どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2022年2月21日(月)新発売、セブンプレミアムのカップ麺「蒙古タンメン中本 海老味噌」の実食レビューです。
濃厚な海老と味噌のマリアージュ!? 中本の二代目・白根誠店主公認 “鉄板の組み合わせ” をカップラーメンで再現!!
辛い? 辛くない? 実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
蒙古タンメン中本 海老味噌
蒙古タンメン中本(もうこたんめんなかもと)とは、東京都板橋区に本店を置き “辛うまラーメン日本一” を標榜している大人気チェーンで、先代の故・中本正氏が1968年(昭和43年)9月12日に創業した「中国料理中本」が前身。現在は株式会社誠フードサービスの代表取締役を務める白根誠(しらね まこと)氏が二代目として事業を受け継ぎ、先代の味を守りながらも進化を続けています。
今回の新商品「蒙古タンメン中本 海老味噌」は、濃厚な海老と味噌の旨味を特徴とする縦型ビッグのカップラーメンで、蒙古タンメン中本の二代目・白根店主監修のもと “海老の旨味を余すことなく楽しんでいただける一杯” として日清食品と共同開発。どの限定をモデルにしているのかについては公になっていませんが、渋谷店発祥の「海老味噌ラーメン」を題材にしているのかもしれません。
「蒙古タンメン中本 渋谷店」で考案された「海老味噌ラーメン」とは、2011年(平成23年)5月に初めて登場した限定メニューで、2022年(令和4年)2月現在は「品川店」スタッフのトップに位置する倉井部長が考案者。注文を受けてから作られる都度調理の味噌スープに、特製の海老油を浮かべた一杯で、具材には大振りの海老、豚肉、小松菜、玉ねぎを使用。
「蒙古タンメン中本」のメニューとしては控えめな辛さでありながら、芳ばしい海老の風味に加え、刻んだ生姜の香味を絶妙に効かせるなど、圧倒的な完成度の高さで生粋の中本マニアも絶賛。その後、長期にわたる空白期間を挟むことになるのですが、2018年(平成30年)4月に「品川店」の限定として復活を果たし、当時の評判を調べてみると “最強クラスの美味さ” という絶賛の声も上がっていました。
念のため「蒙古タンメン中本」監修によるカップ麺の歴史を振り返ってみたところ、2008年(平成20年)11月16日の発売以来、今回の「海老味噌」に類似する商品はなかったので、まったくの新作という認識で問題ないのですが、ふと思い出したのが2年前にレビューした「中本特製海老オイル」(上記画像)の存在。
2017年(平成29年)11月11日以降「蒙古タンメン中本」の直営全店で提供が始まった「AB醤(えびじゃん)」が元ネタで、さらに遡ると上板橋本店の限定「板橋蒙古タンメン(ITABASHI 蒙古タンメン 中本特製AB醤ッ!! それEじゃんッ!!)」に使われていた代物。それをイメージした「中本特製海老オイル」は、セブンイレブン各店先着30個限定の非売品で、カップ麺の味変用に配られました。
かくして “蒙古タンメン中本×海老” の組み合わせ自体は初めての試みではないのですが、前述の「中本特製海老オイル」は既存のカップラーメン(蒙古タンメン中本 辛旨味噌)に使用する “ちょい足しアレンジ用の調味オイル” だったので、正式にカップ麺として商品化された前例はありません。
正式な発売日は2022年2月21日(月)なのですが、セブンイレブンでは2月19日(土)に先行販売開始となっており、レジ横に積み上げている店舗が目立ちました(ちなみに関係者曰く “追加発注できない商品” につき、現状ある在庫で売り切りとのこと)。ひとまず既存の「辛旨味噌」とは大きく雰囲気が異なるので、海老の風味についてはもちろん、辛味の強さにも注目しながらレビューします。
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、フタの上に貼り付けてある「辛味オイル」が1袋。おそらく小袋の中に海老風味のオイルが閉じ込められているハズですが、加えてフタの上と容器側面に “辛みが強いので注意してお召し上がりください” という注意事項を記載しているため、それなりの辛さには到達している様子。
かやくはキャベツ、海老、にんじん、きくらげ、ネギの5種類なので、いつもの「辛旨味噌」から豆腐と味付豚肉を抜き、海老とネギを追加したような取り合わせ。海老のサイズは「カップヌードル」よりも小さめですが、この時点で特有の香りが強く、期待が高まるファーストインプレッション。
セブンイレブンでの販売価格は208円(税込224.46円)だったので、いつもの「辛旨味噌」(税込216円)よりも若干ながら高めになりますが、2022年2月現在のNB(ナショナルブランド)における縦型ビッグのメーカー希望小売価格を例に挙げると220円〜230円(税別)が基準。コンビニで購入した場合の税込価格は232円が相場なので、ここはPB(プライベートブランド)の強みを感じるところ。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:セブンプレミアム 蒙古タンメン中本 海老味噌 製造者:日清食品株式会社 製造所:S・関西工場(滋賀県栗東市下鈎21-1) 内容量:116g(めん85g) 商品コード:4902105268179(JAN) |
発売日:2022年02月21日(月) 実食日:2022年02月24日(木) 発売地域:全国 取得店舗:コンビニ(セブン-イレブン) 商品購入価格:224円(税込) 希望小売価格:208円(税別) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:縦型ビッグ 容器材質:紙 湯量目安:400ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:1袋(辛旨オイル) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、しょうゆ、たん白加水分解物、チキンエキス、香味調味料、香辛料)、スープ(豚脂、粉末みそ、でん粉、ポーク調味料、植物油脂、香辛料、小麦粉、ごま、糖類、えび調味油、えび粉末、酵母エキス、食塩、えび醤)、かやく(キャベツ、味付えび、にんじん、きくらげ、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、香料、増粘多糖類、炭酸Ca、カロチノイド色素、かんすい、カラメル色素、乳化剤、香辛料抽出物、酸化防止剤(ビタミンE)、炭酸Mg、甘味料(アセスルファムK、スクラロース)、シリコーン、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部にえび・小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉を含む) |
