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唯一無二の本格派「凄麺 そばの逸品 鴨だしそば」に感じた魅力と “ひとつだけ残念„ だった点

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ヤマダイ

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2024年9月9日(月)新発売、ヤマダイのカップ麺「ニュータッチ 凄麺 そばの逸品 鴨だしそば」(255円+税)の実食レビューです。

即席カップめん・和そば部門最強のノンフライそば搭載、凄麺(すごめん)の「鴨だしそば」と約6年ぶりに向き合ってみた結果‥‥。

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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凄麺 そばの逸品 鴨だしそば

10年以上の歳月を費やし完成させた、特許製法の独自技術「凄麺ノンフライ製法」を武器に、発売23周年を目前に控えている凄麺(すごめん)ブランド。2001年(平成13年)10月29日に颯爽と現れた「これが煮玉子らーめん」の発売以来、現在は「ゆでたての旨さ、再現!」を掲げ、研ぎ澄まされた味わいの名作を数多く生み出しています。

ノンフライそばを搭載した自信作

このページでレビューする「ニュータッチ 凄麺 そばの逸品 鴨だしそば」は “麺・スープ・具すべてを極める„ というコンセプトのもと、お店で食べる定番の味を本格的に再現した「逸品(いっぴん)シリーズ」の新作で、業界最高峰のクオリティを誇るノンフライそばに、鴨の旨み広がるコク深いつゆ、そしてジューシーな鶏団子を合わせたヤマダイの自信作。

現在は「凄麺」に在籍しているヤマダイのノンフライそばですが、その歴史は古く、今から20年以上前、2003年(平成15年)12月にリリースされた「手緒里庵(ておりあん)」がルーツ。その当初から油で揚げないノンフライ製法にこだわり、即席カップめん業界では異例の五割蕎麦(そば粉50%配合)を搭載していました。

あれから20年‥‥

その後、2006年(平成18年)10月のリニューアルで四割蕎麦(そば粉40%)に変わり、2017年(平成29年)9月11日に「手緒里庵」から「凄麺」に移籍するタイミングで三割蕎麦(そば粉30%)に変更するなど、そば粉の含有量は時代の流れと共に減り続けているのですが、それでもノンフライ。他社が展開しているフライそばとは異次元といっても過言ではない品質から、多方面で高く評価されています。

そんなノンフライそばを使用した「鴨だしそば」は、前述の「手緒里庵」時代(※)から続いている人気フレーバーで、直近だと昨年9月4日発売の「凄麺 鴨だしそばの逸品」が記憶に新しいところ。ただ、このブログで最後にレビューしたのは2018年(平成30年)11月5日発売の「凄麺 鴨だしそば」なので、ちゃんと向き合うのは約6年ぶり。

※当時の商品名は「鴨汁そば(かもじるそば)」

開封

3種の小袋を別添

今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「かやく」に、後入れ「液体スープ」と「調味油」の組み合わせで、ヤマダイは “鴨肉を焼いたような炭火焼き風の香りを閉じ込めた臨場感„ を訴求しています。香りについては「調味油」の効果が大きいでしょうから、それを個別に充填しているあたり、こだわりを感じるポイント。

三割蕎麦(そば粉30%)でしょうか

麺は油で揚げずに乾燥させたノンフライそばで、今月に「凄麺」の仲間入りを果たした「茨城けんちんそば」では “そば粉のうち常陸秋そば(ひたちあきそば)20%使用„ をアピールしていましたが、そういった訴求はありません。まだ「茨城けんちんそば」が手元にないため、断言できないところはありますけど、おそらく別物なのではないかと思います。

ちなみにメーカー希望小売価格は255円(税別)ということで、凄麺ブランドを代表する「ご当地シリーズ」各商品と同じ値段。同時発売品の「凄麺 うどんの逸品 豆腐チゲうどん」は、ひとつ前のページで先にレビュー済みで、このブログでは高めのハードルを設けている「★6」の壁を軽々と飛び越えやがりました。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:ニュータッチ 凄麺 そばの逸品 鴨だしそば
製造者:ヤマダイ株式会社
製造所:本社工場(茨城県結城郡八千代町平塚4828)
内容量:117g(めん60g)
商品コード:4903088017549(JAN)
発売日:2024年09月09日(月)
実食日:2024年09月25日(水)
発売地域:全国
取得店舗:ウエルシア薬局
小売価格:255円(税別)
購入価格:246.24円(税込)
麺の種類:ノンフライ麺
スタイル:大判どんぶり型
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:430ml
調理時間:熱湯5分
小袋構成:3袋(液体スープ・調味油・かやく)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】めん(小麦粉、そば粉、植物性たん白、食塩、大豆食物繊維)、スープ(しょうゆ、糖類、動物油脂、食塩、鰹エキス、鴨エキス、昆布エキス、たん白加水分解物、デキストリン、宗田鰹節粉末、オニオンエキス、酵母エキス、香辛料)(国内製造)、かやく(鶏肉団子、ねぎ、かまぼこ)/ 味料(アミノ酸等)、酒精、香料、カラメル色素、増粘剤(キサンタン)、酸化防止剤(ビタミンE、ビタミンC)、紅麹色素、(一部に小麦・そば・卵・大豆・鶏肉・豚肉を含む)

