どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2019年5月27日(月)新発売のカップ麺、エースコック「夏の辛口 スーパーカップ大盛り 汁なし担担麺 超やみつき四川風スパイス仕上げ」の実食レビューです。
「夏の辛口」をテーマに開発された爽やかな辛さと刺激が病み付きになる汁なしカップ麺が登場!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。お時間よろしければ、最後までお付き合いください。
夏の辛口 スーパーカップ 汁なし担担麺
梅雨も間近の5月下旬、カップ麺の新商品も衣替えが始まる季節になり、「スーパーカップ」から「夏の辛口」がテーマの新商品「夏の辛口 スーパーカップ大盛り 汁なし担担麺 超やみつき四川風スパイス仕上げ」と「夏の辛口 スーパーカップ1.5倍 辛タンメン 超やみつきごまラー油仕上げ」が2品同時にリリースされました。
どちらも辛さをアピールした期間限定の新商品で、「超やみつきパック」が別添されている「汁なし」と「汁あり」の抱き合わせとなっているのですが、2019年になってから正式に「夏」を冠したタイトルの新商品は他社を含めて今回の新作スーパーカップが初めてです。
1841年ごろ、四川省自貢市(しせんしょう じこうし)の陳包包(チェン・バオバオ)という方が「担担麺」を考案したとされているのですが、もともと汁なしの麺料理。それを四川省出身の料理人・陳建民さんが日本人の好みに合わせて改良(スープありにアレンジ)したレシピが広まったので、日本ではラーメンスタイルの担担麺が一般的になりました。
なので「汁なし担担麺」というのは日本独自の呼び名になるのですが、土偏の「坦々麺」は誤字で——というのはさておき、「スーパーカップ」シリーズから「汁なし担担麺」がリリースされるのは、もしかすると「夏の辛口 スーパーカップ大盛り 汁なし担担麺 超やみつき四川風スパイス仕上げ」が初めてかもしれません。
「厚切太麺」や「ご当地くいだおれ」(このシリーズどうなったんだ‥?)、「ばくだん屋 汁なし担々麺」(ファミリーマート限定)、「練り胡麻の恵み」「2WEY」など、過去にエースコックも汁なし担担麺のカップ麺を何度かリリースしていますが、すくなくとも2019年5月から遡って5年間、スーパーカップから汁なし担担麺の発売はありませんでした。
なので、ある意味ちょっと記念すべき一杯になるのかもしれませんが、今回の汁なし担担麺には “爽やかなシビれる辛さ” が楽しめる「超やみつき四川風スパイス」を、同時発売品の辛タンメンには “野菜を炒めた様な調理感とラー油の辛さ” が楽しめる「超やみつきごまラー油」を別添し、ニュースリリースでは夏に嬉しい “爽快な辛さ” をアピールしています。
その「超やみつき四川風スパイス」には、トレンドスパイスの「花椒」や「ウーシャン」の香りも意識しているとのこと。おそらくウーシャンは「五香粉(ウーシャンフェン)」で、 “中国の七味” といったら語弊が生じるかもしれませんが、中国を代表するミックススパイスです。お店のカスター(卓上調味料)で見かけることもありますし、スーパーの中華材料コーナーにもありますよね。
必ずしも5種類という決まりはないのですが、主に「桂皮(シナモン)」「丁香(クローブ)」「花椒(華北山椒、ホワジャオ)」「小茴(フェンネル、ウイキョウ)」「大茴(八角、スターアニス)」「陳皮(チンピ)」を混ぜ合わせた甘い香りが特徴の混合香辛料。そのエキゾチックな香りから人を選ぶ香辛料と言われることもありますが、適切に使用すると本格さが倍増するので、その効かせ方にも注目です。
開封
別添の小袋は「調味たれ」と「ふりかけ」の合計2袋で、かやく(固形具材)の入った小袋は無し。ちなみに発売日から数日間のメーカー希望小売価格は税別200円ですが、「スーパーMAX」及び「スーパーカップ1.5倍 超やみつき」シリーズは2019年6月1日(土)出荷分から税別210円に値上がりするので、週末には店頭での販売価格が変わっているかもしれません。
