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福岡の長崎ちゃんぽん店「長崎亭」本店監修、味のマルタイとカップ麺を共同開発!!

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味のマルタイ

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2023年10月30日(月)新発売、マルタイのカップ麺「縦ビッグ長崎亭監修ちゃんぽん」の実食レビューです。

とんこつラーメンの本場・福岡で愛される長崎ちゃんぽんの名店「長崎亭 福重本店」監修、具沢山のバリ旨ちゃんぽんを “味のマルタイ” がカップラーメンとして商品化!!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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縦ビッグ 長崎亭監修ちゃんぽん

長崎亭(ながさきてい)とは、1974年(昭和49年)の創業以来、本格的な長崎チャンポンとラーメンを提供している人気店で、とんこつラーメンの文化が強く根付いている福岡県は福岡市西区福重に本店を置き、確固たる地位を築き上げた実力派。創業半世紀を目前に控えた2023年11月現在、福岡県内に「福重店」「薬院店」「那珂川店」「新宮店」「糸島店(加布里)」計5店舗を展開しています。

福岡の長崎ちゃんぽん店と福岡のマルタイがコラボ

今回の新商品「縦ビッグ長崎亭監修ちゃんぽん」は、福岡で愛される長崎ちゃんぽんの名店「長崎亭 福重本店」監修のもと、長崎ちゃんぽんの味わいをカップラーメンで再現した一杯で、販売者は同じく福岡市西区に本社を構える味のマルタイ。普段からマルタイの社員さんも「長崎亭 福重本店」に通っているらしく、その魅力を全国に届けたいとの想いから、即席カップめんの開発に至ったとのこと。

味のマルタイが販売している “ちゃんぽん” といえば、1976年(昭和51年)9月に登場した業界初の即席カップちゃんぽん「長崎ちゃんぽん」を筆頭に、お求めやすい価格の「うま推し! 縦型ちゃんぽん」ほか、棒ラーメンの「四海樓(しかいろう)監修棒ちゃんぽん」や即席袋めん「本場の味 九州長崎ちゃんぽん麺 5食」など、通年品だけでも複数のシリーズに存在するマルタイの得意分野。

ただ、ちょっと触れておきたいのが新作「縦ビッグ長崎亭監修ちゃんぽん」の製造所について。即席カップめんの製造所は、原材料名や内容量などが印刷されている情報欄を確認すれば一撃で分かる場合と “製造所固有記号はカップ底面下段左に記載” という遠回しの計2パターンがあり、今回は後者。そもそも社名が「製造者」となっていれば、間違いなく同社直属の工場で製造されているのですが‥‥

株式会社マルタイは販売者で、製造所固有記号は+W

今回の「縦ビッグ 長崎亭監修ちゃんぽん」におけるマルタイの立ち位置は、製造者ではなく「販売者」で、カップ底面の製造所固有記号は「+W」となっており、これらの情報を消費者庁の製造所固有記号検索に叩き込むと、製造者の名称や所在地まで割り出すことが可能です。ちなみに「マルタイ」「+W」でヒットする製造者の名称は “太平食品工業株式会社” で、その所在地は奈良県大和郡山市。

——そう、太平食品工業といえば、サッポロ一番のブランドで知られるサンヨー食品の製造部で、奈良県大和郡山市にある工場はサッポロ一番の関西工場。サンヨー食品とマルタイは、2009年(平成21年)10月に資本・業務提携を締結しており、現在も棒ラーメンと皿うどんは自社の工場で製造しているマルタイですが、即席袋めん及び即席カップめんの製造は太平食品工業に委託しています。

ちなみに「わかめラーメン」や「ワンタンメン」「飲み干す一杯」「スープはるさめ」などを展開しているエースコックもサンヨー食品の子会社で、サンヨー食品とマルタイが大盛りバケツ型の新商品をリリースするときは、エースコックの工場にある「スーパーカップ1.5倍」の製造ラインを活用するなど、密接な関係にある3社。

そもそも容器が完全にサンヨー食品なんですよねコレ

さらに、サンヨー食品とエースコックが販売している商品の製造所固有記号が「+Z」となっていた場合、それは千葉県旭市にあるカナヤ食品の工場で製造したことを意味しているのですが、そろそろ本題に戻りましょうかw とりあえず、マルタイの「縦ビッグ長崎亭監修ちゃんぽん」はサッポロ一番の関西工場で製造された商品なので、それを念頭に置いた上で解説を楽しんでいただければなと。

