どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2024年3月25日(月)オーケー限定発売、日清食品のカップ麺「日清ラ王 横浜サンマー麺」(225円+税)の実食レビューです。
たっぷり5種の具材が絡む、とろみあんかけ醤油スープと “まるで、生めん。„ のようなノンフライ麺でサンマーメンの魅力を再現!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
日清ラ王 横浜サンマー麺
オーケー(OK)とは、1958年(昭和33年)6月25日、酒問屋岡永商店(日本酒専門流通組織「日本名門酒会」を発足させた、株式会社岡永の前身)の小売部門として発足(上板橋に1号店を開業)以来、現在は『高品質・Everyday Low Price』を経営方針に掲げている、オーケー株式会社のディスカウントスーパーマーケットで、関東を中心に140以上の店舗を展開。
このページでレビューする「日清ラ王 横浜サンマー麺」は、オーケー専用に開発されたオリジナル商品で、製造者は即席めん業界最大手の日清食品。日清ラ王が標榜している “まるで、生めん。„ のようなノンフライ麺に、たっぷり5種の具材が絡む、とろみあんかけ醤油スープが特徴とのこと。オーケーの本部所在地は神奈川県横浜市なので、そこから「サンマー麺」に繋がったのでしょうか。
サンマーメン(生碼麺、生馬麺、三碼麺)とは、神奈川県横浜市を発祥とするラーメンで、その名称からサンマが入っているラーメンと誤解されることもあるようですが(実際に焼いた秋刀魚をドカンと丸ごとトッピングしたラーメンも存在しますけど)、やや甘めの広東料理に属している、とろみを付けた肉そばが原形とされる一杯。
生(サン)は “新鮮な・シャキシャキとした„ を、馬(マー)は “上に載せる„ を意味し、発祥の店については諸説あるようですが、ひとつは1918年(大正7年)に初代・井田小三郎氏が開業した中華料理店「三国料理」を前身とする「玉泉亭(ぎょくせんてい)」の二代目・井田辰雄氏が戦後(昭和22~23年頃)に考案した説。
もうひとつは、1884年(明治17年)創業の老舗「聘珍樓(へいちんろう)」が昭和初期から提供していた説も有力で、さらには「三国料理」と同時期に創業した老舗「奇珍楼(きちんろう)」が発祥という説も根強いようですが、どうなんでしょうね(すみません、これ以上は当時の資料不足で私の手には負えませんw)
即席カップめん業界における「サンマーメン」といえば、2004年(平成16年)頃に発売された「凄麺(すごめん)横浜とろみもやしそば 中華風醤油味」にルーツを持ち、現在は “かながわサンマー麺の会„ 推奨品として全国展開されている「凄麺 横浜発祥サンマー麺」が台頭で、おそらくオーケーでも店舗によっては手に入ると思いますけど、日清ラ王のサンマー麺は史上初?
今回のように留型(とめがた)として企画されていた場合、見落とす可能性は大幅に高くなりますが、NB(ナショナルブランド)商品としてリリースされた歴代「日清ラ王」を振り返ってみたところ、1992年(平成4年)9月21日発売の初代(生タイプめん時代)から現在にかけて、商品名にサンマー麺・サンマーメンを冠したフレーバーはヒットしませんでした。
ちなみに私の行動圏内にはオーケーの店舗がないので、わざわざ関東の友人(X:@cupman83、Youtube:カップめんリスペクト)が提供してくれたのですが、このブログではいただき物でも容赦無く‥‥という言い方はアレですけどw レビューは忖度なしを信条にしているため、いつも通りのスタンスで向き合います。
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「かやく」に、後入れ「粉末スープ」と「調味オイル」の組み合わせで、かやくの包装が大きめで好印象。麺は油で揚げずに乾燥させた “まるで、生めん。„ を謳うノンフライ麺で、パッケージを見ると天面のフチに「MARUDE NAMAMEN」や「KOMUGI KAHORU」とあるように、小麦の香(かほ)りも見どころ。
ちなみに1食あたりの販売価格を調べてみたところ、非会員・カード払価格(レジ登録)は225円(税込243.00円)なのに対し、会員現金払価格(3/103割引後)は219円(税込236.52円)ということで、これがオーケー的に高いのか安いのか、私まったく把握できていないんですけどw 目が飛び出るほど安いわけでもなければ、特別に高いわけでもない、みたいな立ち位置でしょうか。
ちなみに2024年5月現在、NB商品の「日清ラ王」に設定されているメーカー希望小売価格は285円(税別)なので、たとえばコンビニで購入した場合の税込価格は307.80円。それと比較すれば圧倒的に安い値段ではあるけれど、通常の「日清ラ王」はオーケーだと200円前後で買える、みたいな投稿も目にしたので、どっこいどっこいでしょうか。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:日清ラ王 横浜サンマー麺 製造者:日清食品株式会社 製造所:関東工場(茨城県取手市清水667-1) 内容量:94g(めん70g) 商品コード:4902105282779(JAN) |
発売日:2024年03月25日(月) 実食日:2024年05月02日(木) 発売地域:オーケー専用 販売価格:225円(税別) |
