どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2021年11月1日(月)新発売、エースコックのカップ麺「テッパンご当地グルメ旅 弾丸屋台メシ 博多濃厚焼ラーメン(豚骨×ソース味)」の実食レビューです。
ミニストップ限定発売!? エースコックの新シリーズ「テッパンご当地グルメ旅」弾丸屋台メシ第1弾は博多の焼きラーメンをアレンジ!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
テッパンご当地グルメ旅 弾丸屋台メシ 博多濃厚焼ラーメン
テッパンご当地グルメ旅「弾丸屋台メシ」とは、大阪府吹田市に本社を置くエースコックの即席カップ麺で、おそらくコロナ禍で外出自粛が続いていることを背景に、鉄板とされる人気ご当地グルメ(屋台メシ)の味わいを自宅でも楽しめるようにと開発されたもの。ただ、いっさい公式からのアナウンスがなく、突如として現れたので、いまいち正体が掴み切れていません。
筆者は近畿エリアのミニストップで購入したのですが、それ以外のコンビニには売ってない状況で、エースコックやミニストップの公式ウェブサイトにも製品情報は未掲載。
とりあえず販路限定のPB(プレイベートブランド)であることは間違いないとして、どこに売ってるのか販売店などをネットで調べてみたところ、GoogleやTwitterでも有益な情報はヒットせず、JANコードで検索しても “一致する情報は見つかりませんでした” の表示。いっさいのプレスリリースが見当たらないので、売れ行き次第で今後を決める、試験的な商品である可能性も——。
今回の「弾丸屋台メシ 博多濃厚焼ラーメン」を皮切りに、今後も「テッパンご当地グルメ旅」としてシリーズ化していくのかどうか、場合によっては微妙にブランド名を変え、シレッとNB(ナショナルブランド)に切り替えてくるパターンも想定できますけど、それについては後日あらためて調査するとして‥‥
博多の屋台で人気を博す “焼きラーメン” とは、福岡県福岡市中央区天神2丁目(「親不孝通り」と「西通り」の間)に店を構えること50年以上、1968年(昭和43年)3月14日に創業した博多人情屋台「小金ちゃん(こきんちゃん)」を発祥とするB級グルメで、いわゆる焼きそばとは一線を画す料理。
もともとは福岡名物の「豚骨ラーメン」から派生した食べ物で、その元祖とされる「小金ちゃん」の創業者であり、大将と親しまれた故・小金丸進氏が “夏の暑い時期、熱いスープは飲みたくないだろう” と考案。一説によると、初代大将の奥さんが余った麺を活用するために発案した-・という話を耳にしたこともあるのですが、いずれにせよ「小金ちゃん」が発祥の店。
そんな「小金ちゃん」の屋台で生まれた「焼きラーメン」は、とんこつラーメン用の極細麺を茹で上げたあと、煮詰めた豚骨スープとウスターソースを絡めながら鉄板で焼き上げ、最後に “どて煮” の汁をサッと垂らすのもポイント。
しかし、たとえば天神を代表する人気店「博多らーめん Shin-Shin(しんしん)」など、近年は「小金ちゃん」以外にも「焼きラーメン」を提供する店舗が増え、なかにはウスターソースを使用しない店や長崎ちゃんぽんよろしくモチモチの太麺で作る焼きラーメンも存在するのですが、今回のカップ麺は “豚骨×ソース味” ということで、イメージとしては元祖「小金ちゃん」に近いスタイル。
ちなみに余談なんですけど、商品のパッケージに使われている屋台(中洲)のイメージ画像が気になったので、かるく調べてみたところ、近畿日本ツーリストの公式ウェブサイト内にある特集「福岡一の歓楽街 中洲の屋台でグルメをめぐる旅」のアイキャッチと完全に一致。さすがに無断使用ではないと思いますけど、コロナ禍で撮影できず、商用利用OKな写真素材(?)とかを使ってるんですかね。
開封
ひとまずパッケージのイメージ写真についてはさておき、今回のカップ麺に別添されている小袋は、後入れの「調味たれ」と「かやく」の合計2袋。かまぼこや豚肉などの具材は入っていないため、ちょっと寂しくもありますが、それだけに麺の仕上がりと添付調味料(たれ)の味に期待できそうな展開。
麺は油で揚げたフライ麺で、湯戻し時間は熱湯3分。やや白っぽい見た目が豚骨ラーメンっぽい雰囲気といえなくもないのですが、そこまで細めに切り出されているわけではありません。ちなみに調理前の麺量は100gなので、汁なしカップ麺の基準で大盛り(130g)ではないけれど、変わり種におけるレギュラーサイズの標準量(90g)よりは多めに入っています。
もしもコンビニ以外の店舗で販売されていた場合、値段が変動することもあるかと思いますが、筆者の購入したミニストップでの販売価格は238円(税込257円)と地味に高く、それも評価する上で考慮しなければいけないポイント。具材は “後入れかやく” だけので、そこが足を引っ張ることになるか、それとも‥‥
製品詳細情報・購入価格等
製品名:テッパンご当地グルメ旅 弾丸屋台メシ 博多濃厚焼ラーメン(豚骨×ソース味) 製造者:エースコック株式会社 製造所:K・東京工場(埼玉県川越市大字今福461-1) 内容量:132g(めん100g) 商品コード:4901071207946(JAN) |
