どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2024年3月11日(月)新発売、日清食品のカップ麺「日清のとんがらし麺 うま辛トマトクリーム&チーズ味」(153円+税)の実食レビューです。
唯一無二の唐辛子練り込み麺が “うま辛練りこみ麺” に進化!? 辛いもの好き必食、韓国グルメの新定番「ロゼクリーム」をアレンジ!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
とんがらし麺 “噂のロゼ風” 再現
日清のとんがらし麺(Red pepper Noodle)とは、業界に先駆けて唐辛子を麺に練り込んだ “唐辛子練りこみ麺” のパイオニアで、現在を遡ること24年以上、2000年(平成12年)2月14日発売の初代「日清のとんがらし麺 キムチ・海鮮チゲ味」を皮切りに、独自の “うま辛” 路線を開拓。辛さと旨さを両立した、その絶妙な匙加減で人気を博し、現在も辛いカップ麺を好む多くのユーザーに支持されています。
今回の新商品「日清のとんがらし麺 うま辛トマトクリーム&チーズ味」は、韓国を発祥とする人気グルメ “ロゼクリーム” の味わいを「日清のとんがらし麺」流にアレンジした一杯で、まろやかなトマトの旨みと唐辛子の辛みが感じられる、濃厚なクリームスープにチーズの風味を組み合わせた、やみつき必至の美味しさが特徴とのこと。
ロゼクリームとは、韓国のSNSやYouTubeなどで話題になったロゼトッポギ(로제 떡볶이 / Rose Tteokbokki)に端を発するソースの総称で、本格的に流行り始めたのは2021年くらい。コチュジャンをベースにした韓国料理のトッポギに、トマトソースや生クリームを加え、バラ色が特徴的な洋風ソースに仕上げる、その見た目が「ロゼ」の由来。
本場の韓国では洋食店のグランドメニューに加わるほど、確固たる市民権を得るに至り、Z世代を中心に第4次韓国ブームが席巻していた日本にも早々に上陸。即席カップめん業界での例を挙げると、2022年8月1日に『超無敵クラス』の “最強10代” とコラボした「超無敵クラス ロゼクリームヌードル」を日清食品が発売しているため、それを機に存在を知った方も少なくないでしょう。
というわけで、日清食品グループ史上初のロゼクリームではないのですが、とんがらし麺からのリリースは初の試み。それとパッケージに「うま辛練りこみ麺」の訴求があるように、ここも注目すべきポイントで、従来の “唐辛子練りこみ麺にホタテとアサリの旨みをプラスした” 新しい練りこみ麺にブラッシュアップ。
そのため「日清のとんがらし麺 うま辛トマトクリーム&チーズ味」新発売と同時に、既存の「同 うま辛海鮮チゲ」もリニューアル発売となっているので、それぞれの販売店でも順次切替の作業が進んでいるかと思いますが、まずは新フレーバーから向き合ってみようかと。
ちなみに「うま辛海鮮チゲ」のパッケージに表示されている辛さレベルは、5段階基準で上から2番目の “4” となっているのに対し、こちら「うま辛トマトクリーム&チーズ味」の辛さレベルは中間の “3” ということで、クリーム&チーズの分、ちょっと辛さは控えめに仕上がっている様子。
さすがに「うま辛練りこみ麺」のホタテとアサリまでキャッチする自信はないですけど、従来の唐辛子練りこみ麺は、赤唐辛子に由来する特有の芳ばしさとジワジワくる辛味を特徴としていたので、そこからの変化にも注目しながらレビューします。
開封
今回のカップ麺に小袋は別添されていないため、フタを半分ほど開けた後、お湯を注いで(フタをして)3分待つだけの手軽さが魅力。フタの形状は「カップヌードル」と同じ猫耳タイプのWタブで、日清食品は “シールがなくてもしっかり止められる” とアピールしていますが、ぶっちゃけ止めにくいし開けにくいw などと感じている今日この頃。
愚痴は扨措き、かやくは謎肉(なぞにく)ライクな味付豚ミンチとトマトキューブ、さらにネギの組み合わせで、めちゃくちゃ具沢山というわけではないけれど、注目すべきはメーカー希望小売価格の低さ。1食あたりの内容量は67g(めん50g)となっているため、ちょっと少なめのレギュラーサイズに該当するのですが、お値段なんと153円(税別)というオープン価格もスレスレの設定。
