どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2020年2月22日(土)新発売のカップ麺、セブンプレミアム「蒙古タンメン中本 極豚(ゴットン)ラーメン 激辛豚骨味噌」の実食レビューです。
「北極」の辛味と「豚」の旨味を融合した激辛豚骨味噌「極豚ラーメン」ついに発売!!
辛い? 辛くない? 実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、激辛カップ麺としての総合力と辛さレベルを判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
蒙古タンメン中本 極豚ラーメン
「極豚ラーメン」とは、東京都板橋区に本店を構える「蒙古タンメン中本」の二代目店主・白根誠社長とセブン&アイグループ及び日清食品株式会社の共同開発商品で、蒙古タンメン中本の実店舗を代表する激辛ラーメン「北極ラーメン」がベースの新作。一見すると “きょくとん・ごくとん・きわみぶた” などと読んでしまいそうですが、極豚ラーメンの読み方は「ごっとんらーめん」が正解です。
テーマは北極の辛さと豚の旨味を合わせた “北極×背脂” で、サブタイトルが「激辛豚骨味噌」となっているように、北極ラーメンと背脂とんこつラーメンを掛け合わせているようなスタイル。豚骨ベースの北極ラーメンといえば、蒙古タンメン中本の実店舗でも何度か提供されている数量・期間限定商品「濃厚巨豚北極」が有名なので、それが今回の元ネタとみて間違いないでしょう。
「濃厚巨豚北極」とは、2016年3月に「大宮店」限定メニューとして生まれた商品で、考案者は当時勤務していた近藤アキラ副店長(2020年2月現在「西池袋店」店長)。濃厚巨豚北極の読み方は “のうこうきょとんほっきょく” で、具材には中本初の野菜特大(大盛の食券2枚)が可能となった特盛りの茹でヤサイ(もやし・キャベツ)に大きな豚(ぶた)、さらに刻みニンニクをトッピング。
具材の構成は二郎系・二郎インスパイア系と呼ばれるジャンルに共通するスタイルで、スープは2012年5月に考案された大宮店限定メニュー「豚骨醤油ラーメン」(当時の大島副店長が考案)の10時間炊き込んだ特濃とんこつスープを使用。それを既存の北極スープと合わせ、麺は通常のサイズよりも太い多加水麺を採用した、いわば “中本流の辛い二郎インスパイア系” ともいえる逸品です。
公式が発表した濃厚巨豚北極の辛さレベルは10段階中「8」(北極ラーメンの辛さ度は「9」)でしたが、あまりに豚骨スープの濃度が高かったため、体感的には10倍までアップできる “辛さ3倍” で北極と同じくらい。2020年2月22日現在、まだ今年のスケジュールは発表されていませんが、大宮店限定から徐々に販売店を広げ、2019年は町田店・船橋店・高田馬場店・西池袋店でも提供していました。
今回のカップ麺「蒙古タンメン中本 極豚ラーメン」本体に “濃厚巨豚北極” の記載はなく、株式会社セブン-イレブン・ジャパンが公開しているニュースリリースにも巨豚の文字さえないのですが、テーマの構成上すくなからず意識しているのは間違いでしょう。ちなみにセブンプレミアムということで「極豚ラーメン」の取扱店はセブン&アイ限定ですが、コンビニでしか売ってないわけではありません。
今回は予約していたセブンイレブンで購入したのですが、全国に約21,500店舗あるセブン&アイグループ各社「セブンイレブン」「イトーヨーカドー」「ヨークマート」「ヨークベニマル」全店が販売店に登録されています。もしかすると地域や店舗によっては売ってないかもしれませんが、IYグループ(セブン&アイのスーパーマーケット事業)も対象なので、かなりの広範囲で展開。
ただし公式からは発表されていない情報なのですが、セブンイレブンでは発注の上限が設定されていて、関係者曰く各店最大でも「180食(12食入15ケース)しか発注できない」 とのこと。かなり商品の回転率がいい店でもない限り、発売日の初日に売り切れるようなことはないかと思いますが、客入りのいい人気店では三連休の最終日あたりになると厳しいかもしれません。
開封
さて、別添の小袋は特製の「辛豚オイル」が1袋。こちらには振り仮名がないので、読み方は “からぶたオイル” なのか “しんとんオイル” なのか不明ですが、辛味オイルに豚骨の風味とラードのコクを加えた特製オイルとなっているらしく、フタの上には「※注意事項 辛みによる刺激が大変強いので、十分に注意してお召し上がりください」と、定番の「辛旨味噌」よりも強めに警告。
