どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2020年2月10日(月)新発売のカップ麺、東洋水産「マルちゃん 麺づくり 塩そば 梅風味」の実食レビューです。
マルちゃんの「麺づくり」から梅の開花が始まる季節にあわせた “梅風味” の「塩そば」が新登場!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
麺づくり 塩そば 梅風味
マルちゃん「麺づくり」とは、家族みんなに愛される “スタンダートな味わい” をコンセプトにした東洋水産のノンフライ麺ブランドで、初めて発売されたのは1992年6月。現在のライバル関係にある「日清麺職人」の前身 “日清の小麦麺職人” が発売されたのは2000年9月18日なので、それよりも歴史が長いシリーズです。
とはいえ日清食品の「麺職人」はテンポよく変わり種の新商品を発売しているのに対し、東洋水産の「麺づくり」は新作の数が少なくて、2019年の新商品は4月8日発売「濃いめ豚骨醤油」と8月19日発売「ゆず香るしお」の2品のみ。スタンダード(標準的)をブランドコンセプトに掲げているので、あまり奇抜な新商品は展開できないのでしょうか。
「麺づくり」は、1992年に「しょうゆ」と「みそ」からスタートし、1994年に「とんこつ」と「タンメン」(現「鶏だし塩」の前身)をラインナップに追加。日清食品の “小麦麺職人” が発売された2000年には、それまで共通だったノンフライ麺の形状をスープに合わせて変更し、従来のタンメンが「コク塩」に刷新されます。
2004年から旧タンメンのコク塩が現在の「鶏だし塩」に変わり、初めてフレーバーごとに異なる湯戻し時間が設定されたのも同じ頃。レギュラー陣の「担担麺」が初めて登場したのは2005年、当初は夏季限定商品として “しょうゆベース” の担担麺となっていたのですが、2006年の冬季限定商品として “みそベース” の担担麺が発売され、現在の定番フレーバーとして定着しました。
そして発売20周年を迎えた2013年4月に満を持す「醤油とんこつ」が追加され、2020年2月現在の定番ラインナップ6品「鶏ガラ醤油」「合わせ味噌」「旨コク豚骨」「鶏だし塩」「担担麺」「醤油とんこつ」が揃います。余談ですが、中でも「鶏だし塩」は好き過ぎるので、まだブログでは評価していません(かるく見積もっても暫定評価は★8以上)。
その「鶏だし塩」は文字通りゴリゴリの動物系で、かなり香辛料のアクセントも強く、胡麻の風味も決め手となっているスパイシーな塩ラーメンなのですが、今回の新商品は「塩そば」と題し、さらに “梅風味” と和テイスト。めちゃくちゃ日本人にとって身近な素材なのに、カップラーメンで梅を使った変わり種の新作は少ないため、なかなか新鮮味のあるテーマです。
なお、今回の「麺づくり 塩そば 梅風味」の発売にあわせ、消費者向けのキャンペーン「マルちゃん麺づくり『家族のお悩み、あっさり解決キャンペーン』」を実施。対象商品の麺づくり7品(鶏ガラ醤油、合わせ味噌、旨コク豚骨、鶏だし塩、担担麺、醤油とんこつ、塩そば梅風味)のバーコードを集めると、購入数に応じて “4つのコース” から商品が選べるとか。
バーコード1枚:麺探偵ムラカミオリジナルQUOカード1,000円分(600名)、バーコード2枚:タイガー電気ケトルわく子+麺づくり6種セット(300名)、バーコード3枚:アラジン グラファイトトースター(50名)、バーコード4枚:全国共通お食事券ジェフグルメカード15,000円分(50名)=総計1,000名様、興味のある方は応募してみてください。
開封
さて、本題に入りましょう。別添の小袋は「液体スープ」「粉末スープ」「かやく」の合計3袋。液体スープは “フタの上で温めてから” と記載されているように後入れなのですが、定番の鶏だし塩と違い “粉末スープは先入れ” となっているため、ここが注意したいポイント。麺の戻りが悪くならないかどうか‥‥と、もう一つ気になるのが麺の湯戻し時間です。
