どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2020年9月7日(月)新発売のカップ麺、東洋水産「マルちゃん正麺 カップ 辛ニボ」の実食レビューです。
マルちゃん正麺カップに “辛味” と “煮干し” を効かせた「辛ニボ」が登場!!
辛い?辛くない?実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
マルちゃん正麺カップ 辛ニボ
マルちゃん正麺(せいめん)とは “いま抜群においしく、そして10年後20年後も古びることなく愛され続けるラーメン” をコンセプトに生まれた東洋水産の本格ブランドで、2011年11月7日に初代袋麺(醤油・味噌・豚骨)を市場に投下。麺に蒟蒻(こんにゃく)を練り込んだ新技術「生麺うまいまま製法」を開発し、乾麺でありながら生麺本来の臨場感を実現しました。
「マルちゃん正麺」という名前の由来は、永年にわたってインスタントラーメンを作り、味を磨き続けてきた東洋水産=マルちゃんが考える「これこそ正しい麺、理想のラーメンの完成形なのだ」という強い自負に因んだもの。専任チームが5年の歳月をかけて生み出した “生麺うまいまま製法” のノンフライ麺(特許 第5153964号)は、即席めん業界に大きな衝撃を与えます。
カップ麺の登場以降、ダウントレンドが続いていた袋麺市場に大きな話題を提供し、不動の地位を確立したマルちゃん正麺。そんなマルちゃん正麺の登場から約4年後、袋麺の “生麺うまいまま製法” とは違うカップめん専用の特許技術「生麺ゆでてうまいまま製法」(特許 第5719064号)を完成させ、2015年10月5日に満を持す「マルちゃん正麺 カップ」を新発売。
生麺ゆでてうまいまま製法とは、茹でた麺を東洋水産の独自技術で乾燥させる特許製法で、マルちゃん正麺の代名詞ともいえる “麺の美味しさ” をカップ麺でも表現するために4年の歳月をかけて開発。熱湯5分で生の麺を茹で上げたような食感を再現し、箸で持ち上げたときの重量感と伸びにくさを特徴とする革新的なノンフライ麺を実現させました。
そんなマルちゃん正麺カップからリリースされた今回の新商品「マルちゃん正麺 カップ 辛ニボ」は、炊き出し感のある濃厚なポークの旨味をベースに醤油を合わせ、唐辛子の辛味と煮干しの組み合わせが病み付きになる “うま辛豚骨醤油味” がテーマの新作。麺は定評のある “生麺ゆでてうまいまま製法” のノンフライ麺で、スープには香り高い自家製の豚骨だしを使用とのこと。
2019年4月29日にシリーズ初となる煮干し系ラーメン「マルちゃん正麺 カップ 濃い煮干醤油」を発売しており、2020年4月27日にはシリーズ史上過去最大量の背脂を使用した「マルちゃん正麺 カップ 濃ニボ」をリリースしているため、ある意味その続編(第3弾)的な立ち位置にあるのですが、唐辛子の辛味を重ねてきたのは今回が初の試み。
2019年4月発売の「濃い煮干醤油」は、3種の煮干しを使用した変わり種で、マルちゃん正麺カップという大衆的なブランドの印象を崩さない、食べやすさを重視した煮干しラーメンでしたが、2020年4月発売の「濃ニボ」でイメージは一変。煮干し特有の苦味やエグみなどは抑えられていたものの、煮干し濃度はプリン体の摂取量が心配になるくらい、きちんと濃厚な煮干しラーメンに仕上がっていました。
その流れを汲んだと思われる今回の「辛ニボ」なので、おそらくブランドのイメージ的に辛味の強さには期待できそうにないけれど、煮干しの旨味には期待できそうな予感。東洋水産は社名の通り、以前から煮干しの取り扱いに長けているため、前回の「濃ニボ」に匹敵する煮干し感に期待したいところ——
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「かやく」に後入れの「粉末スープ」と「液体スープ」で合計3種類。比較的に総カロリーが低くなるノンフライ麺を使ったカップ麺ですが、参考値(調理直後に分別した値)を確認してみたところ、スープのカロリーが145kcalと多かったので、けっこう豚骨にも力を入れている様子。
