どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2023年6月12日(月)新発売、ヤマダイのカップ麺「ニュータッチ 凄麺 夏の辛味噌ねぎラーメン」の実食レビューです。
凄麺シリーズの売上ランキングNo.1に君臨する “あの逸品” が夏季限定の辛口に!? 旨い! 辛い! ニンニク辛ダレ付の刺激的な一杯を新開発!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
凄麺 夏の辛味噌ねぎラーメン
凄麺(すごめん)とは、ニュータッチのブランドで知られるヤマダイの本格ノンフライめんブランドで、2001年(平成13年)10月29日発売の「これが煮玉子らーめん」を皮切りに発足。現在はバリエーションに富んだ「ご当地シリーズ」を中心に、王道を極めた「逸品シリーズ」ほか、季節に合わせた「期間限定」のフレーバーにも力を入れています。
今回の新商品「ニュータッチ 凄麺 夏の辛味噌ねぎラーメン」は、白と赤の合わせ味噌をベースにしたコク深いスープに、豆板醤・ニンニク・唐辛子を組み合わせた「特製ニンニク辛ダレ」の別添を特徴とする一杯で、調理後のイメージ画像には大きいカットの短冊ネギを配置している——ええ、このパッケージを見て「ねぎみその逸品」を想像した方は、決して少なくないでしょう。
ねぎみその逸品(ねぎみそのいっぴん)とは、本格的な味わいで人気を博す「凄麺」ブランドの中でトップの売り上げを誇る定番フレーバーで、初代の発売日は現在を遡ること20年以上、2002年(平成14年)9月の話。当時は「凄麺」ブランドではなかったものの、ヤマダイ独自製法のノンフライ麺に、おろしにんにくペーストの別添、さらに具材の主役はネギという現在まで続く基盤は固まっていました。
手元に詳しい資料は残っていませんが、少なくとも2004年(平成16年)4月には「凄麺」ブランドとして定着し、以降はリニューアルを繰り返しながら確実にファンを増やした結果、近年の売上ランキングや人気ランキングでも堂々の1位に君臨し続けるほど、絶対的な人気商品という揺るぎないポジションを獲得しています。
「ねぎみその逸品」と「夏の辛味噌ねぎラーメン」の関係性について、たとえばヤマダイが自社のニュースリリースで “姉妹品” などと公言していないことから、両商品の紐付けは私の推測に過ぎませんけど、たとえば調理後のイメージ画像に共通する短冊切りのネギだったり、その横に写っている輪切り唐辛子だったり、ひとまずメイン具材に関しては共通と見て間違いなさそうな雰囲気。
ただ、絶賛販売中の「ねぎみその逸品」にはヤマダイ独自(特許製法)の “ノンフライ太麺” を使用しているのに対し、このページでレビューする新作「夏の辛味噌ねぎラーメン」のパッケージには “ノンフライ極太麺” と記載されているため、麺のサイズは「ねぎみその逸品」よりも太めに変更している様子。
ヤマダイは自社の商品に対する思い入れが強いメーカーなので、麺のサイズを変えているということは、土台のスープも調整している可能性が高く、別添の「特製ニンニク辛ダレ」も含めて見どころが多い一杯。また「凄麺」における “辛味噌” といえば「仙台辛味噌ラーメン」が存在するため、そちらとの関係性も睨んでみたい展開。
ちなみにパッケージの天面(フタ上)や容器側面も確認してみたところ、辛さレベルや辛味の強さに対する警告文は見当たりませんでした。しかし、パッケージにはハッキリ「辛い!」とエクスクラメーションマーク(感嘆符)付で記載していること、また背景も大火事なので、どのくらいの辛さなのかにも注目しながらレビューします。
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「かやく」に、後入れ「液体スープ」と「辛ダレ」の計3種。なかでも紫色の小袋は、あの逸品に搭載されている短冊切りのシャキシャキねぎ(FD:フリーズドライ)と完全に同じデザインなので、引き続き期待の高まりが抑えられない展開。
