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焙焼小麦ふすまで全粒粉を底上げ!? ファミマ限定、桐麺のカップ麺が見せた妙技。

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サンヨー食品

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2024年8月20日(火)新発売、サンヨー食品のカップ麺「桐麺総本店監修 こってり醤油らーめん」(258円+税)の実食レビューです。

大阪・十三の人気店「中華そば 桐麺 総本店」監修、ファミリーマート限定のカップラーメンが “さらにパワーアップして„ 帰ってきた!!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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桐麺総本店監修 こってり醤油らーめん

桐麺(きりめん)とは、大阪府大阪市淀川区十三(じゅうそう)に総本店を構える中華そば専門店で、食べログでは「ラーメン WEST 百名店 2022」及び「ラーメン OSAKA 百名店 2023」にも選出されている実力派。TKM(たまごかけめん)の発祥は埼玉県越谷市の「ゴールデンタイガー」ですが、それを関西に定着させたのは「桐麺」の “桐玉„ ともいわれており、こだわりの自家製麺に定評があります。

「桐麺 総本店」2年連続カップ麺を監修

今回の新商品「桐麺総本店監修 こってり醤油らーめん」は、コンビニの中でもファミリーマートにしか売ってない、ファミマルブランドのカップラーメンで、共同開発者はサッポロ一番で知られるサンヨー食品。昨年2月21日にも同店監修のカップ麺を発売していましたが、さらに “スープのコクUP„ ということで、まったく調整なしの再販ではありません。

ちなみにGoogleの検索エンジンで「桐麺」を調べると、兵庫県加西市にある「Ramen Dream 桐麺」もヒットするのですが、こちらは「桐麺」の創業者・桐谷尚幸さん本人が開いた店舗。もともと桐谷さんは「魁力屋」の社員で、1年半ほど働いてから、後に「ラーメン人生JET」の屋号で爆発的な人気を博すことになる「東成きんせい」で修行すること4年間。

笑顔が素敵な桐谷さん(写真中央)

2014年(平成26年)12月1日に “桐谷の麺„ を名前の由来とする「桐麺」を独立開業し、その後は2号店「中華そば桐麺」、3号店「桐ちゃん製麺」を開業。いずれの店舗も人気を博し、年商は1億円とラーメン業界において確固たる地位を築き上げたのですが、職人ではなく経営者としての業務に虚しさを感じ始め、人気絶頂の中で突如「桐麺 本店」「中華そば桐麺」「桐ちゃん製麺」全店舗の閉店を宣言。

しかし、常連客からの熱意が伝わった結果、現在の「中華そば 桐麺 総本店」だけが十三(じゅうそう)に残され、桐谷さん自身は2023年(令和5年)10月20日のオープン以来「Ramen Dream 桐麺」にてラーメンの研究し続けています。

なおファミマルのカップラーメンには「Ramen Dream 桐麺」の看板と名前も印刷されていますが、裏面には大阪の住所が記載されているので、本商品を監修しているのは大阪の「中華そば 桐麺 総本店」なのでしょう(ファミリーマートの公式ウェブサイトにも “大阪の„ って書いてあるし)。

開封

まずは小袋を引っ剥がす

今回のカップ麺に別添されている小袋は、フタの上に貼り付けてある「仕上げの小袋」1パックのみ。このデザインと名称は、サンヨー食品のカップラーメンで定番のテンプレートです。ただ、ひとつ前のページでレビューした同日発売品「ほたて日和監修 帆立味塩そば」を例に引くと、別添の名称は「調味油」で、最初から容器の中に放り込まれるパターンも存在します。まだ法則性は掴めていないため、追い追い。

とりあえず感が否めない

かやくは味付豚肉、ネギとシンプルで、あまり個性を感じない‥‥いや、シンプルすぎるのも個性の一つと解釈できないわけではないけれど、実店舗で提供されている「中華そば」のコンセプトは麺に特化したラーメン。あえて具材はシンプルに構成することで、麺の魅力を引き立てる作戦かもしれません(その麺に問題を抱えた商品が多いサンヨー食品なのですが‥‥)