2024年3月現在、同社の「カップヌードル」や「日清のどん兵衛」のメーカー希望小売価格を例に挙げると、レギュラーサイズの商品は236円(税別)に設定されており、それが即席カップめん業界における事実上の基準となっているため、153円(税別)は財布に嬉しい価格帯。コンビニは例外になりますけど、運が良ければ100円前後で売り出されている可能性も高いので、ひとつの大きな強みになります。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:日清のとんがらし麺 うま辛トマトクリーム&チーズ味 製造者:日清食品株式会社 製造所:下関工場(山口県下関市小月小島1-1-12) 内容量:67g(めん50g) 商品コード:4902105280232(JAN) |
発売日:2024年03月11日(月) 実食日:2024年03月16日(土) 発売地域:全国 取得店舗:スーパー 小売価格:153円(税別) 購入価格:127円(税込) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:縦型レギュラー 容器材質:紙 湯量目安:310ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:別添なし |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、香辛料(唐辛子)、ほたて調味料、あさり調味料)、スープ(豚脂、クリーミングパウダー、糖類、食塩、でん粉、小麦粉、乳等を主要原料とする食品、香辛料(唐辛子、ガーリック)、オニオンパウダー、コチュジャン調味料、トマトパウダー、プロセスチーズ)、かやく(味付豚ミンチ、トマト加工品、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、増粘多糖類、かんすい、酸味料、炭酸Ca、香料、ベニコウジ色素、酸化防止剤(ビタミンE、ローズマリー抽出物)、カロチノイド色素、香辛料抽出物、甘味料(スクラロース、アセスルファムK)、カラメル色素、ビタミンB2、くん液、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・大豆・豚肉を含む) |
実食開始
麺は油で揚げたフライ麺で、オレンジ色の見た目は従来の “唐辛子練りこみ麺” と似ていますが、原材料名にも記載されている「ほたて調味料」と「あさり調味料」は新しいポイント。もちろん「香辛料(唐辛子)」の表示も健在なので、純粋な進化に期待できそうな展開。
前述のように小袋は別添されていないため、フタを開けてから熱湯を内側の線まで注ぎ、フタをして待つこと3分。そういえば2ヶ月ほど前の話、Can☆Do(キャンドゥ)の「カップ麺フタホルダー」についてX(Twitter)にポストしたところ、フタの重しにキッチンバサミを利用している、といったコメントが入りまして、地味に衝撃だったなと(私はティッシュ箱とかを重しに使っていたのでw)。
そんなことを思い出しながら3分間、Wタブに苦戦しながら待機していたんですけど、閑話休題。見た目は薔薇よりも唐辛子寄りですが、トマトの香りヨシッ、チーズの香りもヨシッ、コチュジャンやリームの香りもヨシッ。はたして実際の味わいも然りなのか、うま辛練りこみ麺の出来栄えと辛味の強さにも注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(67g)あたり |
カロリー:328kcal たん白質:6.3g 脂 質:16.1g 炭水化物:39.5g 食塩相当量:4.2g (めん・かやく:2.0g) (スープ:2.2g) ビタミンB1:0.13mg ビタミンB2:0.20mg カルシウム:76mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:328kcal(めん・かやく:264kcal)(スープ:64kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