麺は油で揚げずに乾燥させたノンフライ麺で、なるほど「ねぎみその逸品」よりも太く、力強い雰囲気の佇まい。その表面や容器の内側にオブラート状の物質が付着していると思いますが、麺をほぐれやすくするための工夫(主成分は大豆由来の食物繊維)なので、品質に問題はありません。
メーカー希望小売価格は255円(税別)なので、通年販売の「ご当地シリーズ」や「ねぎみその逸品」が在籍している「逸品シリーズ」で基本となる価格帯。2023年6月1日出荷分から適用されている価格改定(致し方ない値上げ)以前は242円(税別)で、なかには値上げ前と同じ販売価格を維持しているスーパーやドラッグストアもありましたけど、それが変わるのも時間の問題でしょうか——。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:ニュータッチ 凄麺 夏の辛味噌ねぎラーメン 製造者:ヤマダイ株式会社 製造所:本社工場(茨城県結城郡八千代町平塚4828) 内容量:127g(めん65g) 商品コード:4903088016528(JAN) |
発売日:2023年06月12日(月) 実食日:2023年06月16日(金) 発売地域:全国 取得店舗:スーパー 小売価格:255円(税別) 購入価格:246円(税込) |
麺の種類:ノンフライ麺 スタイル:大判どんぶり型 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:430ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:3袋(液体スープ・辛ダレ・かやく) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、食塩、大豆食物繊維)、スープ(みそ、糖類、ポークエキス、動物油脂、食塩、ニンニクペースト、しょうゆ、豆板醤、植物油脂、香辛料、オニオンパウダー、ガーリックエキス、粉末油脂、乳酸菌発酵粉末、ジンジャーエキス)、かやく(ねぎ、糖類、唐辛子、でん粉)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、酒精、乳化剤、カロチノイド色素、増粘剤(加工でん粉)、かんすい、香料、酸化防止剤(ビタミンE)、酸味料、カラメル色素、(一部に小麦・ごま・大豆・鶏肉・豚肉を含む)※本品製造工場では、そばを含む製品を生産しています。 |
実食開始
別添の小袋は「かやく」のみ先入れで、やはり中には「ねぎみその逸品」で見慣れたFDブロックの姿。輪切り唐辛子を一緒に固めているところも含め、あのFDブロックであることは確実です。ちなみに初代「ねぎみその逸品」(2002年9月発売品)には斜め切りの白ネギが入っていたんですけど、途中で長いネギに変わりました。
かやく以外の小袋は後入れなので、お湯を注ぐときは “かやくの上から、ゆっくりと” 優しく注ぎ、フタの上で「液体スープ」と「辛ダレ」の小袋を温めながら待つこと5分。時間になったら “めんをほぐしてから” 液体スープを馴染ませて、仕上げに辛ダレをトッピングしたら完成です。いやー、けっこういいんじゃないですかねコレ。
ちなみに開封の直線に辛さレベルの記載はないと前述しましたが、ヤマダイの公式ウェブサイト内にアップされていた商品情報ページを確認してみたところ、唐辛子マークが3段階基準で最大の「3」となっていたので、引き続き辛味の強さとニンニクのインパクトにも注目しつつ「めん」「スープ・辛ダレ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(127g)あたり |
カロリー:381kcal たん白質:10.5g 脂 質:6.9g 炭水化物:69.1g 食塩相当量:7.6g (めん・かやく:2.0g) (スープ:5.6g) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
サイズは太麺でも問題なかったかも?
