どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2022年3月14日(月)新発売、エースコックのカップ麺「タテロング 飲み干す一杯 贅沢担担麺」の実食レビューです。
エースコックのタテロング史上最大量の練り胡麻を使用!? 数年ぶりの復活で “最後の一滴まで贅沢な一杯” を実現!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
飲み干す一杯 贅沢担担麺
飲み干す一杯(のみほすいっぱい)とは、エースコックが展開しているスープに特化した即席カップめんブランドで、初めて発売されたのは2003年(平成15年)。現在はレギュラーサイズの「担担麺」「味噌バター味ラーメン」「鴨だし中華そば(NEW)」を基幹品とし、日本各地の味が楽しめるバリエーションに富んだ「ご当地シリーズ」にも力を入れています。
今回の新商品「タテロング 飲み干す一杯 贅沢担担麺」は、本格スープにこだわる「飲み干す一杯」の中でもワンランク上の美味しさを追求した “練りごまの贅沢なコク” を特徴とする一杯で、エースコックのタテロング(縦型ビッグ)カップめん史上最大量の練り胡麻を使用した特製ペーストを別添。そもそも縦型ビッグの「飲み干す一杯」自体が数年ぶりなので、おもわず期待が高まる展開。
通常の「飲み干す一杯」とは一線を画す「渾身の飲み干す一杯」に、2つの小袋を別添した「飲み干す一杯W(ダブル)」やスープの濃度を高めた「コラーゲン式」など、かつては数量限定のスポット商品にも力を入れていましたが、前述のように現在の「飲み干す一杯」はレギュラーサイズの基幹3品「担担麺」「味噌バター味ラーメン」「鴨だし中華そば」と「ご当地シリーズ」が基本。
縦型ビッグの「飲み干す一杯」に関しては、2014年8月11日発売の「タテロング 新式飲み干す一杯 濃コクトマト味ラーメン」以来、今回の「贅沢担担麺」まで1度も新作がリリースされていないため、なんと7年半以上ぶりの新商品。しかも、エースコックは練り胡麻に特化した担担麺に強く、今回は “史上最大量の練りごま使用” ということで、それについてはパッケージでも分かりやすく訴求しています。
あらためまして練り胡麻(ねりごま)とは、文字通り胡麻を摩砕(まさい)機などで磨り潰し、ペースト状にしたもので、濃厚な担担麺のスープには欠かせないアイテム。中華料理に使われるペースト状の胡麻といえば棒棒鶏(バンバンジー)のタレを作るときにも重宝される「芝麻醤(チーマージャン)」が有名ですが、芝麻醤は練り胡麻にサラダ油や胡麻油を加え、なめらかに伸ばした調味料のこと。
現在も販売を続けているレギュラーサイズの「タテ型 飲み干す一杯 担担麺」(2022年3月7日リニューアル)をはじめ、ラー油と練り胡麻を別々に別添した「タテロング 飲み干す一杯W 担担麺」(2011年3月26日発売品)に、新式シリーズ第1弾「タテロング 新式飲み干す一杯 担担麺」(2013年11月25日発売品)など、このブランドでは定番の “担担麺” ですが、その究極に位置するのが今回の贅沢担担麺。
「飲み干す一杯」といえば、舞台やバラエティーで活躍中の “梅沢富美男が認めた一杯。” として、新CM『忖度できない篇』を2022年3月11日(金)から公開しているエースコック。並並ならぬ “こだわり” から、めったにNGを出さないことで有名な梅沢富美男氏が何度も撮り直しを要求されたとか‥‥
このブログでリニューアル後の「タテ型 飲み干す一杯 担担麺」は評価していませんが、念のため比較用に準備したので、それとの違いにも注目しながらレビューします。いやー、ちょっと本気で楽しみですね(タテロング版の復活を待ち望んでいたのでw)。
開封
エースコックの縦型カップ麺に小袋が別添されている場合、基本的には最初から容器の中に入っているパターンが定番となっているところ、今回の「調味油」はフタの上に貼り付けられています。しかし、毎度おなじみフタを開けると‥‥
容器の中に「特製ペースト」が入っているので、これも忘れずに取り出します。小袋の表面が粉末スープまみれになっている、というのがデメリットではあるものの、これによって2種類の小袋を別添できるのは大きな強み。ちなみに「新式飲み干す一杯 担担麺」での小袋は “後入れ調味油だけ” だったので、その前に発売された「飲み干す一杯W 担担麺」と同じ構成を採用しています。
