セブンイレブンの闇!? かつてないほどテキトーな「お試しU.F.O.」が抱えていた複雑すぎる事情

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日清食品

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2024年7月9日(火)新発売、日清食品×セブン-イレブンのカップ麺「日清焼そばU.F.O. お試しU.F.O.」(158円+税)の実食レビューです。

とにかく食べてほしいから “デザインを手抜き&中身を減らして„ お試し価格を実現!? 前代未聞の殴り描きUFO爆誕!! しかし、待ち構えていた結末は——。

おいしい? まずい? ほんとにオリジナルと同じ味? 気になる本家「日清焼そばU.F.O.」との違いに注目しつつ、実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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日清焼そばU.F.O. お試しU.F.O.

日清焼そばU.F.O.(にっしんやきそばユーフォー)とは、1976年(昭和51年)5月21日の発売以来、ぶっ濃くて旨いから “ずーっと売上No.1(※)„ に君臨している日清食品のブランドで、脳天に直撃する強烈な香りのソースが持ち味。さらに他の追随を許さない、奇抜で思い切ったマーケティングセンスも人気の秘訣となっているのですが‥‥

(※)インテージSRI 1996年1月〜2020年12月、SRI+ 2021年1月〜2023年12月 カップインスタント麺市場焼そば+油そばカテゴリー(普及型*)U.F.O.ブランド累計販売金額(全国、全業態)*レギュラーサイズにおいて(大盛以上は含まず)

かつてないほどテキトーな「U.F.O.」爆誕

今回の新商品「日清焼そばU.F.O. お試しU.F.O.」は、コンビニの中でもセブン-イレブン店舗にしか売ってない、セブン&アイグループと日清食品による留型(とめがた)商品で、ブランドは間違いなく「日清焼そばU.F.O.」なのですが、マジックで殴り書き? 割引シール? 企画段階の付箋? まるか食品の「ペヨング」じゃないですけど、ニセモノ感すごいw

なんの前触れもなくセブン-イレブン・ジャパンの公式ウェブサイトに掲載され、しかしながら詳しい商品の説明などは記載されておらず、シュールなパッケージのデザイン以外に読み取れたのは「とにかく一度食べてほしい!!」から「デザインを手抜き&中身を少し減らしてお安くしました」というコンセプト。そして、注目すべきは値段。

2024年7月現在、NB(ナショナルブランド)商品の「日清焼そばU.F.O.」に設定されているメーカー希望小売価格は、1食あたり236円(税別)なので、それをセブン-イレブンで購入した場合(セール・キャンペーンの対象商品に入っていなければ)原則として税込254.88円。片や「お試しU.F.O.」の販売価格は、1食あたり158円(税込170.64円)ということで、なんと84.24円もの差が生じています。

開封

逆にデザイン料かかってない?

通常の「日清焼そばU.F.O.」は、複数の販売ルートを確保しているため、コンビニ以外で購入すれば‥‥というのは言わぬが花。外装フィルムには “中身を減らしてデザインを手抜きした分、お試ししやすい価格にしました。ソースと麺はいつものU.F.O.なので、濃厚な味をしっかり味わえます„ などと雑な手書き風のメッセージを印刷していますが、デザイン料に関しては通常品よりも高いんじゃないかと。

小袋も専用のデザイン

通常品の内容量は「1食あたり128g(めん100g)」なのに対し、お試しU.F.O.は「1食あたり102g(めん85g)」となっているため、約20%カットされているのですが、ソースの小袋まで専用のデザインに変更するなど、むしろ手が込んでいるように思えてくる本商品。ただ、青のりと紅生姜が入った「ふりかけ」は別添されていないため、ここはコストカットを感じる部分。

さらに、外装フィルムの原材料名をチェックしてみたところ「かやく」の表示もなかったので、2年ほど前からチラホラと増えつつある、麺とスープだけのカップラーメンよろしく “麺とソースだけ„ ということ。ちなみにソースの原材料もオリジナルとは異なる配合になっていたのですが、それについての詳細は実食しながら解説します。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:日清焼そばU.F.O. お試しU.F.O.
製造者:日清食品株式会社
製造所:関西工場(滋賀県栗東市下鈎21-1)
内容量:102g(めん85g)
商品コード:4902105283561(JAN)
発売日:2024年07月09日(火)
実食日:2024年07月13日(土)
発売地域:全国
取得店舗:コンビニ(セブン-イレブン)
小売価格:158円(税別)
購入価格:170円(税込)
麺の種類:油揚げ麺
スタイル:皿型レギュラー
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:460ml
調理時間:熱湯3分
小袋構成:1袋(ソース)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、しょうゆ、香辛料)、ソース(糖類、ソース調味料、植物油脂、還元水あめ、食塩、しょうゆ、香辛料、中濃ソース、香味調味料、ポーク調味料、ポーク調味油、たん白加水分解物、香味油、オニオンエキス)/ 加工でん粉、カラメル色素、調味料(アミノ酸等)、炭酸Ca、かんすい、香料、酸味料、ベニコウジ色素、香辛料抽出物、酸化防止剤(ビタミンE)、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・乳成分・大豆・鶏肉・豚肉・りんご・ゼラチンを含む)

実食開始

見た目は通常の「日清焼そばU.F.O.」と変わらない

麺は油で揚げたフライ麺で、湯戻し時間はオリジナルと同じ熱湯3分。先ほど内容量の違いについて触れましたが、見た目と原材料名はオリジナルの「日清焼そばU.F.O.」と変わりません。外装フィルムにも “ソースと麺はいつものU.F.O.なので„ との記載があったので、単純に量を減らしたのでしょう。ただ、本当に「ソース」も同じなのでしょうか——。

試作品かな?

