どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2023年12月11日(月)新発売、エースコックのカップ麺「スーパーカップ1.5倍 トリプル豚醤油ラーメン」の実食レビューです。
この油感、もはや給油!? スーパーカップ発売35周年、最終章は “黒豚・豚バラ・豚脂” を使用した三位一豚(サンミイットン)の美味しさ!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
スーパーカップ1.5倍 トリプル豚醤油ラーメン
スーパーカップとは、1988年(昭和63年)7月25日の発売以来、エースコックが力を入れ続けているブランドで、大型カップめんのパイオニアとして知られる存在。その発起人は、同社の2代目経営者であり、日本即席食品工業協会の理事も務めている村岡寛(むらおか ひろし)その人で、現在を遡ること35年以上、発売わずか半年で1億食を出荷し、160億円もの売り上げを叩き出しました。
今回の新商品「スーパーカップ1.5倍 トリプル豚醤油(ぶたしょうゆ)ラーメン」は、2023年7月25日に発売35周年を迎えたことを記念した “スーパーカップ1.5倍 35th Anniversary” のフィナーレを飾る変わり種で、黒豚の旨みを効かせた濃厚豚骨醤油スープに、ラードがメインのアブラと豚バラチャーシューが絡む、三位一豚(サンミイットン)の “トリプル豚” がコンセプト。
三位一豚(サンミイットン)の表現も然る事乍ら、X(旧 Twitter)をはじめとするSNSではパッケージの個性的なキャッチコピー「この油感…まさに給油!」に注目が集まり、とあるユーザーの「もはや給油!じゃあないんだよ」というポストが万バズを記録(2023年12月28日現在:リポスト1.2万、いいね6.2万、再生数334万)。
さらに「レギュラー満タンッ」「最高に意味のわからない感じすき」「ぶっ飛んでて好きwwwwww」「ボディビルの煽り文句のような満足感」「って事は、課税しちゃおっか!?」「税金高そう!」などなど、個性的な返信が寄せられていたのですが、実際に給油レベルのインパクトが打ち出せているのかどうか、エースコックの手腕が問われるところ。
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「かやく」と「粉末スープ」に、後入れ「調味油」の合計3パックで、調味油の中身が豚脂? なんというか勝手に背脂マシマシ的な内容を想像していたんですけど、エースコックの背脂といえば “深うまいの素” と書かれた白い小袋(背脂パック)は別添されていません。
麺は油で揚げたフライ麺で、湯戻し時間は3分と標準的。この時点で揚げ油に由来する特有のニオイが強く漂ってくるのですが、捉え方によっては「スーパーカップ」らしいとポジティブに思えなくもない要素。ただ、これが人を選ぶ要因にも‥‥っていうか「トリプル豚醤油ラーメン」そのものが人を選ぶ商品なので、些細な問題でしょうか。
ちなみにメーカー希望小売価格は285円(税別)に設定されているため、スーパーカップの定番フレーバー(240円+税)よりも高く、なんだったコンビニ限定のブタキム(271円+税)よりも高いのですが、それだけにアブラのインパクトに期待できる展開。もちろん、値段に比例してハードルも上がりますが‥‥。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:スーパーカップ1.5倍 トリプル豚醤油ラーメン 製造者:エースコック株式会社 製造所:関西滝野工場(兵庫県加東市河高1816−175) 内容量:125g(めん90g) 商品コード:4901071403201(JAN) |
発売日:2023年12月11日(月) 実食日:2023年12月28日(木) 発売地域:全国 小売価格:285円(税別) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:大盛バケツ型 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:500ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:3袋(粉末スープ・調味油・かやく) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、しょうゆ)、スープ(植物油脂、豚脂、ポークエキス、食塩、ポーク調味料、酵母エキス、乳化油脂、ガーリックパウダー、砂糖、たん白加水分解物、粉末しょうゆ、ポークコラーゲン、オニオンパウダー、乳等を主要原料とする食品)、かやく(焼豚、揚げ玉、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、炭酸Ca、増粘多糖類、カラメル色素、香料、かんすい、重曹、カロチノイド色素、酸化防止剤(ビタミンE)、甘味料(スクラロース、アセスルファムK)、香辛料抽出物、ビタミンB2、ビタミンB1、ベニコウジ色素、(一部に小麦・乳成分・ごま・大豆・豚肉を含む) |
実食開始
