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イオン限定「贅の逸品」ついに撤退、跡目を継いだ「スープノトリコ 極々 特濃芳醇味噌」の実力や如何に

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日清食品

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2023年9月25日(月)新発売、日清食品のカップ麺「スープノトリコ 極々 特濃芳醇味噌ラーメン」の実食レビューです。

イオングループ限定の高級カップラーメンが “世代交代” 新ブランド「スープノトリコ」は「贅の逸品」の正当な後継者となるか、それとも——。

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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スープノトリコ 極々 特濃芳醇味噌ラーメン

スープノトリコとは、イオングループ店舗に突如として現れたカップラーメンで、販売価格は298円(税込321.84円)のミドルレンジクラス。現時点でのフレーバーは「スープノトリコ 極々 特濃魚介豚骨ラーメン」及び「同 極々 特濃芳醇味噌ラーメン」の2種類で、立ち位置としては「贅の逸品」と似ているのですが、日清食品の担当者曰く “別の商品になります。” とのこと。

このページでレビューするのは「特濃芳醇味噌」

贅の逸品(ぜいのいっぴん)とは、2014年(平成26年)9月29日に “イオン上場40周年を記念して発売された特別感謝商品” にルーツを持つブランドで、当初は「厚切焼豚三枚入り 旨み醤油ラーメン」及び「たっぷりコーンと厚切焼豚入り 濃厚味噌ラーメン」を同時に展開。当時の販売価格は298円(税込321.84円)だったので、現在のレートに換算すると、438円(税別)くらいの衝撃でした。

以降は翌年2月24日に「たっぷりねぎと厚切焼豚入り 黒マー油豚骨」を、その3ヶ月後となる5月25日に「たっぷり野菜と厚切焼豚入り 芳醇鶏しおラーメン」を発売しており、なぜか「芳醇鶏しおラーメン」のみ販売価格が278円(税別)に下がっていたのですが、それはさておき2016年(平成28年)7月4日発売の「厚切焼豚入り 博多とんこつラーメン」から基本パッケージを刷新。

従来品には表示していた “特別感謝商品上場40周年” のロゴマークが消え、2017年(平成29年)9月26日に「芳醇鶏醤油ラーメン」を、同年12月8日に「濃厚豚味噌ラーメン」を発売するなど、コンスタントに関連商品を展開していました。そして、2019年(令和元年)9月30日に登場した「背脂醤油チャーシュー麺」及び「濃厚味噌チャーシュー麺」が「贅の逸品」シリーズ最後の商品。

注目すべきは販売価格

私が「スープノトリコ」を購入した店舗では、まだ隣に「贅の逸品」が並んでいる状態で、販売価格は画像の通り、どちらも298円(税込321.84円)。そう、いま即席めん業界全体で価格改定(値上げ)が相次いでいる此の時世に、今もなお「贅の逸品」が販売価格を維持しているのは “異常” ともいえる事態なので、この価格帯は「スープノトリコ」に一任し、折を見て「贅の逸品」を値上げする算段か‥‥

——などと、個人的に予想していたのですが、念のため製造者である日清食品に「贅の逸品」の今後を問い合わせてみた結果 “2品とも既に生産を終了しておりますので、各販売店の在庫限りとなります。” とのこと。続けて「スープノトリコ」について “正式な続編ではないけれど、今後は「贅の逸品」を順次「スープノトリコ」に切り替えていく、といった認識で問題ございません。” との回答でした。

ちなみに「贅の逸品」の製造は、2023年7月上旬の製造分が最終ロットとのこと。これは日清食品が「スープノトリコ」の商標を出願し、晴れて同社の登録商標になったタイミング(2023年2月20日に商標出願、同年7月7日に商標登録)と重なるので、まったくの無関係とは思えません。

“息もつかせぬ” 濃厚スープの実力とは‥‥

というわけで、すでに在庫限りとなった「贅の逸品 濃厚味噌チャーシュー麺」との違いはもちろん、298円(税込321.84円)の味噌ラーメンといえば、セブンプレミアムゴールドの「すみれ 札幌濃厚みそ※」と同じ値段。片やイオングループ、片やセブン&アイグループと発売元は異なりますが、どちらも製造者は日清食品なので、避けては通れないハードルになります。

※リンク先に記載している販売価格(278円+税)は、レビュー当時(2021年3月14日時点)の販売価格に基づいています。2023年10月8日現在、セブン-イレブン等で販売中の「すみれ 札幌濃厚みそ」と内容は同じですが、2023年6月1日出荷分からの価格改定にあわせ、298円(税込321.84円)に値上がりしています。

