:サンヨー食品株式会社 製造所:A・太平食品工業株式会社 本社工場 内容量:95g(めん70g) 商品コード:4901734045588(JAN) |
発売日:2022年02月15日(火) 実食日:2022年02月16日(水) 発売地域:全国 取得店舗:コンビニ(ファミリーマート) 商品購入価格:228円(税込) ファミリーマート通常価格:212円(税別) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:縦型ビッグ 容器材質:紙 湯量目安:420ml 調理時間:熱湯4分 小袋構成:1袋(仕上げの小袋) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、でん粉、食塩、ポーク調味料)、スープ(魚粉、食塩、糖類、デキストリン、ポーク調味料、ポークエキス、しょうゆ、香辛料、油脂加工品、酵母エキス、いわしエキス、すりごま、ゼラチン、チキン調味料)、かやく(味付豚肉、ねぎ、ナルト)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、増粘剤(加工でん粉、増粘多糖類)、カラメル色素、微粒二酸化ケイ素、酸化防止剤(ビタミンE)、クチナシ色素、ビタミンB2、ベニコウジ色素、ビタミンB1、(一部に小麦・乳成分・ごま・さば・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む) |
実食開始
麺は油で揚げたフライ麺で、初代には熱湯5分の太麺を使用していましたが、それよりもサイズは細く、湯戻し時間も熱湯4分に縮めており、そもそもの形状からして異なります。食感などについての詳細は後述しますが、原材料名の構成も変わっているため、さらに期待が高まる展開。
別添の小袋は後入れなので、お湯を内側の線まで注いだら、フタをして待つこと4分。時間になったら粉末スープを完全に溶かし、仕上げの小袋を加えたら完成です。やはり別添の小袋には魚粉が入っていたのですが、ふわっと柚子が香るところは大きな進歩。かやくの構成は変わっていないため、あとは麺の仕上がり次第。
ちなみに製造所は太平食品工業株式会社の本社工場(群馬県前橋市朝倉町555-4)となっているのですが、太平食品工業は1963年(昭和38年)1月にサンヨー食品が設立した製造部なので、どちらも “サッポロ一番” という認識で問題ありません。それでは、引き続き2020年4月発売品との違いに注目しつつ「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(95g)あたり |
カロリー:397kcal たん白質:10.9g 脂 質:13.6g 炭水化物:57.7g 食塩相当量:5.9g (めん・かやく:1.7g) (スープ:4.2g) ビタミンB1:0.47mg ビタミンB2:0.58mg カルシウム:288mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:397kcal(めん・かやく:303kcal)(スープ:94kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
まったくの別物になっていた
初代の原材料名は「小麦粉(国内製造)、植物油脂、でん粉、食塩、野菜エキス、しょうゆ」となっていましたが、しょうゆと野菜エキスを省き、新たにポーク調味料を練り込むなど、麺の下味に影響する原材料を変更するだけでなく、弾力や口当たりについても完全に別物。パッケージの “麺が美味しくなりました” という謳い文句は、けっして誇張ではありません。
熱湯4分きっちり守ってからフタを開け、粉末スープを溶かし、小袋の中身を‥‥などと調理している間に1分ほど経過すると思いますが、それでも強靭なコシが衰えることはなく、むしろ食べ始めは部分的にパキッとした部分が残っているくらい。けれども早い段階で戻りムラは解消されるのと、コシのベクトルが心の味食品(「中華蕎麦とみ田」直営の製麺所)で製造された麺と似ていて驚きました。
撮影の際は表面の滑りに梃子摺り、麺リフトの写真を撮るのに苦労したのですが、おかげでスープの持ち上げもバッチリ。また麺の色が褐色気味で、それも再現度の高さに寄与しているポイントでした。調理後に1、2分ほどケアできればベストではあるものの、約2年前に使われていた油揚げ麺とは別物で、既存の商品に似た油揚げ麺もないことから、中華蕎麦うゑず専用に開発したのかもしれません。
スープ
こっちもレベルアップ
初代のスープと比較して大まかなフレームワークは変わっていませんが、新たにチキン調味料を追加しているのは大きな違い。それと強過ぎず弱過ぎず、でも確かに訴えかけてくる柚子の香りも然る事乍らながら、味覚にも酸味をプラスすることで、香料だけでは出せない臨場感を表現しているのもポイント。
いわゆる “またおま系” のスープに分類されるため、やや飽和状態のジャンルになりますが、その中でも縦型ビッグのスープとしては上位に食い込むバランス感。とろみは人工的なので、素材を煮詰めた結果の粘性率とは異なるものの、それをナチュラルに感じさせてくれるのが「仕上げの小袋」に入っている魚粉の手助け。
主軸にあるのはカツオやサバなどの節系で、粒子が細かく、膨よかで芳ばしい風味とパンチがバチッと全体に行き渡るのですが、それとは異なるイワシやアジなどのシャープな旨味がスッ‥‥と通る、というのは初代と同じイメージ。けれども今年は粒子の大きな魚粉も入っていたので、とろみが不自然ではありません。
あえて混ぜることなく食べるのも一興ですが、しっかり魚粉を馴染ませるとスープがワンランク上の位置に押し上げられるため、これといったセオリーがない場合、全体を大きく混ぜて食べるのがオススメです。
具材
麺とスープの満足感を思えば悪くない
2020年4月発売の初代と同じ構成かと思いきや、ナルトとチップ状の味付豚肉は量が少なくなり、フリーズドライのネギも不採用だったので、ここはコスト調整を感じるポイント。ただ、麺のクオリティが圧倒的に上がっていたのと、スープの満足感も高かったので、あまり気になりませんでした。
総評
本格さでいえば2021年2月発売の「二代目」に劣りますが、2020年4月発売の「初代」と同じ縦型ビッグでも、それとは比べ物にならないほどレベルが高くなっていたので、まったく印象は悪くありません。個人的には値段が高くなっても大判どんぶり型(ノンフライ麺)で食べたいと感じたものの、ひとまず初代のリベンジは成功といっても過言ではないと思います。
今回もファミリーマート限定・数量限定のスポット商品になりますが、取り扱っているファミリーマートは多かったので、気になっている方は早めにチェックしておいてください【author・taka :a(大石敬之)】