記事内に広告が含まれています

ノザキのコンビーフをカップ麺で再現!? サンヨー食品「ノザキのコンビーフ味 塩焼そば」が想像以上にコンビーフだった件

スポンサーリンク
サンヨー食品

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2021年8月23日(月)新発売、サンヨー食品のカップ麺「ノザキのコンビーフ味 塩焼そば」の実食レビューです。

「ノザキのコンビーフ」を原料としたコンビーフ加工品とビーフエキスを配合 “あの味” をカップ焼きそばとして商品化!!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

スポンサーリンク

ノザキのコンビーフをカップ麺で再現

ノザキのコンビーフとは、1948年(昭和23年)6月に発売された国産コンビーフの第1号で、日本におけるコンビーフといえばの代名詞。現在は定番の “枕缶” をはじめ「脂肪分50%カットコンビーフ」や「ほぐしコンビーフ(ハーブ&ペッパー)」「和風コンビーフ(しぐれ煮風)」ほか、牛肉と馬肉を使用した「ニューコンミート」など、バリエーションに富んだ姉妹品も展開しています。

あの見慣れた牛がコッチを見ている‥‥

今回の新商品「ノザキのコンビーフ味 塩焼そば」は、国産コンビーフ第1号の味わいを再現したカップ焼きそばで、サッポロ一番のブランドで知られるサンヨー食品と川商フーズが共同開発。実際に「ノザキのコンビーフ」を原料としたコンビーフ加工品とビーフエキスを配合しているようなので、すこし「ノザキのコンビーフ」の歴史についても触れておきましょう。

もともと「ノザキのコンビーフ」は野崎産業の商品でしたが、1999年(平成11年)に川鉄商事と合併し、存続会社になったのは川鉄商事。その川鉄商事が食品部門を分社化して誕生したのが現在の販売者・川商フーズで、製造は野崎産業の頃から付き合いのある日東ベストに委託しているのですが、缶の仕様を変更しなければいけなくなり、ネット上でも話題になったのは記憶に新しいところ。

初代「ノザキのコンビーフ」は、アンカー瓶と呼ばれるガラス容器に入っており、ゴムのリングをつけたブリキ製のフタで密閉していたそうですが、ブリキの供給が改善された1950年(昭和25年)6月、日東ベスト(当時の日東食品製造)が開発した200gの缶詰にリニューアル。これが後に「枕缶」と呼ばれる現在の形状に変わり、専用の巻き取り鍵でクルクルと開ける独特の手法を採用していましたが‥‥

2021年8月に購入した「ノザキのコンビーフ」

缶を製造しているタイの工場にて、70年ほど前から稼働していた機械の部品が製造できなくなってしまい、メンテナンスを続けることも難しく、缶そのものを見直さなければいけなくなった結果、例の “儀式” に必要だった巻き取り鍵の廃止を決意。2020年3月16日発売品以降、アルミ箔と樹脂フィルムを貼り合わせた新パッケージのアルミック缶を採用し、圧倒的な開けやすさを実現。

その代償としては大きすぎる虚無感を覚えたファンも多かったようですが、これからも安定した供給を続けるために、決断せざるを得なかった苦渋の決断でした。ちなみに新パッケージの採用以降、定番の「ノザキのコンビーフ」は希望小売価格(税別)を410円から395円に改定しましたが、内容量も従来の100gから80gに減らしたので、1gあたりの値段は4.1円から4.9375円に値上がりしています。

さて、そんな「ノザキのコンビーフ」をイメージした今回のカップ麺には、同商品を原料とするコンビーフ加工品を使用していると前述しましたが “本製品は『ノザキのコンビーフ』の味わいをイメージしたカップめんです。かやくはコンビーフではありません” とパッケージに小さく表示されているように、具材として「ノザキのコンビーフ」を使用しているわけではありません。

こういう注意事項って基本的に小さいですよね

しかし、コンビーフの見た目を再現した味付大豆たん白を「あとのせかやく」に使用しているらしく、ソースに「ノザキのコンビーフ」を原料としたコンビーフ加工品とビーフエキスを配合とのこと。さらにパッケージでは “ノザキのコンビーフを入れるとさらに美味しい!” とコンビーフちょい足しアレンジも提唱しているのですが、それをトッピングしなくても雰囲気が楽しめるのかどうかが重要です。

