どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2024年11月18日(月)新発売、まるか食品のカップ麺「ペヤング 超大盛やきそばハーフ&ハーフ 沖縄そば風&台湾まぜそば風」(275円+税)の実食レビューです。
やさしい味わいの「沖縄そば」と豆板醤の辛さがクセになる「台湾まぜそば」のHALF&HALF爆誕!! でもこれって‥‥。
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
ペヤング 超大盛やきそばハーフ&ハーフ 沖縄そば風&台湾まぜそば風
ペヤング(peyoung)とは、まるか食品の代名詞となっているブランドで、1973年(昭和48年)7月16日発売の「ペヤングヌードル」が最初の商品。その約2年後、1975年(昭和50年)3月13日に「ソースやきそば」が現れ、屋台のパックを模した四角い容器に、まろやかな味の液体ソース、さらに具材の個包装など、現在は当たり前のように各社が採用しているカップ焼きそばの基盤を築き上げました。
このページでレビューする「ペヤング 超大盛やきそばハーフ&ハーフ 沖縄そば風&台湾まぜそば風」は、公式曰く “優しい出汁の味わいが特徴の沖縄そばと、豆板醤のコク深い旨味とピリ辛さがクセになる台湾まぜそばを一度に楽しめる商品„ とのことで、なぜ沖縄と台湾をHALF&HALFしたのかは定かでないけれど、まず言及しておきたいのが向かって右側の「台湾まぜそば風」について。
即席カップめん業界における「台湾まぜそば」といえば、2008年(平成20年)8月1日に創業した「麺屋はなび 高畑本店」を元祖・発祥の店とする汁なしメニューを指し、それは名古屋の老舗「味仙」が確立した「台湾ラーメン」にルーツを持っているのですが、台湾ラーメンの汁なし版ではありません。
※味仙と台湾ラーメンについてはコチラ ▶︎ 味仙史上最も辛いカップ麺「激辛台湾ラーメン エイリアン」を食べてみた結果
麺屋はなび(愛知県名古屋市)を発祥とする「台湾まぜそば」は、唐辛子やニンニクのパンチを効かせた “台湾ミンチ„ と呼ばれる醤油味の挽肉に、生のニラ、ねぎ、海苔、刻みニンニク、魚粉、卵黄などを賑やかにトッピングした中毒性の高いオリジナルメニューで、麺を食べ終えた後に入れるシメの「追い飯」が定番。
しかし、まるか食品の「ペヤング 超大盛やきそばハーフ&ハーフ 沖縄そば風&台湾まぜそば風」に描かれている台湾のイメージは、ちょいちょい採用されているシャチホコではなく台湾の屋台を彷彿とさせるデザインで、あの “台湾まぜそばをイメージしているわけではない„ のだろうか‥‥と、それが実食前に感じた疑問の一つ。
一方で「沖縄そば風」は比較的にイメージしやすいというか、文字通り沖縄そばを汁なしアレンジしているのかなと。お隣の「台湾まぜそば風」に気を取られ、なんだか妙に抵抗なく受けれてしまったのですが、あらためて調べてみたところ「カラソバ」という石垣島の汁なしそばがヒット。
はたして「台湾まぜそば風」は名古屋めしの「台湾まぜそば」なのか、それとも名古屋は関係なく “台湾風の味付けをイメージした„ まぜそばに過ぎないのか、また「沖縄そば風」は石垣島の「カラソバ」をイメージしているのか——。
というわけで、一見すると分かりやすいようで冷静に考えると謎が多い沖縄そば風&台湾まぜそば風。また例によって例の如く “ま〜ぜて ま〜ぜて 3度おいしい!!„ を訴求しているため、それについても試してみます。
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「かやく」に、後入れ「ソース」2種の合計3パックで、画像の向かって右側が台湾まぜそば風‥‥ですよね? あきらかに。そういえば、今年7月8日にベルク限定のハーフ&ハーフじゃない「ペヤング 台湾まぜそば」(オープン価格)を出していましたけど、また得意のソース使い回し作戦なのか、それとも別物なのか。
麺は油で揚げたフライ麺で、いつもの「ペヤング ソースやきそば」に使われているブロック(めん90g)が2つ入っている状態。ええ、単純に2倍です。ちなみにメーカー希望小売価格なんですけど、いつもの「ペヤング ソースやきそば」は214円(税別)なのに対し、今回のハーフ&ハーフは275円(税別)なので、量的なコストパフォーマンスは素晴らしいの一言。
ハーフ&ハーフと同じボリュームの定番商品「ペヤング ソースやきそば超大盛」に設定されている希望小売価格は250円(税別)なので、それと比較したら少し割高に思えなくもないけれど、たとえば同じ麺重量の「日清焼そばU.F.O. 爆盛バーレル」(めん180g)を引き合いに出すと308円(税別)ですから、ペヤングの内容量とカロリーに対するコスパの高さには目を見張るものがあります。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:ペヤング 超大盛やきそばハーフ&ハーフ 沖縄そば風&台湾まぜそば風 製造者:まるか食品株式会社 製造所:本社工場(群馬県伊勢崎市戸谷塚町49-1) 内容量:236g(めん180g) 商品コード:4902885011507(JAN) |
