どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2020年9月21日(月)新発売のカップ麺、まるか食品「ペヤング アップルパイテイストやきそば」の実食レビューです。
アップルパイ味のペヤング降臨!? まるか食品が3年半ぶりにスイーツ系カップ焼そばを市場に投下!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
アップルパイ味のペヤングとは‥‥
ペヤング(peyoung)とは、まるか食品を代表するロングセラーブランドで、1973年(昭和48年)7月発売のカップラーメン「ペヤングヌードル」を皮切りに発足。しかしながら1975年(昭和50年)3月に発売された「ペヤング ソースやきそば」の登場以降、近年はカップ焼そばの新作開発に専念している状態で、他社が真似できないような変わり種を製造・販売しているのですが——
今回の新商品「ペヤング アップルパイテイストやきそば」は、なにを血迷ったかアップルパイをカップ焼そばに落とし込んだ新作で、まるか食品曰く “アップルパイの味わいを忠実に再現した、おやつ感覚でお楽しみいただけける商品” とのこと。まるか食品からは2017年1月16日に発売された「ペヤング チョコレートやきそば ギリ」以来のスイーツ系ペヤングなので、およそ3年半ぶりの挑戦です。
スイーツ系カップ焼そばの火付け役は、1950年(昭和25年)3月28日設立の「明星食品株式会社(MYOJO FOODS CO.,LTD.)」で、2016年1月18日発売の問題作「明星 一平ちゃん夜店の焼そば チョコソース」がパイオニア。案の定、SNSやニュースサイトなどでも “クソまずい” と叩かれたのですが、同年12月5日に「明星 一平ちゃん夜店の焼そば ショートケーキ味」を新発売。
そちらも賛否両論ありましたが、チョコソースよりも食べられる甘じょっぱさで、私を含む一部のユーザーから高評価を募った明星食品。けれども2017年1月9日再販の「明星 一平ちゃん夜店の焼そば チョコソース」は、国内外のチョコメーカーにも監修を拒否されたらしく、2016年発売品と同じように油揚げ麺の風味とチョコレートがバッチバチに喧嘩して、お世辞にも美味しいとはいえない仕上がりでした。
その後、まるか食品もバレンタイン商戦に便乗した「ペヤング チョコレートやきそば ギリ」を2017年1月15日に発売し、明星食品と真っ向勝負。明星食品の「一平ちゃん夜店の焼そば チョコソース」には、チョコレート風味の味付けに加え、ウスターソースや牛の旨み(2016年発売品)、塩味のタレ(2017年発売品)など、甘じょっぱいテイストを意識していたのに対し、がっつりとチョコレートを強調していたペヤング。
添付調味料には純粋なチョコレートベースの液体ソースを採用し、具材はクルトンにイチゴ加工品と完全にスイーツ路線を突っ走っていたのですが、一平ちゃんのチョコソースと同じく油揚げ麺を採用していたのが敗因で、一平ちゃんと同じく大多数のユーザーに叩かれました。しかし、例外的に成功したスイーツ系カップ焼そばも存在します。
みごとにチョコレートソースでズッコケた明星食品の「一平ちゃん夜店の焼そば」でしたが、2016年12月5日発売の「ショートケーキ味」は賛否両論を巻き起こしながらも一部のユーザーに認められ、斯く言う筆者も “意外にイケる” と感じた1人。つまり、チョコレートソースと油揚げ麺の相性が悪かっただけで、アップルパイ味なら意外とイケるんじゃないだろうかと——
念のためアップルパイ(apple pie)とは、砂糖で煮詰めたリンゴをパイ生地に包んで焼いた洋菓子で、現在の日本でもメジャーな食べ物。たとえばアメリカにおけるアップルパイの起源は古く、1620年にイングランドからやってきた清教徒(ピルグリム・ファーザーズ)が当時のアメリカにはなかったリンゴの種を蒔き、そこで収穫したリンゴでアップルパイを作ったのが始まりといわれています。
開封
さて、そんなアップルパイをイメージして開発された今回のカップ麺に別添されている小袋は、添付調味料の「ソース」と「かやく」で合計2袋。パイ生地を彷彿とさせる小袋は別添されていませんが、かやくの小袋には “りんご加工品” が入っています。角切りの乾燥具材を想像していたんですけど、思いのほかリンゴらしさが残ってますね。
麺は油で揚げたフライ麺で、湯戻し時間は熱湯3分。ペヤングの麺はソースを問わず、基本的に共通の汎用麺を使用しているため、おそらく定番の「ソースやきそば」と同じ麺を使っていると思うのですが、普段の色よりも濃いめに見えます。もちろん油揚げ麺の香りも普段通りなんですけど、こんがりキツネ色に焼けたパイ生地を彷彿とさせる芳ばしさに通じるところが無きにしも‥‥え、ちょっと待ってイケるかもしれないw
メーカー希望小売価格は税別205円ということで、特別に高い値段ではなく、コンビニで購入した場合の税込価格は216円が現在の相場。販売店は限定されていませんが、実際に立ち寄ったコンビニの中では「ファミリーマート」での取り扱いを確認したので、最寄りのスーパーや他のコンビニに売ってない場合はファミリーマートが狙い目かもしれません。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:ペヤング アップルパイテイストやきそば 製造者:まるか食品株式会社 製造所:群馬県伊勢崎市戸谷塚町49-1 内容量:112g(めん90g) 商品コード:4902885006305(JAN) 商品サイズ:縦162mm×横127mm×高さ57mm |