麺の種類:麺 スタイル:八角どんぶり型 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:410ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:3袋(粉末スープ・調味オイル・かやく) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、食塩、植物油脂、卵粉、大豆食物繊維、チキン調味料)、スープ(糖類、植物油脂、食塩、豚脂、粉末しょうゆ、チキン調味料、ポーク調味料、たん白加水分解物、かつおぶし調味料、香味油、香辛料)、かやく(キャベツ、味付肉そぼろ、にんじん、きくらげ、ねぎ)/ 加工でん粉、増粘剤(加工でん粉、増粘多糖類)、調味料(アミノ酸等)、かんすい、リン酸塩Ca、香料、カラメル色素、セルロース、微粒二酸化ケイ素、乳化剤、カロチノイド色素、酸化防止剤(ビタミンE、ローズマリー抽出物)、炭酸Mg、ビタミンB2、ビタミンB1、香辛料抽出物、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉を含む) |
実食開始
別添の小袋は「かやく」のみ先入れで、上記の画像だとボリューム感が伝わりにくいかと思いますが、内容はキャベツ、味付肉そぼろ、にんじん、きくらげ、ねぎを組み合わせた計5種‥‥あれ? もやし入ってない? サンマー麺=もやしは必須! みたいなイメージが強いので、そのバイアスがある方にはネガティブな項目になるかもしれません。
そんなことを考えながら熱湯を注ぎ、フタの上で「調味オイル」を温めながら待つこと5分。時間になったら「粉末スープ」と「調味オイル」を加え、よく混ぜ合わせたら完成です。とろみ成分が粉末スープに仕込まれていたので、調理の際は溶け残りがないよう念入りに混ぜ合わせてください。
さて、もやしの有無については扨措き、具材のボリュームは申し分ない調理直後。漂ってくる香りもノスタルジックで、なかなかの臨場感。はたして味覚に訴えかけてくる要素も強いのか、念のためコスパ的な部分にも注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(94g)あたり |
カロリー:352kcal たん白質:8.0g 脂 質:6.9g 炭水化物:64.4g 食塩相当量:5.9g (めん・かやく:2.3g) (スープ:3.6g) ビタミンB1:0.63mg ビタミンB2:0.33mg カルシウム:158mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:352kcal(めん・かやく:299kcal)(スープ:53kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
とろみスープとの相性ばっちり
熱湯を注いでから5分間、たっぷりの乾燥具材と水分を奪い合う状態になるので、ノンフライ麺ちゃんと戻ってるかな——と、恐る恐るフタを開けてみたら案の定、ところどころ端が束になったまま。しかし、噛んだ途端にバキッ! ってほど致命的な戻りムラは生じていなかったのと、端の結束が気になるのも最初だけ。
加水率は比較的に低めの設定で、なおかつスープの粘度は高かった、つまり保温性が高かったことも功を奏し、部分的な戻りムラは早い段階で解消。かといって耐久性が極端に高いわけではなく、むしろ日清食品のノンフライ麺としては柔らかめの質感で、とろみの付いたスープとの親和性を強く意識しているようなイメージ。
それでいて芳醇な小麦感からスープに埋没することはなく、かといって我が強すぎることもない、後述するスープに対してベストと思える取り合わせ。耐久性が極端に高いわけではないと前述しましたが、油揚げ麺よりも食感の劣化が緩やかなのは確実で、もちろん揚げ油に由来する風味が滲み出してくることもなく、ブランドの尊厳を損ねない本格さでした(例の追湯商法は酷かったけどw)
スープ
調味オイルが効果的
まずは「粉末スープ」だけの状態で味を確認してみたところ、文字通り原材料は粉末だけの構成なので、液体しょうゆ特有のフレッシュな風味だったり、オイル特有のコクだったり、そういった要素は皆無に等しく、味の系統としても人工的。ただ、とろみの加減は強く、漠然とノスタルジックな味わいで、人工的ながらも旨みの密度は高めのテイスト。
続けて「調味オイル」を加えた途端、ラードを熱した中華鍋で具材を豪快に炒めたような調理感がプラスされ、もはや別次元なんじゃないかレベルで臨場感が大幅に加速。コショーの効かせ方もエモかったし、たとえばサンマー麺には馴染みがなかったとしても、町中華が好きなら確実にハマれるタイプの仕上がりでした。
かやく
もやし不在が許容できるなら問題なし
八角どんぶり型の容器でも物足りなさを感じさせない、たっぷりのキャベツはザクザクとした食感で、味付肉そぼろは少量ながらもワイルドな表情でジャンクさアップに寄与。キクラゲもコリコリとした食感が心地よく、ニンジンとネギは途中で見失いそうになりましたけどw ひとまずボリューム感については申し分ありません。
ただ、もやしが入っていないサンマー麺‥‥なんかこう、ニラを忘れた宮崎の辛麺(からめん)とか、天かすや刻み海苔が見当たらない山形の鳥中華とか、それに近い物足りなさを抱いてしまったのですが、途中で引き合いに出した「かながわサンマー麺の会」曰く “実は確定された定義はありません„ とのことなので、イメージの問題でしょうか。
総評
NB商品としては異常といっても過言ではないコストパフォーマンスの高さを実現している「凄麺 横浜発祥サンマー麺」(生タイプもやし入り)が現存する手前、どっちがオススメかと聞かれたら私は「凄麺」と答えますけど、あの「日清ラ王」がサンマー麺に手を付けた、その希少価値については高く、行動圏内にオーケーストアの店舗があるなら試す価値あり。
オーケー専用かつ期間限定のカップラーメンなので、入手経路とタイミングの難易度はありますし、もやしの有無が地元で賛否両論ありそうですけど、私は良品だと感じました【author・taka :a(大石敬之)】