どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2024年9月23日(月)新発売、明星食品のカップ麺「明星 青春という名のラーメン 誘惑でかタマゴ チャンポン味」(236円+税)の実食レビューです。
青春は早い!青春はでかい!青春はNOW!40年の時を超えて復活を果たした「青ラー」新TV-CMや特設サイトも立ち上げ再始動!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
青春という名のラーメン 誘惑でかタマゴ
青春という名のラーメンとは、1984年(昭和59年)にデビューを飾った即席カップめんブランドで、当時のテレビCMには斉藤由貴(さいとう ゆき)さんを起用し「誘惑しても、いいですか?」「胸騒ぎ、ください」などの台詞で大ヒット。しかし、40年間ずっと販売を続けているロングセラーではなく、いつしか懐かしい記録として明星食品のデータベースに残っていたのですが‥‥
このページでレビューする「明星 青春という名のラーメン 誘惑でかタマゴ チャンポン味」は、昭和100年(2025年 / 令和7年)を目前に、加速の一途を辿っている「レトロブーム」を背景に開発された一杯で、40年前に一世を風靡したエモいパッケージの雰囲気を残しつつ、熱湯1分の湯戻し時間で “タイパ需要„ にも応えるなど、この時代だからこそ実現した「青春という名のラーメン」の新生版。
この商品を発売するや否や、明星食品は自社の公式ウェブサイトで専用のブランドページを公開し、1週間の間を取った後、40年前に話題を攫ったテレビCMを彷彿とさせる、當真あみ(とうま あみ)さん出演の新CM『青春ください篇』を放送するなど、麺神(めがみ)ブランド以来といっても過言ではないプロモーションの勢いから、よほど力を入れているのだなと。
ブランドサイトに掲載されている40年前にバズった「青春という名のラーメン」は、胸さわぎチャーシュー(しょうゆ味)、誘惑ベジタブル(チャンポン味)、純情コーン(タンメン味)計3種なのに対し、令和版は「胸さわぎでかミート(しょうゆ味)」「誘惑でかタマゴ(チャンポン味)」「純情でかポテト(しおバター味)」に変わっているのですが、それぞれのキーワードと配色を踏襲したラインナップ。
同時発売品の「胸さわぎでかミート」は、ひとつ前のページでレビュー済み。そちらのパッケージには「胸さわぎ組」の幼馴染3人組(ニック、ミット、ジュシー)と、大豆のだいちゃんを印刷していましたが、こちら「誘惑でかタマゴ」のキャラクターにも細かい設定がございまして、たまごをモチーフにした「誘惑隊」は5人兄弟‥‥ヒューマン!?
左から、たまごろう(長男で、頼りになるリーダー)、たまみ(長女で、優しくてみんなをサポートする存在)、たまきち(次男で、元気いっぱいの冒険好き)、たまえ(次女で、知識豊富でかしこい)、たまぞう(末っ子でいたずら好き、みんなを笑わせる)と並び、ひよこのぴよくんまで‥‥この作り込みは卑怯だと思う本当に。
パッケージは商品を手に取る上で最初の判断材料になり、なおかつ場合によっては味にも影響を及ぼすため、かなり重要な項目でもあるんですけど、もちろん中身が伴っていなければ本末転倒。こちらも「胸さわぎでかミート」と同様に、熱湯1分のノンフライ麺を搭載しているのですが、メイン具材は大きなタマゴ焼き(でかタマゴ)、スープも「チャンポン味」ということで、異なる魅力に注目です。
関連ページ:青春という名のラーメン、昭和99年に復活。明星の挑戦「胸さわぎでかミート」に感じた確かな手応え
開封
今回のカップ麺に小袋は別添されていないため、フタを半分まで剥がし、内側の線まで熱湯を注ぎ1分後、よく混ぜてOKの手軽さが魅力。メイン具材の「でかタマゴ」は、まるか食品の「ペヤングヌードル」に入っているシート状のタマゴを分厚くしたような雰囲気で、明星食品のカップラーメンに使われているスクランブルエッグとは完全に別物です。