開封

まずは「調味油」を引っ剥がす

今回のカップ麺に別添されている小袋は、後入れの「調味油」1袋のみで、販売者がサンヨー食品だと超高確率で “仕上げの小袋” になるのですが、こちらの名称は調味油かつマルタイのロゴも印刷されています。製造はサッポロ一番の関西工場に委託していると触れましたけど、その工場が担当しているのは基本的に油揚げ麺の製造とアッセンブルで、粉末スープや添付調味料の配合はマルタイの仕事。

ちゃんぽんらしく具沢山

かやくは「キャベツ」「いか」「カマボコ」「キクラゲ」の計4種で、品目としてはシンプルですが、長崎ちゃんぽんらしく具沢山。最初から入っている粉末スープの配合は “豚骨感を表現するため何度もポークエキスの選定を行い、海鮮系の旨味とのバランスを調整” とのことなので、その厳選された豚骨感と魚介感のバランスが見どころ。

マルタイの公式ウェブサイトにメーカー希望小売価格は記載されていませんが、コンビニでの販売価格は271円(税込292円)だったので、2023年11月現在の縦型ビッグにおける標準的な値段。販売店は限定されていませんが、コンビニ大手4社の中では「ファミリーマート」での取り扱いが多かったので、どこで売ってるのか気になっている方は参考にしてください。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:縦ビッグ長崎亭監修ちゃんぽん
販売者:株式会社マルタイ
製造所:太平食品工業株式会社 関西工場(奈良県大和郡山市額田部北町944)
内容量:100g(めん70g)
商品コード:4902702010829(JAN)
発売日:2023年10月30日(月)
実食日:2023年11月04日(土)
発売地域:全国
取得店舗:コンビニ(ファミリーマート)
小売価格:271円(税別)
購入価格:292円(税込)
麺の種類:油揚げ麺
スタイル:縦型ビッグ
容器材質:プラ(PP)
湯量目安:440ml
調理時間:熱湯5分
小袋構成:1袋(調味油)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん〔小麦粉(国内製造)、植物油脂、でん粉、食塩、野菜エキス、しょうゆ〕、スープ(ポークエキス、ポークオイル、食塩、デキストリン、砂糖、野菜粉末、植物油脂、粉末しょうゆ、魚介エキス、たん白加水分解物、香味油、香辛料)、かやく(キャベツ、いか、カマボコ、キクラゲ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、増粘剤(加工でん粉、増粘多糖類)、炭酸Ca、微粒二酸化ケイ素、香料、カラメル色素、かんすい、クチナシ色素、酸化防止剤(ビタミンE)、植物炭末色素、ベニコウジ色素、香辛料抽出物、(一部に小麦・乳成分・えび・いか・ごま・大豆・鶏肉・豚肉を含む)

実食開始

ここが個人的に懸念を抱いている部分

麺は油で揚げたフライ麺で、マルタイの公式ウェブサイトには “もちもちとした食感で弾力のあるちゃんぽん専用めん” と記載されているのですが、ここで引っ掛かるのがサッポロ一番の関西工場で製造されていること。この工場が本気で作ったフライ麺はクオリティが高く、ときにノンフライ麺と見紛うような質感を打ち出してくれるのですが、そうでないときの落差が激しいため、ちょっと不安なポイント。

想像していた以上にワイルドな香りだった件

別添の小袋は後入れなので、それを引っ剥がしてから内側の線まで熱湯を注ぎ、フタの上で「調味油」を温めながら待つこと5分。時間になったらフタを開け、温めておいた「調味油」を投入し、よく混ぜ合わせたら完成です。具材量の演出についてはキャベツによる効果が大きいのですが、それだけで麺が見えなくなるほどのボリュームで、ピンクの蒲鉾(かまぼこ)も長崎ちゃんぽんらしくてイイ感じ。

また調味油の香りが独特で、カップちゃんぽんに有り勝ちな炒め野菜の香りを主軸に据えているのかと思いきや、肉を炭火で炙った感じのワイルドな香りがメインでビックリ。あとは太平食品工業のフライ麺が吉と出るか凶と出るか、それと「長崎亭」監修ならではの個性に注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(100g)あたり
カロリー:449kcal
たん白質:8.1g
脂  質:19.4g
炭水化物:60.4g
食塩相当量:6.7g
(めん・かやく:2.0g)
   (スープ:4.7g)
カルシウム:164mg
参考値(調理直後に分別した値)
熱量:449kcal(めん・かやく:376kcal)(スープ:73kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

