新福菜館発祥、秋田ブラックの総本山「末廣ラーメン本舗」監修カップめん復活!! 2023年の味わいや如何に——

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明星食品

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2023年12月11日(月)新発売、明星食品のカップ麺「明星 末廣ラーメン本舗 醤油中華そば(二代目)」の実食レビューです。

京都最古の中華そば専門店「新福菜館」にルーツを持つ “秋田ブラック” の源流「末廣ラーメン本舗」監修のカップラーメン再登場!!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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末廣ラーメン本舗 醤油中華そば 2023

末廣ラーメン本舗(すえひろらーめんほんぽ)とは、1938年(昭和13年)に創業した “京都で最も古い歴史を持つ” 中華そば専門店「新福菜館(しんぷくさいかん)」にルーツを持ち、同店の親方から唯一その味を受け継ぐことを許されたラーメン店で、1999年(平成11年)6月に「秋田山王本店」をオープン。

写真の方は初代 “名誉店長” 長門正博さん

「新福菜館」といえば、初見の方に驚かれるほど深みのある漆黒のスープを特徴としているため、その流れを汲む「末廣ラーメン本舗」の「中華そば」も似たようなビジュアルに仕上がっているのですが、雪国である陸奥(みちのく)の人々に合うように、創業者である先代が味の改良を重ね、京都とは一寸異なる味わいを確立した「秋田ブラック」と呼ばれる “京都生まれ、秋田育ち” の一杯を提供しています。

今回の新商品「明星 末廣ラーメン本舗 醤油中華そば」は、秋田の「秋田山王本店」を基幹とし、現在は青森・東京・岩手・宮城にも分店を展開している「末廣ラーメン本舗」監修のもと、同店が誇る「中華そば」の味わいを再現したカップラーメンで、メーカーは東京都渋谷区に本社を構える明星食品。

2018年(平成30年)9月17日に「明星 末廣ラーメン本舗 濃厚醤油中華そば」を発売しているため、これが初めてのコラボではないけれど、それ以来の商品化。この間に関連商品はリリースされていないため、5年以上ぶりの「末廣ラーメン本舗」監修による即席カップめんなのですが、パッケージの基本的なデザインは大きく変わっていません。

(左)2018年発売品 /(右)2023年発売品

ちなみに2018年9月発売品は、このブログで高評価(★5+)を叩き出しているため、けっこう期待しているのですが、あきらかに変わっているポイントも——。というわけで、お店の特徴が伝わってくるのかどうかについてはもちろん、前回発売品からの違いにも注目しながらレビューします。

開封

3種の小袋を別添(「液体スープ」は “後入れ” です)

今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「かやく」に、後入れ「液体スープ」と「あとのせかやく」の合計3パックで、小袋の数だけ見ると前回発売品から変わっていません。ただ、かやくに同梱されていたネギは省かれているため、ここが一つ目のリニューアルポイント。

実はノンフライ麺の仕様も違う

麺は油で揚げずに熱風乾燥させたノンフライ麺で、ノンフライという部分は前回発売品と共通するポイントになりますが、パッケージにあった “スーパーノンフライ製法” の記載はないこと、また湯戻し時間が4分から5分に延長されているのも興味深い点。スーパーノンフライ製法の未記載に関しては近年、他の商品にも該当するため、これに限った話ではないけれど、なんせ5年前と同じ仕様ではありません。

メーカー希望小売価格は278円(税別)なので、大盛りカップ麺の基準(271円+税)よりも若干ながら高めに設定されているのですが、278円+税は同社の「麺神カップ」と同じ値段。コンビニで購入した場合の税込価格は300.24円になるため、無条件に格安商品とはいえないけれど、有名店が監修した高級路線の即席カップめん製品を思うと比較的に良心的な気がします。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:明星 末廣ラーメン本舗 醤油中華そば
販売者:明星食品株式会社
製造所:東日本明星株式会社 埼玉工場(埼玉県比企郡嵐山町川島2360)
内容量:108g(めん70g)
商品コード:4902881456579(JAN)
発売日:2023年12月11日(月)
実食日:2023年12月16日(土)
発売地域:全国
取得店舗:ウエルシア薬局
小売価格:278円(税別)
購入価格:278.64円(税込)
麺の種類:ノンフライ麺
スタイル:大判どんぶり型
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:420ml
調理時間:熱湯5分
小袋構成:3袋(液体スープ・かやく・あとのせかやく)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、でん粉、食塩、乳たん白)、スープ(しょうゆ、ポークエキス、チキンエキス、豚脂、食塩、ポーク調味料、油脂加工品、香味調味料、醸造酢、たん白加水分解物、香辛料(ジンジャー、ペッパー、ガーリック)、糖類、みそ)、かやく(チャーシュー、ねぎ)/ 加工デンプン、カラメル色素、調味料(アミノ酸等)、酒精、かんすい、増粘剤(加工デンプン、増粘多糖類)、炭酸カルシウム、香料、卵殻カルシウム、乳化剤、カロチノイド色素、酸味料、甘味料(スクラロース)、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に卵・乳成分・小麦・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む)※本品製造設備では、えび・かに・くるみを含む製品を生産しています。