別添の小袋は「かやく」と「粉末スープ」も先入れで、具材はスーパーカップの変わり種だし(失礼w)どうせチップ状のチャーシューなんでしょ? などと予想していたのですが、ちゃんと四角い豚バラチャーシューが入っています。ただ、モノとしては既存の鶏ガラ醤油「スーパーカップ しょうゆラーメン」にも使われている肉具材なので、新鮮味はありません。
粉末スープの小袋に “スープをよく溶かしてください。” との記載があったので、ゆっくりと粉末を溶かしながら熱湯を注ぎ、フタの上で「調味油」の小袋を温めながら待つこと3分。時間になったら「調味油」の小袋を揉みほぐし、中身を加え、よく混ぜ合わせたら出来上がり。なるほどアブラの量は多く、湯気が立たないレベルに達しているのですが、あくまでも層になっているのは豚脂(ラード)。
そのため背脂の粒感などに期待していた場合、肩透かしを食うおそれもありますが、パッケージのキャッチコピーは “給脂” ではなく「給油」となっているため、ある意味これが正しいのかも。そういえば「黒豚エキス」も使用しているようなので、そういった部分にも注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(125g)あたり |
カロリー:630kcal たん白質:10.8g 脂 質:35.4g 炭水化物:67.0g 食塩相当量:7.0g (めん・かやく:1.9g) (スープ:5.1g) ビタミンB1:0.87mg ビタミンB2:0.55mg カルシウム:329mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:630kcal(めん・かやく:406kcal)(スープ:224kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
昔のスーパーカップとは違う
カップラーメンに使われる麺は、大きく「ノンフライ麺」と「フライ麺(油揚げ麺)」に分けられ、前者は80度前後の熱風で水分を飛ばすのに対し、後者は140~160度の揚げ油に通過させることで水分を飛ばします。基本的に「スーパーカップ」はフライ麺(油揚げ麺)を使っているため、ノンフライ麺よりもジャンクに仕上がる傾向があるのですが‥‥
今回は比較的に縮れが緩やかで、フライ麺の中では洗練された雰囲気。後述するスープは表面の油膜で保温性が高く、最後までアッツアツ(キャットタンの持ち主は要注意)だったので、後半は柔らかめの食感に変わってくるのですが、なめらかな口当たりと食べ始めの弾力、そして縮れの弱さはレベルの高さを感じさせるポイント。
やはり本格さでいえば、どうしてもノンフライ麺に劣るものの、もはや給油のコンセプト的には誂え向き。もうちょっと耐久力が高ければ——などと、食べ終わる頃にかけて気になったのですが、それについては私の猫舌が問題かも‥‥w なんにせよ、レベルが低い麺ではありません。
スープ
なるほど油を飲んでいるような背徳感
パッケージには “ポークエキス中に黒豚エキス9%使用” と記載されていたので、ちょっと期待しながら味わってみたのですが、先入れの「粉末スープ」はジャンクな味わい一直線。たしかに動物系は豚を主軸に据えているものの、同時に粉末スープ特有のピリピリとした刺激だったり、香味野菜の主張が妙に強かったり、液体しょうゆ特有のフレッシュ感はなかったり、とろみも不自然だったり——
——などと、よくも悪くもカップラーメンらしいテイストだったので、黒豚エキスに抱かれるであろう高級感は皆無に等しかったのですが、別添の「調味油」は湯気が立たないと前述したように、いざ食べ始めると想像以上のインパクト。植物油脂を併用しているため、100%豚脂ではないけれど、こってりとした口当たりに、アブラの甘さや芳ばしさを含め、なるほど “給油” という表現にも納得のクドさ。
残念ながら液状の背脂パック(深うまいの素)は別添されていないため、いわゆるチャッチャ系とは異なるベクトルを歩んでいるけれど、生半可な気持ちで挑むと絶賛しっぺ返しを喰らうレベルには達していました。ほんと極端なんだから‥‥w
かやく
アブラのインパクトを思えば充分
四角いチャーシューは既存品からの使い回しで、ジャキジャキと歯触りの強い青ネギや揚げ玉も新開発ではないけれど、細々としたチャーシューチップを「豚バラ」の指標にしなかったのは英断。よくも悪くもスープのインパクトが強すぎたので、かやくの印象あんまり残ってないんですけどw スーパーカップのイメージを踏まえると、こだわりが伝わってくる内容でした。
総評
背脂チャッチャ系のギトギトに期待していた場合、脂じゃなくて油じゃねーか、というツッコミは入ると思いますし、かやくの内容も値段相応かと聞かれたらギリギリな気がすると答えますけど、湯気が立たないほどのアブラはインパクト抜群。まるでアブラを飲んでいるかのような背徳感が得られたので‥‥っていうか、実際に飲んでるわけなんですけどw 総評は上出来の★5としました。
ヘルシー思考の方には間違ってもオススメできないタイプかつ有名店の味わいをイメージしたような本格派ではないけれど、カップラーメンでしか味わえない魅力が詰まっていたので、ジャンクな気分のときにお試しください【author・taka :a(大石敬之)】