どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2021年12月7日(火)新発売、ファミリーマート限定のカップ麺「麺屋剛監修 剛麺 とんこつ味」の実食レビューです。
ラーメン評論家・大崎推薦「麺屋 剛」の看板メニュー「剛麺」がファミリーマート限定のカップラーメンに!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
麺屋剛監修 剛麺 とんこつ味
麺屋 剛(めんや ごう)とは、2007年(平成19年)12月24日の創業以来 “心を込め味でおもてなし” をモットーに、九州の中でも独自の進化を遂げてきた「鹿児島ラーメン」を提供しているラーメン店で、天文館通に本店を構える老舗「くろいわラーメン」出身の店主・東郷剛氏が伝統の味を継承。その技法と味わいを守りながら、常に “新しい味” にも挑戦し続けている人気店です。
今回の新商品「麺屋 剛(MENYA GOU)監修 剛麺(ごうめん)とんこつ味」は、ファミリーマートの創立40周年記念企画「ファミリーマート×ラーメンデータバンク共同開発カップ麺シリーズ」第3弾の新作で、麺屋 剛(「株式会社剛一家」代表取締役:東郷剛社長)監修のもと、大阪府吹田市に本社を置くエースコックが店舗で提供されている「剛麺 GOUMEN」の味わいをカップラーメンにアレンジ。
ファミリーマート×ラーメンデータバンク共同開発カップ麺シリーズとは、ファミリーマートの40周年に向けたチャレンジ「40のいいこと!?」に掲げられた5つのキーワードの1つ「もっと美味しく」の一環で、国内大手カップ麺メーカー5社(エースコック・サンヨー食品・東洋水産・日清食品・明星食品 ※50音順)協力のもと、有名店が監修した数量限定商品を5回に分けて発売する企画。
2021年9月28日発売の第1弾「利尻らーめん味楽本店監修 焼き醤油味らーめん」(サンヨー食品と共同開発)及び同年10月26日発売の第2弾「支那そばや監修 醤油らぁ麺」(明星食品と共同開発)は、どちらも縦型ビッグのカップラーメンで、それぞれ発売した最初の週に “ファミリーマート限定のカップ麺における売上数量第1位” を獲得したそうです。
出典:ファミリーマート > HOME > キャンペーン > ファミマの40周年合言葉はファミマる。> 40のいいこと!? > ラーメンデータバンクイチオシ 麺屋剛監修 剛麺 とんこつ味
その第3弾を飾ることになった「麺屋 剛」の本店で提供されている「剛麺」とは、豚骨を丁寧に炊き出した “一番だし” を取り、続けて10時間ちかく炊き上げることで骨の髄から旨味を引き出した “2番だし” をブレンドしてチューニングする、まろやかでクセのない豚骨100%の白濁スープが特徴の一杯で、麺は鹿児島のラーメン店で一般的なサイズよりも0.1mmほど太い特注のストレート麺を使用。
それを再現したカップ麺に関する店主のコメント(ファミリーマートの公式ウェブサイト内に記載)を見ると、曰く “開発過程では、なかなか納得のいく、麺やスープ・スープとの絡み具合とならず、大変苦労しました。エースコックさんと度重なる改良を進めた結果、びっくりするほどの仕上がりとなりました。完成度、クオリティ共に最高の商品です。” とのことなので、かなり期待できそうな予感。
直近だと鹿児島県及び宮崎県内にあるファミリーマート387店舗(2021年5月末時点)を対象に、2021年6月22日から期間限定で「麺屋 剛」監修の「冷し魚介豚骨まぜそば(調理麺)」「幻のラー飯(弁当)」「ばくだんチャーハン(おむすび)」を販売していたらしく、それ以前にも南九州ファミリーマート限定の中食を何度か監修してきた人気店「麺屋 剛」ですが、即席カップ麺の監修は初の試み。
容器の側面を見ると “当商品は麺屋剛監修のもと、お店で提供されている「剛麺」をカップめんにアレンジしたものです。” との免責事項が記載されているように、けっこうデフォルメされている部分もありそうですが、それでも「麺屋 剛」の店主が “最高の商品” と絶賛したカップ麺。はたして鹿児島の人気店が提供している「今の味」が感じられるのかどうか、仕上がりが楽しみです。
