どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2019年10月15日(月)リニューアル新発売のカップ入りチルド麺、セブンイレブン「すみれ監修 札幌濃厚味噌ラーメン」の実食レビューです。
札幌・中の島「すみれ」の電子レンジ専用コンビニラーメンが新容器に進化してカロリーも激減!?
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ入りチルド麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
セブン×すみれ レンジ麺リニューアル
「すみれ監修 札幌濃厚味噌ラーメン」とは、セブンイレブン限定商品として開発された要冷蔵のコンビニラーメンで、リニューアル前の発売日は2019年8月14日。今回のように電子レンジで加熱するカップ入りチルド麺のことを通称「レンジ麺」といい、セブンイレブンでは今年10月以降、容器と中身の仕様を “大幅に” 刷新しました。
「あったか麺」と書かれた上記のポップには、 “傾けるとスープがこぼれる場合がございますので、ご注意ください” とあるように、セブンイレブンで販売中のレンジ麺シリーズ「そば・うどん・中華麺」のゼラチンスープを順次 “液体” に変更中。まだ変わっていない定番商品もありますが、変更後のパッケージには「汁もれ注意 液体つゆ」のマークが目印に表示されています。
2019年9月18日、株式会社セブン&アイ・ホールディングスのニュースリリースにて、 “特許(出願中)技術による新容器を採用し、本格スープを実現こだわりの「レンジ麺」を刷新!~10月1日(火)より全国のセブン‐イレブンで順次発売~” との告知があり、容器とスープを刷新すると大々的に発表。
もっとも大きな変更点は、麺とスープを隔てる新容器「中皿」を採用し、セブンイレブンのレンジめん史上初となる「ストレートつゆ(スープ)」を導入したこと。それも単純に麺が伸びないように分けているのではなく、中皿は蒸気だけを通す構造になっていて、より効率よく麺を温めることが可能となり、食感の向上も図っているのだとか——
従来のスープは冷蔵保存中、麺が必要以上に伸びてしまわないように、液体つゆ(液体スープ)をゼラチンで固め、そのゼラチンスープの上に麺をのせることで食感の劣化を防いでいました。そのため傾けても具材が乱れるだけで、よほどのことがない限り汁が漏れることもなかったのですが、リニューアル後の容器は持ち運びに気を付ける必要があります。
しかし、ローソンやファミリーマート、ミニストップといった同業他社もゼラチンスープを主流としている現在、先駆けてストレートスープを導入したのは今後の市場を根底から覆すかもしれない大規模な変化。2019年11月9日現在、人気の二郎系レンジ麺「中華蕎麦とみ田監修豚ラーメン」など、まだ切り替わってない商品もありますが、そちらも順次新容器に変更するとのこと。
中皿付きの新容器で最初に発売されたのは、和風レンジ麺「香り引き立つ! かき揚げ蕎麦」と「香り引き立つ! 三陸産わかめ蕎麦」の2品で、発売日は2019年10月1日。その後、中華部門のレンジ麺「ガラスープが自慢! コク旨ネギ醤油ラーメン」と「Wガラスープが自慢! 6種具材のタンメン」が同年10月15日にリリースされ、このタイミングから「すみれ」もリニューアルしました。
いま手元にある「すみれ」の製造者は(株)武蔵野の京都工場となっていますが、これについては各地域のセブンイレブンと提携している工場によって変わるため、武蔵野とは限りません。また、値段は500円(税込540円)のまま据え置きで、発売エリアも全国と販売条件は同じですが、帯のカラーが朱色から紺色に、そして調理時間や内容量、中でも “カロリーは特に” 変わっています。
開封 ※ほんとはダメ!!
