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中村屋の “天空落とし” を継承した「らーめんMAIKAGURA」監修「白トリュフ香る鶏白湯麺」を実食 / 再現度は‥‥

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東洋水産

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2022年4月4日(月)新発売、東洋水産のカップ麺「マルちゃん らーめんMAIKAGURA監修 トリュフ香る鶏白湯」の実食レビューです。

講談社発行『第22回 業界最高権威 TRYラーメン大賞 2021-2022』の “名店部門「鶏白湯」1位” に輝いた「らーめんMAIKAGURA」監修のカップラーメンついに登場!!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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らーめんMAIKAGURA監修 トリュフ香る鶏白湯

らーめんMAIKAGURA(まいかぐら)とは、2018年(平成30年)2月26日のオープン以来、東京都世田谷区・千歳船橋で絶大な人気を誇るラーメン店で、多くのマニアや評論家からも絶賛の声が寄せられる実力派。食材が持つ本来の香りや素材感を大切にした “日本だからこそ創れる一杯” をコンセプトに、新進気鋭の「らーめん」を提供しています。

「らーめんMAIKAGURA」の店舗外観と住所

今回の新商品「マルちゃん らーめんMAIKAGURA監修 トリュフ香る鶏白湯」は、業界最高権威『TRYラーメン大賞 2021-2022』の名店部門「鶏白湯」1位に選出された「らーめんMAIKAGURA」の「白トリュフオイル香る鶏白湯麺」を再現したカップラーメンで、東洋水産と共同開発。マルちゃん×TRYは恒例の組み合わせですが、らーめんMAIKAGURA監修によるカップ麺は前例がありません。

TRYとは、東京ラーメン・オブ・ザ・イヤー(Tokyo Ramen of the Year)の略称で、1997年(平成9年)11月18日〜2010年(平成22年)6月8日までの期間中、講談社が首都圏で発行していた同社初の都市情報雑誌『TOKYO☆1週間』の企画から発足。その頃から “東京で一番うまいラーメンを決めよう” をコンセプトに、都内のラーメン店を格付けしていました。

その後、2010年11月29日に発行された『業界最高権威 TRY認定 2010-11 ラーメン大賞 魂の一杯 今年の頂点はコレだ!』より、現在の “1週間MOOK” として独立。ラーメン業界で圧倒的な知名度を誇る審査員を迎え、ラーメン好きの間ではバイブル的存在として支持されています。※ムック(MOOK)とは、雑誌(magazine)と書籍(Book)の中間に位置する刊行物のこと。

このフォームは‥‥

そんな『TRYラーメン大賞』でも高く評価された「らーめんMAIKAGURA」の店主・一条太一(いちじょう たいち)氏は、湯切りの際にテボを高く上げ、上空から振り下ろす独特の技法 “天空落とし” で一世を風靡した、中村栄利(なかむら しげとし)その人を師と仰ぎ、名門「中村屋」で修行すること7年間。そこでラーメン作りのイロハを学び、中村流の “天空落とし” も継承しました。

しかし、まだ一条店主が修行中だった2017年(平成29年)7月、青森県五所川原市の津軽ラーメン街道に出店していた「麺処 中村屋」にて、期間限定ながらも自分の店「舞kagura」を持つことになり、出身店の中村屋が世に知らしめた神奈川淡麗系(透明度の高い鶏×魚介系スープが特徴のジャンル)とは異なる “鶏と水だけ” の「醤油らーめん」と「芳醇鶏白湯麺」を提供したところ、たしかな手応えを実感。

・余談ですが、中村栄利氏の実兄は「ZUND-BAR (ズンド・バー)」や「AFURI(阿夫利)」の創業者として知られる中村比呂人(ひろと)氏で、即席カップめん業界にも多大な影響を与えています。

当初は2ヶ月だけ出店する予定だった「舞kagura」は、人気のあまり出店期間を1ヶ月も延長するほど人気を集め、ついに独立することを決意。津軽ラーメン街道の「舞kagura」時代に提供していた「醤油らーめん」と「芳醇鶏白湯麺」にブラッシュアップを重ね、素材のチカラを最大限引き出す現「らーめんMAIKAGURA」のコンセプトが確立しました。

