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マニア垂涎、この道50年のサンポー食品が「豚骨研究所」公開!! 研究者が導き出した答えとは‥‥

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サンポー食品

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2024年10月7日(月)新発売、サンポー食品のカップ麺「豚骨研究所 豚骨ラーメン」(236円+税)の実食レビューです。

九州を代表する100年企業が自社の豚骨研究所を一般公開!? 日々の研究に裏打ちされた実績と綿密な計算から導き出した “研究者のカップラーメン„ 新開発!!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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豚骨研究所 豚骨ラーメン

サンポー食品(SANPO FOODS Co.,Ltd.)とは、佐賀県三養基郡基山町に本社・工場を置き、即席めん(カップめん、棒状ラーメン)及び乾めんの製造を生業としているメーカーで、1921年(大正10年)1月に創業した「米穀卸大石商店」を原点とする100年企業。現在は「焼豚ラーメン」や「九州三宝堂」「三宝だし本家」などの即席カップめんを中心に、九州の「うまい」をカタチにしています。

画像は公式サイトより

なかでも豚骨(とんこつ)に対する情熱は、ぶっちぎりで変態といっても過言ではないメーカーで、50年以上前から豚骨味の即席めんを研究し続けているのですが、その日々に裏打ちされた実績と、数多あるポークエキスの配合を計算し尽くし、研究者が唱える “うまい豚骨ラーメン„ を導き出したのが「豚骨研究所(TONKOTSU LAB)」と名付けられた本商品。

定番の「焼豚ラーメン 九州とんこつ味」にも10種の豚骨エキスを絶妙なバランスで使用していますが、豚骨研究所の「豚骨ラーメン」には15種のポークエキスを配合とのこと。以前に同社の商品を共同開発した際、とある原材料を0.01g変更するだけで体感的な差が生じるレベルだったので、15種類という数字も然る事乍ら、どの個性が表立って主張してくるのかも興味深いポイントです。

「豚骨研究所」のパッケージ

雰囲気的にローカル系の留型(とめがた)あるいはオープン価格の商品っぽいというか、現在の集大成にも思えるコンセプトとは裏腹に、なんというかイマイチこうインパクトを感じないデザインに思えたんですけど、捉え方によってはパッケージのデザインよりも原材料にコストを集中させた新作であるとも‥‥意図が違ったらごめんなさい()

とはいえ「15種類のポークエキス」と「計算し尽くした旨さ」のキーワードは目を引く訴求で、イメージ画像のトッピングにチャーシューなどの肉具材が入っていないあたり、それだけスープの豚骨に心血を注いでいるのかと、仕上がりが楽しみです。

開封

粉末スープでかい、調味油も多い

今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「かやく」と「粉末スープ」に、後入れ「調味油」と「紅しょうが」の組み合わせで、例に引いた「焼豚ラーメン」にも通じる構図となっているのですが、前述のようにチャーシューは入っていません。しかし、紅生姜は生タイプ。乾燥具材よりも本格的かつ主張が強いアイテムなので、それに負けない豚骨の力強さが問われるラインナップ。

いつもの油揚げ麺かな?

麺はラード配合の油で揚げたフライ麺で、湯戻し時間は3分。パッケージのデザインを隠し「焼豚ラーメン」と並べて出されたら、どっちが「豚骨研究所」なのか判別できなくなる‥‥というか過去の流れから完全に同じ麺だと思いますけど、独特の芳ばしさと豚骨スープの相性ばっちりなんですよね。

ちなみにメーカー希望小売価格は236円(税別)なので、標準サイズの「焼豚ラーメン」や「九州三宝堂」「三宝だし本家」などと同じ値段。サンポー食品のカップラーメンは九州を出た途端にエンカウント率が低下するため、今回のような期間限定品は特に捕獲の難易度も跳ね上がるのですが、西日本ではトライアル、ゆめタウンでの取り扱いが多いイメージです。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:豚骨研究所 豚骨ラーメン
製造者:サンポー食品株式会社
製造所:本社工場(佐賀県三養基郡基山町長野230)
内容量:88g(めん60g)
商品コード:4901773102259(JAN)
発売日:2024年10月07日(月)
実食日:2024年10月16日(水)
発売地域:全国
小売価格:236円(税別)
麺の種類:油揚げ麺
スタイル:標準どんぶり型
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:320ml
調理時間:熱湯3分
小袋構成:4袋(粉末スープ・調味油・かやく・紅しょうが)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、ラード、食塩、植物たん白)、スープ(豚脂、ポークエキス、食塩、香辛料、粉末油脂、しょうゆ、チキンエキス、ホエイパウダー、デキストリン、ごま、たん白加水分解物、植物油脂、魚介エキス)、かやく(紅しょうが、きくらげ、ねぎ)/ 調味料(アミノ酸等)、炭酸カルシウム、増粘剤(キサンタン)、pH調整剤、かんすい、酸味料、カラメル色素、乳化剤、クチナシ色素、紅麹色素、酸化防止剤(ビタミンE)、香辛料抽出物、香料、(一部に小麦・乳成分・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチン・ごまを含む)