スープとの相性は悪くないんだけど‥‥

3.0

原材料名の “小麦粉(国内製造)、植物油脂、でん粉、食塩、野菜エキス、しょうゆ” という表示は、これまでにサンヨー食品が販売してきた縦型ビッグのカップラーメンで何度も目にした構成で、とはいっても二郎インスパイア系の商品だったり、またおま系の商品だったり、とんこつラーメンだったり、Wスープの中華そばだったり、いろいろなパターンが存在するのですが‥‥

長崎ちゃんぽんらしさは控えめ

マルタイの「縦型ビッグ長崎亭監修ちゃんぽん」に使われている “ちゃんぽん専用めん” は、丸刃で切り出された中太ちぢれ麺で、公式ウェブサイトには “もちもちとした食感” と記載されていましたが、食べ始めの粘りは控えめ。むしろゴワゴワとした強付きだったり、部分的に硬いままだったり、そういった特徴のほうが目立つ仕上がりから、ぶっちゃけ長崎ちゃんぽんらしいイメージではありません。

戻りムラについては調理後に3、4分ほど放置すればマシになりますが、もちもち感が楽しめる時間は短くて、すぐにフカフカとした弾力が目立ち始めます。お店の評判・口コミから察するに、再現度も高いとは思えなかったのですが、後述するスープとの相性は意外と悪くなかったので、評価は及第点としました。揚げ油に由来する芳ばしさは強めに主張してきますけど、調味油と上手く噛み合ってます。

スープ

いかにもインスタント的だけど濃い味で中毒性が高い

6.0

まずは「調味油」を入れずに味を確認してみたところ、豚骨・野菜・魚介エキスのバランスは豚骨に軍配で、長崎よりも漠然と佐賀に寄っているようなイメージ。あくまでイメージですよw ただ、野菜・魚介の存在感が皆無というわけではありません。

バランスとしては豚骨、野菜、魚介の順に強いので、魚介がメインのスープに期待していた場合、ちょっと物足りなさを感じるかとは思いますが、やや旨みの鋭い豚骨感は印象に残ること請け合い。それを包み込む野菜の甘みも心地よく、麺の揚げ油に由来する芳ばしさが相俟って、かなりジャンクではあるものの、侮れないコク深さ。ほんと、カップちゃんぽんのスープとフライ麺って相性いいですよね。

すごいですよ、このオイル

続けて「調味油」を加えた途端、中華鍋で肉を炒めたというよりも、直火で肉を炙ったような風味が加わって、いっきに調理感のあるテイストに。いやー、これはスゴいですよ。例えるなら炭火焼きの肉を題材にしたポテトチップスのシーズニングみたいな‥‥この例え伝わりますかねw なんかこう、ちゃんぽんが題材なんだけどアメリカンというか、とにかくワイルドな芳ばしさが印象的。

さらにポークオイルで動物系の厚みが増した結果、それこそ魚介エキスはサポート役に徹しているようなバランスになりますけど、ガツンと肉の芳ばしさでインパクトを与えつつ、次に野菜の甘さが広がって、じんわり魚介が染み込んでくるような、いわゆる「長崎ちゃんぽん」が題材のカップ麺とは異なるベクトルに、強い個性と魅力を感じました。

かやく

しっかり具沢山

5.0

もっとも量が多いのは茹で食感のキャベツで、まったく新鮮味はないけれど、濃いめのスープに対して野菜の甘さが嬉しく、食べ応えアップにも寄与。イカとキクラゲは少なめですが、細切りのキクラゲはコリコリとした食感で、イカはスープの魚介感を底上げしてくれるアイテム。ピンクの蒲鉾は長崎ちゃんぽんを象徴するトッピングで、これといった不満を覚えることはありませんでした。

総評

5.0

フライ麺の仕様が本気モードではなかったので、総評は★4が妥当かと最後まで悩んだのですが、いわゆる長崎ちゃんぽんといわれて思い浮かぶスープとは一線を画す、ジャンクで濃いめの味わいと肉を炙ったような芳ばしさが特徴的なスープは味わう価値あり。さらにキャベツをはじめ具沢山だったので、総評は上出来の★5としました。

強付きのある麺の食感は妥協すべきポイントになりますけど、それも込みでスープと相性は悪くなかったので、動物系メインの長崎ちゃんぽん+芳ばしいポークオイルの組み合わせが気になる方は要チェック。ちなみに “オンラインショップでは販売しておりません。” とのことなので、最寄りのスーパーやドラッグストア、ファミリーマートを探してみてください【author・taka :a(大石敬之)】

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