どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2022年8月8日(月)新発売、東洋水産のカップ麺「マルちゃん 昔ながらのチャーハン味焼そば」の実食レビューです。
「昔ながらのソース焼そば」の姉妹品として “町中華のチャーハンと中華スープのセット” をカップ焼きそばで再現!? 戻し湯で作るスープ付き「チャーハン味焼そば」爆誕!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
昔ながらのチャーハン味焼そば
昔ながらの○○とは、下町の食堂で食べる懐かしくて美味しい焼きそばをコンセプトに、マルちゃんこと東洋水産が展開しているカップ焼きそばのブランドで、初めて発売されたのは1996年(平成8年)2月。もともと全国区で販売していた「焼そばバゴォーン」を東北・信越限定に切り替えた際、それに代わる代替商品として「昔ながらのソース焼そば」が開発された※ というのは、知る人ぞ知る話。
今回の新商品「マルちゃん 昔ながらのチャーハン味焼そば」は、下町の食堂で食べる懐かしい焼きそばをイメージした「昔ながらのソース焼そば」の姉妹品で、話題の “町中華” で定番の “チャーハンと中華スープのセット” を再現。ええ、一見するとシュールな新作なんですけどw チャーハンの味付けで食べるスープ付きのカップ焼きそば‥‥なんかこう、意外と危なげなく美味しそうですよね。
チャーハンをイメージしたカップ焼きそばといえば、現在を遡ること4年以上、2018年(平成30年)4月2日に、まるか食品が「ペヤングやきそば 炒飯風」(あみ印食品工業が販売する「炒飯の素」とペヤングのコラボ商品)をリリースしているため、実は業界初の試みではありません。しかし、中華スープ付きというのは東洋水産が得意とするステータス。
東洋水産が販売するスープ付きのカップ焼きそばといえば、東北・信越限定の「焼そばバゴォーン」あるいは北海道限定の「やきそば弁当」が代名詞。けれども2022年2月7日のリニューアル以降「昔ながらのソース焼そば」にも “中華スープが付いた” ので、そこからの「チャーハン味焼そば」というのはセンスを感じる展開。
スープの作り方について、パッケージには “麺の戻し湯で作るパターン” と “それとは別に沸かした熱湯で作るパターン” の訴求があるため、これも「焼そばバゴォーン」や「やきそば弁当」のノウハウを感じるポイント。
ちなみに “焼そばバゴォーンの「わかめスープ」は熱湯で作ることを推奨している” のに対し “やきそば弁当の「中華スープ」は麺の戻し湯で作ることを推奨している” のですが、その違いについて東洋水産の関係者に問い合わせてみたところ、実は特に意味はない(というか、その違いに関する資料が残っていない)との回答でした。
「やきそば弁当」に慣れていないユーザーからは、麺の戻し湯でスープを作るの‥‥? などと懐疑的な目で見られることもあるようですが、たとえば「QTTA(クッタ)」や「でかまる」など、油で揚げた麺を基本とするカップラーメンのスープは麺の戻し湯でスープが出来上がるわけで、そう考えると納得しやすいのではないでしょうか。
またSDGsの観点から見ても、戻し湯を有効活用するのは理にかなった調理法といえなくもありません。とはいえ「昔ながらの○○」では両方の作り方も推奨しているため、コクのあるジャンクなスープが飲みたければ戻し湯で調理する、あっさり飲みたければ熱湯を多めに沸かしておいてください。それでは、内容物を確認していきましょう。
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「かやく」に、後入れの「液体ソース」ほか、マグカップなど別の容器で作る「特製カップスープ」の計3種。スープの小袋は「昔ながらのソース焼そば」と共通ですが、液体×粉末のWソースではありません。
麺は油で揚げたフライ麺で、やや黒ずんだ色合い。精製ラードを使用しているため、調理前から独特の芳ばしさが漂います。見た目や原材料名の構成が「昔ながらのソース焼そば」に使われている油揚げ麺と変わらないことから、同じ麺を使っている可能性が高いですね。
メーカー希望小売価格は214円(税別)となっているため、これも「昔ながらのソース焼そば」に共通する項目。コンビニでの取り扱いは少ないかと思いますが、スーパーやドラッグストアなど、コンビニ以外でのエンカウント率は高かったので、そっちを狙ってみてください。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:マルちゃん 昔ながらのチャーハン味焼そば 製造者:東洋水産株式会社 製造所:関東工場(群馬県館林市赤生田本町3831-1) 内容量:110g(めん90g) 商品コード:4901990372220(JAN) |