かやくは、ラード加工品、味付豚肉、フライドガーリック、赤唐辛子、ねぎの5種類で、とりあえず豚(味付豚肉)は入ってますけど、例のハムみたいなアレ。また、お世辞にもヤサイマシマシとはいえない状態ですが、ラードを主原料にした “ラード加工品” が気になる実食前。おそらく日清食品のカップラーメンでは初めての具材で、明らかに既存の背脂加工品ではありません。
ちなみにカップ麺の新商品は月曜日、コンビニでは火曜日に発売されるのが基本となっているのですが、「極豚(ゴットン)ラーメン」の発売日は2020年2月22日(土)と中途半端な日付となっています。しかし、前回の変わり種「蒙古タンメン中本 北極ブラック」も2019年2月23日(土)が正式な発売日だったので、毎年2月の暮れは北極の変わり種が発売されるパターンになるのかも——
製品詳細情報・購入価格等
製品名:セブンプレミアム 蒙古タンメン中本 極豚ラーメン 激辛豚骨味噌 製造者:日清食品株式会社 関西工場 製造所:滋賀県栗東市下鈎21-1(S) 内容量:112g(めん80g) 商品コード:4902105252796(JAN) 商品サイズ:109mm×109mm×119mm |
発売日:2020年02月22日(土) 実食日:2020年02月22日(土) 発売地域:全国(セブン&アイ限定) 取得店舗:コンビニ(セブン-イレブン) 商品購入価格:216円(税込) 希望小売価格:200円(税別) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:縦型ビッグ 容器材質:紙 湯量目安:400ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:1袋(辛豚オイル) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、たん白加水分解物、しょうゆ、チキンエキス、香辛料)、スープ(豚脂、粉末みそ、香辛料、糖類、ポーク調味料、小麦粉、でん粉、植物油脂、食塩、クリーミングパウダー、キャベツ調味油、酵母エキス、乳化油脂、香味油)、かやく(ラード加工品、味付豚肉、フライドガーリック、赤唐辛子、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、増粘多糖類、香料、香辛料抽出物、炭酸Ca、かんすい、カロチノイド色素、グリセリン、酸化防止剤(ビタミンE)、カラメル色素、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む) |
実食開始
セブンイレブン標準価格は200円(税込216円)で、激辛ではない定番商品「セブンプレミアム 蒙古タンメン中本 辛旨味噌」と同じ値段。調理前の麺も共通の雰囲気となっているのですが、定番の辛旨味噌は2019年10月のリニューアルで麺量85gに増量されたのに対し、今回の「極豚ラーメン」は麺量80gと縦型ビッグの標準的な量となっています。
別添の「辛豚オイル」は後入れで、作り方に “フタの上で温めて——” などの記載はないのですが、辛豚オイルの中にはラードを主体とする動物油脂が含まれているため、お湯を注いでから待っている間にフタの上で温めたほうがいいでしょう。で、香りは予想以上にガーリックのパンチが強く、それには食欲をそそられたのですが、お世辞にも具沢山とはいえません。
それから事前の粉末スープにトロミ成分と小麦粉が含まれていたので、溶け残りがないよう辛豚オイルを入れる前に容器の底から念入りに混ぜてください。ちょっと具材が寂しいところではあるものの、豚の旨味やラード加工品の効果、そして辛さレベルにも注目しつつ、「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(112g)あたり |
カロリー:536kcal たん白質:11.5g 脂質:27.0g 炭水化物:63.5g (糖質:59.8g) (食物繊維:3.7g) 食塩相当量:6.9g (めん・かやく:3.0g) (スープ:3.9g) ビタミンB1:1.19mg ビタミンB2:0.32mg カルシウム:138mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:536kcal(めん・かやく:414kcal)(スープ:122kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
おそらく中本の汎用麺
食べ始めはコシが強く、スパッとした歯切れの良さが特徴的な平打ちストレート麺で、ほぼ体感的に定番商品の「辛旨味噌」と変わりません。麺の原材料名[小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、たん白加水分解物、しょうゆ、チキンエキス、香辛料]も同じですし、従来の油揚げ麺(ガーリック練り込み麺)と共通の認識で問題ないでしょう。
