どうも、taka :a です。
本日の一杯は、2021年2月10日(水)全国発売の二郎系レンジ麺、セブンイレブン「中華蕎麦とみ田監修 三代目豚ラーメン」の実食レビューです。
コンビニ大手3社が鎬(しのぎ)を削る “ジェネリック二郎” の立役者「中華蕎麦とみ田」監修の二郎系ラーメン「豚ラーメン」が三代目にリニューアル!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、コンビニラーメンとしての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
中華蕎麦とみ田監修三代目豚ラーメン
中華蕎麦とみ田(ちゅうかそば とみた)とは、日本屈指の知名度を誇る千葉県松戸市の怪物店で、創業は2006年(平成18年)6月5日。店主の富田治(とみた おさむ)氏は、昼に大勝軒系・夜は二郎インスパイア系のラーメンを提供していた二毛作営業の草分け「大黒屋本舗」の元店長という経歴を持ち、現在は圧倒的なカリスマ性で業界を牽引しています。
今回の新商品「中華蕎麦とみ田監修三代目豚ラーメン」は、二郎インスパイア系のラーメンをテーマに企画されたレンジ麺(電子レンジで温めて食べるカップタイプのラーメン)で、株式会社セブン-イレブン・ジャパンと「中華蕎麦とみ田」の店主が共同開発。
知名度的に「中華蕎麦とみ田」監修となっていますが、ラベルの端っこに中華蕎麦とみ田直営のインスパイア店「雷本店(カミナリ)」の紋をプリントしているため、セブンイレブンの「豚ラーメン」は「雷そば」の再現商品といえるかもしれません。
「中華蕎麦とみ田監修豚ラーメン(豚骨醤油)」が初めて発売されたのは、2021年2月現在から遡ること2年以上前の2019年1月22日。初代「豚ラーメン」は千葉県のセブンイレブン先行商品として登場し、その1週間後となる2019年1月29日に一部を除く全国のセブンイレブンで取り扱いが始まるや否や、TwitterなどのSNSや動画投稿サイトを中心に話題沸騰。
全国的な知名度を誇る「中華蕎麦とみ田」が監修したレンジ麺で、なおかつ自宅でも手軽に二郎インスパイア系の雰囲気が楽しめることで話題になり、その通称については賛否両論あるようですが、ネット上では “ジェネリック二郎” という呼び名が定着。さらにファミリーマートやローソンからも二郎インスパイア系のレンジ麺がリリースされ始め、コンビニ大手3社による三つ巴の戦いが始まります。
その後もローソンとファミリーマートは定期的に自社のオリジナル商品をテコ入れしながら再販を繰り返していましたが、2020年2月19日にセブンイレブンが既存の豚ラーメンを「中華蕎麦とみ田監修ワシワシ食べる豚ラーメン」にリニューアル。それに負けじと2020年10月にファミリーマートが駒場東大前の人気インスパイア店「千里眼」とコラボ、続けてローソンも新小岩の名店「麺屋一燈」と手を組んで、ますます競争は激化。
>> 二郎インスパイア商戦 “ジェネリック二郎” 最終章突入か【徹底解説】中華蕎麦とみ田vs.千里眼vs.麺屋一燈
セブンイレブン×中華蕎麦とみ田は二郎系の王道を地で行く硬派なスタイルなのに対し、ファミリーマート×千里眼はインスパイア系の柔軟性とボリューム感で勝負。ローソン×麺屋一燈は唯一無二の個性派で、干し貝柱を彷彿とさせる乾物の旨みが面白く、麺はコンビニ大手3社の中で最強クラスの完成度を誇るなど、各社それぞれ個性の差別化と明確なブラッシュアップを実現しました。
このページでレビューする「中華蕎麦とみ田監修 三代目豚ラーメン」は “リニューアルの回数だけでいうと四代目” なんですけど、商品名が変わったのは3回目なので、それが「三代目」たる所以。発売日は地域ごとに分けられており、2021年2月3日(水)千葉県松戸市及び近隣のエリアで先行販売。2月5日(金)千葉県及び東京の一部エリアで、2月10日(水)より全国のセブンイレブンが対象となっているのですが‥‥
株式会社セブン-イレブン・ジャパンのニュースリリースを確認したところ、なぜか “新潟県、富山県、石川県、福井県、沖縄県を除く” となっていたので、もしかすると該当の地域では商品の入れ替えが遅れるのかもしれません。ひとまず筆者の行動圏内にあるセブンイレブンでは商品の入れ替えが完了していたので、前回の「ワシワシ食べる豚ラーメン」(2020年2月19日リニューアル)と比較しながらレビューします。
