どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2019年7月8日(月)新発売のカップ麺、まるか食品「ペヤング 青じそやきそば インオイル」の実食レビューです。
ノンオイルじゃなくてインオイル!? 斜め上の発想で攻めた “青じそまみれ” のペヤング爆誕!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。お時間よろしければ、最後までお付き合いください。
ペヤング 青じそやきそば
ペヤングから青じそ入りのカップ焼そばが発売される——その情報自体は発売日の約1ヶ月前から入手していたのですが、商品のイメージ写真が鮮明ではなくて、しばらく商品名の下にあるパッケージの文字は「ノンオイル」だと思っていたんです。でもこれノンオイルじゃなくて「インオイル」w
何度かペヤングからもノンフライ麺を採用したラーメン・うどんが発売されているのですが(※麺の製造はテーブルマークグループの「加ト吉水産株式会社フーズ部群馬工場」に委託)、ノンフライ焼そばの発売は記憶になかったので、ついに出たか! と思いきやペヤングらしく洒落の効いた遊び心のあるデザインでした。なんかこう、小さいのに “インオイル” のインパクトすごいですよね。
パッケージには普段通り「やきそば」の暖簾(のれん)を掲げ、わかりやすく大量の青じそがプリントされているのですが、○○オイルの青じそといえば理研ビタミンの万能ドレッシング「リケンのノンオイル 青じそ」が思い浮かんだ方も多いかと思いますし、私も真っ先に思いました。でも、実際に両社の関連性を裏付けるような繋がりがあるのをご存知でしょうか。
というのもペヤングのソースだけボトルに入った「ペヤングボトルソース」という別売りのソースがあって、2018年8月6日に関東の一部店舗限定で先行販売、2018年8月27日に全国販売解禁となっているのですが、その別売りソースを製造しているのが何を隠そう「理研ビタミン」の草加工場なんです。で、ちょっと気になるのが製造者「まるか食品株式会社」の横にある「+A」という記号。
たとえば「ペヤング ソースやきそば」や「激辛やきそば」など、レギュラーサイズの定番商品には特に記号の表示は見当たらないのですが、理研ビタミン株式会社(リケン)の公式ウェブサイト内には「Aから始まる理研ビタミンストーリー」という特設ページがあるように、実は “ビタミンAの抽出から事業をスタート” しています。
しかも理研ビタミンはペヤングの別売りソース「ペヤングボトルソース」の製造者でもあるので、もしかすると「+A(プラスA)」というのはリケンとの共同開発商品を意味する業界の隠語(特定の職業や人物の間でのみ通用する言葉)なのかもしれない——などと推測していたんですけど、パッケージに理研ビタミン(リケン)関連の表示はありません。
しかも手元にあった「ソースやきそば超大盛」にも「+A」と表示してあったので、まったく関係ないのかもしれませんがw こんな表記、以前はなかったですからね。と、それはさておき今回の「青じそやきそば」は発売日の翌日になっても公式ウェブサイトに製品情報が掲載されず、その週はどのコンビニでも売ってない状況で買えませんでした。
けっきょく後日、遅れて地元のローカルスーパーに入荷されたのですが、発売日翌週の始めには遠方のドンキホーテでも販売されているのを確認。ちなみにペヤングのボトルソースなんですけど、これもドンキホーテとかに売ってます。
開封
別添の小袋は後入れの「やきそばソース」、先入れの「かやく」で合計2袋。ソースは普段のソースやきそばに別添されている小袋よりも横長で、かやくの小袋は変わり種ペヤングの汎用デザインなんですけど、キャベツと一緒に “お茶っ葉” みたいな粉末状の大葉が‥‥後入れ(ふりかけ)かと思いきや先入れなんですね。
麺は普段通りの油揚げ麺で、たとえば同じ「ソースやきそば」でも微妙に麺のサイズが違っていたり、ちょっと色が濃い目に見えたりすることもありますが、特に使い分けているわけではありません。ただ、普通に調理すると丸刃なのにフライパンや鉄板で焼くと断面が鋭利に四角くなったり、実は謎多き麺だったりします。
