どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2022年10月17日(月)新発売、エースコックのカップ麺「スーパーカップ1.5倍 味噌の神 超まろ濃厚味噌ラーメン」の実食レビューです。
味噌とポークの旨みがストロング&超まろやか!? スーパーカップが誇る「○○の神」第3弾はブランド史上最大量の味噌を使用!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
スーパーカップ1.5倍 味噌の神 超まろ濃厚味噌ラーメン
スーパーカップとは、1988年(昭和63年)7月25日の発売以来、大型カップ麺の牽引役として重要な位置を占めるブランドで、大阪府吹田市に本社を置くエースコックの主力商品。バケツ型の容器と大盛りの麺は人を選ぶ側面を備えているため、一部では敬遠されることもありますが、この道を切り開いたパイオニアであり、日清食品や東洋水産など、競合他社の追随を誘発させた実力の持ち主です。
今回の新商品「スーパーカップ1.5倍 味噌の神 超まろ濃厚味噌ラーメン」は、大盛りカップ麺の草分けだからこそ実現できたといっても過言ではない、濃厚で本格派的な味わいのスープと食べ応えのある大盛り麺を追求した味噌ラーメンで、スーパーカップ史上最大量の味噌を使用とのこと。いつもの「みそラーメン(熟成味噌)」とは一線を画す、プレミアムな味わいの新作を打ち出してきました。
スーパーカップにおける「○○の神」とは、2021年5月17日発売の第1弾「スーパーカップ1.5倍 豚骨の神(TONKOTSU NO KAMI)超濃厚どトンコツラーメン」に端を発するシリーズで、一発屋の企画に終わることが多い “エースコックあるある” かと思いきや、2022年4月11日に第2弾「スーパーカップ1.5倍 鶏白湯の神(TORIPAITAN NO KAMI)濃厚鶏白湯麺」を市場に投下。
第1弾では砕き豚骨エキスを使い、湯戻し2分の細カタ麺を合わせ、いつもの「とんこつラーメン(熟成コクとんこつ)」とは異なる高級感を実現。第2弾のスープにもブランド史上最大量の鶏エキスを使用するなど、大盛りバケツ型ならではの食べ応えと本格的な味わいのスープを両立させ、スーパーカップといえば大味の印象を打ち破り、このブログでは高評価を叩き出してくれました。
かくして「味噌の神(MISO NO KAMI)」は、スーパーカップの神シリーズ第3弾に該当し、なおかつブランド史上最大量の味噌を使用という触れ込みから、味噌が立ちすぎて塩気が強すぎるのでは‥‥などと普段なら懸念を覚えるところ、天面に印刷されている「神ポイント」には “白みそ” の文字。
またタイトルにも「超まろ」とあるように、タレは白みそを主体にしているのか、まろやかさを前面に押し出しているのも注目すべきポイント。もちろん麺の量は90gの大盛りで、先にリリースされた「豚骨の神」と「鶏白湯の神」で受けたプラスのイメージもあり、比較的に懸念は控えめです。ただ、スーパーカップといえば具材の貧弱さが玉に瑕。
「豚骨の神」「鶏白湯の神」ともにスープと麺の満足度は高く、それこそスーパーカップらしからぬ本格さ(などと書いたら怒られそうですけどw)には舌鼓を打ったものの、具材らしい具材は入っていなかったので、そこだけは高く評価できませんでした。
おそらく「味噌の神」も例に漏れず、最初から具材のボリューム感には期待しないほうがいい案件となっているのですが、それだけに麺とスープに対する期待値は高いので、そのあたりに注目しながらレビューします。
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「かやく」に、後入れ「液体スープ」2袋の計3種。液体スープ+粉末スープとか、液体スープ+調味油とか、そういった構成であれば珍しくないけれど、2種の液体スープを別添し、なおかつ同等のサイズに近い小袋に充填しているのは稀なパターン。でもって具材は‥‥やはり期待しないほうがよさそうですねw
麺は油で揚げたフライ麺で、湯戻し時間は熱湯4分。見た目は黄色みが強く、濃厚な味噌ラーメンに合いそうなビジュアルとなっているのですが、熱湯4分という中途半端な戻し時間から察するに、もしや既存の「スーパーカップ1.5倍 みそラーメン」と同じなのでは‥‥と、原材料名を比較してみた結果、まったく同じ麺ではない様子。
ちなみに既存の「スーパーカップ1.5倍 みそラーメン」に設定されているメーカー希望小売価格は222円(税別)なのに対し、今回は254円(税別)と強気な設定です。コンビニではローソンでの取り扱いが多かったのですが、コンビニで購入すると274円(税込)なので、それも踏まえて評価しなければいけません(※スーパーやドラッグストアなども販売店に含まれます)。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:スーパーカップ1.5倍 味噌の神 超まろ濃厚味噌ラーメン 製造者:エースコック株式会社 製造所:関西滝野工場(兵庫県加東市河高1816-175) 内容量:155g(めん90g) 商品コード:4901071235819(JAN) |
発売日:2022年10月17日(月) 実食日:2022年10月19日(水) 発売地域:全国 希望小売価格:254円(税別) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:大盛りバケツ型 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:500ml 調理時間:熱湯4分 小袋構成:3袋(液体スープ2袋・かやく) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩)、スープ(みそ、豚脂、砂糖、チキンエキス、香辛料、香味油、ポークエキス、食塩、オニオンペースト、オニオンパウダー)、かやく(鶏・豚味付肉そぼろ、もやし、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、酒精、炭酸Ca、カラメル色素、かんすい、カロチノイド色素、酸化防止剤(ビタミンE)、香料、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・大豆・鶏肉・豚肉を含む) |
