どうも、taka :a です。
本日の一杯は、2021年3月29日(月)新発売、日清食品のカップ麺「日清のとんがらし麺 うま辛キムチチーズ味」の実食レビューです。
今日は何辛? 唐辛子練りこみ麺のパイオニア「日清のとんがらし麺」が自信を持って送り出す間違いない組み合わせ!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
とんがらし麺 うま辛キムチチーズ味
日清のとんがらし麺(Red pepper Noodle)とは、業界で初めて麺に唐辛子を練り込んだ “唐辛子練りこみ麺” の先駆者で、現在から遡ること21年以上前の2000年(平成12年)2月14日に初代「日清のとんがらし麺 キムチ・海鮮チゲ味」を市場に投下。辛さと旨さを併せ持つ唯一無二の “唐辛子練りこみ麺” と辛さの中にも旨みのあるスープを特徴とし、現在も辛いカップ麺が好きなユーザーを中心に支持されています。
今回の新商品「日清のとんがらし麺 うま辛キムチチーズ味」は、日清食品が自信を持って送り出す “間違いない組み合わせ” の一杯で、若い女性にも人気の「キムチ」と「チーズ」をマリアージュさせた新メニュー。いまさら珍しくもない組み合わせですし、なんだったら王道もいいところ。ただ、意外にも「日清のとんがらし麺」におけるチーズの歴史は深くありません。
「日清のとんがらし麺」が初めてリリースされた2000年2月といえば、1984年(昭和59年)に湖池屋が発売した辛いポテトチップス「カラムーチョ」を皮切りに、1986年(昭和61年)のバブル景気到来から本格化する第1次激辛ブームを経て、バブル崩壊と同時に訪れることになる第2次激辛ブーム(1993年〜1999年)が落ち着きを見せ始めた頃。
後に第1次・第2次激辛ブームと比較して辛さ水準が跳ね上がる第3次激辛ブーム(2003年〜2010年)到来前、ラーメンの味ジャンルとして「しょうゆ」「みそ」「しお」「とんこつ」「カレー」に続く第6の定番は「辛味」が成立すると予想した日清食品は、大胆にも麺に唐辛子を練り込んだ新ブランド「日清のとんがらし麺」を開発。それは2週間で100万ケースを売り上げるなど、たしかな偉業を成し遂げました。
現在は常温保存可能な即席カップ麺のみ展開していますが、チルド(冷蔵)商品や冷凍食品に力を入れていた時期もあり、たとえば第1次激辛ブームの火付け役とされる湖池屋の「カラムーチョ」をはじめ、江崎グリコの激辛カレー「LEE」や東京都千代田区に神田本店を構える「カラシビ味噌らー麺・つけ麺 鬼金棒(きかんぼう)」との企業間コラボなど、これまでにリリースしてきた商品はリニューアル込みで90品以上。
しかし、そんな長い歴史の中で「チーズ」をタイトルに冠したフレーバーがリリースされたのは、2017年4月3日発売の「うま辛トマト&チーズ」が初めて。その後 “辛さ調節チリトマパウダー” を別添した「うま辛トマト&チーズ味」を2019年8月5日に新発売、2020年8月3日に同じ内容で再販しているのですが、それ以外のチーズ系は記録に残っていません。
というわけで「日清のとんがらし麺」におけるトマト以外のチーズ系は、意外にも今回の「うま辛キムチチーズ味」が第2弾。キムチの辛味・酸味とチーズのまろやかなコクを加えたスープを軸に、ロースト感のあるガーリックの風味をアクセントに効かせているらしく、別添の「辛さ調節パウダー」を加えることで “通常の辛口から激辛までお好みの辛さをお楽しみいただけます” とのこと。
もちろんパッケージにも “うま辛の秘密は唐辛子練りこみ麺” とあるように、ブランドのアイデンティティである唐辛子練りこみ麺も健在。チーズの存在感も然る事乍ら、近年の「とんがらし麺」はレギュラーサイズでも侮れない辛さを打ち出しているので、辛さと旨みのバランスに注目しながらレビューします。