開封

3種の小袋を別添

今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「かやく」に、後入れ「粉末スープ」と「液体スープ」の計3種。かやくの小袋は中身が見えないデザインですが、原材料名は “キャベツ、味付肉そぼろ、きくらげ、ねぎ” となっているため、残念ながら「贅の逸品」で猛威を振るった “自慢の厚切焼豚” は継承されていない様子。

同時発売品とは異なるノンフライ麺を搭載

麺は油で揚げずに乾燥させたノンフライ麺で、湯戻し時間は同時発売品「特濃魚介豚骨ラーメン」と同じ5分に設定されているのですが、それよりも色味と縮れが強く、切り出し方も角刃の平打ちから丸刃で厚みのある形に変更するなど、まったく同じノンフライ麺ではありません。ちなみにセブン限定の「すみれ 札幌濃厚味噌」に使われているノンフライ麺とも見るからに違うので、仕上がりが楽しみです。

販売店はイオングループ限定なので、イオンリテールの店舗やマックスバリュはもちろん、ミニストップ、まいばすけっと、イズミ・ゆめタウン、カスミ、ダイエーなど、幅広い店舗で取り扱いがある様子。私の最寄りにあるウエルシア薬局には売ってない状況だったのですが、ウエルシアもイオングループなので、たまたま仕入れていなかったのかもしれません。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:スープノトリコ 極々 特濃芳醇味噌ラーメン
製造者:日清食品株式会社
製造所:関東工場(茨城県取手市清水667-1)
内容量:118g(めん70g)
商品コード:4902105281727(JAN)
発売日:2023年09月25日(月)
実食日:2023年10月08日(日)
発売地域:全国
取得店舗:イオン
小売価格:298円(税別)
購入価格:321.84円(税込)
麺の種類:ノンフライ麺
スタイル:大判どんぶり型
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:440ml
調理時間:熱湯5分
小袋構成:3袋(粉末スープ・液体スープ・かやく)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、食塩、植物油脂、チキン調味料、大豆食物繊維、卵粉)、スープ(みそ、ポークエキス、豚脂、しょうゆ、糖類、香辛料、ごま、食塩、小麦粉、香味油、乳化油脂、オニオンパウダー、オニオン調味料、植物油脂、いか粉末)、かやく(キャベツ、味付肉そぼろ、きくらげ、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、増粘剤(加工でん粉、増粘多糖類)、かんすい、カラメル色素、リン酸Ca、香料、酒精、カロチノイド色素、セルロース、乳化剤、酸化防止剤(ビタミンE、ローズマリー抽出物)、炭酸Mg、香辛料抽出物、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・いか・ごま・大豆・鶏肉・豚肉を含む)

実食開始

画像で見るとアレですけど、けっこう具沢山

別添の小袋は「かやく」のみ先入れで、やはり自慢の厚切焼豚は入っていませんでしたが、多めのキャベツを筆頭に、そこそこ味付肉そぼろのサイズも大きく、テーマ的にキクラゲも嬉しいポイント。すみれのカップラーメンには入っているメンマは不在ですが、ひとまず具材のファーストインプレッションは悪くありません。

ほら、けっこう具沢山

スープの小袋は後入れなので、かやくをあけてから熱湯を内側の線まで注ぎ、フタの上で「液体スープ」を温めながら待つこと5分。時間になったら “スープを入れる前に” 麺をほぐし、それから「粉末スープ」を馴染ませて、最後に「液体スープ」の順に入れるとスムーズです。もしもスープ類を熱湯よりも先に入れてしまった場合、麺が適切に戻らなくなるので、調理の際は留意してください。

ちなみに “極々特濃” という商品名から、とろみの強いスープを想像していたんですけど、比較的に自然と思える範囲のテクスチャーで、わざとらしくありません。だからこそ、パッケージの通り “息もつかせぬ濃厚” さを打ち出せているのかどうか、それとコスパ的な部分にも注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(118g)あたり
カロリー:423kcal
たん白質:12.0g
脂  質:12.7g
炭水化物:65.1g
食塩相当量:8.1g
(めん・かやく:3.0g)
   (スープ:5.1g)
ビタミンB1:0.29mg
ビタミンB2:0.38mg
カルシウム:168mg
参考値(調理直後に分別した値)
熱量:423kcal(めん・かやく:316kcal)(スープ:107kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