さらに、ニンジン、キクラゲ、ネギを搭載するなど、チャンポンらしく豊富なラインナップ。しかし、カップラーメンにおけるチャンポンといえば、別添の調味油で具材を炒めたような調理感を演出する商品が多いため、それを使わずにチャンポンらしさを表現できているのかどうか、というのが課題の一つ。
ちなみにメーカー希望小売価格は236円(税別)に設定されているため、2024年10月現在のレギュラーサイズ製品における事実上の標準ど真ん中。私はコンビニで購入しましたが、スーパーマーケットやドラッグストアなど、販売店を問わないNB(ナショナルブランド)商品なので、エンカウント率は低くないと思います。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:明星 青春という名のラーメン 誘惑でかタマゴ チャンポン味 販売者:明星食品株式会社 製造所:東日本明星株式会社 埼玉工場(埼玉県比企郡嵐山町川島2360) 内容量:63g(めん47g) 商品コード:4902881457958(JAN) |
発売日:2024年09月23日(月) 実食日:2024年10月03日(木) 発売地域:全国 取得店舗:コンビニ(ファミリーマート) 小売価格:236円(税別) 購入価格:254円(税込) |
麺の種類:ノンフライ麺 スタイル:縦型レギュラー 容器材質:紙 湯量目安:310ml 調理時間:熱湯1分 小袋構成:別添なし |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、植物性たん白、大豆食物繊維、でん粉、しょうゆ、酵母粉末、香辛料(ガーリック)、白キクラゲ抽出物)、スープ(ポークエキス、糖類、デキストリン、食塩、クリーミングパウダー、香味調味料、チキンエキス、豚脂、たん白加水分解物、アサリエキス、香辛料、いかエキス、酵母エキス、えびエキス、植物油脂)、かやく(卵、人参、キクラゲ、ねぎ)/ 加工デンプン、調味料(アミノ酸等)、ソルビット、増粘多糖類、かんすい、酸化防止剤(ビタミンE)、乳化剤、膨張剤、香料、カロチノイド色素、微粒二酸化ケイ素、ビタミンB2、ビタミンB1、香辛料抽出物、(一部に卵・乳成分・小麦・えび・いか・ごま・大豆・鶏肉・豚肉を含む)※本品製造設備では、かに・落花生を含む製品を生産しています。 |
実食開始
麺は油で揚げずに乾燥させたノンフライ麺で、湯戻し時間はタイパ需要に対応し「1分」となっているのですが、同時発売品の「胸さわぎでかミート」と同じノンフライ麺ですかね。だとすれば食べ始め直後の戻りムラに懸念があるのと、形状的にもチャンポンのイメージから外れるため、引き続きチャンポンらしさの表現に対する課題が気になる展開。
とはいえ40年前の商品にルーツを持つ新作ですから、そのギャップも魅力的に映るのかなと。そんなことを熱湯を注ぎ、フタをして待つこと1分。時間になったらフタを開け、よく混ぜ合わせたら出来上がり。これがチャンポンですと言われたら、だいぶ独特ですよねって感じのファーストインプレッション。
しかし、けっこう香りはチャンポンで、意外と調味油なしでも成立してるんじゃないかと。そもそも “長崎ちゃんぽんを標榜しているわけではない„ ので、そのオリジナリティに注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(63g)あたり |
カロリー:257kcal たん白質:6.5g 脂 質:6.2g 炭水化物:43.7g 食塩相当量:3.5g (めん・かやく:1.3g) (スープ:2.2g) ビタミンB1:0.18mg ビタミンB2:0.25mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:257kcal(めん・かやく:232kcal)(スープ:25kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