ただ、さすがに「贅沢担担麺」というだけあって、2022年3月現在の縦型ビッグにおけるメーカー希望小売価格の平均は220円(税別)なのに対し、今回は230円(税別)と微妙に高めの値段。たとえばコンビニで購入した場合の税込価格を例にあげると、220円(税別)なら税込232円、230円(税別)だと税込248円になるので、それも踏まえて評価しなければいけません。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:タテロング 飲み干す一杯 贅沢担担麺 製造者:エースコック株式会社 製造所:K・東京工場(埼玉県川越市大字今福461-1) 内容量:103g(めん70g) 商品コード:4901071247577(JAN) |
発売日:2022年03月14日(月) 実食日:2022年03月15日(火) 発売地域:全国 取得店舗:- 商品購入価格:- 希望小売価格:230円(税別) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:縦型ビッグ 容器材質:紙 湯量目安:440ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:2袋(調味油・特製ペースト) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、植物性たん白、食塩、しょうゆ、卵白粉)、スープ(ねりごま、植物油脂、豚脂、食塩、粉末みそ、ポーク調味料、おからパウダー、ごま、乳化油脂、米粉、ポークエキス、たん白加水分解物、香辛料、ごま加工品、ポークコラーゲン、酵母エキス、香味油、砂糖、魚介エキス、全卵粉)、かやく(ごま、鶏・豚味付肉そぼろ、ねぎ、唐辛子)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、増粘剤(加工でん粉、増粘多糖類)、炭酸Ca、重曹、香料、微粒二酸化ケイ素、かんすい、酸化防止剤(ビタミンE)、カラメル色素、甘味料(カンゾウ)、カロチノイド色素、香辛料抽出物、ビタミンB2、ビタミンB1、酸味料、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む) |
実食開始
麺は油で揚げたフライ麺で、湯戻し時間は熱湯3分。担担系のカップ麺にしては珍しく、定番のチンゲン菜は入っていませんが、たっぷりの煎り胡麻は嬉しいポイント。で、ちょっと注目したいのが “鶏・豚味付肉そぼろ” のカタチ。エースコックの “程良く味付けした肉そぼろ” は「あたり」と「はずれ」があって、後者だと美味しくないのですが、今回は見た感じ「あたり」っぽいですよ。
別添の小袋は後入れなので、お湯を内側の線まで注ぎ、フタの上で「特製ペースト」と「調味油」を温めながら待つこと3分。時間になったら粉末スープを溶かし、小袋の中身を加えるのですが、どちらも “もみほぐしてから入れる” のがポイント。それから粉末スープの量が多く、なかなか麺の下に熱湯が移動しなかったので、調理の際は “ゆっくりと熱湯を入れる” という注意点も忘れないでください。
ちなみに油揚げ麺を使った大盛り商品なので、総カロリーは510kcalと高めになってはいるものの、そのうちスープだけで178kcalと縦型ビッグの中では稀に見る高さ。胡麻は身体にいい高カロリー食材の代表格なので、それだけ胡麻の濃度に期待できそうな展開。あとは念のため辛味の強さにも注目しつつ「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(103g)あたり |
カロリー:510kcal たん白質:12.9g 脂 質:27.9g 炭水化物:51.8g 食塩相当量:5.1g (めん・かやく:1.5g) (スープ:3.6g) ビタミンB1:0.39mg ビタミンB2:0.47mg カルシウム:398mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:510kcal(めん・かやく:332kcal)(スープ:178kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
