どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2022年7月26日(火)新発売、セブンイレブンのカップ麺「最高に面倒で、最高にうまいラーメン。家系豚骨醤油」の検証レビューです。
日清食品史上最高に “めんどくさい” カップラーメンを「熱湯2度がけせずに」食べたらどうなるのか試してみた結果——。
最高に面倒な作り方を無視すると “まずくなる” のか、それとも意外に仕上がりは “変わらない” のか、実際に試してみたので、よろしければ最後までお付き合いください。
最高に面倒で、最高にうまいラーメン。とは‥‥
「最高に面倒で、最高にうまいラーメン。家系豚骨醤油」とは、コンビニの中でもセブンイレブンにしか売ってない、PB(プライベートブランド)のカップラーメンで、製造は日清食品。やや割高になるコンビニとはいえ398円(税込429.84円)という強気な販売価格も然る事乍ら、即席カップ麺としての欠点を逆手に取った発想とインパクト抜群の商品名も相俟って、発売されるや否や話題騒然。
タイトルや内容物、値段などの情報は事前にセブンイレブンの公式ウェブサイトに掲載されていましたが、核心に触れるコメントは一切ない状況で、分かっていたのは “最高に面倒で、最高にうまい家系ラーメン” という漠然とした情報のみ。このブログでは発売週に取り上げているため、すでに実態を知っている方も多いかとは思いますが、念のため基本的な仕様について触れておきます。
まず「最高に面倒で-・」という部分について、これは “カップラーメンなのに湯切り口があり、熱湯を2度がけしなければいけない” 面倒な作り方に由来しているのですが、それだけではありません。容器の中には4つの小袋が入っている状態で、それらを開封する順番とタイミングまで日清食品が細かく指定している、調理方法を見ずには作れない厄介な相手。
カップラーメンにおける「かやく」の小袋に “後入れ” と書いていなければ、熱湯を注ぐ前に入れるのが基本。添付調味料を入れる順番は区々ですが、ノンフライ麺を使った商品の場合、おおむね(なかでも「液体スープ」の類は特に)食べる直前に加えるのが基本となっています。
しかし、ゼブンイレブン限定の「最高に面倒で、最高にうまいラーメン。家系豚骨醤油」では、4種の小袋(旨みだし・スープ・黄金鶏油・焼きのり)を取り出した後、容器の中は麺だけの状態で熱湯を注ぎ、フタの上で「スープ」と「黄金鶏油」を温めながら待つこと5分。
時間になったら湯切り口を作り、お湯を捨て‥‥という部分までは湯切りタイプの汁なしカップ麺と同じ手順なのですが、ここからが面倒。お湯(1度目)を捨てたら “2度目の熱湯を入れる前に粉末の「旨みだし」を開封し” 再び熱湯を内側の線まで入れる(まだ液体の「スープ」は入れてはいけない)。
2度目の給湯後は、麺をほぐしながら「旨みだし」を溶かし、それから「スープ」を加え、スープが溶けるまで念入りに混ぜてから「黄金鶏油」を回しかけるのですが、黄金鶏油は混ぜないで「焼きのり」をトッピングしたら” 出来上がり。ええ、もはや即席カップ麺の定義的にはスレスレのグレーゾーンです。
1度目の給湯から5分+調理時間を加味すると、調理時間の合計は8分30秒くらいが平均でしょうか? しかし、熱湯2度がけの手間は伊達じゃありません。タイトル後半の「最高にうまい」は、スープの温度にも掛かっており、その温度には価値が見出せました。でも、2度がけしなくても食べられるんじゃない? などという元も子もない疑問を感じたので、ならば自分で試してみようかと。
※正しく調理した際の感想と評価については、関連ページ「セブン限定の “めんどくさい” カップ麺『最高に面倒で、最高にうまいラーメン。家系豚骨醤油』を食べてみた結果‥‥」をご覧ください。
開封