発売日:2024年11月18日(月) 実食日:2024年12月18日(水) 発売地域:全国 取得店舗:コンビニ(ファミリーマート) 小売価格:275円(税別) 購入価格:297円(税込) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:超大盛 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:820ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:3袋(ソース2袋・かやく) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、ラード、しょうゆ、食塩、香辛料)、添付調味料(たん白加水分解物、糖類、ポークエキス、しょうゆ、食塩、動物油脂、植物油脂、みそ、かつお節エキス、豆板醤、香辛料、甜麺醤、かつお節(粉末)、水あめ、食用風味油、酵母エキス)、かやく(キャベツ、味付け鶏ミンチ)/ 調味料(アミノ酸等)、酒精、カラメル色素、増粘多糖類、かんすい、酸化防止剤(ビタミンE、ローズマリー抽出物)、香辛料抽出物、パプリカ色素、重曹、ビタミンB₂、甘味料(カンゾウ)、(一部に小麦・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む) |
実食開始
別添の小袋は「かやく」のみ先入れで、既存の「ペヤング ソースやきそば超大盛」と同じキャベツと味付け鶏ミンチを使用。沖縄そばのトッピングを彷彿とさせる豚肉や生姜、かまぼこなどは不使用で、台湾まぜそばに必要不可欠な台湾ミンチ風の肉具材やニラ、ニンニクなどもガン無視状態かつ魚粉や刻み海苔の別添もありません。
添付調味料は2パックとも後入れなので、かやくを空けてから熱湯を注ぎ、フタの上で「ソース」を温めながら待つこと3分。時間になったら麺の戻し湯を捨て、片方に「沖縄そば風」のソースを、もう片方に「台湾まぜそば風」のソースを加えて半分ずつ混ぜ合わせたら出来上がり。
キャベツの量が多いところは好印象に思えるポイントになるけれど、はたして「沖縄そば風」と「台湾まぜそば風」の臨場感は楽しめるのか、そもそも台湾は “どっちの台湾„ なのか‥‥そういった部分にも注目しつつ「めん」「ソース」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(236g)あたり |
カロリー:1035kcal たん白質:20.8g 脂 質:48.1g 炭水化物:129.8g 食塩相当量:7.9g |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
いつもの麺です
たとえば熱湯1分の「細麺」だったり、そば粉不使用の「蕎麦風めん」だったり、旧・加ト吉水産フーズ部群馬工場(現・寿がきや食品 関東工場)に製造を委託していた「ノンフライ麺」だったり、いつもとは異なる麺を使用したペヤングも過去のラインナップに存在するのですが、今回はペヤングやきそば定番の油揚げ麺。
それぞれレギュラーサイズ(めん90g)と比較して2倍(めん180g)だと超大盛、約4倍(めん330g)だと超超超大盛GIGAMAX、約7倍(めん660g)だと超超超超超超ペタマックス、逆に11%減(めん80g)だと廉価版のペヨングになるのですが、GIGAMAX以上はブロックの形状が異なるだけで、基本的には同じ代物。
つまり、ペヤングらしさについては申し分ない反面、当然のように「沖縄そば風」らしい個性は微塵も感じられないテンプレート。それについては「台湾まぜそば風」サイドから見ても然り‥‥なんですけれども、面白かったのがソースの組み方。
ソース
ご当地感を度外視すれば‥‥
「沖縄そば風」のソースについて、まるか食品の公式サイトには “優しい出汁の味わいが特徴„ と記載されているのですが、なるほど塩味についてはアグレッシブではないけれど、かつお節の効き目は想像していたよりも強く、味気ないテイストではありません。
一方で豚出汁の要素は弱く、コーレーグスや針生姜、紅生姜などのアクセントも意識されていなかったので、関西うどんの出汁に近いというか、沖縄そば風を決定付ける個性がバシッと攻めてこなかったのは残念なポイント。
片や「台湾まぜそば風」のソースは、麺屋はなび発祥の台湾まぜそばをリスペクトした味わいではなく、豆板醤や甜麺醤を強めに効かせた味噌ベースの味わいで、辛さは適度にピリ辛。ある意味 “台湾ミンチの味付け„ に通じるフレームワークだったので、台湾まぜそば風といえば台湾まぜそば風‥‥いや、台湾ミンチ風?
ちなみに私は経験上「ま〜ぜてま〜ぜて3度おいしい!!」を全力で信用してないんですけど、今回は「台湾まぜそば風」に「沖縄そば風」の鰹出汁が重なるので、ちょっと台湾まぜそば風に近づくかもしれません(もれなく沖縄そば風は飲み込まれますが)。それからベルク限定「台湾まぜそば」との違いについて、ハーフ&ハーフには米醗酵調味料やチキンエキスを使用していないため、それを使い回しているわけではないようです。
かやく
キャベツの量は評価できるけど個性的ではない
レギュラーサイズの油揚げ麺が2つもゴロッと入っている偏差値低めのサイズでありながら、それに見劣りしないキャベツは流石の一言。しかし、あの粗悪なペレット鶏ひき肉も含め、いつもの「ソースやきそば」と同じラインナップ。せめて魚粉や刻み海苔、あるいはコーレーグス風の調味料や紅生姜でも別添されていたら個性的だったんですけど、残念ながら——。
総評
めん180gのボリューム感とメーカー希望小売価格を加味すると物理的なコストパフォーマンスは高く、沖縄そば風・台湾まぜそば風どちらのソースも単純に味だけでいえば「おいしかった」のですが、沖縄そば風は鰹だしメイン、台湾まぜそば風は辛味噌メインの味わいで、沖縄と台湾(名古屋)の臨場感はイマイチといわざるを得ない仕上がり。
そんなもんペヤングに求めてねーよw だったら私と違って素直に楽しめると思うので、鰹だし好き・辛味噌も好き・レギュラーサイズじゃ物足りない‥‥であれば、買って損のない一杯だと思います。ちなみにコンビニでの取り扱いは「ファミリーマート」が積極的だったので、販売店が気になっている方はご参考になさってください。【author・taka :a(大石敬之)】