どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2020年03月16日(月)新発売のカップ麺、東洋水産「マルちゃん正麺 カップ ゆず香る塩まぜそば」の実食レビューです。
湯切りタイプの汁なし正麺カップ6作目は “ゆず風味&ガーリック仕立て” の「塩まぜそば」を展開!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
正麺カップ ゆず香る塩まぜそば
マルちゃん正麺(せいめん)とは “いま抜群においしく、そして10年後20年後も古びることなく愛され続ける即席麺” をコンセプトに生まれたブランドで、2011年11月7日に初代袋麺を発売。専任の開発チームが5年もの歳月をかけて生み出した新製法の特許技術 “生麺うまいまま製法” のノンフライ麺(特許 第5153964号)を打ち出し、多くのファンを獲得します。
その後、袋麺の発売から約4年の歳月を費やし、研究開発に取り組んだ結果、2015年10月5日に満を持すカップ麺タイプの新ブランド「マルちゃん正麺カップ」を展開。袋麺の “生麺うまいまま製法” とは違う特許製法「生麺ゆでてうまいまま製法」のノンフライ麺(特許 第5719064号)を確立し、カップめん業界の市場を震撼させました。
以降、さまざまなジャンルのフレーバーに幅広く取り組んでいるカップめん部門「マルちゃん正麺カップ」より、初めて湯切りタイプの変わり種が発売されたのは2019年4月1日。これまでの “生麺ゆでてうまいまま製法” を軸に、湯切りタイプ専用のノンフライ麺を開発するのに費やした期間およそ2年。
その第1弾として発売されたのが「焼そば」と「汁なし担々麺」で、2020年3月現在どちらも通年商品として絶賛販売中。続いて2019年6月17日に湯切りタイプ第3弾「油そば」を、2019年11月4日に第4弾「濃厚魚介豚骨まぜそば」を発売し、2020年1月13日に発売された第5弾「汁なし黒マー油担々麺」が前回のシリーズ最新作。
というわけで今回の「ゆず香る塩まぜそば」は、湯切りタイプの正麺カップ第6弾。これまでの “こってり路線” とは裏腹に、けっこう爽やかなテーマだと思っていたのですが、よく見るとパッケージには「芳醇コク塩だれ “ゆず風味&ガーリック仕立て” 」とガーリックの文字があります。そう、東洋水産といえばニンニクを容赦なく打ち出す傾向にある企業‥‥
これまでに発売されてきた東洋水産の柚子しお系は、基本的に淡麗な味わいの商品が多く、繊細さを売りにしていました。しかし、後述する原材料名を見ると、添付調味料の構成は植物油と鶏脂の含有量が多い記述となっているため、実はけっこうガッツリ系の路線なのかもしれません。
ちなみに第6弾「ゆず香る塩まぜそば」の新発売にあわせ、既存の「マルちゃん正麺 カップ 焼そば」及び「同 汁なし担々麺」をリニューアル。定番の「焼そば」はソースの構成を見直して具材を大幅に刷新(新たに肉具材を起用)、同じく「汁なし担々麺」も具材の豚肉が大きくなり、ブランドラインナップが強化されました。
これまでに発売された湯切りタイプの正麺カップ第1弾~第5弾は、基本的に売り上げの推移を見ながらレギュラー化するかどうかを決めているらしく、2020年3月現在「濃厚魚介豚骨まぜそば」と「汁なし黒マー油担々麺」は東洋水産の公式ウェブサイトに掲載されていないので、もう製造終了かもしれません。
開封
別添の小袋は「液体スープ」「粉末スープ」「かやく」の合計3袋、これといって特に珍しい構成ではないのですが、けっこう液体スープの量が多く、持ってみた感じタプタプと油(脂)が多そうな触り心地。東洋水産のニュースリリースには “赤穂のましお使用” の文字があったので、塩気のベクトルも気になるところ。
麺は “生麺ゆでてうまいまま製法” のノンフライ麺で、湯戻し時間は熱湯5分。定番の「焼そば」と「汁なし担々麺」は麺を使い分けているのですが、今回の「ゆず香る塩まぜそば」と「焼そば」のノンフライ麺は製品説明(商品特徴)が同じなので、もしかすると同じノンフライ麺を使用ているのかもしれません。
たとえば最近だと二郎系やインスパイア系のテイストを意識した「がっつり豚骨醤油」やファミリーマート限定の「濃厚担担麺」など、一部ちょっと高額な商品もあるのですが、基本的に「マルちゃん正麺 カップ」のメーカー希望小売価格は税別225円が標準で、コンビニで購入した場合の値段は税込240円が2020年3月現在の相場になります。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:マルちゃん正麺 カップ ゆず香る塩まぜそば 製造者:東洋水産株式会社 関東工場 製造所:群馬県館林市赤生田本町3831-1 内容量:114g(めん90g) 商品コード:4901990365574(JAN) 商品サイズ:縦180mm×横180mm×高さ77mm |
発売日:2020年03月16日(月) 実食日:2020年03月19日(木) 発売地域:全国(CVS、量販店、一般小売店 他) 取得店舗:コンビニ(ミニストップ) 商品購入価格:240円(税込) 希望小売価格:225円(税別) |