キャベツと味付豚肉、さらに青のりと紅生姜も不在なので、それについての違いは一目瞭然。さらに調理後の香りも特有のスパイス感を中心に、定番の「ぶっ濃いソース」と似たベクトルを歩んではいるものの、やや酸が強めの印象で、比較的にシャープな輪郭。具材・ふりかけの有無による差も大きいとは思いますけど、もっと根本的な何か。

先にソースの原材料がオリジナルとは異なる配合になっていたと触れましたが、単なる表記の違いとは思えない調理直後。というわけで、引き続き “お試し„ じゃない「日清焼そばU.F.O.」との違いに注目しつつ「めん」「ソース」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(102g)あたり
カロリー:449kcal
たん白質:7.1g
脂  質:18.0g
炭水化物:64.6g
食塩相当量:4.7g
ビタミンB1:0.37mg
ビタミンB2:0.49mg
カルシウム:145mg
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

試作品かな?

量を除けば通常品と変わらない

原材料名の「小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、しょうゆ、香辛料」というシンプルな構成は、いつもの「日清焼そばU.F.O.」と完全に一致する内容で、体感的にも然り。調理前の麺重量が「85g」ということは、日清食品の商品を例に挙げると「カップヌードル ビッグ」と同じボリュームなので、カップラーメンなら余裕で大盛り。

よいしょっ

しかしながら焼きそば、油そば、まぜそば等、湯切りタイプのカップ麺における麺重量は、多くの商品で「90g」をレギュラーサイズの基本としているため、事実上の標準を下回る値となっているのですが、質だけ見れば「日清焼そばU.F.O.」と同じコシが強めの中太ストレート麺。もしも量的な物足りなさを感じた場合、麺の量が少ないからではなく、キャベツや豚肉などの箸休めがないことのほうが主な原因。

強いて細かな違いを挙げるとするならば、麺に対する熱湯の比率がオリジナルの「日清焼そばU.F.O.」と違うため、若干ながら仕上がりに差が生じるかもしれないけれど、極めて誤差の範囲内。というわけで、これに関しては “いつものU.F.O.なので„ というパッケージの表記にも素直に納得できたのですが‥‥

ソース

袋麺のソースを流用!?

まずは原材料名の違いについて、オリジナルとの差がパッと分かるように並べてみました。く着色しているのはオリジナルの「日清焼そばU.F.O.」だけに使われていて「お試しU.F.O.」には使われてない原材料、に着色しているのはセブン-イレブン限定の「お試しU.F.O.」だけに使われていて「日清焼そばU.F.O.」には使われていない原材料、文字は共通の原材料です。

ソース、糖類、植物油脂、還元水あめ、食塩、香辛料、ポークエキス、ポーク調味油、たん白加水分解物、香味油
日清焼そばU.F.O.
糖類、ソース調味料、植物油脂、還元水あめ、食塩、しょうゆ、香辛料、中濃ソース香味調味料ポーク調味料、ポーク調味油、たん白加水分解物、香味油、オニオンエキス
お試しU.F.O.

いつもの「ぶっ濃いソース」を少なめに充填しているのかと思いきや、ご覧の通り「お試しU.F.O.」のほうが複雑。ソースではなくソース調味料を中心に、しょうゆ、中濃ソース、香味調味料、ポーク調味料、オニオンエキスを配合することで、オリジナルのテイストに近付けようとしているようなフレームワークです。ただ、どこかで見覚えるんだよな——と、思い出したのがコチラ。

香味油の使用量を大幅に変えていますが、使用している原材料を抜き出すと、2023年3月27日に発売された袋麺「本当に焼いたらうまかった 日清焼そばU.F.O. 2食パック」の添付調味料(糖類、ソース調味料、還元水あめ、植物油脂、香味油、食塩、しょうゆ、香辛料、中濃ソース、香味調味料、ポーク調味油、ポーク調味料、たん白加水分解物、オニオンエキス)と完全に一致。

核となるスパイスは共通なのか、なるほど「日清焼そばU.F.O.」の流れを汲んだテイストではあるけれど、オリジナルよりも余韻に酸味が強く残り、甘さは控えめ。たしかに濃いめの味付けですが、こってり感はオリジナルよりも弱いなど、意識すれば意識するほど決定的な違いが気になりました。

総評

4.0

とにかく一度食べてほしいから、そんな日清食品のエゴでデザインの手を抜かれ、内容量を減らされ、ふりかけや具材も取り上げられ、半額シール風のレッテルまで貼り付けられ、挙げ句の果てにソースは袋麺の「本当に焼いたらうまかった 日清焼そばU.F.O.」をベースにするなど、こんなにも屈辱的で悲しい事情を背負った商品が他にあっただろうか。実は「本当に焼いたらうまかった」のプロモーション?

などと深読みしつつ、面白かったらOK、売れたらOKの世界ですからね。ソースに関しても「日清焼そばU.F.O. 白い濃い濃い濃厚ソース」(2021年2月1日発売品)と違って本家を尊重していたし、話題性の高さも申し分なく、マニア的な発見もあったので、及第点に星ひとつプラスしました。取り扱っているセブン-イレブン店舗も多かったので、ぜひ吟味してみてください。【author・taka :a(大石敬之)】

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