実食開始

別添の小袋は「かやく」のみ先入れ

別添の小袋は「かやく」のみ先入れで、内容は大きめの鶏肉団子、ネギ、かまぼこの計3種。手緒里庵ブランド時代は「やげん堀 七味唐辛子」も別添されていたのですが、かやくの構成は当時から大きく変わっていま‥‥すねコレは。2018年11月発売品の時点で入っていた大ぶりのFDネギはサイズダウン、エアドライ(熱風乾燥)のネギも混在、いわゆるコスト調整が理由か、下請け孫請けの問題か。

鴨の芳ばしさバチッ

そんなことを考えながら熱湯を注ぎ、フタの上で「液体スープ」と「調味油」を温めながら待つこと5分。時間になったらフタを開け、先にノンフライそばをほぐしてから「液体スープ」と「調味油」を投入し、よく混ぜ合わせたら完成です。ネギのパワーダウンは否めないけれど、あくまで約6年前の商品と比較したらの話。

なかでも調味油を加えた途端、グワッと襲いかかってくる鴨の芳ばしさは攻撃力抜群で、香りのファーストインプレッションは申し分ありません。その香りに違わぬ鴨のパワーが伝わってくるのかどうか、ここから先は「めん」「つゆ」「かやく」の項目に分けて特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(117g)あたり
カロリー:322kcal
たん白質:12.7g
脂  質:5.2g
炭水化物:56.1g
食塩相当量:7.4g
(めん・かやく:1.8g)
   (スープ:5.6g)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

さすがです

5.5

同時発売品のノンフライうどんはストレスなくほぐれたのに対し、こちらは若干ほぐれにくさが気になったのと、それに伴い部分的な(特に端の部分に)戻りムラが生じていたのですが、致命的な不具合ではありません。そば粉よりも小麦粉の含有量が多いため、お店の蕎麦と比較し、どうしてもグルテンの粘りや小麦粉の風味を強めに感じてしまうけれど、さすがノンフライ。

本格さでは右に出る者なし

揚げ油に由来する風味は皆無に等しく‥‥というか文字通り皆無なので、そんじょそこらの油揚げ麺では逆立ちしても実現できない本格さは唯一無二。またグルテンの粘りを伴うと前述しましたが、どこかの代で歯切れの良さを改善したのか6年前よりも比較的に控えめで、より蕎麦らしい質感に。

それと “挽きたてのそば粉を使用„ というのもヤマダイがこだわっているポイントで、そば粉の風味が豊かに、なおかつダイレクトに香ってくるところも油揚げ麺にはない魅力。内容量は「うどんの逸品」よりも5g少なめですが、ちょうど上品に食べ切れるボリュームで、量についてもネガティブではありませんでした。

つゆ

土台は関東風で力強い

5.5

まずは「液体スープ」単体の状態で味を確認してみたところ、本醸造濃口醤油のキレが強く、体感的な塩分濃度も高め。かと思えば糖類の甘さも強く、嫌味ったらしい効かせ方ではないけれど、なかなかの糖度。それ以外は鰹・宗田鰹が明確で、続いて昆布も主張してくるのですが、干し椎茸(グアニル酸)の旨みは意識されていません。

これ単体で売ってもらえませんかね?

またニュースリリースには “鴨・鰹・昆布の旨みを合わせ„ と記載されているのに対し、そこまで鴨は主張してこないというか、醤油と鰹に飲まれてる? などと思いながら「調味油」を加えた途端、鴨の芳ばしさで全体の印象が激変。なるほど炭火焼き風の芳ばしさも記憶に刻み込まれるほど明白で、ノンフライそばに負けないほど本格的。

しれっとオニオンエキスを組み込んでいるのもニクいポイントで、さりげなく鴨の芳ばしさと共鳴しているような、意識すると効果的に思えた隠し味。即席カップめん業界における鴨だし系のスープ・つゆは、概して糖類の甘さを強調してくる傾向がありますし、それを人工甘味料で演出していなかったところにも好感が抱けました。

かやく

どした?

2.0

調べてみたところ、2023年9月発売品のネギもFDとADを組み合わせていたので、それについては引き続きの項目になりますが、問題は鶏肉団子。ヤマダイの鶏肉団子は肉の旨みが強く、食感も然りのイメージが強かったのに、大豆たん白を混ぜ込んでいるような弾力で、旨みも希薄。生姜などの味付けも控えめで、どうしちゃったのかなと。

かまぼこは異様にリアルというか、魚肉練り製品ならではの風味がストレートに伝わってきたので、それについてはダークホースでしたけど、メイン具材の鶏肉団子には落胆しました。

総評

4.5

小麦粉の個性が強めに出ているとはいえ、本格さで勝負したら大手も裸足で逃げ出すしかないノンフライそばのクオリティは素晴らしいの一言。鴨肉を炭火で焼いたような風味も本格的で、それらについては値段相応の‥‥いや、余裕で値段以上の価値を感じた一方、具材の鶏肉団子は残念に感じたポイント。逸品シリーズのコンセプトは “麺・スープ・具すべてを極める„ なので、それが厳しめに評価した理由です。

フタの裏ばなし(No.鴨-43)

フタの裏ばなし(No.鴨-43)にも「具材へのこだわり」と書いてあるのに、この鶏肉団子はいかんだろうと、そのように思っ‥‥No.鴨-43!? え、これ最低でも43パターンあるってことですよね?

ってくらい歴史がある商品なので、具材に関しては厳しく見ざるを得なかったんですけど、けっして酷評ではありません。そば・つゆの完成度はピカイチですから、鴨の芳ばしさが強い商品が好きな方には問答無用でオススメですし、年越しそば用に準備しておくのもアリですよ。【author・taka :a(大石敬之)】

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