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、後入れの「辛さ調節パウダー」が1袋。そこには入れなかったら “辛さレベル3” の「辛口」395スコビル、全部入れたら “辛さレベル5” の「激辛」594スコビルと記載。スコビル(正しくは「スコヴィル値 / SHU」)とは、唐辛子の辛味成分であるカプサイシンの含有量を数値化したもので、594スコビルは定番商品「うま辛海鮮」の辛さ調節パウダー(950スコビル)よりも控えめな数値。
また具材としてのチーズも入っていなかったので、ちょっと拍子抜けしてしまったのですが、ふんわり漂うチーズの香りと大きめの白菜キムチは嬉しい開封直後。唐辛子の香りは控えめな反面、がっつりキムチの香りは強く、それは外装フィルムを破いた瞬間から主張してくるレベルだったので、ちょっと保管場所には気を使ったほうがいいかもしれません。
ちなみに2015年4月6日のリニューアル以降、レギュラーサイズの「とんがらし麺」はオープン価格の商品になっていたのですが、2019年6月1日出荷分より施行された価格改定によって、メーカー希望小売価格は125円(税別)に変更されました。しかし、スーパーやドラッグストア、ディスカウントストアなど、コンビニ以外の店舗であれば、税込100円以下〜120円前後で手に入ると思います。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:日清のとんがらし麺 うま辛キムチチーズ味 製造者:日清食品株式会社 製造所:B・下関工場(山口県下関市小月小島1-1-12) 内容量:65g(めん50g) 商品コード:4902105264515(JAN) |
発売日:2021年03月29日(月) 実食日:2021年03月30日(火) 発売地域:全国(全チャネル) 取得店舗:スーパー 商品購入価格:116円(税込) 希望小売価格:125円(税別) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:縦型レギュラー 容器材質:紙 湯量目安:310ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:1袋(辛さ調節パウダー) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、香辛料(唐辛子))、スープ(糖類、食塩、ポーク調味料、乳等を主要原料とする食品、香辛料、豚脂、はくさい調味料、チーズパウダー、キムチパウダー、魚醤)、かやく(はくさいキムチ、卵、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、香料、かんすい、酸味料、炭酸Ca、カラメル色素、香辛料抽出物、増粘剤(キサンタンガム)、カロチノイド色素、酸化防止剤(ビタミンE、ローズマリー抽出物)、ベニコウジ色素、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部にえび・小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む) |
実食開始
粉末スープが赤みを帯びたオレンジ色なのもありますが、麺に唐辛子を練り込んでいるのが「日清のとんがらし麺」最大の特徴であり、唯一無二の個性といえる注目ポイント。スープの辛味が強すぎた場合、麺に練り込まれた唐辛子の刺激は埋没してしまうのですが、今回の場合「辛さ調節パウダー」を加える前であれば効果が体感できるはず。
その「辛さ調節パウダー」は後入れなので、フタの上から小袋を取り外し、お湯を注いで3分後、よく混ぜ合わせたら出来上がり。チーズ加工品もチーズ風油脂加工品も入っていませんが、調理直後もキムチっぽい香りが強く、ほんわりチーズが重なって、なるほどチーズの存在感が皆無ではありません。
ちなみに先ほど594スコビルは「うま辛海鮮」よりも控えめな数値と書きましたが、フタの上には “小さなお子様や、辛みが苦手な方は注意してお召し上がりください” との注意事項を表示しているため、引き続きチーズの存在感と “辛さ調節パウダー” 投入前・投入後の辛味に注目しつつ「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(65g)あたり |