トリュフフレーバーを使用とのこと

カップ麺のモデルになった「白トリュフオイル香る鶏白湯麺」は、さらっとした口当たりの鶏白湯に、鮮烈な香りを放つトリュフオイルを浮かべた一杯で、注目すべきは黒トリュフではなく “白トリュフ” という部分。カップ麺にはトリュフフレーバー(香料)を使用しているようですが、東洋水産のトリュフフレーバーといえば黒が基本なので、香りのベクトルにも注意しながらレビューします。

開封

別添の小袋は1つ

今回のカップ麺に別添されている小袋は、フタの上に貼り付けてある「特製油」が1袋。東洋水産のニュースリリースには、スープの特徴について “チキンの旨味をベースにした、クリーミーですっきりした味わいの白湯スープ。トリュフ香る特製油付き” との記載があり、なるほど小袋の中にトリュフフレーバーを仕込んでいるようですが、トリュフの種別(黒・白)については言及していません。

まだトリュフの気配は感じない

かやくは味付豚肉、ネギとシンプルな構成で、まだトリュフの気配は感じません。ただ、ちょっとカップスープのポタージュっぽい、漠然と洋風な香りが印象的な開封直後。それと同時に味付豚肉の香りも強いので、それに負けない鶏白湯の濃度とトリュフの存在感に期待したいところ。

メーカー希望小売価格は220円(税別)なので、2022年4月現在の縦型ビッグ製品における標準的な値段。コンビニで購入した場合の税込価格は232円になりますが、スーパーやドラッグストアなども販売店に含まれる全チャネル商品なので、コンビニ以外の店舗だと税込200円前後が相場になると思います。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:マルちゃん らーめんMAIKAGURA監修 トリュフ香る鶏白湯
販売者:東洋水産株式会社
製造所:株式会社酒悦 房総工場
内容量:97g(めん70g)
商品コード:4901990371216(JAN)
発売日:2022年04月04日(月)
実食日:2022年04月07日(木)
発売地域:全国
取得店舗:スーパー
商品購入価格:192円(税込)
希望小売価格:220円(税別)
麺の種類:油揚げ麺
スタイル:縦型ビッグ
容器材質:プラ+紙
湯量目安:440ml
調理時間:熱湯3分
小袋構成:1袋(特製油)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、しょうゆ、卵白)、添付調味料(チキンエキス、植物油、鶏脂、乳等を主要原料とする食品、豚脂、砂糖、食塩、たん白加水分解物、酵母エキス、香辛料)、かやく(味付豚肉、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、炭酸カルシウム、かんすい、増粘多糖類、乳化剤、pH調整剤、酸化防止剤(ビタミンE)、クチナシ色素、カラメル色素、香辛料抽出物、ビタミンB2、ビタミンB1、香料、(一部に小麦・卵・乳成分・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む)

実食開始

おそらくマルちゃんの新世代系

麺は油で揚げたフライ麺で、湯戻し時間は熱湯3分。数年前の東洋水産が販売する縦型ビッグのカップラーメンといえば、無骨な食べ応えに定評のある「本気盛(マジモリ)」の印象が強く、しばしば有名店監修による製品の足を引っ張る項目になっていましたが、ここ数年で格段の進化を遂げており、以前よりも懸念を覚えることはなくなりました。

想像していたよりもトリュフは大人しい

別添の特製油は後入れなので、お湯を内側の線まで注ぎ、フタをして3分間。特製油の香り立ちを高めるために、フタの上で小袋を温めながら待つのがポイント。時間になったら特製油を加え、よく混ぜ合わせたら完成です。特製油を加えると、ふんわりトリュフの香りが漂ってくるのですが、そこまで全面に主張してくるわけではありません。あと、やはりトリュフのベクトルは “黒” に寄ってますね。

ちなみに製造所は千葉県長生郡長南町にある株式会社酒悦(しゅえつ)の房総工場となっていますが、酒悦は1983年(昭和58年)7月から東洋水産の連結子会社で、房総工場については “マルちゃんの工場” という認識で問題ありません。それでは、鶏白湯の打ち出し方にも注目しつつ「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(97g)あたり
カロリー:451kcal
たん白質:9.7g
脂  質:22.3g
炭水化物:52.9g
食塩相当量:6.0g
(めん・かやく:1.7g)
   (スープ:4.3g)
ビタミンB1:0.28mg
ビタミンB2:0.33mg
カルシウム:165mg
参考値(調理直後に分別した値)
熱量:451kcal(めん・かやく:313kcal)(スープ:138kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