発売日:2022年08月08日(月) 実食日:2022年08月13日(土) 発売地域:全国 取得店舗:スーパー 商品購入価格:138円(税込) 希望小売価格:214円(税別) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:角型レギュラー 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:560ml(スープ約150ml) 調理時間:熱湯3分 小袋構成:3袋(液体ソース・かやく・特製カップスープ) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、精製ラード、食塩、でん粉、香辛料、粉末野菜、卵白)、ソース(チキンエキス、ポークエキス、しょうゆ、香味油脂、ラード、植物油、砂糖、食塩、野菜エキス、香辛料)、かやく(味付挽肉、卵)、中華スープ(食塩、デキストリン、チキンエキス、砂糖、しょうゆ、ごま、ねぎ、香辛料、香味油脂)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、炭酸カルシウム、酒精、レシチン、カラメル色素、かんすい、酸化防止剤(ビタミンE、ビタミンC、ローズマリー抽出物)、増粘多糖類、香料、ビタミンB2、カロチン色素、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む) |
実食開始
別添の小袋は「かやく」のみ先入れで、町中華のチャーハンといえばのナルトは入っていませんが、味付挽肉と卵でチャーハンの基本を押さえた様子。スーパーやドラッグストアであれば、おおむね140円前後で購入できると思うので、とりあえずキャベツを入れときました的な構成ではないのが好印象。
本体の作り方は通常のカップ焼きそばと変わらない‥‥というか、定番の「昔ながらのソース焼そば」よりも手間が少ないので、お湯を注いでから3分後、湯切りしてソースを絡めたら出来上がり。調理方法の文面から察するに “東洋水産は特製カップスープを戻し湯で作ることを推奨していた” ので、今回は戻し湯で作りました。
さて、本体の香りは漠然とチャーハンに通じるところが無きにしも‥‥いや、どちらかといえば中華そばのタレと油を彷彿とさせる香り。それでも麺を啜り上げるとチャーハンが脳裏を掠めるのか、ここから先は「めん」「ソース」「かやく」の項目に分けて特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(110g)あたり |
カロリー:486kcal たん白質:10.8g 脂 質:21.5g 炭水化物:62.4g 食塩相当量:5.4g (スープ 1.6g分 を含む) ビタミンB1:0.37mg ビタミンB2:0.44mg カルシウム:209mg |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
これ単体としてのクオリティは低くないのだが‥‥
商品の外装フィルムや本体フタ上などには書いてありませんが、東洋水産独自の “つやもち麺” ということで、実は「QTTA」における “つやもち製法” のルーツ。文字通り表面にはツヤがあり、噛めばモチッと押し返してくる、食べ応えのある麺なのですが、見ての通りチャーハン感に期待してはいけません。
おそらく「昔ながらのソース焼そば」と共通の油揚げ麺で、精製ラード特有の芳ばしさが印象的ではあるものの、あくまで焼きそば用の麺。カップ焼きそばなのに焼いてない問題については扨措き、精製ラードの芳ばしさが調理感に寄与しているのですが、自己主張の強さでチャーハン味から遠退いているような印象が無きにしも非ず。
濃いめのソース焼きそばだったり、こってりとした油そばだったり、そっち系統の味付けにはバシッとハマッてくれるのですが、チャーハン味には‥‥というか “そもそも液体ソースの味がチャーハンっぽくない” という元も子もない問題があってですねw
ソース
チャーハンといっても様々ですけど
東洋水産の公式ウェブサイト内にあるニュースリリースには “チキンとポークの旨味をベースに、野菜の旨味や香辛料を利かせた、チャーハン風味のソース” と書いてあるのですが、チャーハン風味‥‥ですかね?w 香りからも感じたように、どちらかというと古典的な中華そば寄りで、チャーハンらしさは希薄。
単純に「おいしい」「まずい」の二択でいえば、ひとまず前者ではあるものの、チャーハン風味‥‥うーん、当たらずと雖も遠からずか、米ではなく麺だからこその違和感なのか、漠然と “町中華” らしさはあるけれど、結論としてチャーハン味ではなかったです。
かやく
個人的には好きだけどチャーハンを成立する上で決め手に欠ける
味付挽肉は食感・風味ともにジャンクなタイプで、いい意味でカップ焼きそばらしいチープ感が好印象。卵も「赤いきつねうどん」に入っている不自然な食感のアレではなく、ふわふわとした口当たりで、前述のように “とりあえずキャベツ” ではなかったことに好感が抱けたものの、チャーハンらしさに欠ける‥‥いや、それについてはソースの問題ですね。
総評
動物系のコクだったり、フレッシュな醤油の風味だったり、ソースを単体で見ると悪くはなかったものの、はたして “チャーハン味” かと聞かれたら否。たしかに漠然と “町中華っぽい素朴さ” はありますけど、チャーハン味でもなければ油そば・まぜそばとも違う、なんとも不思議な感覚に陥りましたw
ちなみに「特製カップスープ」には、ごま・ネギが入っていて、味を醤油で整えながらもテイストは中華風。なんかこう、わかめ入れたら某わかめスープになりそうな感じw たぶん「昔ながらのソース焼そば」の中華スープと同じかな? この別添はステータスではあるものの、麺を食べていてチャーハンが脳裏を掠めることはなかったので、期待値を調整しておいてください【author・taka :a(大石敬之)】