さて、調理前のスープは従来のゼラチンスープと一線を画す、なるほど持ち運び注意にも納得のシャバシャバ状態。要冷蔵のため容器の内側には動物油脂が張り付き、ゴロンと大きなラードが浮いています。ちなみに今回は特別に調理前の中身を撮影・公開していますが、帯状のフィルムを先に取る行為は基本的に “禁じ手” なので、中身が気になっても真似しないでください。
というのも帯状のフィルムが外蓋の空気孔を適度に塞ぐ構造になっているため、それを先に取ってしまうと麺や具材が乾きやすくなったり、逆に蒸気の圧が変わって加熱が不十分になったりと調理不良の原因になりかねません。ご家庭で調理の際は、そのまま電子レンジに放り込むのが正解です。ちなみに旧ゼラチンスープの調理前は以下——
上記の写真は、セブンのジェネリック二郎こと「中華蕎麦とみ田監修豚ラーメン(豚骨醤油)」新容器採用前・調理前の状態を撮影したもので、写真のようにスープがゼラチンで固めてあります。ちなみにゼラチンのカロリー目安は “100gあたり344kcal” とハイカロリーなので、これが大幅なカロリーの変動を招いている要因ですね。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:すみれ監修 札幌濃厚味噌ラーメン 製造者:(株)武蔵野 京都工場 製造所:京都府八幡市戸津55 内容量:509g(めん150g) 商品コード:2091387200556 発売日:2019年10月15日(火) |
麺の種類:ゆで中華麺 保存方法:10℃以下 消費期限:入荷から2日前後 スタイル:カップ入りレンジ麺 容器材質:プラ(PS) 調理時間:電子レンジ加熱5分30秒(500W) 小袋構成:1袋(一味唐辛子) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】スープ(味噌風味調味料、味噌、植物油脂、ガラスープ、その他)、ゆで中華麺(小麦粉、食塩、卵加工品)、もやし玉ねぎ炒め、豚挽肉炒め、にんにく生姜入り風味油脂、豚肉チャーシュー、味付メンマ、ねぎ、醤油たれ / 調味料(アミノ酸等)、加工澱粉、糊料(加工澱粉、増粘多糖類)、かんすい、カロチノイド色素、酢酸Na、グリシン、カードラン、pH調整剤、酸味料、焼成Ca、(一部に卵・乳成分・小麦・大豆・鶏肉・豚肉・さば・ゼラチン・ごまを含む)、〈添付唐辛子〉赤唐辛子 ※本品製造工場では、そば・卵を含む製品を生産しております。なお、今回のリニューアルを機にナトリウム表記等を廃止、新食品表示法に対応しました。 |
実食開始
新容器採用前の内容量は570g(めん150g)、新容器採用後の内容量は509g(めん150g)とゼラチンの分が減っていて、カロリーはリニューアル前「730kcal」、リニューアル後「571kcal」と “159kcal” も減少。もしマイナス61gすべてがゼラチンだった場合、カロリーは単純計算で210kcalになるので、マイナス分すべてがゼラチンではないかもしれませんが、大幅にカロリーが低下しています。
それから調理時間も旧容器より短くなっていて、前回は電子レンジ加熱6分30秒(500W)だったのに対し、今回は同じ条件で5分30秒(500W)と1分もの時短を実現。加熱後は外蓋を外し、下の画像に写っている「つまみ」を引っ張って中蓋をずらしたら、ゆっくりと箸で麺と具材をスープに滑らせてください(※やけど注意!!)。
つまみを勢いよく引っ張ると麺や具材が吹っ飛んでしまうので、慎重に。また、箸で麺と具材をスープに移す際も慎重に行わないと、スープが溢れて火傷の原因になります。スープをストレートにした結果、大幅なカロリーダウンという恩恵が得られた反面、温めるだけで食べられる手軽で便利なコンビニラーメン的に評価すると、いささか面倒な手順が増えたのは欠点ですね。
それでは、麺の食感やスープの味など、前回との違いに注目しつつ、「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。今回の商品を監修している「すみれ」(実店舗)についての詳細情報、並びに旧商品の感想や評価については、関連記事「すみれ監修 札幌濃厚味噌ラーメン(従来品)」の実食レビューをご参考ください。
栄養成分表示:1食(509g)当たり
カロリー:571kcal |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