「麺づくり」の汎用ノンフライ麺は、「極細麺」(豚骨)熱湯3分、「細麺」(醤油・鶏だし塩)熱湯4分、「中太麺」(担担麺・醤油とんこつ)「太麺」(味噌)熱湯5分となっているのですが、今回は “ノンフライ細麺なのに熱湯5分” とのこと。しかし、サイズ的には熱湯4分の細麺なので、先入れの粉末スープと関係があるのかもしれません。
メーカー希望小売価格は「麺づくり」の定番ラインナップと同じ税別193円、コンビニで買った場合の値段は税込198円が2020年2月現在の相場となっているのですが、コンビニでもスーパーでも発見できなかったので、今回はイトーヨーカドーのネット通販サイト・オムニ7から取り寄せました。たぶん、これまでの流れ的に後日(発売から2、3ヶ月後)ドンキホーテで安売りされるはず。笑
製品詳細情報・購入価格等
製品名:マルちゃん 麺づくり 塩そば 梅風味 販売者:東洋水産株式会社 製造者:ユタカフーズ株式会社 製造所:愛知県知多郡武豊町字川脇34-1 内容量:88g(めん65g) 商品コード:4901990365376(JAN) 商品サイズ:縦150mm×横150mm×高さ77mm |
発売日:2020年02月10日(月) 実食日:2020年02月13日(木) 発売地域:全国(CVS・量販店・一般小売店 他) 取得店舗:ネット通販サイト(イトーヨーカドー) 商品購入価格:133円(税込)※10%OFF 希望小売価格:193円(税別) |
麺の種類:ノンフライ麺 スタイル:標準どんぶり型 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:410ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:3袋(液体スープ・粉末スープ・かやく) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、食塩、卵粉、たん白加水分解物)、添付調味料(チキンエキス、ラード、植物油、食塩、鶏脂、しょうゆ、たん白加水分解物、梅肉、デキストリン、かつおエキス、砂糖、粉末野菜、香辛料、粉末こんぶ、ねぎ、酵母エキス)、かやく(味付鶏肉だんご、なると)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、かんすい、炭酸カルシウム、酒精、酸味料、レシチン、クチナシ色素、酸化防止剤(ビタミンC、ビタミンE)、ベニコウジ色素、ビタミンB2、ビタミンB1、香料、(一部に小麦・卵・乳成分・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む) |
実食開始
もしかしたら見間違えたのかも——と、あらためて調理方法を確認し直したのですが、やはり容器側面に記載されている作り方には “粉末スープ、かやくを麺の上にあけ” 内側の線まで熱湯を注ぐとあるので、粉末スープも先入れで間違いありません。ただし “液体スープは後入れ” となっているため、お湯を注いでから待っている間にフタの上で温めます。
粉末スープを開封した瞬間、ベースラインに「鶏だし塩」を感じたのですが、比較的そこまでスパイシーな香りではありません。煎り胡麻のかわりに梅肉フレークが入っていて、芳醇な動物系の香りと爽やかな香りが混ざり合っている調理直後。粉末スープで一部の麺が若干ほぐれにくかったので、そこを解してから液体スープを馴染ませましょう。
なんというかこう香りに “梅昆布茶” っぽい雰囲気が無きにしも非ずなんですけどw それはさておき今回の製造者は東洋水産グループの「ユタカフーズ株式会社」となっているのですが、基本的に「麺づくり」はユタカフーズの担当なので、ご安心ください。それでは、コストパフォーマンスにも注目しつつ、「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(88g)あたり |
