7RULESでも密着取材された女性店主の名店【多賀野】監修「ごまの辛いそば」をカップ麺で再現!!

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日清食品

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2021年8月23日(月)新発売、日清食品のカップ麺「行列の絶えない東京の名店 多賀野 ごまの辛いそば」の実食レビューです。

女性店主が切り盛りする熱狂的なファンも多い名店「中華そば 多賀野(TAKANO)」監修のカップラーメンが数年ぶりに復活!!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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行列の絶えない東京の名店 多賀野 ごまの辛いそば

中華そば多賀野(たかの)とは、東京都品川区(荏原中延)で人気を博す行列の絶えない名店で、創業は1996年(平成8年)4月20日。もともと専業主婦だった新潟出身の女性店主・高野多賀子(たかの たかこさ)さんのラーメン好きが高じ、夫の高野正弘(まさひろ)さんと夫婦で「多賀野」を立ち上げ、これまでに数えきれないほどのラーメンファンを虜にしてきました。

「中華そば 多賀野」店主・高野多賀子さん

今回のカップ麺「行列の絶えない東京の名店 多賀野 ごまの辛いそば」は、日清食品と「中華そば 多賀野」の共同開発商品で、同店の人気メニュー「ごまの辛いそば」を縦型ビッグのカップラーメンで再現。パッケージで店主の写真下に “7RULESで密着取材された” とあるように、フジテレビ系列の人気ドキュメンタリー番組『セブンルール(7RULES)』もカップ麺の開発背景に絡んでいるようです。

「多賀野」の店主が『セブンルール(7RULES)』に出演したのは、現在を遡ること2019年10月29日の話。筆者は当時、その番組をリアタイでは観ていなかったので、実食前に調べてみたところ、4年連続『ミシュランガイド』のビブグルマンに選出されたことや「多賀野」を開業するまでの経緯ほか、番組名にもなっている “7つのルール” などを紹介。

「多賀野」の店主がこだわる “7つのルール” とは「1.すべて自家製麺で作る」「2.お客さんを使って閉店を知らせる」「3.食材は近所の店から仕入れる」「4.仕込み中は山下達郎を聴く」「5.掃除でストレスを解消する」「6.新メニューは常連客に試食してもらう」「7.独立する人しか雇わない」の7項目で、職人としてのこだわりはもちろん、元専業主婦という経歴にも頷ける両面の魅力が伝わってきました。

『7RULES』は毎週火曜よる11時放送

ときに「多賀野」が創業した1996年といえば、ラーメンマニアの間で知らない者はいないほどの当たり年で、通称 “96年組” と呼ばれるラーメン業界のエポックメーカー「麺屋武蔵」「くじら軒」「青葉」が歴史を大きく変えた年。すでに96年組を代表する御三家の創業者は厨房を卒業しているのですが、今でも「多賀野」では大将と女将が厨房に立ち、その姿を見てホッとする常連客の数は少なくありません。

そんな「多賀野」のカップ麺が初めて発売されたのは、2006年(平成18年)11月13日なので、現在から約15年前の話。いっさいの妥協を許さない仕事人と作り上げた逸品として、その頃から確固たる地位を確立していた「多賀野」監修のもと、ノンフライ麺を使用した大判どんぶり型のカップラーメン「歴史に残したい! 仕事人の一杯 多賀野 ごまの辛いそば」を日清食品が新開発。

以降、日清食品のチルドめん「つけ麺の達人」を何度か監修している「多賀野」ですが、過去に販路を限定しないNB(ナショナルブランド)のカップ麺を監修したのは今回を除いて1度きり。2016年4月5日に縦型ビッグのカップラーメン「東京・品川の行列店 多賀野 ごまの辛いそば」をリリースしていましたが、北海道を除くイオングループ限定発売だったので、PB(プライベートブランド)商品でした。

「ごまの辛いそば」は “和風担担麺” として紹介

というわけで、全国・全チャネル販売のカップ麺を待ち望んでいたファンの方も多かったハズ。容器のサイズが縦型ビッグなので、おそらくベースになっているのは2016年4月発売品だと思いますが、当時の縦型ビッグには油揚げ麺を採用していたのに対し、今度は “ノンフライめん” と麺についての仕様は大幅に異なります。

開封

別添の小袋は「多賀野」専用デザイン

今回のカップ麺に別添されている小袋は、フタの上に貼り付けてある後入れの「特製香味ラー油」が1袋。そこには “煮干しの風味ひろがる” とあり、容器側面の辛さレベルは5段階中「2」となっているので、煮干しの広がり方と辛旨のバランスが気になるところ。