実食開始

チャーシューが割れそう

別添の小袋は「かやく」のみ先入れで、中には丸いチャーシューが1枚。そういえば、2015年(平成27年)12月1日発売のローソン限定商品「末廣ラーメン本舗 醤油味」(ラーメンデータバンク味保証、製造:渡辺製麺)にはチャーシューが2枚入っていましたけど、あの商品は‥‥というか、あのシリーズそのものがコスパ低めだったんですよね(懐かしい)。

割れたw

かやく以外の小袋は後入れなので、それを空けてから内側の線まで熱湯を注ぎ、フタの上で「液体スープ」を温めながら待つこと5分。時間になったら「液体スープ」を入れて混ぜ合わせ、仕上げに「あとのせかやく」をトッピングしたら出来上がり。

あとのせかやくの内容は、前回発売品と同じく小口切りの青ネギで、醤油感の強いビジュアルと香り高い湯気が印象的な調理直後。シンプルながらにオーラを感じる佇まいなのですが、きちんと値段に見合った内容なのかどうかにも注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(108g)あたり
カロリー:353kcal
たん白質:10.8g
脂  質:8.0g
炭水化物:59.4g
食塩相当量:7.2g
(めん・かやく:1.9g)
   (スープ:5.3g)
ビタミンB1:1.00mg
ビタミンB2:0.25mg
カルシウム:176mg
参考値(調理直後に分別した値)
熱量:353kcal(めん・かやく:291kcal)(スープ:62kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

しなやかでスープの馴染みも良好

5.0

店舗の「中華そば」には、戦前から変わらない中太ストレート麺を使っているのに対し、カップラーメンのノンフライ麺には緩やかな縮れが施されており、サイズも中細。はたして再現度が高いとは評価できないかもしれないけれど、油揚げ麺のように雑味が滲み出てくることはなく、また同社の縦型カップに使われるノンフライ麺(スチームノンフライ製法)よりも特有のクセが控えめ。

スープとの相性もバッチリ

そのため小麦の風味がナチュラルに伝わってくるだけでなく、スープに対する干渉も抑えられているため、後述する濃口しょうゆの個性や酸味をマスキングしてくることはありません。また熱湯5分の中細麺でありながら、食べ始めのコシは適度に強く、それでいて加水率は低めの設定で、スープとの一体感も申し分なし。

ちなみに5年前のに「明星 末廣ラーメン本舗 濃厚醤油中華そば」に使われていたノンフライ麺との違いは、比較的に加水率が低くなっていたところが大きく、また湯戻し前の麺重量も65gから70gに増えていたので、そこにもポジティブな変化を感じました。

スープ

色に違わぬコク深さ

5.5

なるほど見るからに「新福菜館」の流れを汲んでいる、濃いめの色合いにインパクトを感じるビジュアルで、ひとくち含むとロースト醤油の芳ばしさに、たまり醤油のコク、さらにキレも鋭く飛び込んでくるのですが、ただの暴力的なスープではありません。

それと同時に動物系の出汁(だし)も力強く、濃口しょうゆの間をスラリと通り抜けてくるような酸味が心地よい、なんとも複雑で奥行きのあるテイスト。酸味は醸造酢に由来するアクセントが強く、しかしながら効かせ方が絶妙で、醤油の自然な酸味と思わせてくれる演出も強く印象に残るところ。

ラーメン業界におけるブラックといえば、富山県発祥の「富山ブラック」が有名で、ブラックラーメンの代名詞的な知名度を誇っているのですが、こちら「秋田ブラック」における “黒の指標” に胡椒(ブラックペッパー)は入っておらず、シンプルなのに複雑で、読み解くごとに奥深い味わいでした(本当に隠し味ですけど、みそも併用しているところが面白いですね)。

かやく

シンプル・イズ・ベスト

4.0

チャーシューは赤身と脂身の境目がハッキリと分かる、比較的に成型感が弱いタイプで、なおかつ薄切りだったことから崩れやすかったのですが、お店のチャーシューも薄切りが特徴。ある意味、それを思えば雰囲気のあるチョイスと評価できなくもない項目になりますし、あとのせかやくのネギは風味がよく、スープの引き立て役として効果的。

濃口しょうゆがキリッと効いたスープに映えるメンマも入っていたら‥‥などと思ったんですけど、お店の「中華そば」にもメンマは入っていないため、あえて再現度を高めるために入れなかったのでしょう。

総評

5.0

秋田ブラックの異名を持つ実際の「中華そば」と比較して、もちろんデフォルメされている部分は多々ありますが(というかデフォルメだらけですけど)、濃口しょうゆ特有の個性が光る芳醇なスープを筆頭に、ノンフライ麺のクオリティも高く、あとのせかやくの仕様も嬉しいポイント。

それに動物系のコクだったり、しょうゆ感に丸みを持たせていたり、ルーツとなっている「新福菜館」よりもマイルドなイメージで、そこに “みちのく仕様” の「末廣ラーメン本舗」らしい個性を感じました。しょうゆがキリッと効いている、濃いめラーメンが好きな方にはドンピシャだと思いますし、色は濃いめでも包容力のある一杯なので、しょうゆラーメンが好きな方は押さえておいてください【author・taka :a(大石敬之)】

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