私は地元のローカルスーパーで購入しましたが、メーカー希望小売価格は通常の「ソースやきそば」と同じ税別193円となっていたので、コンビニだと税込198円が相場でしょうか。2019年6月1日以降、税別170円〜185円のペヤングすべて税別193円に一律値上がりしましたけど、185円のペヤングはコンビニで195円=その差わずか3円アップなので、かなり良心的ですね(縦型ビッグ製品は平均16円も値上がりしたので‥)。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:ペヤング 青じそやきそば 製造者:まるか食品株式会社+A 内容量:116g(めん90g) 商品コード:4902885005742(JANコード) 商品サイズ:縦162mm×横127mm×高さ57mm 発売日:2019年07月08日(月) |
麺の種類:油揚げ麺(かんすい使用) スタイル:角型容器・ペヤング標準サイズ 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:480ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:2袋(ソース・かやく) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、ラード、しょうゆ、食塩、香辛料)、添付調味料(しょうゆ、糖類、食塩、青じそエキス、たん白加水分解物、植物油脂、醸造酢、動物油脂、りんごペースト、梅肉、ポークエキス、かつお節エキス、ほたてエキス、香辛料)、かやく(キャベツ、青じそ)/ 酒精、調味料(アミノ酸等)、増粘多糖類、酸味料、かんすい、香料、カラメル色素、酸化防止剤(ビタミンE)、ビタミンB2、(一部に小麦・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・りんごを含む) |
【アレルゲン情報】小麦・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・りんご(法令で規定する特定原材料27品目)本工場では、そばを含む製品を生産しています。 |
実食開始
さて、かやくを開封したら乾燥状態の青じそが思いのほか多かったんですけど、やはり緑茶の粉末にしか見えない上に静電気でフタの裏にまで青じそパウダーw などと撮影しながらテンションちょっと上がりつつ、でも香りは青じそよりも三島食品の「ゆかり」に近い香りで、見た目では青じそ、嗅覚でのイメージは赤紫蘇に寄っています。
で、なんというか‥‥けっこう膨張するもんですねw 乾燥の青じそ。もちろんキャベツも膨れるため、その視覚効果もありますけど、湯切りの時も流れ出るお湯は緑茶くらい緑色という‥‥なのでフタの裏に張り付いていたようなパウダー状の青じそは流れ出てしまいますけど、意外に小さな青じそ本体は残りました。
ただ、すこしでも青じその脱出を防ぐために(青じそよりも先に麺で湯切り口を塞げるように)、かやくを “麺の下に” あけるのがいいかもしれません。それでは、ソースの青じそ感にも注目しつつ、「めん」「ソース」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(116g)当たり
熱 量:536kcal(カロリー) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品パッケージに記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
麺の量はレギュラーサイズの90gで、なんだか普段よりも柔らかく感じたのですが、ペヤングやきそばシリーズの油揚げ麺は基本的に同じです。レギュラー(90g)、超大盛(180g)、超超超大盛GIGAMAX(300g)と麺の量に差はあれど、使用している原材料や切刃の番手(サイズ)は変わりません。
しかし、製造日が約1ヶ月ずつ離れた「ペヤング ソースやきそば」を3個並べて比較したことがあるんですけど、微妙にサイズが違ったので、多少の誤差は生じます。それに具材の種類や熱湯の量、室温などの調理環境が変わってくると、仕上がりの食感なども微妙に変わってくるのですが、今回ちょっと柔らかったような‥‥と、それ以上に油揚げ麺が気になりました。