カロリー:294kcal たん白質:6.6g 脂 質:12.8g 炭水化物:38.0g 食塩相当量:5.0g (めん・かやく:1.8g) (スープ:3.2g) ビタミンB1:0.13mg ビタミンB2:0.23mg カルシウム:88mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:294kcal(めん・かやく:246kcal)(スープ:48kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
ちょっと粗い食感と芳ばしい風味・辛味が魅力
タイプとしてはラーメンというよりもヌードル系で、それこそ「カップヌードル カレー」や「同 チリトマトヌードル」「同 味噌」と同じくらいのサイズ(約3mm幅)に切り出されているのですが、何度も繰り返しているように “唐辛子を練り込んでいる” のが最大の特徴。カップヌードルよりも硬めの歯応えで、比較的に伸びにくいのも嬉しいところ。
もともと加水率が低いのもありますが、通常の麺には含まれない唐辛子を練り込んでいるため、ちょっとボソッとした歯触り。ほかのカップ麺では体感できない独特の歯触りと舌触りなので、未体験の方にとっては馴染みのない噛み心地になるかとは思いますが、慣れるとクセになるタイプ。
おもいっきりネタバレになりますけど、後述するスープが非常識な辛さではなかったので、じっくり噛むと唐辛子のホットな辛さがジワジワと込み上げてくるのもポイント。それに加えて唐辛子の芳ばしい風味が平行する、この麺が持つ魅力を最大限に引き出したいのであれば、やはりスープの辛味を強くしすぎないほうが正解なのかもしれません。
スープ
中毒性注意
「辛さ調節パウダー」を加える前の辛さは中辛ちょい上〜辛口で、辛い食べ物が苦手な方にとっては苦戦する辛さになりそうですが、市販品の辛口が大丈夫なら恐るるに足らず。動物系はポークを軸に、キムチパウダーのジャンクな旨みでクセになる要素を強めつつ、はくさい調味料と魚醤の隠し味がキムチ感をブースト。
乳等を主要原料とする食品のサポートありきではあるものの、きちんと粉末スープにチーズパウダーを使用しているため、穏やかに全体を包み込むチーズの風味も紛い物ではありません。
「辛さ調節パウダー」の中身は一味唐辛子100%だったので、チーズ感をアップさせることはできないのですが、ぜんぶ入れた後の辛さレベルは一般的に見ても大辛クラス、辛い食べ物が苦手な方にとっては激辛に片足を突っ込む辛さ。筆者は辛い食べ物が好きなので “大辛” くらいだと感じたのですが、春先に食べると額に汗が滲むくらいの辛さはあり、それと対比を描く糖類の甘さに中毒性を感じました。
具材
具材は廉価版チックだけど白菜は美味しい
前述のようにチーズ加工品やチーズ風油脂加工品(チーズ加工品の廉価版)は入っておらず、かきたま系の玉子も少なめですが、大きめの白菜キムチは無条件で好印象。そこまで辛味が強いわけではないけれど、はっきりキムチと分かるくらいに風味は強く、程よい酸味もアクセントに効果的。
もうちょっとキムチの量が多ければ‥‥せめてチーズ風油脂加工品が入っていれば‥‥という不満が無きにしも非ずではあるものの、スーパーやドラッグストアでは税込120円以下で手に入るような商品なので、こんなもんでしょう。
総評
辛さレベルは「辛さ調節パウダー」を全部入れた後も “大辛” くらいに感じたのと、チーズ系の具材が入っていないところに寂しさを覚えた反面、麺とスープについては文句なしで5つ星。メーカー希望小売価格がオープン価格ではなくなったので、すこしだけ総評から差し引きましたが、税込120円以下であれば買いの一杯。
さらに辛さを求める方は、シンプルに追い唐辛子はもちろん、キムチ&チーズちょい足しアレンジもオススメ。実売価格が安い分、アレンジの土台として選びやすい商品になりますし、お弁当やサンドイッチ、おにぎりを食べるときの汁物代わりにもちょうどいいサイズなので、気になっている方はチェックしてみてください(author・taka :a)