どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2022年12月12日(月)新発売、東洋水産のカップ麺「マルちゃん正麺 カップ 濃厚もやし辛味噌(二代目)」の実食レビューです。
麺とスープを見直して進化!? シャッキリもやし入り「濃厚もやし辛味噌」が “さらにパワーアップして” 再登場!! って東洋水産の人は言ってたけど‥‥
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
マルちゃん正麺 カップ 濃厚もやし辛味噌 2022
マルちゃん正麺(せいめん)とは “いま抜群に美味しく、そして10年後・20年後も古びることなく愛され続ける即席麺” をコンセプトに、東洋水産が力を入れている麺が主役のブランドで、2011年(平成23年)11月7日に初代御三家「マルちゃん正麺 醤油味」「同 味噌味」「同 豚骨味」を市場に投下。ベアトレンドが続いていた当時の即席袋めん市場に衝撃を与え、爆発的な売り上げを記録します。
それは業界で “マルちゃんショック” と呼ばれ、既存の乾燥方法とは一線を画す独自技術「生麺うまいまま製法」に多くの関係者が震撼したのも束の間、袋めんタイプの登場から約4年後となる2015年(平成27年)10月5日に「マルちゃん正麺 カップ」が現れ市場を席巻。わずか1ヶ月で1200万食という驚異の出荷数を叩き出し、即席カップめん市場に “第2のマルちゃんショック” を引き起こしました。
今回の新商品「マルちゃん正麺 カップ 濃厚もやし辛味噌」は、冬に需要が高まる味噌ラーメンに、辛味を加えた濃厚感たっぷりのピリ辛スープを特徴とする一杯で、低温殺菌製法のシャッキリもやし入りというのも嬉しいポイント。2021年12月27日も同じタイトルの正麺カップを発売していましたが、まったくテコ入れなしの再販ではありません。
正麺カップが打ち立てた特許技術「生麺ゆでてうまいまま製法」(※「生麺うまいまま製法」とは別)の乾燥麺を使っている、というのは共通する項目になりますが、昨年の「濃厚もやし辛味噌」よりも幅広な太麺に変更し、それに合わせてスープの旨み(味噌とポーク)もアップさせ、より満足感を高めたとのこと。
昨年の「濃厚もやし辛味噌」は、このブログで高評価を意味する “★6” を叩き出した逸材なので、麺の変更が裏目に出ていないかどうか、正当な進化に期待しながらレビューします。
関連ページ:この味、値段以上【マルちゃん正麺】最新作「濃厚もやし辛味噌」は “シャッキリもやし入り” で本格さ爆上げ!!(2021年12月27日発売品のレビュー)
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「かやく」に、後入れ「液体スープ」「粉末スープ」「もやし調理品」の計4種で、前回発売品から小袋の色は変わっていますが、構成そのものは変わっていません。もやし調理品は「でかまる バリシャキ!もやし味噌ラーメン」にも使われている安心と信頼のバリシャキもやしで、それが据え置きなのは素直に嬉しいポイント。
麺は油で揚げずに乾燥させた「生麺ゆでてうまいまま製法(特許 第5719064号)」の幅広麺で、製造工程の関係から厳密にいうとノンフライ麺ではないのですが、大別するとノンフライ麺に該当します。それについての詳細は前回のレビューで触れているため、関連ページをご覧ください。
ちなみにメーカー希望小売価格は270円(税別)から296円(税別)に値上がりしているのですが、2022年6月1日出荷分から実施された価格改定以降、東洋水産は自社の即席めん類に設定している希望小売価格を従来比9%~12%アップしているため、べらぼうな値上げではありません。ただ、コンビニで購入した場合の税込価格は税込319円なので、それも視野に入れながらレビューします。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:マルちゃん正麺 カップ 濃厚もやし辛味噌 製造者:東洋水産株式会社 製造所:関東工場(群馬県館林市赤生田本町3831-1) 内容量:166g(めん75g) 商品コード:4901990373326(JAN) |
発売日:2022年12月12日(月) 実食日:2022年12月15日(木) 発売地域:全国 取得店舗:ウエルシア 小売価格:296円(税別) 購入価格:300円(税込) |
麺の種類:ノンフライ スタイル:大判どんぶり型 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:410ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:4袋(液体スープ・粉末スープ・かやく・もやし調理品) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、でん粉、食塩、植物性たん白、こんにゃく、植物油脂、乳糖、大豆食物繊維)、添付調味料(みそ、香味油脂、ポークエキス、豚脂、しょうゆ、香辛料、植物油、乳糖、すりごま、砂糖、チキンエキス、食塩、ゼラチン、野菜エキス、たん白加水分解物)、かやく(もやし、味付挽肉、にんじん、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、増粘多糖類、酒精、かんすい、炭酸カルシウム、レシチン、カラメル色素、酸化防止剤(ビタミンC、ローズマリー抽出物、ビタミンE)、酸味料、香辛料抽出物、pH調整剤、クチナシ色素、パプリカ色素、ビタミンB2、ビタミンB1、香料、甘味料(ソーマチン)、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む) |
