どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2018年6月4日(月)新発売のカップ麺、ヤマダイ「ニュータッチ 下町の来々軒中華そば」の実食レビューです。
以前、「下町の来々軒 煮干中華そば」という製品がありましたが、そちらは製造終了となり、その後継者としてシンプルな味わいを意識した「中華そば」がリリースされました。
下町の来々軒って?お店の再現カップ麺?コスパ高い系?実際に食べてみた感想と経験をもとに評価し、その疑問を解消します。お時間よろしければ、最後までお付き合いください。
ニュータッチ 下町の来々軒中華そば
神戸の新開地に「来々軒」というラーメン屋さんがあって、他にも調べてみたら同じ名前のラーメン屋さんが何件かヒットしたのですが、メーカーに問い合わせてみたところ、お店の再現カップラーメンではないそうです。
下町で食べるような懐かしいラーメンをイメージした「下町の来々軒(らいらいけん)」というヤマダイ(ニュータッチ)独自のブランドで、一応は新商品なのにもかかわらず “いつまでも変わらないおいしさ” というキャッチフレーズがパッケージにも書かれています。
先ほども書いたように以前は「煮干中華そば」だったんですけど、今回はスープの路線をシンプルな鶏ガラ醤油味に変更し、具材のチャーシューと焼海苔が国産食材に変わりました。
具材が国産に変わったことで、最近のニュータッチシリーズでも頻繁に見かける「フード・アクション・ニッポン」のロゴマーク利用承諾を得ています。フード・アクション・ニッポンは、食料自給率向上に向けた国産農産物の消費拡大を推進するための取り組みで、その推進パートナーとしてヤマダイも参加しているんですよね。
チャーシュー、焼海苔、メンマ、ネギと実にシンプルなパッケージを見ているだけで懐かしさと同時にホッとしている実食前の現在‥いや、実食に向けてシャキッとします。
開封
小袋は「液体スープ(後入れ)」「かやく」「焼のり」の3袋構成で、「かやく」のみ先入れ。他の製品同様、今回の液体スープには「66」という番号が振り当てられていますが、これは社内で見分けがつくように分類しているそうです。
メーカーの希望小売価格は170円ですが、スーパーでの販売価格は税込105円でした。発売日から時期が経っているので、ドラッグストアやディスカウントショップ(ドンキホーテ)なんかだと税込100円以下で販売されていることも稀ではないでしょう。
というか、後日に立ち寄ったメガドンキでは税込78円だったんですけどねw
製品情報・購入価格
製品名:ニュータッチ 下町の来々軒中華そば 製造者:ヤマダイ 内容量:110g(めん70g) 発売日:2018年6月4日(月) JANコード:4903088013503 希望小売価格:170円(税抜) 発売地域:全国 |
麺の種類:油揚げ麺 容器材質:プラ(PS) 必要湯量:390ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:3袋(液体スープ・かやく・焼のり) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】 油揚げめん(小麦粉、植物油脂、ラード、しょうゆ、たん白加水分解物、食塩、チキンエキス、ポークエキス、野菜エキス)、スープ(しょうゆ、食塩、動物油脂、チキンエキス、糖類、たん白加水分解物、調味油脂、煮干エキス、香辛料、煮干粉末、酵母エキス)、かやく(味付豚肉、焼のり、ねぎ、メンマ)、加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、酒精、増粘多糖類、カラメル色素、かんすい、酸化防止剤(ビタミンE)、クチナシ色素、(原材料の一部に卵、乳成分を含む) |
【アレルギー表示】 卵・乳・小麦・大豆・鶏肉・豚肉 |
実食開始
ネギの色が気になるところではあるものの、構成としては実に王道のラインナップです。中でも定価170円で2枚入りの国産焼のりが嬉しく、かなり雰囲気のある佇まいなのではないでしょうか。
液体スープの小袋は待っている間にフタの上で温めるようにと書かれているのですが、けっこう量が多く、動物性の油脂成分が少し固まっていました。秋・冬の寒い季節は、電気ケトル使用されている場合、沸騰するまでケトルの上にのせて事前に温めておくとよいでしょう。または熱湯を余分に沸かし、お椀かマグカップに注いで、そこに少し小袋を浸けて温めたほうがいいかもしれません。
それでは、実際に食べてみましょう。
1食(110g)当たり
カロリー:402kcal |
(食塩相当量:6.9g) |
めん
つるつると滑らかで、しっかりとしたコシのあるフライ麺。
(ヤマダイ「ニュースリリース」より引用)
おそらく他のニュータッチシリーズ(定価170円)に使われている麺と同じで、麺の重量は70gと少し多めです。角刃でカットされた断面の四角い熱湯3分の油揚げ麺で、適度な縮れがスープを掴んで一体感も高く、ハリのある質感が印象的なんですよね。のんびり食べていたら時間に伴って柔らかくなってしまいますが、なかなか食べ始めはピシッとしております。
ラードを練り込み、しょうゆ、たん白加水分解物、食塩、チキンエキス、ポークエキス、野菜エキスなどで味付けが施されている油揚げ麺なので、かなり風味はクラシックでインスタント街道まっしぐらなんですけど、希望小売価格や製品のコンセプトを思えば、むしろプラスに作用していると感じました。
今回の素朴な醤油スープとの相性も申し分なく、カップ麺でしか味わえない独特の魅力を嫌味なく適切に体現しています。
