どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2024年9月23日(月)新発売、明星食品のカップ麺「明星 青春という名のラーメン 胸さわぎでかミート しょうゆ味」(236円+税)の実食レビューです。
パッケージとは裏腹に中身は最先端!? 1984年(昭和59年)に登場し、大ヒットしたブランド「青ラー」令和版に進化して新登場!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
青春という名のラーメン 胸さわぎでかミート
青春という名のラーメンとは、現在を遡ること40年、1984年(昭和59年)に明星食品が発売した即席カップめんで、当時のテレビCMには斉藤由貴(さいとう ゆき)さんを起用。ちょっと変わった物や新しい物を求める若者たちのユニークな感性にフォーカスを絞り、テレビCMの名台詞「誘惑しても、いいですか?」「胸騒ぎ、ください」も相俟って大ヒット。
このページでレビューする「明星 青春という名のラーメン 胸さわぎでかミート しょうゆ味」は、メディアや食品、ファッションなど、幅広いジャンルで注目を集めている “レトロブーム„ を背景に、当時のエモいパッケージをイメージしつつ、内容は現代の “タイパ志向„ に合わせて進化させた、令和版「青春という名のラーメン」で、公式の略称は「青ラー」。
明星食品が保有している最新の技術を詰め込んだ、熱湯1分で戻るタイパ抜群のノンフライ麺に、驚きの大きさでインパクトを与えながら、これまた熱湯1分で戻る「でか具材」も見どころ。胸さわぎでかミート(しょうゆ味)のほかに「誘惑でかタマゴ チャンポン味」と「純情でかポテト しおバター味」も同時にリリースされているのですが、まず驚いたのがブランドサイトを特設していること。
さらに、青春真っ只中の現役女子高生俳優・當真あみ(とうま あみ)さんとスキマスイッチの楽曲『奏(かなで)』を起用し、1984年(昭和59年)放送のテレビCMをオマージュした『青春ください篇』を放送する気合の入れ様。前述した斉藤由貴さん出演のテレビCMは違法アップロード? っぽい動画しかヒットしなかったので、そちらは貼り付けられないのですが‥‥
こちらが件の新しいコマーシャル。2024年(令和6年)は、昭和の元号で「昭和99年」に該当し、来年は「昭和100年」ということで、その記念すべき節目に向けた商品が令和版「青ラー」なんですけれども、ブランドサイトに新テレビCMまで放送するあたり、そんじょそこらのスポット商品とは企画からして別次元。
しかも、パッケージのキャラクターには細かい設定がありまして、これから詳細を掘り下げる「胸さわぎでかミート」の “胸さわぎ組„ は、左からニック(明るく元気で少しおっちょこちょいな、いつも笑顔のリーダー)、ミット(倫理的に物事を考える頭脳派キャラ)、ジュシー(感受性豊かで優しく朗らかなムードメーカー)と並び、小さな大豆のだいちゃんまで、こんなもん可愛すぎるでしょ。
ときに現在の明星食品が保有している熱湯1分のノンフライ麺といえば、博多とんこつラーメンをイメージしたバリカタ麺が台頭で、このブログでも何度か取り上げているのですが、ふと脳裏を掠めたのが「QUICK1(クイックワン)」というブランド。
1982年(昭和57年)10月に登場し、2年後には売上の低迷を理由に販売を終了しましたが、その後に独自の “スチームノンフライ製法„ で新しい麺を開発した明星食品。熱湯1分で調理可能な「チョッパヤ」を発売後、2013年(平成25年)2月18日に「チョッパヤ」のノウハウを活かした2代目「Quick1」を発表し、それも2年後に終売したんですけど()
もしかして令和版の「青ラー」は「Quick1」のリベンジも兼ねているのではないかと、そんなこんなで勝手に盛り上がっているカップめんマニアの私なのですが、そろそろ本題に入りましょう。
開封
今回のカップ麺に小袋は別添されていないので、お湯を注いで1分後、よくかき混ぜたらOKの簡便性に優れたスペック。青春は早く過ぎ去ってしまう切なさと、令和の時代に注目され始めたタイパ(タイムパフォーマンス)を掛けている、最新の需要とエモさの共存に明星食品のセンスを感じるなど。そして、注目の「でか具材」がコチラ。
「特上 カップヌードル カレー」に入っていた大玉・牛謎肉よりは小さめですけど、メイン具材の「でかミート」は文字通り大きめ。原材料名の上で “豚肉入り大豆たん白加工品„ と表示されているように、100%豚肉ではないのですが、日清食品の「カップヌードル」に入っている謎肉(なぞにく)と同じような原理。このサイズが熱湯1分でも問題なく戻るのであれば、けっこうイノベーションなんじゃないかと。
ちなみにメーカー希望小売価格は236円(税別)なので、レギュラーサイズのカップラーメンにおける事実上の標準に沿った値段。セブン-イレブンには「胸さわぎでかミート」しか売ってなかったのですが、たとえばファミリーマートだと3品揃っていたし、スーパーマーケットやドラッグストアなど、コンビニに以外でも販売されているNB(ナショナルブランド)商品なので、エンカウント率は高いと思います。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:明星 青春という名のラーメン 胸さわぎでかミート しょうゆ味 販売者:明星食品株式会社 製造所:東日本明星株式会社 埼玉工場(埼玉県比企郡嵐山町川島2360) 内容量:60g(めん47g) 商品コード:4902881457934(JAN) |
発売日:2024年09月23日(月) 実食日:2024年10月02日(水) 発売地域:全国 取得店舗:コンビニ(セブン-イレブン) 小売価格:236円(税別) 購入価格:254.88円(税込) |