発売日:2020年09月21日(月) 実食日:2020年09月22日(火) 発売地域:全国 取得店舗:コンビニ(ファミリーマート) 商品購入価格:216円(税込) 希望小売価格:205円(税別) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:角型レギュラーサイズ 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:480ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:2袋(ソース・かやく) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、ラード、しょうゆ、食塩、香辛料)、添付調味料(糖類、乳等を主要原料とする食品、食塩、植物油脂、りんごペースト、香辛料)、かやく(りんご加工品)/ 酒精、増粘剤(グァーガム)、かんすい、酸化防止剤(ビタミンE、ビタミンC)、香料、カラメル色素、甘味料(ステビア)、調味料(アミノ酸)、酸味料、ビタミンB2、(一部に小麦・乳成分・大豆・りんごを含む)※本工場では、そばを含む製品を生産しています。 |
実食開始
かやく(りんご加工品)は先入れで、ちゃんと皮付きなのがポイント。ひとまず熱湯を注ぐ前に味を確認してみたところ、砂糖で煮詰められたような甘さは感じません。しかし、思いのほか自然な酸味と甘さがあって、シンプルにリンゴを乾燥させたような素材です。でもアレですね、油揚げ麺の上に乾燥させたリンゴって冷静に考えたらシュールw
などと思いながら熱湯を注いで3分後、お湯を切っている間にアップルパイらしさはなく、湯切り後の見た目もゴリゴリのカップ焼そばなのですが、液体ソースをあけてビックリ。想像していた以上にリンゴが強く、一般的なソースらしさは皆無に等しい雰囲気。さぁアップルパイかといわれたら違いますけど、ひとまず香りのファーストインプレッションは悪くありません。
ふりかけなどは別添されておらず、見た目はリンゴがのせられたカップ焼そば以外の何者でもないのですが、あくまでも “アップルパイテイスト” がコンセプト。はたしてアップルパイの味を忠実に再現できているのかどうか、引き続きアップルパイ味の打ち出し方に注目しつつ「めん」「ソース」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(112g)あたり |
カロリー:515kcal たん白質:7.5g 脂 質:24.1g 炭水化物:67.1g 食塩相当量:2.8g |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
麺のアップルパイらしさは皆無に等しい
前述したようにペヤングやきそばの麺は、定番のレギュラーサイズ「ペヤング ソースやきそば」をはじめ、麺が2玉入っている「超大盛」に大容量の「超超超大盛GIGAMAX(ギガマックス)」他、変わり種の「MAXシリーズ」に姉妹品の「ヨシモリ」や廉価版(オープン価格)の「ペヨング」など、いずれも麺の量が違うだけで品質そのものは変わりません。
まるか食品の麺は本社工場と赤堀工場で製造したものがあり、今回は本社工場で製造された油揚げ麺を使っていて、麺の量も通常の「ペヤング ソースやきそば」と同じ90gを搭載。ソースを絡める前に味を確認してみたところ、砂糖やシナモンなどが練り込まれた感じはなく、味・食感ともに普段の油揚げ麺と大差なかったので、今回のためだけに開発された麺ではないと思います。
アップルパイなどに使われているパイ生地の主原料は小麦粉、ペヤングの油揚げ麺も主原料は小麦粉なので、まったく共通点がないわけではないのですが、何層にも重なっているパイ生地のようにサクサクとした食感は楽しめません。商品名にもあるように、あくまでも「やきそば」の体裁を保っています。ただ、後述するソースが大幅にスイーツ路線だったので、抜群の相性かどうかといわれたら‥‥うんw
ソース
りんごペーストを使用した本格テイスト
添付調味料(ソース)の原材料は糖類をはじめ、乳等を主要原料とする食品、食塩、植物油脂、りんごペースト、香辛料とシンプルなフレームワーク。直接ちょっと舐めてみたところ、けっこう強めの甘さとリンゴの風味が目立ち、ほんのりバターっぽい風味も意識されていて、アップルパイらしさが皆無というわけではなかったのですが、キリッと後味を引き締める食塩のキレは焼そばサイドのアレンジ。
ほんのりシナモンっぽい風味を感じなくもないのですが、入っていても隠し味に過ぎないため、シナモンが苦手な方でも問題はないかと思います。ただ、前述したように油揚げ麺との相性は可もなく不可もなし。最後まで食べろといわれたら食べられなくはないものの、万人にオススメできる味ではありません。油揚げ麺の風味が常に並行するため、その衝突が人を選ぶ最大の要因になりそうです。
具材
りんご加工品もリアル
りんご加工品は熱湯3分でシャキシャキに戻り、甘しょっぱい添付調味料が重なって、ぜんぜん違和感なく美味しいです。アップルパイのリンゴみたいに煮詰められた感じではないものの、ちゃんと皮付きで彩りも悪くないですし、想像していた以上にリアル。
カップ焼そばの具材としてはイレギュラーな存在で、量も多くはないけれど、すくなからずインパクトはバッチリ。ポテトサラダなどにリンゴが入っていることもありますし、もしかするとカップ焼そばの具材として意外にポテンシャルを秘めた素材かもしれません。
総評
★★☆☆☆☆☆☆☆☆(★2)
以前に発売された「ペヤング チョコレートやきそば ギリ」のように、ちょっと完食が厳しいタイプではないものの、単純に「おいしい」か「まずい」か聞かれた場合、独断と偏見で “まずい” と答えますw ただ、ひとくち食べてウエッ!みたいな味ではなく、アップルパイでもないんだけど、なんというか食べるたぶに思わず笑ってしまうような味というか、うん。
たとえばポテトチップス(カルビー)の “しあわせバター” など、筆者は甘じょっぱい系のスナック菓子に目がないため、けっこうイケるかと思ったのですが、3口目くらいから油揚げ麺の風味が許容できず、素直に受け取ることができませんでした。けれども同居人に味見させてみたところ「おいしい!」と即答だったので、興味のある方は販売期間内に試してみてください。