容器の底には独特の凹凸があり、サイズは縦175mm×横175mm×高さ63.5mmの規格サイズなので、廃盤になってしまった「スーパーカップ 大盛りいか焼そば」や現行品「スーパーカップMAX大盛り 太麺濃い旨スパイシー焼そば」と同じ容器。麺は油揚げ麺で、この段階から油揚げ麺特有の芳ばしいいニオイが強めに漂ってきます。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:夏の辛口 スーパーカップ大盛り 汁なし担担麺 超やみつき四川風スパイス仕上げ 製造者:エースコック株式会社 製造所:兵庫工場(兵庫県たつの市神岡町東觜崎308) 内容量:158g(めん80g) 商品コード:4901071207663(JANコード) 個装サイズ:縦175mm×横175mm×高さ63.5mm 発売日:2019年05月27日(月) |
麺の種類:油揚げ麺(かんすい使用) スタイル:角型ビッグ・大盛カップ焼そばタイプ 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:600ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:2袋(調味たれ・ふりかけ) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、砂糖)、たれ(植物油脂、動物油脂、みそ、しょうゆ、食塩、醸造酢、ねりごま、発酵調味料、ポーク調味料、砂糖、魚介エキス、香辛料)、ふりかけ(ごま、香辛料、食塩、ねぎ、唐辛子)/ 加工でん粉、ソルビット、調味料(アミノ酸等)、炭酸カルシウム、酒精、増粘多糖類、かんすい、カラメル色素、酸化防止剤(ビタミンE)、カロチノイド色素、酸味料、甘味料(スクラロース、アセスルファムK)、香辛料抽出物、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・大豆・豚肉・ごまを含む) |
【本品に含まれるアレルギー物質】小麦・大豆・豚肉・ごま(表示が義務付け及び推奨されているもの) |
実食開始
具材は最初から容器の中に入って‥‥いるのかと思いきや、麺の下を確認したところ写っているのは砕けた麺の破片ばかり。定番の青梗菜や肉そぼろ(挽肉)系の肉具材も入っていませんし、とりあえずカップ焼そばタイプの汁なし麺だからキャベツを——などということもなく、今回は潔く「ふりかけ」のみという思い切った構成です。
具材なしで大盛り麺とか大丈夫だろうか‥‥などと危惧しながら調理中、具材が入っていないからこそと言えるメリットがありました。というのもキャベツや青梗菜などの葉物野菜が入っていないので、余分な水分が容器の隅に残らない、つまりタレを馴染ませるときにベチャッとなりにくい! なんですけど、それくらいですかねメリット(笑)。
とりあえず麺はスーパーカップらしく容赦無い大盛り(130g)なので、飽きずに最後まで食べきれるかどうかが評価の分かれ目になるでしょう。それでは、やみつき度や辛さレベルに注目しつつ、「めん」「たれ」「ふりかけ」の順に解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(158g)当たり
熱 量:710kcal(カロリー) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品パッケージに記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
適度な弾力と滑らかさを併せもった角刃の大盛りめんです。
(出典:エースコック公式ウェブサイト「HOME > 商品情報 > 夏の辛口 スーパーカップ大盛り 汁なし担担麺 超やみつき四川風スパイス仕上げ」)
麺のサイズは中くらい‥‥いや、汁なしカップ麺としては中細くらいのサイズなので、どちらかというと細身の油揚げ麺なんですけど、噛んだときに全力で抵抗してこないというか、けれども最後まで歯を包み込むような多加水麺タイプでもない独特の反発力が面白く、最初ちょっと抵抗してから軽快に弾ける歯切れの良さが絶妙。
生めんタイプのようにナチュラルな食感ではないので、いかにもカップ麺らしい弾力ではあるものの、これによって細身でもタレの味に負けることなく自己主張を放ち、その弾力が最後まで持続してくれるのも大盛カップ麺として大きな利点。また、鋭利な角刃でカットされた輪郭のある口当たりも麺の存在感を立てることに一役買っています。