カロリー:317kcal たん白質:8.9g 脂 質:8.2g 炭水化物:51.9g 食塩相当量:5.9g (めん・かやく:1.9g) (スープ:4.0g) ビタミンB1:0.86mg ビタミンB2:0.29mg カルシウム:158mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:317kcal(めん・かやく:259kcal)(スープ:58kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
たぶん汎用のノンフライ細麺
丸刃でカットされた小刻みに縮れている細麺で、断面も丸く、扁平(平打ち)ではありません。今回はパッケージの指示通り熱湯5分きっちり守ってから食べ始めたところ、中心にかけてギュッと詰まったような密度の高いコシが楽しめました。その食感や小麦感も含め、やはり「麺づくり 鶏だし塩」に使用しているノンフライ細麺と同じ印象を受けます。
そこまで加水率の高い麺ではないのですが、しっかりとしたコシの強い食感で、よほど放置しない限り最後まで密度感のある弾力が楽しめます。ちなみに原材料名(小麦粉、食塩、卵粉、たん白加水分解物)や麺量(65g)も「麺づくり 鶏だし塩」と同じですし、特徴的なポイントにも目立った差を感じなかったので、麺は共通の認識で問題ありません。
ライバルの日清食品「麺職人」は麺の加水率を下げ、小麦全粒粉と最近では胚芽を追加で練り込むことで差別化を図ってきましたが、マルちゃんの「麺づくり」に全粒粉は練り込まれておらず、けれども数年前と比較して麺の密度が向上しました。小麦の風味もナチュラルですし、今回の和風スープとの相性もよかったです。
スープ
梅昆布茶から “お茶を抜いた” ような‥‥
ちょっと吹き出しのコメントだけ見ると語弊が生じてしまうかもしれませんが、ほんとイメージそんな感じで、粉末スープだけの段階から「梅」と「昆布」が強く、インスタント(顆粒)の梅昆布茶に通じるようなテイスト。梅肉フレークが入っていたので、梅が明白なのは実食前から想像できたのですが、昆布の旨味については予想外。
液体スープには豚脂(ラード)、植物油、鶏油(チーユ)をミックスしたオイルと “白だし” のようなタレが入っていて、グッと味の深みが増します。それでもなお土台は梅昆布茶ライクな味なんですけどw ぜんぜん嫌味な味ではないですし、動物油脂のコクが加わるため、ちゃんとラーメンのスープとして成立。
ガチの梅干ほどではないものの、けっこう酸味が効いていて、口に含むたびキュンとくるような味。動物系は鶏ガラを軸にラードと鶏油で厚みをつけ、魚介は鰹を中心に昆布の旨味を強く効かせつつ、後味にはキリッと塩のキレ。さっぱり系でも味は濃いめなので、麺を食べ終わった後に出汁茶漬けよろしく白ご飯を入れてみたところ、想像通り超おいしかったですw 追い飯おすすめ。
具材
シンプルイズベスト
具材は味付鶏肉だんご4個、ナルト1枚、あとは梅肉フレークと乾燥ネギで4種類なのですが、梅肉フレークはスープの一部として尽力。けっこう梅肉フレークの量は多めに入っていて、ちょいちょい意識しなくても口に飛び込んできてはキュッ、と爽やかに味覚を引き締めてリフレッシュしてくれます。乾燥ネギは歯触りが強く、これもアクセントに効果的。
おそらく鶏団子の数は平均3〜5個、ナルトの数は平均1枚で、さすが東洋水産の鶏団子は期待を裏切りません。最近は日清食品の大豆鴨つみれ(鴨の風味は皆無)やエースコックの味付鶏・豆腐だんごなど、各社だんご状のフェイクミートを導入している中、東洋水産の鶏肉団子は味も食感もよく、安心して楽しめる品質を維持してくれていました。
総評
★★★★★☆☆☆☆☆(★5+)
たとえばノンフライ細麺や鶏油のコクなど、既存の「麺づくり 鶏だし塩」と部分的に通じるポイントはありましたが、方向性は完全に別物だったので、両者の差別化はバッチリ。けっこう梅の風味がシッカリしていたのと昆布の存在感は想像以上だったので、梅昆布茶とか好きな場合ど真ん中の味なのではないかと思います。
茶葉の風味は感じなかったのですが(あっても面白そうでしたけど)、けっこう塩気がキリッとしていたので、白ご飯との相性も申し分ありませんでした。というわけでカップラーメンの残ったスープに白ご飯を入れちゃう派の方にも朗報ですし、男性カップ麺ユーザーはもちろん主婦の方にも好まれそうな味だったので、幅広い層の方にオススメの一杯です。