どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2024年10月21日(月)新発売、ヤマダイのカップ麺「ニュータッチ 名代富士そば紅生姜天そば」(275円+税)の実食レビューです。
今年も箱買い民が続出!? 再販希望率90%以上を叩き出した人気店「名代富士そば」監修、最強の和風カップそば5回目の発売!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
名代富士そば 紅生姜天そば 2024
名代富士そば(なだいふじそば)とは、1966年(昭和41年)に創業し、翌年には日本初の24時間営業を始めた「そば清」にルーツを持つ立ち食いそば・うどんの人気チェーンで、現在は首都圏の駅前や繁華街を中心に108店舗を展開。店舗ごとに異なるメニューを取り揃え、まさかの奇抜な限定商品や謎コラボにも積極的に挑戦するなど、型破りな方針で独自のポジションを築き上げました。
このページでレビューする「名代富士そば紅生姜天そば」は、天ぷらの店内揚げ導入を理由に販売を休止し、ファンからの根強い要望で復活を果たした経緯を持つ「紅しょうが天そば」を再現した即席カップめんで、製造者はニュータッチのブランドで知られるヤマダイ。今回でコラボ第6弾に該当するため、すこし歴史を振り返っておきましょう。
「名代富士そば」監修のカップ麺が初めて登場したのは、2019年(令和元年)11月18日と比較的に最近の話。それも「紅生姜天そば」からのスタートで、翌年11月9日に2代目「紅生姜天そば」を市場に投下。2021年は目立った動きを見せず、2022年11月7日に3代目「紅生姜天そば」を、続けて2023年6月5日には初の冷たい湯切りタイプ「冷したぬきそば」を発売し、コラボの可能性を広げました。
その後、2023年10月30日に発売された4代目「紅生姜天そば」が直近の従来品に該当するため、今年の「紅生姜天そば」は5代目かつ名代富士そばコラボ第6弾。ヤマダイの公式ウェブサイトにリニューアルポイントなどは記載されていませんが、このブログで最後に取り上げた「温」タイプは4年前(2代目)なので、レビューをアップデートしておきます。
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「かやく」に、後入れ「液体スープ」と「紅生姜かき揚げ天ぷら」の組み合わせで、基本のラインナップは初代から変わっていません。なかでも「紅生姜かき揚げ天ぷら」のインパクトたるや、即席カップめん業界きっての存在感。
この商品はニュータッチの「ご当店」シリーズに分類されているため、凄麺(すごめん)ブランドではないけれど、麺はヤマダイ独自の技術で実現させたノンフライそば。ところで「凄麺 茨城けんちんそば」には常陸(ひたち)秋そば粉を配合していましたが、そういった訴求は見当たりません。
ちなみにメーカー希望小売価格は275円(税別)なので、凄麺が基準としている255円(税別)を上回る値段。これがノンフライ麺なのに凄麺ではない理由なのか、それとも「吉山商店」コラボと同じく有名店が監修した商品だからなのか、詳しい理由は定かでないけれど、昨年10月発売品も275円(税別)だったので、お値段据え置きは喜ばしいポイント。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:ニュータッチ 名代富士そば紅生姜天そば 製造者:ヤマダイ株式会社 製造所:本社工場(茨城県結城郡八千代町平塚4828) 内容量:124g(めん60g) 商品コード:4903088017464(JAN) |
発売日:2024年10月21日(月) 実食日:2024年10月30日(水) 発売地域:全国 小売価格:275円(税別) |
麺の種類:ノンフライ麺 スタイル:大判どんぶり型 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:430ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:3袋(液体スープ・かやく・紅生姜かき揚げ天ぷら) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】めん(小麦粉、そば粉、植物性たん白、食塩、大豆食物繊維)、スープ(しょうゆ、糖類、食塩、鰹エキス、鰹節エキス、たん白加水分解物、昆布エキス、デキストリン、宗田鰹節粉末、オニオンエキス、酵母エキス、香辛料)(国内製造)、かやく(紅生姜かき揚げ天ぷら、ねぎ、ワカメ)/ 調味料(アミノ酸等)、酒精、紅麹色素、クチナシ色素、膨脹剤、カラメル色素、増粘剤(キサンタン)、酸味料、酸化防止剤(ビタミンE)、アカダイコン色素、(一部にえび・小麦・そば・大豆を含む) |
