どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2019年4月1日(月)新発売のカップ麺、エースコック「燃え麺 ビリ辛野菜タンメン」の実食レビューです。
辛い? 辛くない? ミニストップとウエルシア限定発売のカップラーメン「燃え麺」シリーズ第3弾!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。お時間よろしければ、最後までお付き合いください。
燃え麺 ビリ辛野菜タンメン
「燃え麺(もえめん)」とは、イオングループのコンビニエンスストア「ミニストップ」及び同グループ系列のドラッグストア企業「ウエルシアホールディングス」(ウエルシア薬局)限定で販売されているエースコックの辛いカップラーメンで、エースコックのホームページに商品情報は掲載されていませんが、シリーズ当初は販売店舗限定商品ではなく、数年前に流行った “燃焼系ダイエット” に便乗して生まれたエースコックの単独ブランドでした。
唐辛子の発汗作用や脂肪燃焼効果に期待できる “燃焼系カップ麺” としてシリーズ化され、定期的に新商品が開発・販売されていたのですが、いつのまにか廃盤に——もはや存在を忘れかけていた(というか完全に忘れていた)2018年の夏に向け、しれっとミニストップとウエルシア限定ブランドとして復活し、いずれもスポット商品(期間限定発売)ではあるものの、今回で3度目の新作になります。
店頭にもイオングループのプライベートブランド(トップバリュ)の商品が並んでいるように、ミニストップ株式会社(MINISTOP CO.,LTD.)はジャスコ時代に設立されたイオングループのコンビニエンスストア・連結子会社なので、もしかすると後日にイオンリテールやマックスバリュに流れる可能性がゼロとは言えませんが、今回のカップ麺は基本的にコンビニのミニストップ及び薬局のウエルシア限定商品。
ウエルシア(ウエルシア薬局)とは、2000年2月からイオン株式会社と業務資本提携を結んでいる業界売上高1位の調剤併設型ドラッグストアチェーン店で、2019年3月時点の店舗数は1,709店舗(東北・関東・甲信越・北陸・東海・関西・中国)。イオングループに属してはいるものの、ミニストップの競合他社である「セイコーマート」から商品供給を受けたり、イオン銀行の競合他社である「りそな銀行」のATM(バンクタイム)を店内に設置したり、WAONではなくTポイントを導入するなど、やや異色な場面も見られます。
今回でミニストップ・ウエルシア限定の「燃え麺」シリーズとしては第3弾になるのですが、2018年6月19日(火)に突如として発売された第1弾「燃え麺 旨辛野菜タンメン」に始まり、その続編として2018年11月27日(火)に発売された第2弾は「燃え麺 鬼辛野菜タンメン」という辛さ特化型のスタイルでした。
そして第3弾となる今回の新作は、「花椒のシビレと唐辛子の辛さが際立つ激辛スープ」ということで、2018年から2019年も引き続き人気のトレンド味覚「麻辣(マーラー)」がテーマの新商品。麻辣の「麻」は花椒(かしょう)の痺れ・麻味を表し、「辣」は唐辛子の辛さ・辣味を意味しているのですが、タイトル通りビリビリとした痺れと辛さの融合が人々を惹き付けている刺激的なテイストです。わかりやすい料理名を挙げると、四川料理のシビ辛い麻婆豆腐や担担麺あたりが代表的ですね。
容器側面にはハッキリ「激辛スープ」と書いてありますし、その横には「※辛い味わいにつき、小さなお子様や辛いものが苦手なお客様のご飲食はご注意ください」という激辛カップ麺で定番の警告文(注意事項)が記載されているのですが、シリーズ第2弾の「鬼辛」は言うほど辛くないスープでした。
いや、もちろん辛い食べ物が苦手な方にとっては鬼レベルの辛さではあったんですけど、激辛カップ麺の基準で見ると中辛以上・激辛未満で辛口〜大辛くらいかな‥‥という程度の辛さレベルだったので、花椒のシビレがプラスされた今回、そのコントラストや刺激の強さ、スープの方向性などに注目しながらレビューします。
開封
容器のサイズは前回の「鬼辛」及び前々回の「旨辛」と同じくタテ型ビッグ(エースコックでいうところのタテロング)で、製造所は埼玉県川越市今福461-1にある自社工場(製造所固有記号「K」)となっているのですが、あらかじめ別添の小袋が容器の中に入っているエースコックのタテ型カップ麺では定番のスタイル。