実食開始
麺は油で揚げた太めのストレート麺で、厳密に比較すると原材料名は異なりますが、いつもの「辛旨味噌」に使われている油揚げ麺と同じような雰囲気。ちなみに縦型ビッグの麺量は70〜80gと相場が決まっているところ、今回は “めん85g” ということで、これについてもPBの強み‥‥というか、蒙古タンメン中本の関連商品だからこその強みを感じるポイント。
別添の小袋は後入れなので、内側の線まで熱湯を注ぎ、待つこと5分。その間にフタの上で「辛旨オイル」の小袋を温めて、食べる直前に小袋の中身を加えたら、よく混ぜ合わせて出来上がり。なるほどベースには「辛旨味噌」に通じる香りが備わっているのですが、それ以上に海老の存在感が強く、実食前の裏切りはありません。というか想像を超える海老の香りにクラクラw
ちなみに蒙古タンメン中本×海老といえば、店舗限定の「海老味噌北極」も有名で、それほど強烈な辛さではないと思いますが、たっぷりの具材と真っ赤なオイルが食欲を刺激してくる実食前。引き続き海老の存在感と辛さレベルにも注目しつつ「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(116g)あたり |
カロリー:526kcal たん白質:13.0g 脂 質:23.7g 炭水化物:67.2g (糖 質:63.3g) (食物繊維:3.9g) 食塩相当量:7.5g (めん・かやく:3.5g) (スープ:4.0g) ビタミンB1:0.90mg ビタミンB2:0.32mg カルシウム:229mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:526kcal(めん・かやく:428kcal)(スープ:98kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
食べ応えバッチリ
たとえば2022年2月現在の「蒙古タンメン中本 辛旨味噌」に使われている油揚げ麺の原材料名は「小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、たん白加水分解物、しょうゆ、チキンエキス、香辛料」なのに対し、今回の油揚げ麺には “香味調味料” を使用しているのと、しょうゆ・たん白加水分解物の順番も入れ替わっているのですが、体感的に目立った違いは感じません。
「小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、しょうゆ、たん白加水分解物、チキンエキス、香味調味料、香辛料」という原材料名は、2021年以降の「北極ラーメン」や「チーズの直撃」と共通で、既存の「辛旨味噌」に改正後の食品表示制度が適応されていないだけなのか、それとも微妙に仕様が異なるのかは定かでないものの、体感的には共通の油揚げ麺です。
かなり自己主張の強いタイプになりますが、後述するスープのインパクトも強かったので、確立した麺の存在感がネガティブに働くことはなく、太さもコシの加減も正解と思えるバランス感。油揚げ麺特有の風味も含め、ベストな取り合わせだと感じました。
スープ
しっかり味噌は濃厚で海老も多層的
使用している粉末みそは定番の「辛旨味噌」と似たテイストで、オイル投入前の辛さも近いと感じたのですが、野菜の旨みは「辛旨味噌」よりも弱く、やや甘さは強めに調整されており、もっとも大きな違いを感じる項目は “えび粉末” を使用していること。濃厚な味噌のコクと動物系のサポートは据え置きで、蒙古タンメン中本らしい重心の低さを打ち出しながら、海老の芳ばしい風味でイメージは激変。
そこに加える「辛旨オイル」には、文字通り辛味成分も含まれているので、全投入すると当たり前に辛くなりますが、同時に甲殻類特有の芳ばしさがバチッとキマり、海老の殻を丁寧に油で加熱したような風味で個性はブースト。また海老のベクトルは芳ばしさだけにあらず、スープの隠し味に “えび醤” も忍ばせているため、中腸腺(ちゅうちょうせん)に通じるコクが楽しめたことも印象的。
ちなみに中腸腺とは、別名を肝膵臓(かんすいぞう)といい、海老の場合は頭部に位置する器官を指します。つまり、いわゆるエビミソのこと。さらに辛さレベルも絶妙で、たとえば通常の「辛旨味噌」を “5” とし、激辛の「北極ラーメン」を “9” とするならば、辛旨オイル全投入後の「海老味噌」は “4〜4.5” くらいの感覚です。オイル投入後は甘さもベストな塩梅で、かなりクセになる味でした。
具材
あいかわらず圧巻の具材量
いつもの豆腐と豚肉が入っていないのは寂しい項目になりますが、たっぷりのキャベツを筆頭に、ボリューム感は申し分なく、こりこりとした食感のキクラゲも重要な存在。やや海老は小さめと前述しましたが、風味は強く、スープの海老感を底上げすることにも寄与していました。いやほんと、中本監修シリーズの具材量ってヤバいですよね。
総評
えび粉末と「辛旨オイル」に含まれる芳ばしさもさることながら、海老の中腸腺を彷彿とさせるコクもあり、中本らしく味噌のコクや具材の量についても申し分なく、これならコストパフォーマンスについても悪くありません。海老については人を選ぶほど強く主張してきますが、それでこそ変わり種の醍醐味ですし、きっちりまとめながらも強いインパクトを残してくれる名作でした。
これ、炒飯にアレンジしても絶対うまいヤツ‥‥と、それはさておき販売店は全国のセブンイレブンを筆頭に、イトーヨーカドーやヨークベニマル、ヨークマートなど、セブン&アイのGMSも対象です。またイトーヨーカドーのネット通算サイト・オムニ7でも1個単位で購入できるので、近所に売ってない! という方は、そちらも検討してみてください【author・taka :a(大石敬之)】