実食開始
別添の小袋は「かやく」のみ先入れで、内容は熱風乾燥のネギとワカメのみ。実店舗の「紅生姜天そば」にも使われているトッピングですから、それをイメージしてのチョイスです。あとは内側の線まで熱湯を注ぎ、フタの上で「液体スープ」を温めながら待つこと5分。
時間になったら「液体スープ」を加えて混ぜ合わせ、仕上げに「紅生姜かき揚げ天ぷら」をのせたら出来上がり。これですよこれ、即席カップめんとは思えない貫禄。それも含めて初代から特に変わった様子は見られないため、まったく新鮮味はないけれど、再販を楽しみに待っていたファンの期待も裏切らないファーストインプレッション。
ちなみにカロリーは413kcalから409kcalに減り、たんぱく質と食塩相当量を除く栄養成分表示の値も微減していたので、まったく調整なしの再販ではないようですが、今年も引き続き本格さと個性を兼ね備えた商品なのかどうか「めん」「つゆ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(124g)あたり |
カロリー:409kcal たん白質:12.4g 脂 質:11.7g 炭水化物:63.5g 食塩相当量:7.4g (めん・かやく:2.6g) (スープ:4.8g) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
バッチリです
名代富士そば監修シリーズは「凄麺」ブランドではないと前述しましたが、おそらくノンフライそばの仕様は「凄麺 そばの逸品 鴨だしそば」と共通で、どうしても小麦粉に由来するグルテンの粘りを伴いますが、いわゆる油揚げ麺とは比べ物にならないほど本格的。
その本格さを突き詰めた場合、常陸秋そば粉を配合していた「凄麺 茨城けんちんそば」には劣りますけど、揚げ油に由来する風味は皆無に等しく‥‥というか、文字通り皆無。またグルテンの粘りに関しても改良されたのか、数年前のノンフライそばと比較して穏やかに。
もうすこしだけ細く切り出すと歯切れの良さが増し、そば粉の風味も伝わりやすいのでは‥‥などと、それについては想像の枠を出ませんが、さておいてもハイレベル。油揚げ麺には油揚げ麺ならではの魅力が備わっているけれど、この業界においてはヤマダイの右に出る者がいない、そう断言できるほどの本格さです。
つゆ
ほんのちょっと変わった気がする
「名代富士そば」は首都圏を中心に店舗を展開しているため、こちらの「液体スープ」も関東風。濃口しょうゆ特有のコクをベースに、鰹節の香り高い燻香と宗田鰹節の濃厚な旨みを効かせ、それを昆布が押し上げるように‥‥ん? 昆布ちょっと強くなった?
あと若干ながら甘さが控えめになり、赤唐辛子のアクセントは比較的に強くなるなど、そこに従来品との違いを感じたのですが、劇的な変化ではありません。そして、見逃せないのが「紅生姜かき揚げ天ぷら」の効果。
かやく
すごいわ、ほんとに
これについては従来品と完全に一致する品質で、食べ始めはサクサクとした歯触りが楽しめるのですが、わりと早い段階で下半分は柔らかめの食感にシフト。さらに天ぷらのコクと紅生姜の酸味が液体スープ(つゆ)に溶け出すことで、丸みを帯びた要素とメリハリが同時にプラスされる、他の商品にはない独特の味わいに。
ちなみに「紅生姜かき揚げ天ぷら」は “つゆによくひたしてください„ とのことなので、後入れでも箸で沈めるのが正解。——あ、そうそうワカメ。こちらも出汁(だし)感の底上げに寄与しているため、重要なバイプレイヤーです。
総評
というわけで、4年前の「紅生姜天そば」と比較しても目立った変化は生じておらず、特別な進化を感じることはなかったけれど、衰えた素振りを見せることもなく。むしろ安定の「凄麺」ご当地シリーズでさえ定期的に、ときには大掛かりなリニューアルを繰り返しているのに “ここまでクオリティを維持しながら販売を続けている„ ってスゴいこと。
今年も期間限定発売なので、数ヶ月後には見かけなくなると思いますが、いうてる間に年末年始。年越しそばにも誂え向きな商品になりますし、毎年この時期を楽しみにされている方はもちろん、カップ麺でも本格的な蕎麦が食べたい方にも強くオススメしたい一杯です。【author・taka :a(大石敬之)】