札幌みそラーメンをイメージ

5.0

みそラーメンで定番の黄色い縮れ麺といえば、北海道の札幌みそラーメンが代表的で、それは通称「卵麺」または「熟成たまご麺」などと呼ばれているのですが、実際に使用しているのは卵白部分のみ。なかには全卵を使った熟成たまご麺も存在しますけど、そのイメージを膨らませるために、クチナシ色素などの着色料で黄色みを強めている製麺所が多いと聞きます。

何はともあれ雰囲気あります

はたして今回のノンフライ麺に使われている「卵粉」は全卵なのか、それとも卵白のみ使用しているのかは定かでないけれど、札幌みそラーメンの雰囲気をイメージしていることは確実で、やや加水率は低く、それでいて適度な弾力も然る事乍ら、プリッと弾むような歯切れのよさも印象的。表面は滑らかな質感ですが、強めの縮れが功を奏し、スープの掴みも悪くありません。

また日清食品の高価格帯ラインに使われるノンフライ麺といえば、きちんと指定の時間を守っても部分的に戻りが悪く、ときには食べ終わる頃になっても癒着したままの部分が目立つなど、致命的なパターンが珍しくない時期もありましたが、そういったネックも感じません。さらに、ゆっくり食べても最後までヘタれなかったので、その耐久性にもレベルの高さを感じました。

スープ

息を吐く余裕はあるけど “ちゃんと濃厚” です

5.0

まずは「粉末スープ」単体の味を確認してみたところ、かなりジャンクな旨み成分と糖類の甘さが幅を利かせていたので、味付けは「液体スープ」に任せっきりというか、よくある下支えに徹したタイプだなと。そう感じたのも束の間、ふわっと余韻に漂うイカの風味が面白く、プチッとした胡麻の芳ばしい食感も後半に響いてくるポイント。

味噌も豚骨も “まろやかに” どっしり

一方の「液体スープ」には、2種類の味噌を使用した旨みの強いタレを中心に、どっしりと構える豚骨は白湯(ぱいたん)系で、そこに優しく溶け込むような、それでいて全体を包み込むような野菜の旨みも印象的。ぽってりとした口当たりは素材だけに由来していないため、突き詰めると人工的ではあるものの、それを不自然に思わせない、きちんと濃厚かつ芳醇なスープに仕上がっています。

胡麻と香味油のアクセントもナイス

たとえば北海道の重鎮「すみれ」の一杯よろしくラードの油膜が表面を覆うタイプではないけれど、オレンジ色の香味油も注目すべきポイントで、ほんのちょっとピリッとくる唐辛子の刺激がアクセントに効果的。さらにショウガやニンニクのキレと、味噌や具材を中華鍋で煽ったような調理感も絶妙で、前述の胡麻も奏功し、重心の低さを感じさせながらも最後まで飽きない工夫が凝らされていました。

かやく

肉そぼろの採用は正解かも

5.0

キャベツはNB(ナショナルブランド)のカップ焼きそばにも使われている、汎用性の高い野菜具材なので、たとえばエースコック×リンガーハットのコラボよろしく「野菜は国産です!」みたいなアドバンテージはないけれど、大口径の容器でも物足りなさを感じさせないボリューム感。

ホール型のキクラゲは、コリコリ・シャクシャクとした食感で、前述した特濃芳醇味噌スープにシンデレラフィット。ぶっちゃけネギは目立っていませんが、定期的に飛び込んでくる肉そぼろのジャンクさもスープと相性良好で、値段に見合った満足感が得られました。もしも物量的な物足りなさを感じた場合、残ったスープに白飯ドボンで解決です(むしろ、そこからが本番かもしれない)。

総評

5.0

同時発売品の「特濃魚介豚骨ラーメン」は、いわゆる “またおま系” とは異なるベクトルを突いていたのに対し、こちらはオーソドックスな路線というか、正直いって新鮮味はありません。しかしながら、めん・スープ・かやくの作り込みが丁寧で、総合力の高さでいえば「特濃芳醇味噌ラーメン」のほうが上だと感じました。

ちなみに現時点で「スープノトリコ」は “通年販売” を予定しているため、気を衒わない方向性は適切と評価するべきでしょう。というわけで、新ブランド「スープノトリコ」のデビューと引き換えに「贅の逸品」は在庫限りで終売。この世代交代に名残惜しさを感じている方は、早めに「贅の逸品」を買い溜めしておくことをオススメします【author・taka :a(大石敬之)】

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