別添の小袋は “途中入れ” と “後入れ” に分かれているため、まずは入れる順番を整理しなければいけません。途中入れの「旨みだし」を最初に入れる方法も検討したのですが、とろみ成分を含んでいる粉末なので、麺の戻りに不具合が生じる懸念から、お湯を注いでから5分後に「旨みだし」を、それから「スープ」と「黄金鶏油」「焼きのり」を入れる方法で調理することに。
麺は油で揚げずに乾燥させたノンフライ麺で、ほぼ例外なく油揚げ麺よりも本格的に仕上がるのですが、日清食品が高価格帯に使用するノンフライ麺は戻りムラが鬼門。今回の「最高に面倒で、最高にうまいラーメン。家系豚骨醤油」は熱湯2度がけ+小袋を順番に入れる作業を伴うため、ほぼ戻りムラは気にならなかったものの、湯切りなしではどうなるか、そこも検証する上で注目すべき点の一つ。
なおパッケージには「麺大盛(※当社比)200g」とありますが、よく見ると「200g(湯戻し後)」という免責事項を記載しており、実際の麺重量を見ると湯戻し前は90gなので、エースコックの「スーパーカップ1.5倍」と同じ麺量です。1度目と2度目の “お湯の目安量” が違うのは、2度目の給湯時に麺の体積が増えるからで、容器内側の給湯線が分けられているわけではありません。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:日清 最高に面倒で、最高にうまいラーメン。家系豚骨醤油 製造者:日清食品株式会社 製造所:関東工場(茨城県取手市清水667-1) 内容量:172g(めん90g) 商品コード:4902105271520(JAN) |
発売日:2022年07月26日(火) 実食日:2022年08月07日(日) 発売地域:全国 取得店舗:コンビニ(セブン-イレブン) 商品購入価格:429円(税込) 希望小売価格:398円(税別) |
麺の種類:ノンフライ麺 スタイル:大判どんぶり型(熱湯2度がけ湯切りタイプ) 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:770ml(1度目 440ml・2度目 330ml) 調理時間:熱湯5分 小袋構成:4袋(旨みだし・スープ・黄金鶏油・焼きのり) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、食塩、植物油脂、大豆食物繊維、チキン調味料、植物性たん白)、スープ(鶏脂、ポークエキス、しょうゆ、ポーク調味料、チキン調味料、糖類、香辛料、ゼラチン、食塩)、かやく(のり)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、増粘剤(加工でん粉、増粘多糖類)、乳化剤、かんすい、香料、リン酸Ca、カラメル色素、カロチノイド色素、pH調整剤、酸化防止剤(ビタミンE)、炭酸Ca、シリコーン、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む) |
実食開始
お湯を内側の線まで注いだ後、フタの上で「スープ」と「黄金鶏油」を温めるまでは正しい作り方と共通する手順。湯切りからの熱湯2度がけを省くので、麺が素直にほぐれないのではと懸念を覚えていたのですが、なんのこれしきストレスフリーでほぐれます。ただ、小袋を開封する手間は省けません。
まずは粉末スープ(旨みだし)を開けて入れて混ぜて、液体スープを開けて入れて混ぜて、黄金鶏油を開けて浮かべて、海苔を開けてトッピングして‥‥と、なんだかんだで要した調理時間は、1度目の給湯から7分45秒ほど。推定平均調理時間の45秒くらい(湯切りからの熱湯2度がけ分)は短縮できましたが、小袋を開封して混ぜる工程そのものが最も面倒なのだと再認識w
ただ、これで仕上がりが大差なかったとすると、2度目の熱湯を沸かす光熱費と水道代が(雀の涙ほどですけど)少なからず必要ないわけで、それが転じてSDGsにも(雀の涙ほどですけど)少なからず貢献できる‥‥のか? とりあえず、節約についても持続可能な開発目標についても気持ちが大切ですよね。それでは、実食いってみましょう。