発売日:2021年11月01日(月) 実食日:2021年11月03日(水) 発売地域:全国? 取得店舗:コンビニ(ミニストップ) 商品購入価格:257円(税込) 店頭表示価格:238円(税別) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:寸胴型 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:670ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:2袋(調味たれ・後入れかやく) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、植物性たん白)、たれ(ポークエキス、植物油脂、ソース、豚脂、たん白加水分解物、しょうゆ、発酵調味料、香味油、ポーク調味料、野菜エキス、香辛料、食塩、でん粉、香味調味料)、かやく(ごま、紅しょうが入り揚げ玉、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、炭酸Ca、酒精、かんすい、カラメル色素、香料、酸化防止剤(ビタミンE)、カロチノイド色素、酸味料、ベニコウジ色素、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・乳成分・オレンジ・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・りんご・ゼラチンを含む) |
実食開始
別添の小袋は2つとも後入れで、先入れの小袋はありません。お湯を内側の線まで注いだら、フタの上に「調味たれ」の小袋をのせ、そのまま3分待機します。ちなみに容器のサイズは大容量の寸胴型ですが、前述のように大盛り商品ではないですし、麺も大量の熱湯が必要な太麺ではなく、湯戻しが必要な具材も入っていないのに、なぜこの容器を採用したのか‥‥いろいろ気になることが多い商品だなw
とりあえず時間になったら湯切りして、別添の「調味たれ」を馴染ませた後、仕上げに「後入れかやく」をトッピングしたら出来上がり。具材の乏しさが否めないところではあるものの、調味たれから漂ってくる香りが独特で、動物系とソースが混じり合うスパイシーな感じもさることながら、すこし熱を帯びたレタスを彷彿とさせる香りが印象的。
なお地域によっては売ってない場合もあるかと思いますが、ひとまずミニストップが販売店に含まれていることは確定で、もしイオングループ全体で取り扱いがあるのであれば、イオンリテールやマックスバリュ、ウェルシアなどでも販売されているかもしれません。それでは、引き続き “焼きラーメン” らしさに注目しつつ「めん」「たれ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(132g)あたり |
カロリー:590kcal たん白質:15.0g 脂 質:29.6g 炭水化物:66.0g 食塩相当量:6.0g ビタミンB1:0.46mg ビタミンB2:0.58mg カルシウム:503mg |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
ちょっと柔らかめだけど、それがいい
とんこつラーメンを基準にすると若干ながら太めに切り出されているのですが、湯切りタイプの汁なしカップ麺としては細く、ちょっと後述のソースに押され気味。しかし、その押され気味な感じでソースの濃厚さが際立つというか、結果的に麺とソースの相性は悪くありません。
加水率は低めの設定で、あえて粘りを押さえているような、そこは豚骨ラーメン用の麺を彷彿とさせるポイント。熱湯3分きちんと待ってから湯切りした場合、ちょっと柔らかめに仕上がったのですが、焼きラーメンの元祖とされる「小金ちゃん」の麺も “極細麺を茹で上げてから鉄板で焼くため” コシがなく、それも魅力の一つとなっているので、それを再現しようとしたのかも。
先に “なぜ大盛り商品でもないのに大容量カップを使用しているのか” という疑問について触れましたが、熱湯3分でも柔らかめに仕上がるように、たっぷりの熱湯が入る容器を採用したのかもしれません。ちょっと柔らかめでも嫌な感じではなかったですし、茹で上げた低加水麺を鉄板で焼き上げたような頼りなさに通じるところがあったので、むしろ好印象でした。
たれ
再現度はともかく既存の商品にはない個性派
そこまで豚骨の骨っぽさは目立っていませんが、けっこう油分が多く、こってりとしたテイスト。すこし熱を帯びたレタスを彷彿とさせる香りが印象的と前述したように、たとえばマクドナルドの「てりやきマックバーガー」に近いベクトルの香りを感じるのですが、実際の味としてはソースが強く、さらに醤油で味を調えた濃いめの仕上がりで、おもわずビールで流し込みたくなる感じ。
とんこつ感が控えめだったので、もうすこし骨っぽさも意識してもらいたかった思いもありますが、鉄板で炒めたような芳ばしさと野菜エキスのコンビネーションは味わい深く、ソースを軸にしながらも一般的なソース焼きそばとは一線を隠す味わいです。
どて煮の汁を想起させる要素こそなかったものの、こんな焼きラーメンを提供している屋台もあるんだろうなー、って。そう思えたことに価値を感じる、既存の即席カップ麺にはない味付けでした。
かやく
もうちょい頑張って‥‥
芳ばしい煎り胡麻とフリーズドライのネギに、サクサクとした食感の紅生姜入り揚げ玉が入っている、どちらかといえば豚骨ラーメン寄りの構成で、いずれも薬味として機能するタイプ。そのため具材らしい食べ応えは得られないものの、濃厚なソースを引き立てつつ、それを単調に感じさせないように配慮されていました。
とはいえミニストップで購入した場合、税込257円と地味に高い商品なので、せめてキャベツを入れるとか、魚肉練り製品(かまぼこ)で雰囲気を高めるとか、生タイプの紅生姜を別添するとか、エースコックが得意とする卵黄ソースを付けるとか、もうすこし工夫を凝らしてほしかったです。
総評
値段が値段だったので、ちょっと厳しめに評価した部分もありますが、すこし柔らかめに仕上がる麺には雰囲気があり、タレからは既存の商品にない個性を感じるなど、いわゆる豚骨ラーメンを単純に汁なしアレンジしたカップ麺ではありません。パッケージのイメージ写真(中洲の屋台)は旅行情報サイトと同じでしたけどw すくなからず本場の「焼きラーメン」を意識した仕上がり。
具材の乏しさや値段を許容できるのであれば、一度は試してみてもいいかもしれません。さて、このまま第1弾のみ試験的な販売で終わるのか、それとも「屋台メシ」と「弾丸ツアー」をコンセンプトに「テッパンご当地グルメ旅」としてシリーズ化されるのか、今後の動向に注目です【author・taka :a(大石敬之)】