極豚(ゴットン)ラーメンのモデルと思われる「濃厚巨豚北極」の麺には、通常のサイズよりも太い多加水麺(補足すると “つけめん” や “冷やし用” の太麺)が採用されているのに対し、今回は通常商品の麺と同じサイズ。またスパッとした歯切れが特徴的な——と書いたように、そこまで加水率も高くないのですが、スープとの相性は悪くありません。
今回の極豚スープは濃厚だったので、もちもちとした太めの多加水麺を合わせても面白そうではあったものの、コンビニで買っても税込216円という値段を打ち出すために、こういった部分でコストを浮かせているのだと思います。もとよりクオリティの低い麺ではありませんし、表面は滑らかでも醤油やチキンエキス、香辛料(にんにく)のおかげでスープとの一体感も良好でした。
スープ
まさに “激辛北極×濃厚豚骨”
土台の粉末スープは思っていたよりもニンニクのシャープな旨味が強く、味噌の配合は北極に寄っているイメージ。別添の「辛豚オイル」を入れる前から唐辛子の辛味を感じるのですが、とろみに負けない豚の旨味も相俟って、ぜんぜん激辛の北極クラスではありません(※辛旨オイルを入れる前の「辛旨味噌」よりも弱い)。
しかし、今回は北極の辛味と豚の旨味がテーマ。クリーミングパウダーというギミック的な原料を使用してはいるものの、それに頼らなくても大丈夫なくらい土台の豚骨感は丁寧で、癖はなくとも濃厚な味わい。とろみも小麦粉によるところが大きいのですが、それを不自然に思わせません。で、別添の「辛豚オイル」を入れた後の辛さレベルは文句なしの「激辛」に到達します。
豚骨とラード及びラード加工品からも滲み出る丸みを帯びたコクが強いので、たとえば定番カップ麺の「辛旨味噌」を “辛さレベル5” とし、激辛カップ麺の「北極ラーメン」を “辛さレベル9” とするならば、今回の「極豚ラーメン」は北極よりも若干ながら大人しめの “辛さレベル7~8” といったところ(辛豚オイルを入れる前の辛さに関しては、10段階でレベル3くらい)。
それでも市販品として「激辛」なのは間違いなく、にんにく強めの激辛味噌サイドは北極に通じるフレームワークとなっているのですが、北極といえばの擂り胡麻は特筆して目立っていませんし、濃厚な豚骨とラードの組み合わせなので、スープに関しては実店舗の限定「濃厚巨豚北極」がモデルだと確信しました。
具材
ちょっと物足りなさは否めないけれど‥‥
ネギは北極ラーメンと同じく小さな乾燥ネギで、ほぼほぼ存在感はありません。加えて唐辛子も具材というより薬味ですし、味付豚肉といえば巨豚(きょとん)の豚(ぶた)と比べ物にならないほどショボいチャーシューチップのため、ここに極豚(ごっとん)を見出すことは不可能に等しい代物です。
なお、上記の画像は1つだけフライドガーリックなのですが、とりあえず上記画像に写っている味付豚肉で全部。値段的に野菜特大は不可能だったとしても、せめて「北極」を名乗るなら乾燥もやしは入れてほしかった——という思いは否めません。そんな中、ちょっと意外だったのが初見のラード加工品の耐久力と存在感。
ラードは部位によって融点(個体が液体になり始める温度)が異なる動物脂肪で、内臓の蓄積脂肪は34℃~40℃と高く、背脂や腹周辺の皮下脂肪は27℃~30℃と低いのですが、どっちにしろ熱湯でサッと溶けます。しかし、今回のラード加工品も時間の経過にあわせて徐々に溶けてはいくものの、食べ終わる頃になっても形を維持している個体が多くてビックリ。
あくまでもラードというザックリとした括りなので、純粋な背脂よろしくプニッとした食感ではないですし、特有の甘味も目立ちませんが、量も量で地味に重いw けれどもラード加工品のクドさを掻き消すようなフライドガーリックの芳ばしいパンチも強く、スープの満足度も相俟って、総合的に納得できました。
総評
★★★★★★☆☆☆☆(★6)
“北極の辛味×豚の旨味” がテーマなので、間違いなく「極豚(ゴットン)ラーメン」のモデルは濃厚巨豚北極(のうこうきょとんほっきょく)だと思うのですが、それを抜きにしても具材の頼りなさは否めません。しかしながらスープは “濃厚巨豚北極” に通じる個性的な特徴があり、大量のラード加工品からはインパクトと新鮮味が感じられ、しかも値段はコンビニで買っても税込216円と良心的。
セブンイレブン各店では発注の上限が設定されていると書きましたが、2020年2月24日(月)00:00からイトーヨーカドーのネット通販サイト「オムニ7」でも購入可能(※ただし1人あたり24点まで)となっているため、これを気に試してみてください。また、極豚ラーメンに関連するアレンジも何パターンか準備中なので、そちらも楽しみにお待ちいただければと思います。