開封

まずは3種類のパックを取り出す

今回のカップ麺に別添されている小袋は「調味油」「特製粉末ソース」「あとのせかやく」の計3種で、いずれも湯切りした後に混ぜ合わせる仕様。パッケージには一見して明白に「ノザキのコンビーフ」と分かるレトロな牛のイラストを採用していますが、例の枕缶が入っているわけではないので、ちょい足しアレンジする場合は(原価割れしますけど)自分で用意しなければいけません。

熱湯3分の油揚げ麺を採用

麺は熱湯3分の油揚げ麺で、サンヨー食品の公式ウェブサイトには “ちぢれをつけた細めんにすることにより、ソースがよく絡むめんに仕上げました” と特徴を記載。原材料の構成と形状は、2021年8月2日発売の「フンドーキン 青柚子こしょう味 塩焼そば」や定番商品の「サッポロ一番 塩カルビ味焼そば」と完全に一致するので、その流れを汲んでいる可能性が高いです。

ただ、容器の形状はスーパー向けのレギュラーサイズにもかかわらず、希望小売価格は240円(税別)と高めの設定で、希望小売価格が193円(税別)の「フンドーキン 青柚子こしょう味 塩焼そば」や「サッポロ一番 塩カルビ味焼そば」と比較しても圧倒的に高めの値段。コンビニで購入した場合の税込価格は258円が相場になるので、本物の「ノザキのコンビーフ」使用にコストを費やした様子。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:ノザキのコンビーフ味 塩焼そば
販売者:サンヨー食品株式会社
製造所:太平食品工業株式会社 関西工場
内容量:117g(めん100g)
商品コード:4901734043324(JAN)
発売日:2021年08月23日(月)
実食日:2021年08月28日(土)
発売地域:全国
取得店舗:ネット通販サイト(オムニ7)
商品購入価格:213円(税込)
希望小売価格:240円(税別)
麺の種類:油揚げ麺
スタイル:湯切りタイプ(標準サイズ)
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:590ml
調理時間:熱湯3分
小袋構成:3袋(調味油・特製粉末ソース・あとのせかやく)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩)、ソース(植物油脂、食塩、砂糖、牛脂、コンビーフ加工品(コンビーフ、ビーフエキス)、ビーフエキス、でん粉、酵母エキス、たん白加水分解物、にんにく調味料、香辛料、香味油、トマトエキス)、かやく(味付大豆たん白、キャベツ)/ 調味料(アミノ酸等)、炭酸カルシウム、香料、かんすい、クチナシ色素、酸化防止剤(ビタミンE)、カラメル色素、乳化剤、微粒二酸化ケイ素、ベニコウジ色素、酸味料、発色剤(亜硝酸Na)、(一部に小麦・乳成分・牛肉・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む)

実食開始

キャベツは最初から容器の中に

後入れの「かやく」にコンビーフをイメージした味付大豆たん白を別添しているようですが、具材のキャベツは最初から容器の中に入っている状態で、あまり量が多いとはいえません。あとのせかやくの存在感によっては印象も変わりそうですが、税別240円の商品なので、ちょっと頼りないところ。

でも「あとのせかやく」の量は地味に多かった

あとは熱湯を注いで3分間、待っている間にフタの上で「調味油」の小袋を温めて、湯切り後に加えるのですが “まず調味油を軽く馴染ませてから粉末ソースを入れる” のがポイント。それから調理方法には “あとのせかやくを入れてから混ぜる” もしくは “あとのせかやくを入れてから混ぜない” 2通りのパターンが記載してあったので、ひとまず後者の状態で撮影しました。

なお製造所は太平食品工業株式会社の関西工場(奈良県大和郡山市額田部北町944)となっていますが、太平食品工業はサンヨー食品が1963年(昭和38年)1月に設立した製造部なので、どちらも “サッポロ一番” という認識で問題ありません。それでは、あとのせかやくの変化と “ノザキのコンビーフ感” に注目しつつ「めん」「ソース」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(117g)あたり
カロリー:588kcal
たん白質:12.4g
脂  質:31.1g
炭水化物:64.7g
食塩相当量:5.1g
カルシウム:208mg
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