開封
見た目のインパクトが強い背脂ニンニク(刻みニンニク・背脂・ラードを組み合わせた特製調味料)が入っているのは前回の二代目と同じ仕様ですが、従来品と比較して背脂を増量し、なおかつ背脂の固形感を残す製法に改良しているのがポイント。それによってスープに溶け込む脂の旨みに、とろっとした背脂の食感など、従来よりもリアリティが増している様子。
セブンイレブンのレンジ麺といえば、2019年9月18日のリニューアル以降、一部の商品を除いて新容器(中皿)を採用し、ゼラチンで固めていたスープからストレートタイプのスープに刷新しているのですが、今回の「三代目豚ラーメン」はリニューアル前と同じゼラチンスープを採用しています。しかし、前回の二代目よりも醤油の味わいを向上しているようなので、これも見どころの一つ。
なお調理前の状態を確認するために、わざわざフタを外して中身を撮影しましたが、コンビニで販売中のレンジ麺は加熱する前にフタを開けてはいけません。これはレンジ麺の構造に関する問題で、先に帯状のフィルムなどを取り外してしまった場合、調理不良の原因になるおそれがあります。
今回は同じ商品を何個か購入しているため、撮影に使った個体は後日、個人的に実食しますが、コンビニのレンジ麺を加熱するときは “かならず買ったままの状態で電子レンジに入れて” 加熱してください。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:中華蕎麦とみ田監修 三代目豚ラーメン 製造者:(株)武蔵野 京都工場 製造所:京都府八幡市戸津水戸城55 内容量:668g(めん200g) 商品コード:2090637301463 |
発売日:2021年02月10日(水)全国解禁 実食日:2021年02月14日(日) 発売地域:全国(一部地域を除く) 取得店舗:コンビニ(セブンイレブン) 購入価格:594円(税込) 本体価格:550円(税別) |
麺の種類:茹で中華麺 スタイル:レンジ麺 容器材質:プラ(PS) 保存方法:要冷蔵(10℃以下) 加熱時間:500W 7分30秒 / 1500W 2分20秒 小袋構成:-(別添なし) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】ゼラチンスープ(醤油豚骨風味調味料、ゼラチン)、ゆで中華麺(小麦粉、小麦たん白、食塩、卵加工品)、もやしキャベツ和え、豚肉チャーシュー、にんにく入り風味油脂、醤油たれ / 加工澱粉、糊料(加工澱粉)、調味料(アミノ酸等)、かんすい、酸味料、酢酸Na、グリシン、着色料(カラメル)、pH調整剤、香辛料抽出物、(一部に卵・乳成分・小麦・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む) |
実食開始
後入れの小袋などは別添されていないため、電子レンジで温めるだけで食べられる簡単調理。値段は前回の550円(税込594円)から変わっておらず、レンジ加熱の目安もセブンイレブンの業務用電子レンジ(1500W)で2分20秒、家庭用の電子レンジ(500W)で7分30秒と同じ時間。めんの量も200gのまま変わっていませんが、内容量は677gから668gに減少し、カロリー(熱量)も822kcalから811kcalに減っています。
しかし、三代目の調理直後も豚臭い香りを漂わせ、にんにく臭についても申し分なく、なかでも意外だったのは豚(ぶた)のサイズが明らかに大きくなっていること。実際に加熱する前はカロリーの変化に伴うコスト調整を危惧していたのですが、なんのこれしき改悪どころか進化を感じる佇まい。
ちなみにセブンイレブンのニュースリリースには “強力粉の量を増やす等、配合を見直すことで、より食感と噛み応えを向上しました” と、麺についてのリニューアルポイントも書かれていたので、その変化にも注目しつつ「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、二郎系レンジ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1包装当たり |