別添の小袋は「液体スープ」1袋のみで、粉末スープまみれですが諦めるしかありません(笑)。液体スープの小袋を取り出すと、あまり具沢山な内容とは言えませんが、ほんのり花椒の爽やかな香りが漂ってきました。まだ激辛・激痺っぽい危険な香りではないものの、前回や前々回と同じく味噌の香りが並行します。
コンビニのミニストップと薬局のウエルシア限定商品とされていますが、前回の「鬼辛」や前々回の「旨辛」は発売日から3ヶ月くらい経った頃、ディスカウントストアのドンキホーテで他の安売り用カップ麺と一緒に箱積みで投げ売りされていたので、もしかすると今回も再来月以降、他店舗に流れるかもしれません。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:燃え麺 ビリ辛野菜タンメン 製造者:エースコック株式会社 製造所:東京工場・埼玉県川越市今福461-1(製造所固有記号 K) 内容量:99g(めん70g) 商品コード:4901071287627(JANコード) 規格サイズ:縦111mm×横111mm×高さ118mm 発売日:2019年04月01日(月) |
麺の種類:油揚げ麺(中華麺) スタイル:タテロング(縦型ビッグ) 容器材質:紙 湯量目安:440ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:1袋(液体スープ) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、植物性たん白、しょうゆ、砂糖)、スープ(しょうゆ、食塩、オニオンペースト、粉末みそ、植物油脂、発酵調味料、糖類、香辛料、米粉、みそ、ポークエキス、ポーク調味料、乳化油脂、香味調味料、オニオンパウダー、全卵粉)、かやく(キャベツ、大豆加工品、唐辛子、ねぎ)/ 加工でん粉、増粘剤(加工でん粉、増粘多糖類)、調味料(アミノ酸等)、炭酸カルシウム、重曹、香料、ソルビット、カラメル色素、酒精、カロチノイド色素、かんすい、香辛料抽出物、酸化防止剤(ビタミンE)、微粒二酸化ケイ素、ビタミンB2、ビタミンB1、酸味料、(一部に小麦・卵・乳成分・大豆・豚肉・ゼラチン・ごまを含む) |
【本品に含まれるアレルギー物質】小麦・卵・乳成分・大豆・豚肉・ゼラチン・ごま(表示が義務付け及び推奨されているもの) |
実食開始
麺は熱湯5分の油揚げ麺で、かなり存在感が強そうなオーラを放っているのですが、濃いめの味噌と花椒の爽やかな香りで開封時点から油揚げ麺特有のニオイが気になることはないでしょう。液体スープの小袋については特にフタの上で温めてください、もしくは温めないでください、などのアドバイスは記載されていませんが——
中身はペースト状の「タレ」に該当するような成分で構成されているので(しかもイイ香り)、スープの温度低下などが気になる方はフタの上で温めてください。ただ、とろみ成分が粉末スープに仕込んであるので、液体スープを入れる前に溶け残りがないよう念入りにかき混ぜてから液体スープを投入し、再度よく混ぜ合わせましょう。
さて、完成です。具材同士が重ならないように広げたら麺を隠すことが可能な具材量ではあるものの、「野菜タンメン」というイメージからすると多からず少なからずといったところですね。それでは、唐辛子の辛さと花椒の痺れに注目しながら「めん」「スープ」「かやく」の順に解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(99g)当たり
熱 量:405kcal(カロリー) |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:405kcal(めん・かやく:317kcal)(スープ:88kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品パッケージに記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
角刃でカットされた厚みのある縮れた油揚げ麺で、サイズは中太〜太麺。麺量は70gなので、変わり種タテロングの平均的な重さです。第1弾の「旨辛」では縮れの少ないストレート状の角麺が採用され、粘り気よりも歯切れの良さを重視していたような食感でしたが、第2弾の「鬼辛」では縮れの施された麺に変更。