麺の種類:ノンフライ麺 スタイル:縦型レギュラー 容器材質:紙 湯量目安:310ml 調理時間:熱湯1分 小袋構成:別添なし |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、植物性たん白、大豆食物繊維、でん粉、しょうゆ、酵母粉末、香辛料(ガーリック)、白キクラゲ抽出物)、スープ(しょうゆ、たん白加水分解物、デキストリン、チキンエキス、食塩、糖類、ポークエキス、香辛料(ペッパー、ガーリック)、香味調味料)、かやく(豚肉入り大豆たん白加工品、ねぎ)/ 加工デンプン、調味料(アミノ酸等)、ソルビット、増粘多糖類、カラメル色素、かんすい、乳化剤、酸味料、香料、カロチノイド色素、酸化防止剤(ビタミンE)、微粒二酸化ケイ素、くん液、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に卵・乳成分・小麦・えび・牛肉・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む)※本品製造設備では、かに・落花生を含む製品を生産しています。 |
実食開始
麺は油で揚げずに乾燥させたノンフライ麺で、明星食品のニュースリリースには “1分の戻し時間でもつるみと潤いがあり、適度な弾力のある„ などと特徴が記載されているのですが、原材料名を見てビックリ‥‥白キクラゲ抽出物とか初めて見たぞ何だコレw ってことで調べてみたところ、別名を「トレメルガム」といい、食品の保水・食感改良などに利用される素材らしく、なるほど「潤い」の秘密はコレかと。
エモさ全開のパッケージとは裏腹に、麺の原材料名では見たこともない素材を使ってくるとか、とことん楽しませてくれる新作だなと。そんなことを考えながら熱湯を注ぎ、フタをして待つこと1分。時間になったらフタを開け、よく混ぜ合わせたら出来上がり。いやー、デカいっすね具材w
おそらくノンフライ麺は大丈夫でしょうけれど、でかミートちゃんと内部まで戻ってるのか‥‥? という部分も少し不安に思っているので、味についてはもちろん、それぞれの戻り具合にも注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(60g)あたり |
カロリー:236kcal たん白質:8.0g 脂 質:5.0g 炭水化物:39.7g 食塩相当量:4.2g (めん・かやく:1.4g) (スープ:2.8g) ビタミンB1:1.62mg ビタミンB2:0.26mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:236kcal(めん・かやく:216kcal)(スープ:20kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
ちょっと長めにまったほうがいいかも
1食目は撮影を挟んだので、2食目は熱湯1分きちんと守り、時間通りに食べ始めてみた結果、部分的にパキパキとした戻りムラを感じる仕上がり。期待していた「潤い」についても目立っておらず、待ち時間は1分20秒くらいが適切か——などと思ったのですが、すこし休ませると質感が一変。
なるほど「潤い」という表現にも素直に納得できる‥‥というか、潤い過ぎてない? ってくらいプルプルとした質感で、サイズ的には「カップヌードル」と同じくらいなのに、加水率は驚きの高さ。あきらかに “スチームノンフライ製法„ のベクトルなので、生麺や乾麺に見紛うようなクオリティではないけれど、油揚げ麺にはない高級感の持ち主。
1食あたりの麺重量は47gなので、レギュラーサイズの縦型カップ麺(平均的な麺重量は60g)としては少なめのボリュームになりますが、おやつ感覚や夜食などに誂え向き。スープとの相性も悪くなかったので、量より質を重視されている方には朗報です。ちなみに「白キクラゲ抽出物」なんですけど、調べてみたら「明星庵 天ぷらそば 大盛」にも使われていたので、今回が初めての起用ではありませんでした。
スープ
強めのコショーが良き
デキストリンに由来するトロミが強かったので、そこが不自然に思えたのですが、おそらくノンフライ麺が浮かないようにするための配慮。それを除くと普遍的な味わいというか、いかにもカップラーメンらしい「しょうゆ味」で、前述の白キクラゲ抽出物よろしく奇抜なギミックは感じなかったんですけど、けっこう強めの胡椒にビックリ。
ガーリックパウダーのアクセントも明確で、意識高い系のラーメンとは真反対を歩んでいる、古き良き町中華のスープをイメージしているようなテイストにホッとしました。
かやく
独特の加工感もエモさを底上げ
メインの「でかミート」は大豆たん白の量が多いのか、純粋な肉具材よりもフカフカした食感で、見た目ほど肉感が強く主張してくるわけではありません。しかし、熱湯1分で問題なく戻ったのと、100%大豆ではないので、ちゃんと豚肉の味も楽しめます。それとコショー、こっちも強め。ネギもフリーズドライ加工かつ大きめの斜め切りで、シンプルながらも充足感が得られる内容でした。
総評
私は1984年(昭和59年)発売当時の味を知らないため、再現度の高さなどは評価できないのですが、そもそも “令和版に進化して新登場„ というコンセプトを踏まえると、まったくの別物と見るのが正解なのでしょう。正直、部分的に物足りない気持ちが残ったので、星ひとつマイナスしましたが、この価格で熱湯1分のノンフライ麺が楽しめるところは大きな強み。
でか具材もインパクトのあるサイズ感で、なによりパッケージが可愛いw などと、実食前から浮かれていたのですが、このパッケージも重要な要素。やはり体感的に「Quick1」のリベンジも含まれているように感じたんですけど、これイケるんじゃないですかね。見た目かなり可愛いし、手軽に食べられるサイズも含め、たしかな手応えを感じました。【author・taka :a(大石敬之)】