カロリー:811kcal たん白質:40.1g 脂 質:35.4g 炭水化物:90.8g (糖 質:75.4g) (食物繊維:15.4g) 食塩相当量:7.4g〈推定値〉 |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
ここまできたかレンジ麺‥‥
二郎系・インスパイア系のラーメン店は、日清製粉の強力粉・オーション(灰分0.52±0.04%の2等粉)を愛用する傾向にあり、サイズは極太なのに加水率は低く、ごわごわ・わしわしとした食感に仕上げているのが特徴的なポイント。それをイメージしていた初代「豚ラーメン」は、うどんっぽいイメージが強く、正直あまりハイレベルとはいえなかったのですが、二代目の「ワシワシ食べる豚ラーメン」から “脱うどん” を実現。
さらに今回の「三代目豚ラーメン」に使われている麺は、従来のストレート麺から一変して縮れが強く、むわっとしたオーションの香りまで再現している本格派。茹でた中華麺を冷却し、電子レンジで再加熱する仕様となっているので、どうしても茹で置き特有の食感は残ってしまうのですが、ついにここまできたか‥‥と、おもわず唸ってしまう完成度の高さ。
ちなみにコンビニのレンジ麺は、通称・日配(ニッパイ)と呼ばれる消費期限の短いデイリー食品なので、地域ごとに製造者が異なります。筆者の購入店舗である北近畿エリアのセブンイレブンは、世界で初めてツナマヨおにぎりを開発した「株式会社武蔵野」の担当なので、お住まいの地域によっては仕上がりが異なる場合もあるかと思いますが、強力粉の量を増やすなど、配合の見直しは伊達じゃありませんでした。
スープ
二郎インスパイア系の王道を地で行く非乳化スープ
あいかわらずスープの方向性は変わっておらず、他社のジェネリック二郎よりも乳化を抑えているのですが、前回の二代目は非乳化系~微乳化系の醤油豚骨スープだったのに対し、なるほど三代目のスープは従来よりもカラメな仕上がりで、非乳化系に寄ったテイストにブラッシュアップ。表面に5mm〜7mmくらいの油膜が生じるため、こってり感についても申し分ありません。
分類するなら二郎系ではなくインスパイア系に属しますが、後口に残る豚臭い風味に、ザラついた舌触りや化学調味料の雑味まで、かなり雰囲気の再現度は高く、正直これで税込594円は安いと感じるくらい。その臨場感は衰えることを知らず、むしろ進化しているとさえ感じました。
さらに背脂ニンニクの刻みニンニクが全体のパンチを底上げしてくれるのですが、従来のスープで効果的だった小さい背脂は目立っておらず、しかしながら想像していた以上に大きかった “大粒の背脂” が今回の勝因。
具材
豚もさることながらアブラも卑怯w
厚みだけでいえば前回の二代目に劣りますし、個体差か脂身の量も少なめでしたが、およそ1cm弱に切り出された面積の広い煮豚の食べ応えは申し分なく、赤身の部分はホロホロとした柔らかい歯触り。ほんのりと生姜で臭みを抑えているのですが、いい意味で下品な獣臭を残している、その豚臭い仕上がりも二郎インスパイア的には好印象。
その巨大な煮豚もさることながら、背脂ニンニクの中にゴロッと2cm以上の背脂が塊で入っていたのもポイントで、とろけるような口当たりや不躾で品のない風味など、それこそインスパイア系のラーメンにトッピングされているアブラそのものといっても過言ではありません。さらに太めのシャキシャキもやしに、くたくたキャベツでヤサイ感も楽しめる、もはや文句の付け所が見当たりませんでした。
総評
★★★★★★★★☆☆(★8)
税込594円もする商品なので、レンジ麺の中でも最高級品に位置する商品ですが、なんのなんの。めん・スープ・具材すべて値段に見合った‥‥いや、値段以上といっても過言ではない、二郎インスパイア系の雰囲気が楽しめる内容だったので、これで税込594円なら余裕でリピートありと思ったほど。従来品以上に再現度も高く、コンビニ大手3社が展開する「ジェネリック二郎」の中で最強クラスの一杯に仕上がっていました。
ちなみに2021年2月11日(木)~2月15日(月)までの期間中、全国のセブンイレブンを対象に「中華蕎麦とみ田監修 三代目豚ラーメン」を含む「そば・うどん・ラーメン」が50円引きになるセールを実施していたので、もちろん値引きなしで買っても損のない商品ですが、気になっている方は今がチャンスです(author・taka :a)