それと比較して今回は麺の角に輪郭があり、一見すると無骨にも思えるのですが、実際そんなことありません。表面は滑らかな口当たりで麺の密度は高く、水気たっぷりの多加水麺ではないものの、粉っぽさは控えめです。生地は丁寧に練られているような歯触りで、食べ始めは粘り気のある弾力が楽しめるのですが、後半にかけて歯切れの良さが目立ってきました。
とはいえ弾力には持続性があり、食べ終わる頃まで粘り気をキープ。食べ応えのある食感ですが適度な歯切れの良さが相俟って食べやすく、粉末スープを溶かすため念入りにかき混ぜてからの実食でしたが、むしろ撮影の前に食感を確認すると完全にケアできていないような軽さがあったので、しっかり混ぜてから1分ほど寝かし、お湯を注いでから合計7分以降に食べ始めるのがベストかもしれません。
スープ
味噌は赤味噌を主体とした輪郭のある味噌感で、かなり味噌の重心は低く、どっしりとした塩分濃度。だいぶ赤味噌の主張が強く、キリッとキレのある後口かつ甘さは抑えられているので、味噌(麹)の甘みや優しいコクを求めている方や赤味噌が苦手な方には厳しいかもしれませんが、逆に甘さ控えめの男らしい味噌スープが好きならフィットするはずです。あと、けっこう醤油も強め。
で、唐辛子の辛さは‥‥やはり激辛ではないですねw どちらかというと私は辛い食べ物を好んで食べる傾向にあるのですが、唐辛子の辛さはセブンイレブン(セブンプレミアム)の「蒙古タンメン中本 辛旨味噌」(「北極」ではない通年商品)と同じラインなので、辛さレベルは中辛以上・大辛未満といったところでしょうか。しかし、花椒は輪郭がありますよ。
こちらも激痺クラスではありませんが、一見して明白な鼻を抜ける花椒の香りと口に広がる麻痺の感覚が心地よく、たまにジャリッ‥となるんですけど(※4回くらい喰らったw)、それだけ花椒が入っている証拠。とろみも不自然ではなく、米粉の舌触りが味噌感を加速させ、オニオンペーストのコクも印象的なポイントになるのですが、これも「燃え麺」の特徴ですね。
かやく
かやくの原材料名は「キャベツ、大豆加工品、唐辛子、ねぎ」となっているのですが、いまのところシリーズ通してキャベツ以外のラインナップは微妙に変わっています。第1弾「旨辛」では多めのキャベツと粗挽き唐辛子、ねぎ、エースコック式スポンジ肉そぼろ(スカスカのやつ)、第2弾「鬼辛」ではネギがニラ(存在感は飾りだったけどw)に変更されてキャベツの量が減り、スポンジ食感の肉そぼろが大豆加工品に変わりました。
そして今回の「ビリ辛」では、ニラがネギに戻って新たに唐辛子を追加。引き続き大豆加工品(歪な形の白い小さな塊)が継続して入っているのですが、ややキャベツの量が増えています。とはいえ具沢山な印象の「タンメン」としては頼りない量ではあるものの、キャベツは厚みがあって濃い味スープのインターバルに効果的。
大豆加工品はクニッとしたフェイクミート(偽肉)らしい食感で、後半は気にならなくなりますが、特別これといって味付けが施されているわけではありません。粉末スープの味が移って若干の下味を感じなくはないものの、あまり存在価値が見出せる素材ではないのでリストラし、その分すこしでもキャベツを増やす、もしくはエースコックが得意とするシャッキシャキのタマネギなんかが動員されると嬉しいですね。
総評
★★★★☆☆☆☆☆☆(★4)
唐辛子の辛さや花椒の痺れが苦手な方は避けたほうが安全なレベルですが、激辛・激痺クラスの刺激に期待していた場合、物足りなさが否めないでしょう。ただ、前回の「鬼辛」や前々回の「旨辛」、また同じ条件下で展開されていた限定商品「麺屋こころ 超辛台湾ラーメン」など、専売店舗の中にドラッグストアも含まれているので、「辛さは大辛まで」みたいな制約があるのかもしれませんね。
とりあえず前回・前々回の基盤を踏襲し、そこへ花椒をシンプルにブレンドしてアレンジしたような仕上がりだったので、「燃え麺」のスープと花椒が好きなら今回も大丈夫。以前のスープを知らない方は、赤味噌と醤油が濃いめのスープであること、また唐辛子の辛さレベルは激辛未満、花椒の痺れも激痺未満であることを念頭に置いた上でレビューを参考にしていただけますと幸いです。