おそらく「胸さわぎ」と同じノンフライ麺だと思うのですが‥‥
原材料名の構成「小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、植物性たん白、大豆食物繊維、でん粉、しょうゆ、酵母粉末、香辛料(ガーリック)、白キクラゲ抽出物」は、先にレビューした「胸さわぎでかミート」と完全に一致する内容で、体感的にも然りかと思いきやスープとの兼ね合いか、比較的に戻りムラは目立ちません。
完全に均一な食感ではないけれど、パキパキとした不具合は皆無に等しく、それでいて食べ始めは高めの密度感が楽しめる仕様。カップちゃんぽんカテゴリーは、総じて油揚げ麺との相性がいいのに対し、こちらは “スチームノンフライ製法„ と思しきノンフライ麺なので、特有のジャンクさは楽しめませんが‥‥というか、そもそもチャンポンらしからぬベクトルを歩んでいるわけなんですけれども。
白キクラゲ抽出物(トレメルガム)の恩恵と思われる「潤い」だったり、このサイズでは珍しい加水率の高さだったり、これまでのノンフライ麺には備わっていなかった個性の持ち主で、後述するスープとの相性も悪くありません。あとは好みの問題になってきますけど、量的にも質感的にもヘルシーな印象が強いため、罪悪感が控えめなのは大きなメリットになると思います。
スープ
めっちゃクリーミー
カップちゃんぽんは調味油ありきのイメージが強いので、けっこう不安に思っていたのですが、なんのなんの。まず驚いたのが乳化感で、クリーミーパウダーの下支えも大きいけれど、しっかり豚骨を炊き続けたような、それでいて一般的にネガティブとされる動物系の癖は弱く、むしろポタージュ的な洗練さが垣間見えるテイスト。
アサリ、イカ、エビを中心とする魚介の旨みも強く、調味油などは別添していないのに、不思議と調理感が伝わってくる仕上がりで、王道の「長崎ちゃんぽん」をイメージしつつ、それをクリーミーにアレンジした感じ。ちゃんとチャンポンしてるけど、なんとなくオシャレな雰囲気で、これまでにないアプローチを感じました。
かやく
ある意味、エモい‥‥?
メイン具材の「でかタマゴ」は‥‥なんというかこう、スポンジ? めっちゃスカスカでw おもわず笑っちゃったんですけど、甘めの味付けが前述のスープにマッチ。ただ、スッカスカの食感が悪い意味で安っぽく思えたので、捉え方によっては昭和っぽさフルスロットルの素材になりますが、単純に質を優先すると既存のスクランブルエッグを使ってほしかったなと。
ネギの加工方法は「胸さわぎでかミート」と違いAD(エアドライ)だったので、こちらも比較的に安っぽいタイプになりますが、細切りのキクラゲとニンジンはコリコリとした歯応えで自己アピール。なかでもキクラゲはチャンポンのイメージにもピッタリだったので、それが印象に残ったんですけど、でかタマゴの評価は割れそうです。ただ、四海褸の錦糸卵しかり、チョイスは悪くないと思いました。
総評
まずノンフライ麺の系統がチャンポンから外れるのと、でかタマゴのスポンジ食感が好みに引っ掛かる方も出てきそうですが、あくまでも「チャンポン味」の商品なので、スープについてはギャップゼロ。それどころかクリーミーさに振り切っている感じが新しく、この感じだとノンフライ麺は3品共通っぽいので、それについても「カップヌードル」や「ペヤング」よろしく「青ラー」のアイデンティティを固める上では効果的。
——いや、これで「純情でかポテト」だけ大幅に異なるノンフライ麺だったら話も変わってきますけど、さておきレトロな雰囲気のパッケージとは裏腹に、これはこれで新しいと思えるチャンポンで、軽率に食べられるボリューム感も含めて需要は高いんじゃなかろうかと。あえてシーンや客層を絞っているというか、その立ち位置も含めて興味深いと感じた一杯です。【author・taka :a(大石敬之)】