実食開始

粉末スープの量めっちゃ多い

別添の小袋は「かやく」と「粉末スープ」も後入れで、大盛りサイズのカップラーメンと間違えたのかな? ってくらい「粉末スープ」の量が多いのもサンポー食品の魅力。それをよく溶かすために、先入れの小袋は「かやく」「粉末スープ」の順にあけ、スープを溶かしながら熱湯を注ぐのがポイント。

アブラかなり浮いてます

あとはフタの上で「調味油」を温めながら3分後、時間になったら「調味油」を入れて混ぜ合わせ、仕上げに「紅しょうが」をトッピングしたら出来上がり。けっこう強烈な豚骨臭がムワッと漂ってくるのかと思いきや、そっち系のクセは意外と控えめなファーストインプレッション。しかしながら調味油の量も大盛り用かと錯覚するレベルで多く、ラード特有の芳ばしさは強め。

なお撮影のために紅生姜をトッピングしていますが、それとは別に2食目も調理して確認しますので、粉末スープ単体の味わいや紅生姜を入れた後の変化にも注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(88g)あたり
カロリー:436kcal
たん白質:8.9g
脂  質:25.3g
炭水化物:43.2g
食塩相当量:5.3g
(めん・かやく:2.3g)
   (スープ:3.0g)
カルシウム:152mg
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

あれ‥‥?

原材料名の「小麦粉(国内製造)、植物油脂、ラード、食塩、植物たん白」という構成は、同社の絶対的エース「焼豚ラーメン」の油揚げ麺と完全に一致する内容で、揚げ油のラードに由来する独特の芳ばしさはもちろん、切刃番手も同じ22番(溝巾1.4mm)を使用しているようですが、いつもの油揚げ麺じゃ‥‥ない‥‥?

というのもサンポー食品の油揚げ麺は、ノンフライでは楽しめない前述の芳ばしさと、食べ始めにコリッとした小気味いい歯応えが楽しめるところも特徴的な魅力となっているのですが、そのコリッと感が皆無。例えるなら口の中でポキポキと折れていくような、このような仕上がりは同社の油揚げ麺で経験したことがありません。

中華麺を成立させる上で必須の「かんすい」は、スープの水素イオン濃度(いわゆるpH)にも反応するため、それが食感に影響を及ぼすこともあるけれど、馴染みのラーメン屋さんが急に製麺所を変えたくらいの衝撃。サンポー食品の油揚げ麺に慣れていない方であれば、まったく気にならない項目になるかもしれないけれど、私は気になって仕方ありませんでした。

スープ

100%豚骨ではなかった

まずは「粉末スープ」単体の味を確認してみたところ、香りからも感じたように独特のクセは控えめで、うまみだけを抽出しているようなイメージ。それと同時にチキンエキスやホエイパウダー、さらに魚介エキスの隠し味など、それらは「焼豚ラーメン」にも用いられている原材料になりますが、豚骨研究所なのに豚骨100%じゃないの? というのが一つ。

それから骨髄を彷彿とさせる個性だったり、骨粉が発生するほどの炊き出し感だったり、クセは抑えながらも特筆してミルキーな乳化感だったり、そういった支柱が存在しない上にポークエキスの表情が複雑すぎるため、口の中で分散するというか、ここが見どころだよね! みたいなポイントが掴みづらい骨組み。けっこう香辛料のアクセントも強かったので、それも分散に一役買ってるように感じます。

一方で別添の「調味油」は凄まじく、こっちは100%豚脂。大盛りバケツ型でも充分と思える量についてはもちろん、ラードの芳ばしさも特筆すべき水準で、それ以外の個性は目立っていませんが、麺をすすっている間は特に強めの香りが楽しめます。ただ、それは文字通り脂(あぶら)。豚骨研究所のコンセプト的に、もっと骨の個性も感じたかったです。

かやく

紅生姜は途中入れ推奨

細切りのキクラゲはコリコリとした食感で、豚骨スープとの相性は言わずもがな。ネギの乾燥方法もFD(フリーズドライ)なので、AD(エアドライ)のような繊維質は残っておらず、生タイプの紅生姜は本格的かつ存在感大。ただ、紅生姜に関しては投入後、その酸味が豚骨を完全に掌握するレベルで広がるので、半分くらい食べ進めてから入れるのがベストかもしれません。

総評

2.5

サンポー食品の「豚骨研究所」などと、マニア垂涎のコンセプトだったので、めちゃくちゃ期待していた(「こってり豚骨推し」みたいなのイメージしてた)ことは認めますし、油揚げ麺に覚えた違和感もロット差に過ぎないかもしれません。ただし、豚骨研究所なのに100%豚骨ではなかったこと。それは置いても骨より脂のインパクトが強く、臨場感は伝わってきませんでした。

——いや、ちょっと小難しい感じはラボっぽかったけど。この流れで次は久留米、その次は熊本、みたいにシリーズ第2弾、第3弾と続いていく企画なのであれば、あえて食べやすい路線でアプローチする作戦だったのかと納得できない仕上がりではありません。それについては続報を待つしかないため、アンテナ張っときます。【author・taka :a(大石敬之)】

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