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昆布水つけ麺をカップ麺化した代償。革新的な粘りの裏でエースコックが直面した「298円の壁」と「油揚げ麺」の限界

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エースコック

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2026年2月23日(月)新発売、エースコックのカップ麺「昆布水風まぜそば 鶏こく醤油味」(298円+税)の実食レビューです。

あの昆布水つけ麺を汁なしカップ麺にアレンジ!? がごめ昆布パウダー入りふりかけで “まぜればとろり、新食感„ 斬新すぎる試みをカップ麺研究家が徹底解説!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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昆布水風まぜそば 鶏こく醤油味

昆布水つけ麺(こんぶすいつけめん)とは、麺を冷たい昆布だしに浸して提供するスタイルの呼称で、考案者は神奈川県相模原市で絶大な人気を博した伝説の店「ラァメン家 69’N’ROLL ONE(ロックンロールワン)」の創業者であり、鶏と水だけでスープを取った水鶏系(みずとりけい)ラーメンの始祖・嶋﨑 順一(しまざき じゅんいち)氏その人。

あの昆布水つけ麺を “まぜそば„ に!?

とろみのある昆布だしが麺の乾燥を防ぎ、つけ汁との一体感を高め、うまみ成分(グルタミン酸)が全体の味わいを格段に深める——。2006年(平成18年)頃に具現化されたそのアイディアは、頑者(がんじゃ)が確立した “極太麺×濃厚つけダレ×魚粉„ とは異なるアプローチで新たなブームを起こし、ラーメン職人の奮起を促すことになったのですが、それを大胆にも「まぜそば」にアレンジした即席カップめんの前例はありません。

このページでレビューする「昆布水風まぜそば 鶏こく醤油味」は、しっかりとした弾力と滑らかさのある丸刃の太麺に、別添パックの “後入れ醤油たれ×かごめ昆布パウダー入りふりかけ„ を加えることで「昆布水つけ麺」の魅力を表現した一杯で、開発者は大阪府吹田市に本社を構えるエースコック。

画像出典:おいしい函館

がごめ昆布とは、北海道の函館周辺にのみ生息する高級昆布で、表面の籠目(かごめ)模様が名前の由来。ほかの昆布と比較して粘りが強く「とろろ昆布」「おぼろ昆布」「松前漬け」などが代表的な使用例になりますが、今回の題材になっている「昆布水つけ麺」の昆布水に使っている店舗も多いため、本商品の “がごめ昆布パウダー入り„ は伊達じゃありません。

いかにもエースコックらしいというか、目の付け所には面白みを感じるものの、ぶっちゃけ大丈夫か‥‥? というのがファーストインプレッション。昆布水つけ麺といえば、荒々しさよりも上品で洗練された印象が強いので、そういった部分にも注目しながらレビューします。

開封

2つの小袋を別添

今回のカップ麺に別添されている小袋は、後入れ「調味たれ」と「ふりかけ」の計2パック構成で、前者は “チキンをベースに甘みを利かせた醤油たれ„ とのこと。さらに “ふりかけをかけることで、がごめ昆布特有の強い粘りや旨みが加わり、これまでに無い新しい味わいの一杯に仕上げました„ とのことですから、がごめ昆布の打ち出し方には自信がある模様。

ノンフライ麺じゃない‥‥

麺は‥‥おっと、ノンフライ麺ではない。前述のイメージ的に「昆布水つけ麺」を再現するならノンフライ麺がベストに思えますけど、まさかの油揚げ麺を合わせてきたエースコック。この時点で同社特有の揚げ油に由来するニオイが漂ってくるため、がごめ昆布との衝突が危惧されるところ。

ちなみに1食あたりの内容量は127g(めん90g)なので、汁なしカップ麺の基準でいうとレギュラーサイズ。このサイズにおけるメーカー希望小売価格の相場は236円(税別)なのに対し、今回の希望小売価格は大盛りサイズの相場(271円+税)を上回る298円(税別)に設定されているため、コストパフォーマンスに関しても強めに意識しなければいけません。現在、かなり不安です。かなり。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:昆布水風まぜそば 鶏こく醤油味
製造者:エースコック株式会社
製造所:+W 関西滝野工場(兵庫県加東市河高1816−175)
内容量:127g(めん90g)
商品コード:4901071409210(JAN)
発売日:2026年2月23日(月)
実食日:2026年2月25日(水)
発売地域:全国
取得店舗:コンビニ(セブン-イレブン)
小売価格:298円(税別)
購入価格:321.84円(税込)
麺の種類:油揚げ麺
スタイル:寸胴型
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:680ml
調理時間:熱湯4分
小袋構成:2袋(調味たれ・ふりかけ)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、しょうゆ、たん白加水分解物)、たれ(糖類、しょうゆ、植物油脂、たん白加水分解物、食塩、チキンエキス、鶏油、醸造酢、豚脂、胡椒)、ふりかけ(コンブパウダー、砂糖、カツオ調味料、焼のり、ねぎ、でん粉、植物油脂)/ 加工でん粉、酒精、調味料(アミノ酸等)、炭酸Ca、香料、かんすい、カロチノイド色素、酸化防止剤(ビタミンE)、酸味料、増粘剤(キサンタンガム)、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・大豆・鶏肉・豚肉を含む)