麺は熱湯5分のノンフライ麺で、もちろん既存の正麺カップと同じように、こんにゃくを練り込んだ “生麺ゆでてうまいまま製法” を採用しています。東洋水産のニュースリリースに記載されている商品特徴が既存のマルちゃん正麺カップ「芳醇こく醤油」「香味まろ味噌」「うま辛担々麺」と同じなので、共通のノンフライ麺を使用しているのかもしれません。
メーカー希望小売価格は225円(税抜)ということで、マルちゃん正麺カップの定番フレーバー(通年商品)と同じ値段。販売ルートはCVS(コンビニエンスストア)、量販店、一般小売店など。2020年9月11日現在、コンビニで購入した場合の税込価格は240円が標準売価となっていて、実際に立ち寄ったコンビニ大手4社の中では「ローソン」での取り扱いが意欲的でした。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:マルちゃん正麺 カップ 辛ニボ 製造者:東洋水産株式会社 関東工場 製造所:群馬県館林市赤生田本町3831-1 内容量:122g(めん75g) 商品コード:4901990366670(JAN) 商品サイズ:縦180mm×横180mm×高さ77mm |
発売日:2020年09月07日(月) 実食日:2020年09月11日(金) 発売地域:全国(CVS・量販店・一般小売店 他) 取得店舗:コンビニ(ローソン) 商品購入価格:240円(税込) 希望小売価格:225円(税別) |
麺の種類:ノンフライ麺 スタイル:大判どんぶり型 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:410ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:3袋(液体スープ・粉末スープ・かやく) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、でん粉、食塩、こんにゃく、大豆食物繊維、植物性たん白、植物油脂)、添付調味料(ポークエキス、しょうゆ、豚脂、植物油、香辛料、香味油脂、粉末煮干し、砂糖、食塩、酵母エキス、発酵調味料)、かやく(味付挽肉、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、酒精、かんすい、カラメル色素、レシチン、増粘多糖類、炭酸カルシウム、酸化防止剤(ビタミンC、ビタミンE、ローズマリー抽出物)、クチナシ色素、香辛料抽出物、パプリカ色素、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む) |
実食開始
先入れの小袋は「かやく」のみ、中身は味付挽肉、ネギとシンプルな構成で、味付挽肉はジャンクな香りが強く、ネギは大きめの斜め切り。煮干し系のラーメンには、刻んだ玉ねぎやバラ海苔、メンマなどのトッピングが入っていると相性がいいため、もうすこし捻って欲しいかったところではあるものの、それだけスープに力を入れている——ということでしょうか。
あとは熱湯を注いで5分間、待っている間に液体スープの小袋をフタの上で温めて、時間になったら先に麺をほぐし、粉末スープを完全に溶かしてから液体スープの順に馴染ませるとスムーズです。熱湯を注ぐ前に粉末スープと液体スープを入れてしまった場合、麺が適切に戻らなくなってしまうので、調理の際は注意してください。
ちなみに今回の「辛ニボ」発売にあわせて「芳醇こく醤油」「香味まろ味噌」「うま辛担々麺」がリニューアルしているのですが、既存の「濃厚とろ豚骨」「旨こく豚骨醤油」「こく野菜タンメン」はテコ入れされていなかったので、今後なにか動きがあるかもしれません。それでは、念のため辛さレベルと煮干し感に注目しながら「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(122g)あたり |