唐辛子の個性やスープとの一体感が増した気がする
血統としては「カップヌードル」にルーツを持つサラブレッドで、加水率は低く、粘りも控えめですが、粒子の細かい唐辛子を練り込んでいるため比較的にボソボソとした食感。さらに、じっくり噛むと伝わってくる、小さな唐辛子の粒感も然る事乍ら、噛めば噛むほどジワジワ上昇する唐辛子の辛さと芳ばしさが個性的。
新たに「ほたて調味料」と「あさり調味料」を配合した結果、従来の “唐辛子練りこみ麺” よりも唐辛子の主張が弱くなっているのでは——などと、そのようなパターンも予想していたのですが、なんのこれしき “唐辛子練りこみ麺” に負けず劣らずの仕上がり。むしろ唐辛子の風味は洗練され、わずかながらに体感的な刺激もアップしているのではないかと思ったほど。
ホタテとアサリの旨みに関しては、これぞホタテ! これぞアサリ! みたいに顕著な主張は見せてこないため、あくまでもサポート的な立場にありますけど、それが功を奏したかスープとの一体感も申し分ありません。韓国系の料理と貝の旨みは鉄板の組み合わせなので、もしかするとスープの旨みを倍増させる効果も担っているのかなと。そのように感じたくらい、ドンピシャの相性でした。
スープ
ブランド的には辛さ控えめだけど‥‥
従来の「とんがらし麺」シリーズに別添されていた「辛さ調節パウダー」は(リニューアル後の「うま辛海鮮チゲ」においても)廃止されたので、自分好みの辛さに調節することはできないけれど、たしかに “うま辛” という表現にも納得の絶妙な辛さ。しかし、辛い食べ物が苦手な方は、念のため回避したほうが安全かも‥‥くらいには到達しているため、ピリ辛の範疇に大人しく収まっているわけではありません。
味は濃いめのコチュジャンをベースに、やや糖類も強めに効かせ、クリーミングパウダーと乳等を主要原料とする食品でクリーム感を演出。トマトとプロセスチーズも使用しているため、それらについてもハッキリと。さらに、とろみのあるテクスチャーにオニオンパウダーを重ねることで、洋風のイメージを加速させている、いやはや想像以上に硬派な「ロゼクリーム」でビックリ。
——いや、実際に韓国までロゼクリームを食べに行ったことはないので、硬派の発言については筆者のイメージに基づいております的なアレになりますけど、甘くて辛くてクリーミーな韓国風のテイストに異国情緒が溢れていました。
かやく
たしかな品質
ダイス状の味付豚ミンチは、途中で引き合いに出した「カップヌードル」の謎肉と比較してアッサリした味付けに感じたけれど、そこにルーツを持っているのは間違いなく、トマトキューブについては「チリトマトヌードル」と完全に同じ代物。後者は念入りに混ぜるとスープに溶け込んでしまうため、具材としての食べ応えは霧散しますが、それだけにスープのトマト感を数段上に高めてくれるアイテム。
ネギは‥‥まぁとりあえずラーメン(ヌードル?)のイメージ的に放り込んだのだろうなと、その程度に思っていたのですが、ちょいちょい繊維質の強い歯触りが食感のアクセントに効果的。今回は麺とスープの個性が強いので、具材の印象は残りにくいかもしれないけれど、メーカー希望小売価格を思うと及第点では勿体無い内容でした。
総評
韓国系のフレーバーというだけで拒否反応を示す方もおられますが、それを表現する上で欠かせないコチュジャンを中心に、トマトやチーズ、さらにクリームの個性まで盛り込んでいるため、万人にオススメできる一杯とはいえないかもしれません(そこそこ辛いし)。でも、韓国の甘辛いフレーバーが好きな方であれば、リピ確定も射程圏内の実力派。
昨今の即席カップめん業界(なかでも日清食品)は、やたらと韓国系のフレーバーに積極的なので、もうええから‥‥みたいな。ぶっちゃけ飽き飽きしてきたし、とんがらし麺の基準で見ると辛さも物足りなかったけど、ふつうに名作なんじゃないですかね。新しい “うま辛練りこみ麺” とスープの相性もバッチリだったし、個人的にはオススメしたい一杯です【author・taka :a(大石敬之)】