それに最近のスーパーカップは基本的に丸刃でカットされた口当たりのいい麺が主流となっているので、今回のカドメンライクな油揚げ麺は逆に新鮮味がありました。もちもちし過ぎないため食べやすく、しかしながら噛み応えのある弾力と麺量130gで食べ応えを打ち出し、担担ダレとの相性も良好。たぶんソース味でも通用すると思うので、今後このシリーズでの活躍にも期待できる麺です。
たれ
しょうゆに、豆板醤、ポークエキス、ガーリックなどを加えることで、旨みや辛味のあるたれに仕上げました。
(出典:エースコック公式ウェブサイト「HOME > 商品情報 > 夏の辛口 スーパーカップ大盛り 汁なし担担麺 超やみつき四川風スパイス仕上げ」)
まず調味タレのみ(ふりかけ未使用)の状態ですが、唐辛子の辛さレベルは中辛どころかピリ辛にも満たないような状態なので、たぶん辛い食べ物が苦手な人でも大丈夫。タレだけ見ると辛そうな色ですし、原材料に豆板醤(ソラマメと唐辛子を原料に作る中国の発酵調味料)も含まれていますけど、なんてことありません。
ほんのり花椒(かしょう)オイルの爽やかなアクセントも感じますが、あくまで下地を整えることに徹しているので、麻味(しびれ)・辣味(辛さ)ともに頼りない状態。けれども旨味の重心は低く、芝麻醤(ねりごま)のコクも意識されているのですが、それ以上に動物系と和味噌のコク、醤油の香りをフロントに感じます。
そして油そば系ほどではないにしろオイルの量は多く、麺に絡めた後に余るほどではないものの、動物油脂(たぶん豚脂)をブレンドした重厚感のあるタイプだったので、ひと口目から唇がテカテカになるくらいのコッテリ感。だいぶ濃いめの味付けで、かつ本格四川担担麺の雛形からは外れますが、魚介エキスの旨味や醸造酢の酸味など、濃い味でも大味ではなかったのは好印象でした。
ふりかけ
風味豊かなごまと色調の良いねぎ、辛みの強い唐辛子を加えて仕上げました。ふりかけをかけることで、花椒やウーシャンの香りが食欲をそそり最後まで飽きのこない味に仕上げています。
(出典:エースコック公式ウェブサイト「HOME > 商品情報 > 夏の辛口 スーパーカップ大盛り 汁なし担担麺 超やみつき四川風スパイス仕上げ」)
タレだけの状態だと和製中華風というか、だいぶ日本人向けにアレンジされたテイストだったんですけど、甘くて複雑な五香粉の香りでエキゾチックな複雑さが醸されます。けれども人を選ぶほど強烈な効かせ方ではなかったので、シナモンや大茴香(スターアニス)が極端に苦手じゃなければ大丈夫。
そして「ふりかけ」の製品説明には “辛みの強い唐辛子” と書かれているのですが、辛さのタイプは即効性ではなく蓄積型で、辛い食べ物が得意なら全量投入して辛さレベルは中辛、苦手なら後半は辛口に到達すると思います。また花椒の香りも鮮明に花開き、そこそこ痺れも強くなったので、大幅に印象は異なりました。
さらに効果的だったのが大量に入っていた芳ばしい煎り胡麻で、ぷちぷちとした食感と芳ばしい風味がアクセントによかったです。というわけで意外と具なしでもイマイチな印象は控えめだったんですけど、やはり後半にかけて単調なイメージが否めず、また「ふりかけ」には「食塩」が入っていたので、途中から味付感覚で投入すると塩気がダイレクトで塩っぱく感じるかもしれません。
総評
★★★☆☆☆☆☆☆☆(★3+)
各パーツの完成度は高かったんですけど、固形具材のインターバルがない具なし大盛めん状態なので、どうしても後半は飽きるというか‥‥でも味は悪くなかったので、運動部の学生さんとか食欲全開の時だとイメージはプラスに変わってくると思いますし、その場合であれば結果的に今回の総評(及第点)以上の満足感が得られる可能性は秘めています。
辛さレベルは辛い食べ物が苦手な方だと「辛口」、得意なら「中辛」くらいなので、どっちにしろ激辛とかではありませんが、わりと後半ぴりぴり蓄積される刺激は心地好いものでした。それから胡麻のプチプチとした食感と芳ばしい風味が効果的だったこと、加えてタレも日本式で食べやすかったので、がっつり空腹の時お試しください。