実は今回、製造者の株式会社武蔵野・京都工場に事前リサーチを行なっていて、新容器変更に伴う麺のリニューアルポイントを調査したところ、容器は変わったが “いっさい麺は変えていない” との回答でした。というわけで引き続き、リニューアル前と同じ熟成ちぢれ中太麺を搭載しているようですが、見違えるほどコシが強くなっていてビックリ。
立場としては茹で置きの中華麺ではあるものの、旧容器ではゼラチンスープの加熱と同時に “6分30秒も茹で直されていた” のに対し、今回の新容器では “5分30秒ずっと蒸されている” 状態なので、小麦の結束力が違います。上記写真のように麺のフチが焦げることもあるので、まったく不具合がないわけではないけれど、見違えるほどコシの強さが違います。
実は今年の夏、以前の麺よりも小麦の風味と食感を強化するために、セブンイレブンのレンジ麺シリーズに使われている麺すべてマイナーチェンジしているのですが、それどころの話ではありません。より実店舗の卵麺(たまご麺)に近くなり、茹で置きの麺を温め直したとは思えないレベルに到達していました。セブンイレブン、ちょっとヤバいかもしれない——
スープ
旧容器のゼラチンスープも美味しかったので、このブログでは高く評価しているのですが、従来品は口当たりのゼラチン質が強く、ややファーストインプレッションが人工的だと感じていました。しかし、ゼラチンスープからストレートタイプに変わった新容器の今回は、構造上どうしても使わざるを得なかったゼラチンをカットしたことで、人工的な口当たりを見事に解消。
調理前のスープはシャバシャバだったので、こってり感とか味噌のコクとか弱くなっているのでは——と、いささか危惧していたのですが、なんのなんの。むしろリニューアル前よりも “釜で焼いた味噌の風味” が芳ばしさを増し、赤味噌の輪郭や白味噌のコクも鮮明に伝わってきて、さらに生姜やニンニクのパンチなど、より素材の鮮度感がアップしています。
ゼラチンは減ってもラードの塊が仕込んであるので、こってり感はリニューアル前と同等か、それ以上にナチュラルこってりスープにクオリティアップ。もちろんギミック的なゼラチンの廃止による効果も大きいと思いますけど、加熱調理前に麺が事前に分別されている、つまり “加熱中に小麦の味がスープに移らない” のもスープを曇らせない要因になっていると感じました。
本体に別添されている一味唐辛子は、安心と信頼のS&B(エスビー食品株式会社)が提供する一味唐辛子で、リニューアル前から変わっていません。これは個装された状態で外蓋と帯状のフィルムの間に挟んであるので、お好みに応じて使用してください。なお、一味唐辛子の小袋を取り外さずに電子レンジで加熱しても問題ありません。
具材
麺の仕様について製造者に問い合わせた際、同じく具材も変更していないと言われたのですが、丸かった豚肉チャーシューが横長の豚ばらチャーシューに変わっています。他、もやし玉ねぎ炒め(旧表記「玉ねぎもやし炒め」)や豚挽肉炒め、ねぎ(白葱)、メンマに目立った変化はないけれど、明らかにチャーシューの形が変わっていました。しかし——
実は今回、同じ日に同じセブンイレブンで「すみれ監修 札幌濃厚味噌ラーメン」を3つ購入していたのですが、そのうち1つだけチャーシューが丸型だったんです(※調理前の禁じ手写真を撮影した個体)。セブンイレブンの公式ウェブサイトに掲載されているイメージ写真では、横長ではなく従来品と同じ形なので、武蔵野のオリジナル‥‥?
ちなみにチャーシューらしい丸型と豚ばらブロックをダイレクトにスライスしたような横型、どっちがおいしかったのかというと、圧倒的に「横型」のほうが分厚くて脂身もジューシーで美味しかったです。もし今後も横型がデフォなら大歓迎ですけど、チャーシューの部位や形については地域差(下請業者による差など)があるかもしれません。
総評
★★★★★★☆☆☆☆(★6)
たとえば既存のカップラーメン(常温保存)がリニューアルした場合、しれっと改悪されることも珍しくないのですが、今回の「すみれ」監修レンジ麺は確実に改良です。新容器に刷新されたことで麺の質感が向上し、大幅なカロリーダウンを見せながらも味わい濃厚で、中蓋の存在が末恐ろしいとさえ感じました。
今年8月に発売されたとき、10月には終売と聞いていたのですが、本来であれば製造終了のタイミングでリニューアルしているため、とりあえず今年いっぱいは販売が継続されるかもしれません。一部地域では売ってないかもしれませんが、リニューアル前が好きだった方にはもちろん、濃厚な味噌ラーメンが好きな方にもぜひオススメしたい一杯です。