油揚げ麺だけどクオリティは高い
担担麺らしく白っぽい見た目のストレート麺で、やや加水率は低く、食べ始めはコリッとした芯のある歯応えが印象的。縮れの弱さで高級感を演出しつつ、同時に油揚げ麺特有の芳ばしさも不躾ではないため、後述するスープの個性を壊したり、マスキングしたりする嫌いもありません。
スープの練り胡麻は強烈なのに、そこまで塩気は強くなかったので、もう少し麺のサイズを細くしても‥‥などと思った節もありますが、練り胡麻のインパクトに埋没しないだけの自己主張を持たせつつ、それでいてスープを蹴散らすことのないサイズ感。ちなみに既存の「タテ型 飲み干す一杯 担担麺」に使われている油揚げ麺と比較してみた結果——
レギュラーサイズでの原材料名は “小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、植物性たん白、砂糖、チキンエキス、しょうゆ、卵白粉” となっているのに対し、今回は “小麦粉(国内製造)、植物油脂、植物性たん白、食塩、しょうゆ、卵白粉” と異なる配合で、色も違いますし、サイズも一回り太め。ひとつの油揚げ麺として見ても、こちらのほうがワンランク上に感じました。
スープ
練り胡麻の使用量はコストが心配になるレベル
まずは小袋を入れる前に味を確かめてみたところ、この時点での辛さレベルはゼロに近く、しかしながらフワッと香る五香粉(ウーシャンフェン)の隠し味が本格的。ちょっとトロミが人工的ではあるものの、そこに「特製ペースト」を加えたら‥‥
小袋の中身は “ほぼ練り胡麻” で、このまま大判どんぶり型のカップラーメンに使っても見劣りしないほど量が多く、縦型ビッグとしては完全に規格外。またレギュラーサイズの「タテ型 飲み干す一杯 担担麺」では強めに赤味噌が主張してくるのに対し、こちらの味噌は白に寄った丸いテイストで、ほとんど隠し味。それよりも練り胡麻のインパクトが凄まじく、ここまでやるかとw(あっぱれ)。
おからパウダーや米粉を使い、ざらつきを持たせることで体感的な濃度を高めている、というのはエースコックの味噌ラーメンや担担麺における常套手段なのですが、今回は規格外の練り胡麻により、それも不自然ではありません。ただ‥‥
そこに別添の「調味油」を加えると、すこしラー油の辛味が付きますが、それ以上に練り胡麻のコクが強いので、辛い食べ物が苦手な方でも大丈夫。ただ、エースコックが得意とする “炒め野菜の風味” をプラスしていたのが問題で、これは蛇足だったかな‥‥というのが唯一、残念なポイント。
もやしを炒めて作るタンメンや札幌の味噌ラーメンなど、そういった商品のスープには効果的に作用してくれるのですが、今回の「贅沢担担麺」に合わせてしまった場合、野菜を炒めたような風味の出処が不明瞭に思えてしまいます。ただ、それを除けば素晴らしく、史上最大量の練り胡麻は伊達じゃありませんでした。
具材
スープが主役のコンセプトを思えば悪くない
既存の「タテ型 飲み干す一杯 担担麺」に使用しているチンゲン菜は入っていませんが、先に “程良く味付けした肉そぼろ” は「あたり」っぽいと前述したように、あのスポンジみたいな食感の粗悪な肉そぼろではありません。また大量の煎り胡麻も素晴らしく、練り胡麻とは違った芳ばしさと食感でアプローチ。練り胡麻に費やしたコストを思えば、納得できる内容です。
総評
調味油に含まれる炒め野菜の風味だけは蛇足に思えたのですが、事前情報があれば好みで省くこともできますし、なんといっても練り胡麻の存在感が凄まじく、レギュラーサイズの「飲み干す一杯」とは完全に別物。逆に「飲み干す一杯」の担担麺らしい赤味噌のコクやキレに期待していた場合、マイルドすぎる印象を抱くかもしれないけれど、それが既存品との明確な差別化に繋がっていました。
調味油が胡麻油ベースの辣油、あるいは花椒オイルなどだった場合、★7も夢ではなかったものの、後にも先にも主役の練り胡麻が規格外の量だったので、特製ペーストについては無条件で素晴らしかったです。それを最大限に活かすために、添付の調味油は別で使うことにして、代わりに普通のラー油と少量の酢でアレンジするのがベストな食べ方かもしれません【author・taka :a(大石敬之)】