カロリー:444kcal たん白質:14.5g 脂 質:14.5g 炭水化物:63.9g 食塩相当量:6.5g (めん・かやく:2.3g) (スープ:4.2g) ビタミンB1:0.29mg ビタミンB2:0.38mg カルシウム:256mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:444kcal(めん・かやく:299kcal)(スープ:145kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
今回も文句なしで高品質
やはり通年商品の「マルちゃん正麺 カップ 芳醇こく醤油」などに通じる質感=既存のノンフライ麺を使い回していましたが、なんの問題もありません。食べ始めの強いコシを筆頭に、みずみずしい食感と粘りのある弾力が素晴らしく、熱湯を注いで5分間放置しただけとは思えない、まるで鍋を使って茹で上げたかのような臨場感を簡便性に優れたカップラーメンで再現しています。
かなり加水率の高い多加水麺で、コシの強さと粘りのある弾力もさることながら、前述の箸で持ち上げたときの重量感と伸びにくさもポイント。もちろん指定の時間通り、熱湯5分でコシの強さを楽しむのも正麺カップの醍醐味(だいごみ)ですが、今回は麺の表面にスープが馴染んでくる後半のほうが美味しいと感じたので、作り終わってから2〜3分ほど休ませるのがオススメ。
なお麺の量は既存の「マルちゃん正麺カップ」と同じ75gなので、けっこう食べ応えがありますし、あいかわらず “生麺ゆでてうまいまま製法” を駆使したノンフライ麺のクオリティは間違いないのですが、ちょっとほぐれにくさが気になるところ。そう簡単に伸びるような麺ではないため、熱湯6分くらい待ってから粉末スープを入れたほうがいいかもしれません。
スープ
優等生でも煮干しは明白
液体スープを入れる前に粉末スープだけの味を確認してみたところ、醤油ダレのコクなどは目立っていなかったので、まだまだ完成系ではないのですが、すでに煮干し(魚粉)の存在感は明白。さらに粉末唐辛子も仕込んであり、辛味のレベルこそピリ辛〜中辛の枠を出ませんが、唐辛子の芳ばしい香りが印象的。ちなみにトロミ成分が含まれていたので、ダマにならないよう注意しながら念入りに溶かしてください。
粉末スープを完全に溶かしてから液体スープを加えると、豚脂の厚みや濃口醤油のフレッシュなコクがプラスされ、乳化感の強い豚骨の旨味もブースト。今回も一般的にネガティブとされる煮干し特有の苦味やエグみは抑えられているのですが、いい意味で生臭さが漂い、煮干しから抽出したと思われるオイルの風味も加わって、粉末スープに含まれている魚粉だけでは打ち出せない煮干しの多面性を表現しています。
見た目は辛そうな色合いですが、液体スープを加えたあとも辛さレベルはピリ辛〜贔屓目にみても中辛の枠を出ないため、そこまで刺激は強くありません。しかしながら唐辛子特有の芳ばしさと煮干しの風味は相性がよく、節系を重ねていない煮干し一本勝負の魚介感も印象的なポイントで、乳化感の強い豚骨の旨味からトロミの強さも不自然ではありませんでした。
具材
もうすこし捻ってほしかった
今回は癖を抑えながらも煮干しの存在感が明白だったので、前述の刻んだ玉ねぎやメンマ、もしくは辛味を増幅させる輪切り唐辛子なんかが入っていると嬉しかったのですが、小さな味付挽肉と斜め切りのネギのみなのは寂しいところ。
ノンフライ麺は本物志向なのに対し、味付挽肉はインスタント感の強い味付けで、どちらかというと縦型ビッグのカップラーメンに入っているようなタイプ。程よい辛味の煮干しスープとジャンクな味付挽肉の相性は単純に悪くなかったのですが、もうすこし具材にも力を入れてほしかったです。
総評
★★★★★☆☆☆☆☆(★5)
麺のほぐれにくさと具材の少なさが気になるところではあるものの、あいかわらず “生麺ゆでてうまいまま製法” のノンフライ麺はハイクオリティで、癖を抑えながらも煮干しの旨味が明白なスープは味わい深く、結果的な印象は悪くありませんでした。ドンキホーテやイオンリテールなど、コンビニ以外の店舗であれば税込200円以下でも捕獲可能かと思いますので、気になっている方はチェックしてみてください。