フタ裏には『7RULES』の番組情報をプリント

開封するとフタの裏には、左側に店主の写真とコメント並びに店舗情報が印刷されており、向かって右側には『7RULES』の番組情報が紹介されています。実は2021年8月23日(月)〜12月31日(金)までの期間中、動画配信サイト『カンテレドーガ』内の特設ページより、2019年12月に放送された「中華そば 多賀野」店主の密着取材が無料で視聴できるようなので、ぜひチェックしてみてください。

話をカップ麺に戻しまして‥‥今回のメーカー希望小売価格は228円(税別)と若干ながら高く、コンビニで購入した場合の税込価格は246円になるのですが、コンビニ限定のカップラーメンではありません。スーパーやドラッグストアなど、コンビニ以外の販売店であれば、おそらく198円(税込213円)前後が相場になるかと思います。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:行列の絶えない東京の名店 多賀野 ごまの辛いそば
製造者:日清食品株式会社
製造所:静岡工場(静岡県焼津市相川17-2)
内容量:100g(めん70g)
商品コード:4902105268803(JAN)
発売日:2021年08月23日(月)
実食日:2021年08月24日(火)
発売地域:全国
取得店舗:スーパー
商品購入価格:213円(税込)
希望小売価格:228円(税別)
麺の種類:ノンフライ麺
スタイル:縦型ビッグ
容器材質:紙
湯量目安:410ml
調理時間:熱湯5分
小袋構成:1袋(特製香味ラー油)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、小麦全粒粉、食塩、チキンエキス、植物油脂、大豆食物繊維)、スープ(豚脂、ごま、食塩、小麦粉、ねりごま、粉末しょうゆ、でん粉、クリーミングパウダー、植物油脂、さば調味油、糖類、チキン調味料、ピーナッツバター、脱脂大豆粉、香辛料、にぼし粉末)、かやく(味付肉そぼろ、ごま、ねぎ、たまねぎ、赤唐辛子)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、かんすい、香料、増粘多糖類、炭酸Ca、酸味料、カラメル色素、カロチノイド色素、トレハロース、セルロース、酸化防止剤(ビタミンE、ローズマリー抽出物)、乳化剤、香辛料抽出物、甘味料(スクラロース、アセスルファムK)、チャ抽出物、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部にえび・かに・小麦・卵・乳成分・落花生・ごま・さば・大豆・鶏肉・豚肉を含む)

実食開始

調理前は日清のカップ担担麺で嗅ぎ慣れた香り

麺は熱湯5分のノンフライ麺で、やや低めの位置に押し込んであるのは日清食品らしいポイント。かやくはミンチ肉を筆頭に、炒りごま、ネギ、きざみたまねぎ、赤唐辛子を組み合わせ、すこしツンとした香りが食欲を刺激してきます。ちょっと具材の量は寂しいのですが、よく見ると麺に小麦全粒粉を練り込んでいるのも見どころ。

具材は寂しいけど香りは芳醇

あとは内側の線まで熱湯を注いだら、後入れの小袋をフタの上にのせ、待つこと5分。時間になったらフタを剥がし、麺をほぐしながら粉末スープを溶かした後、温めておいた「特製香味ラー油」を加えて混ぜたら完成です。調理後の香りにツンとした要素はなく、しかしながら “ちょっとクセのある魚介の香り” が重なって、なるほど和風担担麺という表現にも納得かつ個性的な仕上がり。

店舗で提供されている「ごまの辛いそば」は、ほのかな酢の酸味と豆板醤の上品な辛味、そこに練り胡麻を多めに加えた一杯で、しかしながら四川風の担担麺とは一線を画す食べ物。そのオリジナリティがカップ麺でも楽しめるのかどうか、念のため辛味の強さにも注目しつつ「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(100g)あたり
カロリー:393kcal
たん白質:10.2g
脂  質:11.6g
炭水化物:62.0g
食塩相当量:6.8g
(めん・かやく:2.6g)
   (スープ:4.2g)
ビタミンB1:0.36mg
ビタミンB2:0.42mg
カルシウム:209mg
参考値(調理直後に分別した値)
熱量:393kcal(めん・かやく:286kcal)(スープ:107kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