麺の種類:ノンフライ麺 スタイル:大判どんぶり型 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:600ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:3袋(液体スープ・粉末スープ・かやく) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、でん粉、食塩、こんにゃく、大豆食物繊維、植物性たん白、植物油脂)、添付調味料(植物油、鶏脂、チキンエキス、ポークエキス、砂糖、食塩、かつおエキス、粉末野菜、乳糖、香辛料、しょうゆ、たん白加水分解物、こんぶエキス)、かやく(味付鶏肉だんご、メンマ、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、かんすい、レシチン、炭酸カルシウム、酸味料、酒精、クチナシ色素、酸化防止剤(ビタミンC、ビタミンE)、香料、カラメル色素、増粘多糖類、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む) |
実食開始
先入れの小袋は「かやく」のみ、中には味付鶏肉だんご、メンマ、ねぎが入っていて、そんなに量が多いわけではないものの、基本的に東洋水産の商品に入っている味付鶏肉だんごのクオリティは間違いないですし、最近よく使われる大豆加工品(フェイクミート)ではありません。あとは熱湯を注いで5分待機——
お湯を注いでから待っている間に液体スープはフタの上で温めて、湯切りの後は “液体スープを入れて馴染ませてから” 粉末スープを入れるのがポイント。液体スープを入れた瞬間の香りは「麺づくり 鶏だし塩」に通じるところがあり、粉末スープを入れると柚子やニンニクの香りが広がって、なかなか食欲を刺激してくる調理直後。
ちなみに販売店はコンビニ以外のスーパーやドラッグストア、ディスカウントストアなども対象なのですが、実際に立ち寄ったコンビニ大手4社の中ではミニストップでの取り扱いが意欲的でした。それでは、引き続き柚子とニンニクの兼ね合いに注目しつつ、「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(114g)あたり |
カロリー:44kcal たん白質:10.7g 脂 質:12.1g 炭水化物:73.1g 食塩相当量:3.9g ビタミンB1:0.60mg ビタミンB2:0.39mg カルシウム:176mg |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、 実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
「ゆず香る塩まぜそば」にベストマッチ
あらためまして「生麺ゆでてうまいまま製法」とは “夕食に出しても家族が怒らない麺を作ろう——” という開発者の思いから生まれた製法で、原材料に「こんにゃく」を練り込んでいるのが最大の特徴。これまでに何度か「苦手」「おいしくない」という意見も耳にしているのですが、このブログでは基本的に高く評価しています。
原材料の配合や太さ、形状など、すべて同じではないのですが、基本的に正麺カップの麺は加水率の高い平打ち多加水麺が標準で、調理後に箸で持ち上げた時の重量感もポイント。今回の「ゆず香る塩まぜそば」に使用されているノンフライ麺もしかり、正麺カップならではの茹で上げたような臨場感が楽しめる安定の高品質。
たとえば博多とんこつラーメンなど、加水率の低い極細ストレート低加水麺と相性がいいスープに合わせる場合、ある程度の調整がスープ側で必要になってくるのですが、今回のスープ(タレ)と麺の相性は良好で問題なし。今に始まった麺ではないものの、いつも食べる度にクオリティの高さを実感します。
スープ
これはヤバいヤツ
やはり液体スープは香りからも感じたように「麺づくり 鶏だし塩」に通じるテイストで、まだ柚子の酸味やガーリック感は気にならないのですが、鶏を軸に据えている膨よかな動物系の旨味が印象的。それなりに油脂を使用してはいるものの、いわゆる「油そば」のようにギトギトしたタイプではありません。
“ゆず風味&ガーリック仕立て” は粉末スープに仕込んであって、柚子の酸味やガーリック感が強烈に主張してくるわけではないのですが、どちらも一見して明白な存在感。パッケージには香料使用とありましたが、ほんのり柑橘系の酸味が心地よく、ガーリックパウダーのジャンクな風味と小さいローストガーリックチップで食欲増進効果もバッチリ。
さらに塩気も舌を刺してくる攻撃的なタイプではなく、むしろ塩の甘味を感じる丸みを帯びた塩味で、昆布やカツオによる魚介の旨味も尖ることなく穏やかに、それでいて明白。粉末ポテトと思われる風味が若干ながら蛇足に思えたものの、最終それも気にならないくらい完成度の高い味付けでした。
具材
シンプルイズベスト
味付鶏肉だんごは以前から東洋水産のカップ麺で頻繁に採用されている肉具材で、自然な食感と比較的に大きめのサイズで食べ応えあり。メンマは薄めでもコリコリとした食感が心地よく、そこそこサイズも大きめで、ネギも斜め切りのタイプを使用と抜かりなし。
いずれも新開発の具材ではありませんが、蛇足感のないラインナップかつ麺とスープのクオリティが高かったので、充分値段に見合った内容だと思います。前述したように最近は大豆加工品を使用している商品が多くなってきたので、東洋水産には引き続き本物の肉具材にこだわってほしいですね。
総評
★★★★★★☆☆☆☆(★6)
定評のある生麺ゆでてうまいまま製法のノンフライ麺に、東洋水産の十八番ともいえる具材のラインナップから新鮮味を感じることはないのですが、とにもかくにも総合力の高さが光る一杯でした。ある程度こってり感はありますが、これまでの汁なし正麺カップと違うスッキリとしたテイストなので、ちょうどいい気分転換になったと思います。
ちょっとガーリック感には気をつけなければいけませんが、思えばカップ麺で「塩まぜそば」というジャンルも頻繁に出てくるわけではないですし、とりあえず正麺カップの麺と柚子が大丈夫なら試す価値あり。コンビニで購入したら税込240円と地味に高いのですが、その価値は充分にありますよ。