たぶん使い回しだけど問題なし

5.0

極細サイズではないけれど、カップ焼きそばとしては細身に切り出された油揚げ麺で、やはり食べてみた感じ「サッポロ一番 塩カルビ味焼そば」と似ています。あらためて確認してみると “ちぢれをつけた細めんにすることにより、ソースがよく絡むめんに仕上げました” という公式の紹介文も一言一句まったく同じでした。

丸刃で切り出された中細ちぢれ麺

きちんと熱湯3分ジャストで湯切りしましたが、すこし柔らかめに仕上がる麺で、やや加水率は低く、粘りのある弾力やコシの強さよりも歯切れを重視。風味も食感もスナック的なので、高級感のあるタイプとはいえないけれど、題材になっている「ノザキのコンビーフ」もナチュラリズムの対極に位置する製法のジャンクな食べ物ですし、取り合わせとしては悪くありません。

系統こそ違うものの、肉を題材にしたカップ塩焼きそば「サッポロ一番 塩カルビ味焼そば」用の油揚げ麺なので、後述する塩で味を調えた特製粉末ソースとの親和性は高く、スナック的な風味もプラスに作用していました。ちなみに調理前の麺量は100gだったので、定番の「サッポロ一番 塩カルビ味焼そば(めん90g)」よりも多かったです。

調味油・ソース

けっこう再現度が高かった件w

5.5

潤滑油にもなる別添の「特製油」は、ほとんど無色透明で、上記の写真でも視認しづらいのですが、開封した途端に主張してくる香味油と牛脂の香りが頼もしく、この時点で漠然と「ノザキのコンビーフ」を想起させる代物。もちろんパッケージのイメージも手伝っての感想ですが、ただの潤滑油ではありません。さらに「特製粉末ソース」を加えると‥‥

ここに「ノザキのコンビーフ」が入っているらしい

いやいやいや、これはもう「ノザキのコンビーフ」ですよw もちろんカップ焼きそば用にデフォルメされていますが、鼻に抜ける香りは「ノザキのコンビーフ」に通じるところがあり、なるほど「ノザキのコンビーフ」を原料としたコンビーフ加工品を配合というのも伊達じゃありません。

コンビーフ特有の癖というか、あの感じが再現されているんですよね。あの鼻に抜ける感じとか残り香が苦手な方には厳しい味付けになるけれど、それだけに再現度の高さを感じました。

かやく

大豆たん白の新境地

6.0

キャベツは他のカップ焼きそばにも使われている汎用の野菜なので、特別な要素は皆無に等しく、量・質ともに可もなく不可もなしといわざるを得ません。ただ、あとのせかやくの味付大豆たん白は優秀、超優秀。まるで “コンビーフをほぐしたような食感が楽しめる” トッピングで、全体のコンビーフ感がイッキにブースト。

他のカップ麺にも使ってほしいなぁ‥‥

調理方法には “ふりかけとしても楽しめる” みたいな感じでアドバイスしていましたが、全体を大きく混ぜて “しっとりさせつつ「調味油」と「特製粉末ソース」の味を吸わせたほうがコンビーフらしかった” ので、調理の際は参考にしてください。

総評

5.5

パッケージだけ見るとイロモノなので、ほんとにノザキのコンビーフ味なのか‥‥? などと食べる前は疑いの気持ちもあったのですが、なんのなんの。調味油と「ノザキのコンビーフ」を原料とするコンビーフ加工品の合わせ技もさることながら、あとのせかやくの味付大豆たん白が素晴らしく、想像以上にコンビーフ味で驚きました。

おそらくスーパーやドラッグストアでも税込200円くらいで販売されているかと思いますが、自分で「ノザキのコンビーフ」をトッピングしなくても再現度は高く、またトッピングしても間違いなく美味しいと思うので、気になっている方は思い切って試してみてください。これ、再現度けっこう高いですよ【author・taka :a(大石敬之)】

タイトルとURLをコピーしました