実食開始
別添の小袋は「かやく」のみ先入れで、そぼろ状の味付挽肉にネギ(FD)の組み合わせは、前回発売品と同じ構成です。ただ、前回よりもネギのサイズが大きくなっているため、個体差でなければリニューアルポイント。かやく以外の小袋は “すべて後入れ” なので、かやくを入れてから内側の線まで熱湯を注ぎ‥‥
待っている間に「液体スープ」と「もやし調理品」をフタの上で温め、時間になったら「粉末スープ」を溶かし、それから「液体スープ」を馴染ませて「もやし調理品」をトッピングしたら完成です。パッと見は大きく変わっていませんが、麺の変更は全体を大きく変える要因になるため、まだまだ油断できません。
ちなみに前回発売品と比較して総カロリーは473kcalのまま変わっていないのですが、めん・かやくのカロリーは336kcalから302kcalに下がり、スープのカロリーは137kcalから171kcalに上がるなど、興味深い変化が生じていました。というわけで、引き続き初代との違いに注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(166g)あたり |
カロリー:473kcal たん白質:13.6g 脂 質:17.6g 炭水化物:65.1g 食塩相当量:6.2g (めん・かやく:2.3g) (スープ:3.9g) ビタミンB1:0.37mg ビタミンB2:0.38mg カルシウム:183mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:473kcal(めん・かやく:302kcal)(スープ:171kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
もしかして汁なし用のラインで製造してる?
原材料名は2022年9月19日発売の新定番「マルちゃん正麺 カップ スタミナ中華そば」と共通するのですが、ひとつ気になったのが麺の長さで、あきらかに昨年よりも短くなっていること。この長さは湯切りタイプの正麺カップと共通で、原材料名の構成も現行の「濃厚こくソース焼そば」や「汁なし担々麺」と共通します。
短めに切り出されている分、すすりあげたときにスープが跳ねにくいのはメリットになりますが、部分的に戻りムラが生じているのが玉に瑕。熱湯5分では完全に戻らないため、特に端の部分が硬く、さらに5分ほど放置すれば馴染みますけど、頑固な部分は硬いまま。
昨年は「香味まろ味噌」と同じ麺、あるいは違ったとしても同じような麺を使っていたので、このような不満を覚えることはなかったのですが、幅広麺に変更したのは失敗と評価せざるを得ません。とりあえず調理の際は、しっかりと沸騰した湯を使い、7〜8分くらい待つのがベストかも。
スープ
基本的には変わってない
粉末スープには、味噌、すりごま、唐辛子、うま味調味料などが入っていて、開封した途端に漂ってくる唐辛子の芳ばしさが印象的‥‥というのは昨年のスープに共通する感想。そこまで辛味は強くないれど、唐辛子の風味は明確で、すりごまの量も多く、ネガティブな変更は感じません。
液体スープの味噌は引き続き白の比率が高く、動物系は乳化感の強いポークエキスを中心に、チキンエキスが脇を固め、とろみの強さは人工的ですが、それを野暮ったいと思わせない “ぽってり” としたテイストが魅力的。味噌や豚骨が格段に強くなったわけではないけれど、いい意味で昨年から方向性は変わっていなかったので、特に引っ掛かる部分はありませんでした。
かやく
もやし調理品は全体に馴染ませるのがオススメ
先入れの味付挽肉はジャンクなタイプのトッピングになりますが、ぽってりとした白味噌ベースのピリ辛スープと相性がよく、そのジャンクさがプラスに作用していることに加え、ネギもフリーズドライで主張し過ぎないのが好印象。けっして量が多いとはいえないけれど、メインは加熱殺菌済みのバリシャキもやし(と、細切りの人参も入ってる)。
乾燥もやしとは比べ物にならない食べ応えについてはもちろん、ちょっとナムルっぽいというか、ごま油っぽい風味と独特の酸味も含めて今回のスープにシンデレラフィット。かなりスープの重心が低いのに対し、唐辛子の辛さや赤味噌のキレは強くないため、ちょっと輪郭がボヤけそうになるのですが、バリシャキもやしの味付けがアクセントに心地よく、文句の付け所が見当たりませんでした。
総評
スープと具材については前回発売品に忠実で、そのDNAを色濃く受け継いでいたのですが、問題は麺のリニューアル。短めに切り出されていたことについては汁ハネ防止に寄与しており、またバリシャキもやしの存在感を強める側面も持っていたのですが、端の部分を中心に戻りムラだけが勿体なかったです。
というわけで、その分を総評から差し引いているのですが、結果的に悪い製品ではありません。スープと具材については見どころが多く、満足度も高い一杯なので、これならコンビニで購入しても損ではないと思います。ちなみにセブンイレブンでは “2022年12月20日(火)以降順次発売” となっているため、普段使いのコンビニがセブンイレブンの方は注意してください【author・taka :a(大石敬之)】