他社の商品を引き合いにだしますが、直近だと「日清ドロラ王 魚粉、ザラザラ、魚介豚骨」(2023年5月15日発売品)に搭載されていた “踊る極太麺” を筆頭に、昨今の即席カップめん業界における極太麺事情を考慮すると、これでは極太といえないかもしれません。しかし、強靭さにおいては日清食品の “踊る極太麺” を凌駕する勢いで、とにかく伸びない。ええ、不自然なほどにw
パッケージには「凄麺」ロゴの直下に “ゆでたての旨さ、再現!” と書いてありますが、熱湯5分きちんと待ってもガチムチなので、生麺を茹で上げたような質感とは異なります。しかし、ノンフライ太麺を特徴とする「ねぎみその逸品」よりも太く、食べ終わる頃まで力強い噛み応えが持続することから、ちょっと主張が強すぎる気もしましたけど、おかげでストロングなスープに埋没することはありません。
もしかすると配合を調整している可能性もありますが、直近にレビューした「凄麺」ブランドの商品を例に挙げると、おそらく「愛媛八幡浜ちゃんぽん」(2022年10月31日発売品)のノンフライ極太麺と共通で、しっかりとした食べ応えが魅力。ただ、スープとの馴染みを高めるために、湯戻し5分で液体スープを全体に馴染ませた後、さらに3〜4分ほど休ませてから食べるのがオススメです。
スープ・辛ダレ
ベースは「ねぎみその逸品」の流れを汲んだ骨組み
まずは「液体スープ」だけの状態で(「辛ダレ」を入れる前に)味を確認してみたところ、合わせ味噌の配合は赤よりも白の比率が高いと感じるテイストで、密度の高いポークエキスが丁寧に土台を支えていたり、この時点でニンニクペーストのアタックが明確だったり、このフレームワークは「仙台辛味噌ラーメン」よりも「ねぎみその逸品」のDNAを色濃く感じるところ。
練り胡麻の有無やオニオンパウダーとオニオンペーストの違いなど、もちろん「ねぎみその逸品」と完全に同じ構成ではないのですが、その流れを汲んでいることは間違いありません。別に反則ではないですけどコレを持ってくるのズルいですよねw などと思いつつ、それはさておき別添の「ニンニク辛ダレ」は「ねぎみその逸品」と大きく異なる部分。
小袋の中に少量のオイルも入っていましたが、ざっくりとした内訳は「豆板醤」と「にんにく」で、例の “おろしにんにくペースト” ほど強烈ではないけれど、ニンニクは少なくとも仕事中に使うのはヤメておいたほうが賢明なレベル。唐辛子の辛さに関しては‥‥そんなに言うほどか? だったんですけど、うっかり辛味成分が喉に直撃しました途端、これがもうゲッホゲホむせるのなんのw
そのトラブルで「ニンニク辛ダレ」の威力を実感することになったのですが、絶妙な粘度の加減だったり、夏に嬉しい刺激的な辛さ(辛さレベルは中辛ちょい上 ※喉に喰らわなければ‥‥)だったり、強烈な存在感と味変効果を打ち出しながら、土台の魅力は壊さないところにヤマダイの緻密な計算を感じました。あと、乳酸菌発酵粉末との兼ね合いか、後口に残る心地よい酸味も印象に残ったポイントです。
かやく
スープとの相性は「ねぎみその逸品」以上かも
このFDブロックは、紛う方なし「ねぎみその逸品」に別添されている、あの大きめにカットされた短冊切りのネギと彩りのいい輪切り唐辛子で、ネギの繊維質な部分はシャッキシャキ。けれども内部はトロトロで、加熱したネギ特有の甘みが楽しめます。
「ねぎみその逸品」を知っている方にとっては新鮮味のない具材になりますし、ネギが嫌いな方にとっては★0の項目になるかとは思いますけど、あいかわらず素晴らしい存在感を放つアイテムで、刺激的なスープと対比を描くネギの甘さが実に好相性でした。このネギが大量のニラになっても面白いと思うので、えっと‥‥早急に開発してくださいw
総評
やはり結果的なイメージとしては「ねぎみその逸品」の流れを汲んだ姉妹品で、かやくのFDブロックやノンフライ極太麺に関しても使い回しといわざるを得ないところはありますけど、それだけに間違いありません。辛い食べ物が苦手な方にはオススメできない一杯になりますが、とりあえず「ねぎみその逸品」が好きなら積極的に探して試す価値あり。
もちろん「凄麺」だからこその楽しみといっても過言ではない “フタの裏ばなし” も健在で、No.辛-1には「ニンニク辛ダレ」に対する社長の想い入れと開発担当者の手書きメッセージが添えられていました。私は麺の太さが気になったので、ほんのちょっと差し引きましたけど、あと一歩で★7の名作であることは間違いありません【author・taka :a(大石敬之)】