実食開始

調味たれはフタの上で温める

先入れの小袋は別添されていないため、小袋を取り出してから内側の線まで熱湯を注ぎ、フタの上で「調味たれ」を温めながら待つこと4分。昆布水つけ麺=冷たい、みたいなイメージもありますけど、温かい昆布水つけ麺もありますからね。とりあえず、夏向けの冷やし系よろしく “カップに冷水を入れ、湯切り口から水をすてる。これを3回行う„ みたいな調理方法は記載されていません。

見た目は寂しいが‥‥

時間になったら湯切り口から麺の戻し湯を捨て、先に「調味たれ」を混ぜ合わせる。それから「ふりかけ」を全体にふりかけ、再度よく混ぜ合わせたら出来上がり。たれの香りに特別な要素は感じないけれど、がごめ昆布パウダー入りの効果は凄まじく、まぜれば糸を引くレベル。

しかし、エースコックといえばの油揚げ麺臭は調理後も健在。それとの兼ね合いはもちろん、引き続きコストパフォーマンスについても注目しつつ「めん」「たれ」「ふりかけ」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(127g)あたり
カロリー:437kcal
たん白質:9.4g
脂  質:11.8g
炭水化物:73.3g
食塩相当量:6.0g
ビタミンB1:0.46mg
ビタミンB2:0.58mg
カルシウム:377mg
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

よくある感じの油揚げ麺

2.0

そこそこ太めに切り出された丸麺ですが、比較的にソフトな弾力で、適度な弾力と歯切れの良さを両立した質感。取り立ててクオリティが低いわけではないけれど、特殊な技術を駆使した形跡だったり、目新しい特徴だったり、そういった要素は皆無に等しく、ここ数年の間に他の商品にも使いまわされてきたような、よくも悪くも平凡な油揚げ麺。

著しく基礎クオリティが低いわけではないけど‥‥

もちろんノンフライ麺にはない魅力は備わっているけれど、お湯を注ぐ前から調理後も鳴りを潜めない揚げ油のニオイは題材的にも後述するタレや昆布との相性的にもポジティブなステータスとして映ることはなく、メーカー希望小売価格が相場を大幅に超えていることも含め、量・質ともに釣り合いが取れていないと評価せざるを得ません。

これなら量を減らしてでもノンフライ麺を使って価格を調整する、あるいは諸々の事情でノンフライ麺を使えなかったのであれば、エースコックが誇る「多加水真空仕立て麺」を採用するなど、これが最適解ではないと感じました。

たれ

けっこうショッパい

2.5

動物系はチキンエキスと鶏油(ちーゆ)をベースにしつつ、まぜそばのイメージか豚脂で厚みを補強しているけれど、商品名に「鶏こく醤油味」と入っているように、きちんと軸は鶏が握っています。昆布水つけ麺の元祖もスープは鶏だしだったので、印象的な違和感もありません。

また粉末では出せない液体しょうゆ特有のコクだったり、そのフレッシュさをサポートするように効かせてある醸造酢の使い方だったり、細部に工夫が見られる構成なのですが、けっこうショッパいw しょうゆの力強さがダイレクトに伝わってくるタイプというよりも、塩味については食塩の当たりが強い感じ。

加えて糖類の甘さも顕著に主張してくるため、もったりした味わいというか、塩気は強いのにピンボケしているような感覚を覚えるというか——。単純に味だけでいえば特段に悪いわけではないけれど、希望小売価格を思うと値段相応の魅力は感じません。しかし、最大のみどころは「がごめ昆布パウダー入りふりかけ」の効果。

ふりかけ

めっちゃ糸引くw

3.5

ここにも砂糖が入っていたので、さらにジャンクさが強調される内容ではあるけれど、それ以上にグルタミン酸がバッチバチ。さらに核酸系のカツオ調味料(イノシン酸)も併用しているため、アミノ酸系のインパクトだけに頼っているわけではなく、焼き海苔のアクセントもバシッとフィット。

ねば〜

ちょっと画像では分かりにくいかもしれませんが、麺を持ち上げるたびに糸を引くので、がごめ昆布の訴求も眉唾物ではありません。はたして「昆布水つけ麺」風なのかと聞かれたら首を傾げてしまう世界観ではありますけどw がごめ昆布の効果は印象に残りました。

総評

2.0

油揚げ麺のクオリティと内容量がメーカー希望小売価格に釣り合っていなかったり、箸休めになる具材がないのに体感的な塩味に遠慮がなかったり、その塩味が粘りの強さで口の中に長く停滞したり、コスパ的な面も踏まえて万人にオススメできる商品ではないけれど、あの「昆布水つけ麺」をカップ麺で再現しようと試みた挑戦心と昆布の粘りは面白みを感じたポイント。

ちなみに即席カップめんのカテゴリーからは外れますが、2026年5月18日に袋めん業界初となる「昆布水つけ麺」をイメージした「明星 麺神(めがみ)昆布水つけ麺 地鶏だし醤油味」が発売されます。気になった方は、覚えておいてください。【author・taka :a(大石敬之)】

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