どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2020年3月9日(月)新発売のカップ麺、日清食品「日清×食べログ 百名店 ロックンビリーS1 しょう油らぁめん」の実食レビューです。
「食べログ ラーメン 百名店」に選ばれた名店の味が手軽に食べられる新ブランド「日清×食べログ 百名店」ついに始動!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
日清×食べログ 百名店 ロックンビリーS1
「日清×食べログ 百名店」とは、国内最大級のレストラン検索・予約サイト「食べログ」との正式なコラボ商品として発足した新ブランドで、今回の新商品「日清×食べログ百名店 ロックンビリーS1 しょう油らぁめん」は記念すべき第1弾。兵庫県尼崎市で連日行列の絶えない名店「らぁめん矢 ロックンビリーS1」監修のもと、カップラーメンだけのオリジナルメニューが完成しました。
ロックンビリーS1(スーパーワン)とは、もともと神奈川県相模原市(町田)に開業した「ラァメン家 69’N’ROLL ONE(ロックンロールワン)」を前身とするラーメン店で、創業は2005年12月29日。屋号の「69’N’ROLL」は “ROCK(ロック)な生き方” を意味し、続きの「ONE」は創業者・嶋崎順一(しまざき じゅんいち)店主の名前に由来します。
その後、2011年2月11日に町田駅前に店舗を移転。2013年6月9日(ロックの日)に町田から都内の一等地・赤坂へ本店を移し、屋号の “ラァメン家” を「らぁめん家」(ひらがな)に改めてリニューアルしたのですが、赤坂での電撃オープンから1年も経っていない2014年4月30日の営業をもって赤坂での営業を終了します。そして、閉店から間もなく2014年7月11日——
屋号を現在の「らぁめん矢 ロックンビリーS1(Rock ‘n’ Billy Super One)」に改め、関西の尼崎に “究極の尼上り” という幟旗を掲げて待望の新店をオープン。基本メニューは醤油らぁ麺「尼ロック」(「69’N’ROLL ONE」時代の “2号ラーメン” )を軸に、塩らぁ麺は「Sのロック」と名付けられ、それまであった “私語禁止” などのルールも緩和されました。
食べログ百名店(ひゃくめいてん)とは、ユーザーの評価・口コミを基に “うまいもの、いま食べるなら、このお店” として、ジャンル別に選出されたランキングTOP100のことをいいます。そのうち「ラーメン」のジャンルでは、全国約5万店舗のうち「百名店 TOKYO(東京)」「百名店 EAST(東京を除く東日本)」「百名店 WEST(西日本)」の4区域に分類。
そのうち「らぁめん矢 ロックンビリーS1」は「食べログ ラーメン WEST 百名店 2019 選出店」に登録されており、2020年3月11日現在の点数は “3.78” となっているのですが、カップ麺のパッケージを見ると2019年10月時点の点数は “3.80” と記載されています。2019年10月といえば、食べログ3.8問題(課金による3.8の壁)が話題になった年ですね。と、それはさておき——
おそらくカップ麺のモデルになっているのは醤油らぁ麺の「尼ロック」で、比内地鶏100%の鶏と水だけで作る単一素材のスープに複数の熟成生醤油をブレンドしたタレを合わせている淡麗系しょうゆラーメン “鶏と水だけ” のパイオニア的存在。このスタイルは、神奈川県・湯河原にある「らぁ麺 飯田商店」(飯田翔太店主)をはじめ、多くのラーメン店に強い影響を与えてきました。
しかし、今回それを忠実に再現したカップラーメンではありません。お店の特長とされる芳醇な「鶏の旨味」をベースにしつつ、カップ麺だけのオリジナルアレンジとして「鰹」や「昆布」「椎茸」の風味を効かせ、さらに隠し味のナンプラーを加えるなど、日清×食べログ百名店ならではの味に仕上げているそうです。
開封
別添の小袋は「焼豚」「特製しょう油スープ」「特製鶏油」「かやく」の合計4袋、それぞれ “日清×食べログ 百名店” と “ロックンビリーS1(SUPER ONE)” のロゴ入りで、汎用のデザインではありません。パッケージのイメージ写真のわりに焼豚は小さかったのですが、特製鶏油(ちーゆ)は特製しょう油スープと同等の大きさです。