というのも後述するソースは想像通り爽やかな路線だったので、それに対する油揚げ麺特有の風味が野暮ったいというか、それも普段は「ペヤング」を構築する上で大切な魅力の一つではあるものの、残念ながら今回はマイナスでしかありません。それこそノンオイル(ノンフライ)だと画期的だったんですけど、まだ参入の準備は整っていないようですね(加ト吉のパイプを使ってテーブルマークのノンフライ汁なしカップ麺から引っ張ってくればなんとかなりそうですが‥‥)。
ソース
ソース単体の味を確かめるために2個買って、片方かやくを入れずに調理してみたんですけど、味の基本軸は「青じそドレッシング」です。しょうゆベースのサッパリとした味付で、ソース自体にも青じそエキスが仕込んであるのですが、同時に梅肉の風味と酸味の主張も強く、それを醸造酢の酸味が引き立てる夏に嬉しい爽やかな味覚。麺は油揚げ麺ですが、最後まで酸味には輪郭がありました。
さらに鰹節エキスや帆立(ホタテ)エキス、りんごペーストなども入れて旨味と酸味の相乗効果を図っているのですが、植物油脂だけでなく焼そば用に「動物油脂」も入っていて、なるほどパッケージの「インオイル」にも納得。ソースを開封した時も動物油脂特有の香りが混ざり、ポークエキスもブレンドしてあるので、ノンオイルドレッシングほどライトではありません。
もちろん通常通りの手順で調理すると具材の青じそも影響してくるのですが、結果的にソースの基本軸はブレませんし、もともとの方向性が青じそドレッシングを倣っているような向きなので違和感なくフィット。けっこう甘みと塩気も強めですが、ちゃんと赤紫蘇ではなく青じそで、味は間違いありませんでした。けれども酸味が油揚げ麺臭を打ち破るほどではなかったこと、あとは “ぬるいドレッシングを許容できるかどうか” が鍵ですね。
かやく
キャベツは汎用なので、特にこれといって特筆すべきポイントもなく、みずみずしいキャベツではあるものの、定番「ソースやきそば」よりも量は控えめです。しかし、なんといっても今回は過去作品に類を見ないほど大量の青じそが入っているので、そのインパクトは申し分ありません。
おそらく「MAXシリーズ」で本気を出したらキャベツもカットされて青じそだけになる可能性もありますが、今回しっかり混ぜ終えた後も容器の底四隅に青じそが溜まるくらい大量。食感は‥なんというか大葉の「おひたし」を微塵切りしたような感じなんですけどw ソースの青じそエキスと梅肉の相乗効果は高く、とても個性的でした。
とりあえず四隅に溜まった青じそを箸で中央に掬いながら食べるのがポイントなんですけど、焼そばを食べた後は「青のりついてる? ついてない?」などというレベルではなく “とりあえずソッコーで歯磨きコース” なので、そこだけ注意が必要です。
総評
★★★★☆☆☆☆☆☆(★4)
ソースは問題なく美味しかったですし、大量の青じそにもインパクトを感じたのですが、ストレート過ぎて逆にペヤングならではの油揚げ麺が浮いてしまっていたのが残念でした。けれども結果的に美味しかったのか不味かったのかと聞かれたら「おいしかった」と答えますし、ヘビーリピート物件ではないかもしれませんが、けっして悪い商品ではありません。
ただ、なまじ青じそドレッシングの再現度が高いため、あまり意識し過ぎると “生温いドレッシング感” が‥‥というわけで熱湯を注いでから40秒ほど長めに待つ、でもって湯切り後に何度か冷水で締める “冷やし” にアレンジしてみたところ、だいぶイメージが変わりました(※詳しい作り方が気になる方は、「マルちゃん 冷やしぶっかけたぬきそば」の記事をご参考ください)。
ちょっと動物油脂が気になりましたけどw これならペヤングの汎用麺を使ったまま製品化できますし、次はノンオイルソースのドレッシング系シリーズを——いや、それより「ペヤング 和風焼き蕎麦」を「冷やし和風焼き蕎麦」にアレンジできるバージョンで復活させるとか、ぜったいヒットしますよね。とりあえず、今回の「青じそやきそば」からは “冷やしペヤング” の今後に期待できそうなポテンシャルを感じました。