カップ麺としては高品質だが‥‥

3.0

「らーめんMAIKAGURA」開業当初は三河屋製麺と提携していたようですが、2019年(令和元年)8月に次の段階を目指すべく、らーめん・つけ麺とも自家製麺に変更。カップ麺のモデルになった「白トリュフオイル香る鶏白湯麺」には、北海道産の小麦「はるゆたか」「春よ恋」「きたほなみ」を独自の配合でブレンドし、なめらかで上品なタイプの細いストレート麺を使用しています。

結論からいうとスープに対して強い

それをイメージしている今回の麺は、油揚げ麺でありながらも密度の高い弾力を実現し、そのコシも然る事乍ら、アシのある質感も印象的。まさに近年の東洋水産(酒悦)が誇る “新世代系” の平打ち麺を使っていたので、単純にカップラーメンとしてのクオリティは高いのですが、後述するスープに対して強すぎる側面も——。

実際の「白トリュフオイル香る鶏白湯麺」に寄せられた評判を見ると、インパクトの強いスープに対して麺が弱いような‥‥というコメントがあるのに対し、カップ麺では逆。スープを蹴散らすほど無骨なタイプではないけれど、スープが麺の存在感に追い付いていなかったので、一体感に欠ける印象を抱きました。

スープ

鶏もトリュフも想像以上に軽い

2.0

パッケージでは「クリーミーでコクのある鶏白湯スープ!」とアピールしていますが、東洋水産のニュースリリースにあった “すっきりした味わいの-・” という部分のほうが強く、正直なところコクを感じるスープではありません。とろみ成分で人工的に粘度を高めていないところには好感が抱けたものの、濃厚な鶏白湯を何かしらの出汁(だし)で薄めたような、けっこう軽めのテイストです。

調理感の香りからも感じたように、タイプとしては洋風で、特製油を入れる前から鼻に抜ける鶏油(ちーゆ)の芳ばしさにはハッとさせられたのですが、おそらく多くの方が実食前に想像している味のイメージよりも軽いハズ。

もっとトリュフが強くてもいい

後入れの「特製油」は量が多く、これで目が覚めるほどトリュフの香りが強ければ印象もガラッと変わったのですが、そこまでインパクトは強くありません。香りのベクトルはリニューアル前の「セブンプレミアム 蔦 醤油Soba」(2019年6月24日発売品)に使われていた黒トリュフフレーバーに通じるところがあるものの、存在感は実に淑やか。

それとは違うトリュフ香料を使用しているパターンも考えられますが、いずれにせよ白トリュフ特有の香りを彷彿とさせるほどのクセはなく、思いのほか粉末スープの鶏白湯がライトだったので、それこそ人を選ぶほどに、もっとトリュフに振り切ってもよかったんじゃないですかね。

具材

スープと不釣り合いで量も少ない

2.0

東洋水産の味付豚肉はクオリティが高く、絶妙な甘辛い味付けも然る事乍ら、肉本来の質感や豚肉ならではの臭み(いい意味で)も楽しめるほど、個人的には手放しに評価したいトッピングなのですが、今回のスープに対して強すぎます。ただ、これについてはスープ側の問題。

よくも悪くも味付豚肉の味が粉末スープに干渉し、なおかつトリュフの通りまで阻害してくる始末。東洋水産が誇る味付豚肉だからこそのメリットよりもデメリットが目立っていたので、再現度は扨措き味付鶏肉だんごのほうが安牌だったと思います。

総評

2.5

ネット上の評判を見ても絶賛の声が多い「らーめんMAIKAGURA」監修ということで、それに対する期待値の上昇は認めますが、パッケージで “クリーミーなコクのある鶏白湯” を謳うわりに実際のテイストは軽く、前半は個性的だったトリュフの香りも途中で見失いかけるほどの存在感。基礎クオリティの高い油揚げ麺も味付豚肉も今回のスープには強すぎたので、厳しめに評価せざるを得ませんでした。

2022年4月現在、店舗で提供されている「白トリュフオイル香る鶏白湯麺」の値段は1,150円なので、それをカップ麺で完全に再現することは至難の業だと思います。しかし、実際の「白トリュフオイル香る鶏白湯麺」は大胆で鮮烈な白トリュフオイルのインパクトに定評があるので、そこを極端に突出させたほうがよかったかもしれません【author・taka :a(大石敬之)】

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