麺は熱湯5分のノンフライ麺で、やや見た目は色白の肌。日清食品の高級路線なカップ麺に使用されている麺は、いつも麺のほぐれにくさが気になるので、そこが不安要素の一つ。ちなみにロックンビリーS1(実店舗)の麺は、けっこう柔らかめに茹で上げられるのも特徴とされているため(かため不可)、そこもすこし意識してみましょう。
なお、メーカー希望小売価格は税別295円と高く、今回は日清食品の公式ネット通販サイトで先行販売分を購入していたのですが、そこでの値段は税込318円。またコンビニで購入した場合の税込価格も同じく318円で、実際に立ち寄ったコンビニの中では「ローソン」「ファミリーマート」「ミニストップ」での取り扱いを確認しました。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:日清×食べログ 百名店 ロックンビリーS1 しょう油らぁめん 製造者:日清食品株式位会社 関東工場 製造所:茨城県取手市清水667-1 内容量:126g(めん80g) 商品コード:4902105263204(JAN) |
発売日:2020年03月09日(月) 実食日:2020年03月11日(水) 発売地域:全国(全チャネル) 取得店舗:ネット通販サイト(日清食品グループ オンラインストア) 商品購入価格:318円(税込) 希望小売価格:295円(税別) |
麺の種類:ノンフライ麺 スタイル:大判どんぶり型 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:440ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:4袋(焼豚・特製しょう油スープ・特製鶏油・かやく) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、食塩、植物油脂、卵粉、大豆食物繊維、チキン調味料)、スープ(しょうゆ、植物油脂、鶏脂、チキンエキス、チキン調味料、糖類、食塩、醸造酢、かつおぶしエキス、粉末しょうゆ、しいたけ調味料、香辛料、たん白加水分解物、魚醤)、かやく(チャーシュー、ねぎ)/ 加工でん粉、かんすい、リン酸Ca、カラメル色素、香料、調味料(アミノ酸等)、酸味料、酸化防止剤(ビタミンE)、乳化剤、カロチノイド色素、ビタミンB2、ビタミンB1、香辛料抽出物、(一部に小麦・卵・乳成分・大豆・鶏肉・豚肉・りんごを含む) |
実食開始
先入れの小袋は「焼豚」と「かやく」の2袋、焼豚のサイズは日清食品が本気出してきたときの厚切焼豚よりも小さめですが、見た感じクオリティとしては同等の雰囲気。かやくの小袋には2種類のネギ(青葱と白髪葱)が入っていて、かなりシンプルな構成となっています。あとは熱湯を注いでから5分間、後入れの「特製しょう油スープ」と「特製鶏油」をフタの上で温めながら待機してください。
5分経ったらフタを全部剥がし、別添の「特製しょう油スープ」と「特製鶏油」を加えるのですが、かるく麺をほぐしてから入れるのがポイント。ほんのすこしほぐれにくさが気になりましたが、けっこうスムーズにほぐれてくれたので、懸念していたストレスを感じることはありませんでした。で、鶏油の豊潤な香りがすごい‥‥
なお、先ほどコンビニでは税込318円で販売されていたと書きましたが、スーパーでも税込300円で販売している店があったので、コンビニ以外の店舗でも300円前後が相場と見ておいたほうがいいかもしれまん。それでは、引き続きに注目しつつ「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(126g)あたり |