栄養成分表示:1食(172g)あたり |
カロリー:681kcal たん白質:17.9g 脂 質:31.6g 炭水化物:81.3g 食塩相当量:10.3g (めん・かやく:4.7g) (スープ:5.6g) ビタミンB1:0.24mg ビタミンB2:0.33mg カルシウム:963mg |
参考(熱湯2度がけ調理後の値)※今回は適用されません。 熱量:681kcal(めん・かやく:391kcal)(スープ:290kcal) 食塩相当量:8.7g(めん・かやく:3.1g)(スープ:5.6g) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
コシに大きな違いが生じた
湯切りからの熱湯2度がけを無視しても、日清食品の高価格帯が持つ “ほぐれにくさ” についての鬼門を難なくクリアしていただけでなく、熱湯2度がけ調理を省いたことで、あきらかにコシが強くなっています。結論からいうと、麺については “熱湯2度がけしないほうが美味しい” という結果に。
正しい作り方で調理すると、ノンフライ麺が持つゴムっぽさが気にならないため、ナチュラルさについては優勢ですが、どうしても柔らかめに仕上がるのが玉に瑕。片や調理方法を無視すると、コシについては一目瞭然で、若干ながら部分的に硬いところも残りますが、致命的な欠点ではありません。
もちろん麺を啜り上げたときの温度にも差が生じるので、アッツアツとはいえないけれど、生粋の猫舌には厳しいレベルくらいには到達していました。というわけで、温度にこだわっている方にはオススメできない手法になりますが、もうちょっとコシが強かったらいいのに‥‥という弾力についての不満は “湯切りなし” で解消です。
スープ
臨場感は落ちるけど悪くはない
容器の材質やサイズ、調理環境(室温)などにも左右されますが、カップラーメンに98度以上の熱湯を注いだ場合、実は注ぎ終わった時点で80度前後に下がるといわれています。しかし、熱湯を注ぎ終わってからは世界に誇る日本の技術、3〜5分ちゃんとフタをして待てば、それほど極端に温度が低下することはありません。
ましてや「最高に面倒で、最高にうまいラーメン。家系豚骨醤油」の場合、温かくなった麺に再度熱湯を注ぐため、4つの小袋を開封して待つ手間を挟んでも、食べ始める頃のスープは火傷に注意が必要なレベルで熱々です。しかし、その手間を省いてしまった結果、スープの温度は必然的に下がるので、猫舌の方には朗報ですが、やはりアツアツがいいなら面倒でも湯切り・熱湯2度がけの手間は必須。
ただ、極端に鶏油の香り立ちが悪くなったり、ノンフライ麺の戻し湯でスープの味がボヤけたり、湯切りで流れ出ない分の塩気で味が濃すぎたり、ちょっと味は濃くなりますけど、熱さ以外のマイナスは目立ちません。むしろ小麦の風味については全体的に増し、熱すぎると感じ取りづらい繊細な部分も見えてくるので、あとは好みの問題でしょうか。
まとめ
というわけで、湯切りなし・熱湯2度がけ無視で調理してみた結果、極端にノンフライ麺の戻りが悪いとか、スープが生温くてマズイとか、そこまでネガティブな変化はなく、むしろコシが強くなり、実は猫舌の私にはスープも適温に感じるなど、想像していたよりも危なげない結果に終わりました。しかし、カップラーメンとは思えないほどの熱々スープは「最高に面倒で-・」にとって大きなステータス。
それに加えてエンタメ性に欠ける部分が出てくるのと、湯切りを省いたところで “4つの小袋を開封、加える面倒は変わらなかった” ので、猫舌でなければ熱々スープを優先するのが吉。麺のコシも熱々スープも大切にしたい方は、1度目の給湯から4分後に湯切りして、再び熱湯を注ぐのがベストかもしれません。結論:最高に面倒なのは小袋でした【author・taka :a(大石敬之)】