スープ
鶏ガラと煮干しの旨味をベースに、本醸造濃口醤油ですっきりとした味わいに仕上げたスープです。ほんのりと香味野菜の風味を効かせることで、昔懐かしい雰囲気を演出しました。
(ヤマダイ「ニュースリリース」より引用)
この製品は標準栄養成分表がナトリウム表記のままで、調理後に分別して分析した値も掲載されていませんが、スープのナトリウムは2.0g(2000mg)となっているため、食塩相当量は5.08gです。ナトリウムは「うま味調味料」などにも含有しているため、あくまでナトリウムすべてが食塩だと仮定しての計算になるのですが、けっこうな数値ですよね。※計算式:ナトリウム(mg)×2.54÷1,000=食塩相当量(g)
実際に体感的な塩分濃度も高く、濃口醤油の塩分だけではない食塩の直接的なキレも強いので、スープ単体だと私の舌には厳しい塩気の強さでした。別に醤油だけでも問題ないような気もするのですが、シンプルでピシッとキレのある醤油スープが好きならハマると思いますし、素朴な路線にありながら動物系のコクにも余念がありません。
先ほども動物性の油脂成分が固まっていたと書きましたが、主にラードと思われる動物油脂特有の厚みがあり、ベースは鶏ガラなんですけど、植物油脂や鶏だけでは出せない丸みを帯びたコクが重なります。タイトルから煮干の名前は消えましたが、エキスと粉末で魚介系の旨味を支え、カツオやサバなどの節とは違うシャープな旨味がキレのあるクラシックなスープにスッ‥と通ります。
煮干好きには物足りないレベルですが、煮干系がダメな人でも気にならない、なかなか絶妙な塩梅かと。香味野菜は製品説明通り下支えに過ぎませんが、そのアクセントが入ることによってスープが引き立ち、結果な着地点は “まさに何の変哲も無い素朴なスープ” なんですけど、それこそがテーマ的にドンピシャでした。
かやく
国産チャーシュー、国産焼のり、メンマ、ねぎ
(ヤマダイ「ニュースリリース」より引用)
国産チャーシューは少しケミカルな風味が気になったものの、サイズのわりに厚みがあって食べ応えがあり、なかなか脂身も多くてジューシーなタイプです。大手メーカーが作る定価180円のカップ麺でもチャーシューは基本的にショボいので、それと比較して10円安い希望小売価格で倍以上の満足感を与えてくれるとは驚きました。
ねぎは‥ちょっと食欲減退色でw 実際あまり風味もよくなかったんですけど、メンマは自然な歯触りが箸休めに効果的で、クラシックな醤油スープとの相性は抜群。わざわざ明記されていないので、メンマとネギは国産ではないのかもしれませんが、国産の焼のりは‥
こうです。Wrapped in seaweed! せっかく焼いてあってパリパリですが、しっかりスープに浸しても芳ばしい風味は続行するため、ふやけた海苔で麺を包み、一緒に食べると美味しいです。ラーメンライス派の方は、いったんライスにバウンドさせるのもオススメ。
総評
★★★★★☆☆☆☆☆(5)
(標準は★3です)
ちょっと私の舌には塩気が強過ぎたんですけど、たとえば昔ながらのラーメン屋さんで、けっこう塩気がキリッ、としたシンプルでクラシックな中華そばとかあるじゃないですか。あのタイプが好き、懐かしい‥でもってニュータッチの油揚げ麺や方向性に理解があるなら、間違いなく買いです。
言ってしまえば何の変哲も無い、いつもの油揚げ麺らしい油揚げ麺に捻りのない素朴なスープ、しかしながら安っぽさを逆手に取ったようなコンセプトと実際の安さから、きちんと需要と供給が一致しているコストパフォーマンスにも優れたカップ麺だと感じました。
ちょっと食塩の強さが気になったのですが、安いカップ麺に有り勝ちな化調の嫌味は控えめ。それにシンプルで普遍的な味わいは趣があったので、昔ながらのキリッとした中華そばの雰囲気が好きなら試してみてください。
初めて書き込みさせていただきます。
商品名の「来々軒」ですが、この名前を聞いて
「町のありふれたラーメン屋」「ラーメン屋でいちばんよくある店名」
という連想をするのは関東の人間の感覚でしょうかね。
ちょっと冒頭の実在店名のくだりを読んで気になったもので。
(あるいは世代的問題? いやそんなことは… うッ…)
たぶんこの商品名も、その「ありふれている」感に対して、
自虐と郷愁の両方を込めたのかなと思います。レビューもまさにそこを評価されてますよね。
ニュータッチファンとしては見逃せない一品なので、今度自分も買ってみます。
Re:クロア様
コメントありがとうございます^^
私は兵庫県在住で、ど田舎につきラーメン屋さん自体がチェーン店もしくは
変なオッサンの地域密着型のラーメン屋さんが多いのですが、「来」が付くなら「来来亭」、「軒」が付くなら「希望軒(ホープ軒)」が先行します(笑)しかしながら蕎麦屋で謂うところの「○○庵」じゃないけれど、「○○軒」といえば漠然と昔ながらの屋台もしくは老舗のイメージはありますね!ちょっと関西で「来々軒」というフレーズは珍しいので(あるいは私が知らないだけという確率も否定できない‥くッw)、もしかするとネーミングについてはヤマダイの所在地(茨城県)も関係しているのかも。
> たぶんこの商品名も、その「ありふれている」感に対して、
> 自虐と郷愁の両方を込めたのかなと思います。レビューもまさにそこを評価されてますよね。
熟読いただいたようで、感慨無量です(涙)
とりあえずニュータッチファンでしたら間違いなく楽しめると思います!(斯く言う私もニュータッチファン)
いつもの麺(でもちょっと進化しましたよね?)とクラシカルな鶏ガラしょうゆスープは相性抜群だったので、あとは食塩のキレにさえ抵抗がなければ。b