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、最初から容器の中に入っている「液体スープ」が1袋。エースコックの縦型カップ麺では定番の別添方法で、例によって例の如く小袋の表面が粉末スープまみれになっているのですが‥‥w お湯を注いでからフタの上で小袋を温めなければいけない場合、接着剤が溶けて小袋が再び貼り付くことがないのと、販売中に天面のデザインが目立つのは利点。
肉そぼろに見える具材は、大豆たん白を主原料とする大豆加工品なので、いわゆるフェイクミート。ネギもフリーズドライよりコストが低い熱風乾燥の青葱を採用していますが、もやしは比較的に太め。ただ、店舗の「剛麺」は提供直前に炙ってからトッピングするチャーシューを特徴としているため、ここはカップ麺だからと妥協すべきポイントになるかもしれません。
ファミリーマート通常価格は212円(税込228円)に設定されていたので、第2弾の「支那そばや監修 醤油らぁ麺」と同じ値段。ちなみに12月7日(火)11時~12月20日(月)23時59分の期間中、ニュースアプリ「SmartNews(スマートニュース)」の専用チャンネル「ラーメンチャンネル」にて、今回のカップ麺が “50円(税込)で買えるクーポンが5,000名に当たる” キャンペーンを実施しています。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:麺屋剛監修 剛麺 とんこつ味 製造者:エースコック株式会社 製造所:W・関西滝野工場(兵庫県加東市河高1816-175) 内容量:96g(めん70g) 商品コード:4901071256562(JAN) |
発売日:2021年12月07日(月) 実食日:2021年12月08日(水) 発売地域:全国 取得店舗:コンビニ(ファミリーマート) 商品購入価格:228円(税込) ファミリーマート通常価格:212円(税別) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:縦型ビッグ 容器材質:紙 湯量目安:440ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:1袋(液体スープ) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、植物性たん白、砂糖、しょうゆ)、スープ(ポーク調味料、ポークエキス、植物油脂、オニオンペースト、乳化油脂、食塩、豚脂、香辛料、しょうゆ、魚介調味料、たん白加水分解物、香味油、酵母エキス、オニオンパウダー、でん粉、チキンエキス、全卵粉)、かやく(大豆加工品、ねぎ、もやし)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、炭酸Ca、香料、酒精、増粘多糖類、重曹、微粒二酸化ケイ素、かんすい、酸化防止剤(ビタミンE)、カラメル色素、甘味料(スクラロース、アセスルファムK)、香辛料抽出物、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・さば・大豆・鶏肉・豚肉を含む) |
実食開始
麺は油で揚げたフライ麺で、湯戻し時間は3分と標準的。カップラーメンとしては特別に細くも太くもないサイズに切り出されているのですが、ファミリーマート×ラーメンデータバンク共同開発カップ麺シリーズの中心人物であるラーメン評論家・大崎裕史(おおさき ひろし)氏のコメントを見ると “スープに合わせて開発した麺” との記載があったので、ここも注目すべきポイント。
調理後のカロリーは411kcalということで、油揚げ麺を搭載した縦型ビッグ製品での標準的な値になりますが、カルシウムについては388mgと高めの値。中華麺を製造する際に必要なアルカリ剤(かんすい)の炭酸カリウムや炭酸ナトリウムに、炭酸Caや重曹などもカルシウムの値に含まれるため、必ずしもポークエキスの使用量に直結するわけではないけれど、豚骨の芳醇な香りが印象的。
ただ、鹿児島ラーメンといえばの代表格である焦がしネギの香りは目立って主張してこないので、いわゆる王道の鹿児島ラーメンらしい雰囲気とは一線を画す雰囲気。それが「麺屋 剛」監修の “こだわり” なのか、引き続き「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(96g)あたり |