実食開始
別添の小袋は「かやく」のみ先入れで、もやしは味噌ラーメンにとって嬉しいトッピングになりますが、きわめて量が少なく、例の鶏・豚味付肉そぼろも健在。たまに “まともな肉そぼろ” も使ってくれるエースコックなんですけど、今回は見た目から “はずれ” の肉そぼろ感が否めないため、麺とスープにステータスを振り切っていることが伝わってきます。
別添の液体スープは2袋とも後入れなので、内側の線まで熱湯を注ぎ、フタの上で小袋を温めながら待つこと4分。時間になったら2種の液体スープを加えるのですが、青い小袋の液体スープには “よくもみほぐし” とのアドバイスが記載されていたので、調理の際は留意してください。
さて、かやくのボリューム感については壊滅的ですが、芳醇な湯気に心を打たれた調理直後。はたして “超まろ” の名に相応しいテイストなのか、念のためコストパフォーマンスについても注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(155g)あたり |
カロリー:598kcal たん白質:13.3g 脂 質:25.1g 炭水化物:79.8g 食塩相当量:7.4g (めん・かやく:2.0g) (スープ:5.4g) ビタミンB1:0.44mg ビタミンB2:0.52mg カルシウム:366mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:598kcal(めん・かやく:416kcal)(スープ:182kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
神スープに相応しい存在感
通年販売の「みそラーメン」に搭載されている油揚げ麺の原材料名は「小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、しょうゆ、たん白加水分解物」となっているのに対し、味噌の神は「小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩」とシンプルで、たん白加水分解物や醤油で下味を施しているわけではないのですが、スープとの一体感に問題はありません。
天面の神ポイントにも “のどごし絶妙” とあったように、なるほどキメの細かい麺肌で、するすると滑り込んでくる口当たりと喉越しのよさが印象的。その洗練された印象も然る事乍ら、噛むと中心部から力強く押し返してくるような反発性を備え、90gの麺重量も功を奏し、スーパーカップらしい食べ応えも両立しています。
エースコックの油揚げ麺といえば、他社の製品と違う独特のニオイを伴うため、しばしば問題視されることもありますが、それも目立って気になりません。もちろんノンフライ麺ほど洗練されているわけではないけれど、最新の技術を感じる密度から、スーパーカップなのに(などと書いたら以下略)洗練されている、品質の高い仕上がりでした。
スープ
超まろとキレを両立
まずは “よくもみほぐし” と書いてあった小袋(青)から加えてみたところ、白みそベースの優しいタレに、豚脂の芳ばしさと乳化感が強い豚骨のコク、オニオンの甘さ、さらに中華鍋で野菜を煽り炒めたような調理感のある香りも印象的。これ単体で味を完成させるには、やや頼りない内容ではあるものの、ニンニクと生姜も程よい効かせ方で、白みその個性と香りの臨場感を高めることに寄与しています。
もうひとつの小袋(銀)は、ほぼ味噌ダレが中心の内容で、青い小袋よりも力強い味噌を使っているのですが、こちらにも白みそを配合しているため、攻撃性は比較的に控えめなテイスト。スープの食塩相当量は5.4gなので、そこそこの塩分濃度を備えてはいるものの、適度な塩気と味噌のコク、香味野菜のキレで輪郭を持たせながら、まろやかに舌を包み込んでくる計算されたバランス感。
食後の口内に塩気は残りますが、濃さの指標は食塩にあらず、主役は味噌。また「超まろ」という表現に嘘偽りのない、まろやかで濃厚なスープに仕上がっていたので、それこそ大判どんぶり型の容器かつノンフライ麺を使った製品に匹敵するほど、コンビニで買っても値段以上と思えるクオリティでした。しかし、その皺寄せが‥‥
具材
しょぼい
ええ、やはり肉そぼろはスポンジみたいな食感の “はずれ” で、もやしも少量。ネギもコストの低い熱風乾燥の青ネギという、とことんコストを切り詰めたような内容から、お世辞にも値段相応とはいえません。しかし、スープと麺における満足度が高かったので、正直そこまで気にならなかったです。
総評
というわけで、前回・前々回の「神」と同様に、かやくの項目が総評の足を引っ張る内訳になっていましたが、それだけに麺とスープの作り込みは見事。なかでもスープの完成度は記憶に残るレベルに達しており、札幌の某店を彷彿とさせる、いつもの「スーパーカップ1.5倍」とはワンランクもツーランクも上の本格さを備えていました。
スーパーやドラッグストアなど、コンビニ以外でも販売されているNB(ナショナルブランド)のカップラーメンですが、これならコンビニで購入しても損ではありません。きちんと白味噌が濃厚で、まろやかな味わいを打ち出している、○○の神シリーズに相応しい一杯でした。おそらく続編は来年になると思いますけど、引き続き楽しみです【author・taka :a(大石敬之)】