カロリー:505kcal たん白質:11.1g 脂 質:21.4g 炭水化物:67.0g 食塩相当量:6.0g (めん・かやく:1.8g) (スープ:4.2g) ビタミンB1:0.29mg ビタミンB2:0.42mg カルシウム:147mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:505kcal(めん・かやく:357kcal)(スープ:148kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
おそらく新開発
ほんのすこし麺のほぐれにくさが気になったと書きましたが、すでに製造終了してしまったカップめん版「行列のできる店のラーメン」(後期モデル)のノンフライ麺で致命的だった戻りムラほど頑固ではありません。最初の凝りさえほぐしてやれば、あとは比較的するするとほぐれますし、この麺めちゃくちゃ美味しいですw
形状は平打ちの中細ストレート麺で、扁平ですが口当たりにカドはなく、とてもなめらかな口当たり。けっこう加水率は高めに設定されていて、歯切れの良さよりも粘り気を重視している多加水麺に分類されます。なんというか “とにかくナチュラル” で、生麺を茹で上げたかのような臨場感には感動を覚えたのですが、ちょっと長めに待ったほうがいいかもしれません。
今回は時間通りに開封しても部分的な戻りムラは目立っていなかったですし、食べ始めは強靭なコシが楽しめたので、もちろん好みによっては無視していただいて結構なんですけど、ロックンビリーS1の実店舗よろしく柔らかめのほうが今回のスープに合うと感じました。麺量も80gと多めに入っていますし、たぶんこれ新開発のノンフライ麺ですね。
スープ
特製鶏油の面目躍如
ロックンビリーS1のスープは “鶏と水だけ系” と称されるほどシンプルを極めたスープなのに対し、カップラーメンでのスープには前述の鰹節や椎茸、魚醤なども含まれている複雑な構成で、思っていたほど醤油のキレは強くありません。それなりにエッジを効かせてはいるものの、あえてロックンビリーS1の特徴とされる生醤油感は万人ウケするレベルに抑えられています。
そのため「特製しょう油スープ」だけの状態ではインパクトに欠けるというか、問題なく美味しいけど記憶に残るような味ではありません。しかし、別添の「特製鶏油」はインパクト抜群。今回は大口径の大判どんぶり型のスープを使用しているにもかかわらず、スープの表面に油膜ができるほど大量の鶏油が入っていて、いっきに個性的なスープに早変わり。
おそらく原価的に鶏油100%ではないと思いますが、体感的に鶏油の純度は高く、また変にワザとらしくないのもポイント。カップ麺の鶏油は独特の人工的な癖を伴うことが多いのに対し、今回そういった鼻につく要素が気になりません。この豊潤な鶏油とノンフライ麺のコントラストが凄まじく、インスタントの枠組みから脱却しそうな完成度の高さを誇っていました。
具材
シンプルイズベスト
2種類のネギは、斜め切りの青葱と千切りの白髪葱で、どちらも新開発の具材ではないものの、白髪葱系は青葱ほど頻繁に使用される具材ではありません。特に白髪葱特有のシャープな風味は今回の豊潤な鶏しょうゆスープとの相性がよく、こってりとした鶏油の合間に香味野菜が持つ清涼感が映えていて効果的。
焼豚は行列シリーズに使われていたサイズよりも一回り小さく、やや加工肉特有のニオイが気になったのですが、ちゃんと側面に焼き目が見られる値段に伴った肉具材。脂身と赤身の比率は個体差によって変わるため、一概には断定できないものの、ジューシーなタイプで食べ応えのあるチャーシューです。
総評
★★★★★★☆☆☆☆(★6)
今回のカップ麺は「ロックンビリーS1」の看板メニューを完全に再現したものではなく、同店の看板メニューを軸にカップ麺だけの味わいを追求したアレンジ系なので、ところどころオリジナルとは違うのですが、とにかく鶏油にインパクトがある清湯系の醤油ラーメンが好きなら買いです。ちょっと高いけど、それだけの価値はあります。
ただ、麺は熱湯5分+3分くらい休ませてちょうどいいかも——というのは個人的な感想なので、気になる方は試してみてください。というわけで好スタートを切った日清食品と食べログが正式にコラボした新ブランド「日清×食べログ 百名店」第1弾、今後も「食べログ 百名店」に選出された名店とコラボしていくようなので、続編が楽しみですね。