しっかりとした全粒粉入りノンフライ麺を使用

5.0

店舗で提供している「ごまの辛いそば」には、なめらかな曲線を描く中太サイズの自家製麺を合わせ、もっちりとした粘りの強い食感を出すために、加水率は高めに設定しているのもポイント。さらに “海藻を練り込んでいる” のも独特で、大将と女将の故郷である新潟県十日町の郷土料理「へぎそば」をルーツに持ち、そのつなぎに使われている布海苔(ふのり)を練り込んでいます。

コシの強さと雑味のなさが魅力

それを再現した今回のノンフライ麺に海藻は使われていませんが、小麦全粒粉(米でいうところの玄米に当たる粉で、小麦の表皮や胚芽、胚乳を丸ごと粉にしたもの)を練り込んでいるため、意識して噛むと奥からフッ‥‥と芳ばしい風味。形状は角刃で切り出された角断面の平打ちで、口当たりにも輪郭があり、食べ始めは粘りよりもブチンッ、と弾けるような歯切れの密度感のあるコシが印象的。

最初は主張が強すぎると思ったものの、それだけに小麦感がダイレクトに伝わってくるのはメリットで、それが好きな方にとっては嬉しい要素。逆にスープとの一体感を重視している方は、粉末スープを完全に溶かした後、2〜3分ほど放置すれば馴染むので、時間に余裕があるときに調理してください。後述するスープが優しいので、しっとりスープに馴染ませてから食べるのがベストかもしれません。

スープ

唯一無二の和風ライクな担々スープ

5.5

最初から仕込んである粉末スープは、後にも先にも練り胡麻のコクが印象的な胡麻系で、小麦粉や増粘多糖類で粘度を高めているのですが、それを不自然と思わせない重心の低さが魅力。それにはピーナッツバターや脱脂大豆粉なども寄与しており、なるほど担担系のフレームワークを構築しつつ、花椒(ホワジャオ)や山椒などのアクセントは感じないことから、いわゆる四川系のスープとは完全に別物。

辛さよりも魚介感に個性を付けるアイテム

そこに別添の「特製香味ラー油」を加えると、ほのかに胡麻油っぽい風味もさることながら、なかでも印象的だったのはクセのある “さば調味油” の風味。生臭いほどではないけれど、もし大の魚嫌いだったら厳しそうなくらいの個性はあり、鰹節や鯖節などの和風出汁(だし)とは違う魚介感で個性を表現。

辛味は一般的にみてもピリ辛か、それ以下の辛さレベルだと思うので、まったく不安に思うことはありません。逆に辛い食べ物を欲しているときに選択してしまった場合、ちょっと肩透かしかとは思いますが、店舗の「ごまの辛いそば」も辛味は控えめとの評判ですし、それを補って余るほどの旨味と個性が印象に残りました。

具材

ちょっと寂しい

3.0

実際の「ごまの辛いそば」には、部位の異なる2種のチャーシューに、たっぷりの白髪葱などを盛り付けているのですが、それを再現しているカップ麺の具材量は控えめで、特別感はありません。ときおり感じる玉ねぎの甘さだったり、煎り胡麻の芳ばしさだったり、それぞれスープの魅力を引き立ててくれているのですが、あくまで麺とスープを味わう一杯と割り切ったほうがいいレベル。

肉そぼろもジャンク(でも悪くない)

2016年4月発売品の肉具材は、同社の「カップヌードル」に入っているミンチポーク(「謎肉」じゃないほう)と同じタイプで、色味は薄かったのですが、今回それとは異なる肉そぼろを使用しています。ただ、けっこうジャンクなのは共通点。有名店が監修したカップ麺の場合、ジャンクさが仇になることも珍しくないのですが、けっこうチープな部分もスープにフィットしていてよかったです。

総評

5.0

辣味(辛さ)は弱く、麻味(痺れ)も皆無に等しいため、四川風の担担麺に期待していると肩透かしを食うことになりますが、練り胡麻やピーナッツバターによる丁寧なコクは味わい深く、さばオイルの風味が個性的。麺が雑味のない全粒粉入りのノンフライ麺に変わったのもありますが、2016年4月発売品のスープとも異なるフレームワークだったので、その変化にも歴史を感じました。

たとえば麺に海藻が練り込まれていなかったり、干し海老のアクセントが意識されていなかったり、具材のボリューム感に乏しかったり、妥協しなければいけないところもありますが、ひとつのカップラーメンとしてのクオリティは高かったです。数量限定かつ発売前から多数のニュースサイトでも紹介された話題性の高い商品なので、早めにチェックしておいてください【author・taka :a(大石敬之)】

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