カロリー:411kcal たん白質:9.9g 脂 質:17.3g 炭水化物:54.0g 食塩相当量:6.1g (めん・かやく:1.5g) (スープ:4.6g) ビタミンB1:0.32mg ビタミンB2:0.34mg カルシウム:388mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:411kcal(めん・かやく:318kcal)(スープ:93kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
再現度はともかく品質は高い
店舗で提供されている「剛麺」には、3日間熟成させてコシを強めたストレート麺を合わせているのに対し、今回の油揚げ麺は緩やかな縮れが施されているため、形状の再現度は高くありません。また「麺屋 剛」の公式ウェブサイトには “もちもちの太めの麺” と記載されているのですが、特別に加水率が高いわけでもなく‥‥
しかし、後述するスープとの絡みは抜群で、スープを持ち上げるリフト性の高さも然る事乍ら、麺を啜り上げる度にスープの香りを運んでくれるのも印象的。エースコックの油揚げ麺なので、特有の風味がスープの邪魔にならないか懸念していたのですが、なんのなんの。むしろ揚げ油の風味は弱く、スープのニュアンスを壊しません。
なかなかに独特なコシ(弾力)とアシ(伸び)の持ち主で、食べ始めは内側から弾けるような、それでいて完全に噛み切るまでは反発性が強い、近年のエースコックが得意とするタイプ。後半にかけて徐々に歯切れもよくなってくるのですが、それでも内部には最後まで弾力が残っている、ひとつの油揚げ麺としてクオリティの高い仕上がりでした。
スープ
思っていた以上に尾を引く味だった
別添の液体スープを入れる前に味を確認してみたところ、骨っぽさは控えめで、旨みも人工的。とろみが施されているのですが、それを不自然に思わせないほど豚骨が強いわけではなかったので、あくまでも粉末スープは土台を支えることに徹しているような状態です。ただ、そこに液体スープを加えると‥‥
小袋の中には茶褐色のタレと透明なアブラが入っている状態で、しょうゆ感は弱く、それよりも豚骨の “まろやかさ” がイッキにブースト。とろみの加減は引き続き無理矢理強引ですが、一般的にネガティブとされる動物系のクセを抑えつつ、しっかりと時間をかけて乳化させているような、マイルドだけどライトじゃない、濃密で深みのあるテイストを実現。
鹿児島ラーメンのイメージで真っ先に挙がる揚げネギの要素は感じませんが、豚骨に寄り添うようなオニオンペースト(たぶん、けっこうな量を使っている)のコクと香味も印象的。ほんのすこしチキンエキスで脇を固めているのと、全体的に骨っぽさは控えめですが、骨の旨みだけを抽出した豚骨スープを軸に、たっぷりとオニオンペーストを加えたような、そのフレームワークに個性を感じました。
具材
スープの出来を思えば及第点
そこそこ膨れ上がる大豆加工品は、グニッとする独特の弾力で、もちろん肉の味がするわけでもありません。ただ、エースコックの肉そぼろといえば “スポンジみたいな食感のアレ” があるので、それを使われることを思えばマシな具材。
乾燥かやく特有の歯触りが強い青ネギは、やや好みが分かれるポイントになるかと思いますけど、前述のスープとの相性は良好で、シャキッとした歯触りが心地よく、もやしの食感も悪くありません。今回はスープの満足度が高かったので、具材のボリューム感については気にならなかったです。
総評
再現度の高さについては賛否両論あるかと思いますが、クセを抑えながらも濃厚な旨みを備えた豚骨スープに、オニオンペーストを重ねる手法は面白く、麺も油で揚げたフライ麺の中では上々の出来栄え。いかにもエースコックらしい要素が随所に見られたものの、そこに「麺屋 剛」の “こだわり” を上手く溶かし込んだ良品に思えました。
さて、残るメーカーは東洋水産と日清食品。まだ監修店は発表されていませんが、第4弾の発売予定日は2022年1月某日、第5弾の発売予定日は2022年の春頃となっているので、引き続きファミリーマートの動向をチェックしておきましょう【author・taka :a(大石敬之)】