ファミリーマート通常価格は258円(税込278円)なので、先ほど引っ張った「ほたて日和監修 帆立味塩そば」と同じ値段。ちなみに「ほたて日和」監修商品は「北海道・東北・関東・東海・関西」限定、このページで取り上げている「桐麺 総本店」監修商品は山梨・静岡を除く「関東・北陸・関西・中国・四国・九州・沖縄」限定となっているため、ご注意ください。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:桐麺総本店監修 こってり醤油らーめん
販売者:サンヨー食品株式会社
製造所:太平食品工業 本社工場
内容量:96g(めん70g)
商品コード:4901734055396(JAN)
発売日:2024年08月20日(火)
実食日:2024年08月23日(金)
発売地域:関東・北陸・関西・中国・四国・九州・沖縄
取得店舗:コンビニ(ファミリーマート)
小売価格:258円(税別)
購入価格:278円(税込)
麺の種類:油揚げ麺
スタイル:縦型ビッグ
容器材質:プラ(PP)
湯量目安:430ml
調理時間:熱湯5分
小袋構成:1袋(仕上げの小袋)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉(小麦全粒粉6%)(国内製造)、植物油脂、でん粉、食塩、ポーク調味料)、スープ(糖類、食塩、チキンエキス、ポーク調味料、チキン調味料、しょうゆ、乳等を主要原料とする食品、ポークエキス、油脂加工品、たん白加水分解物、香辛料、発酵調味料、焙焼小麦ふすま、ゼラチン、鶏脂、こんぶ粉末、酵母エキス、植物油脂)、かやく(味付豚肉、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、増粘剤(加工でん粉、増粘多糖類、アルギン酸ナトリウム)、カラメル色素、かんすい、乳化剤、酒精、香料、微粒二酸化ケイ素、甘味料(カンゾウ)、酸化防止剤(ビタミンE)、酸味料、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・乳成分・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む)

実食開始

いかつッ‥‥!!

麺は高温に熱した揚げ油を通過しているため、ノンフライ麺ではないけれど、全粒粉を練り込んでいるところは “こだわり„ を感じる点。その使用率は麺の小麦粉に占める割合のうち6%配合となっているため、前例のない数値ではないけれど、見た目のインパクトたるや。桐麺って “またおま系で有名な店„ だっけ? みたいな雰囲気を醸しております(限定で提供していたことはあるみたいですが)。

スープの香りにも注目

そんな麺にワクワクしながら熱湯を注ぎ、フタの上で「仕上げの小袋」を温めながら待つこと5分。時間になったら小袋の中身を加え、よく混ぜ合わせたら出来上がり。かやくから特別なイメージを抱くことはないけれど、前述の油揚げ麺も然る事乍ら、スープから漂ってくる骨っぽい香りも印象的。

ちなみに製造所は太平食品工業の本社工場(群馬県前橋市朝倉町555-4)となっていますが、太平食品工業は1963年(昭和38年)1月にサンヨー食品が設立した製造部なので、単純にサッポロ一番の工場という認識で問題ありません。それでは、引き続き麺の個性とスープのコクにも注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(96g)あたり
カロリー:402kcal
たん白質:8.9g
脂  質:13.5g
炭水化物:61.3g
食塩相当量:6.5g
(めん・かやく:1.8g)
   (スープ:4.7g)
ビタミンB1:1.05mg
ビタミンB2:0.33mg
参考値(調理直後に分別した値)
熱量:402kcal(めん・かやく:301kcal)(スープ:101kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

なかなか体験できないですよ

4.5

かなり太めのサイズに切り出されていたので、部分的な戻りムラを覚悟していたんですけど、熱湯5分きちんと待ちさえすれば、ほぼほぼ気になることはありません。また包容力のある口当たりから、むちっと歯を包み込んでくれるタイプなのかと、そのように思ったのも束の間、なめらかな口当たりから感じるイメージほど加水率は高くありません。

食べ始めは硬めの歯応え

むしろ適切に戻ることを優先事項に挙げたのか、けっこう加水率は低めの設定で、中心部に独特の芯を残します。その質感を例えるなら、つけめん専用の極太麺(冷凍)を事前解凍せずに茹で上げて、素早く氷水で引き締めたような‥‥いや、ちょっと遠いか。←

やや揚げ油に由来するニオイも強いので、そこは本格さにおいてノンフライ麺に勝てないポイントになりますが、じっくり噛んでいると、その奥から全粒粉ならではの芳ばしさがジワジワあがってくる、なるほど小麦全粒粉6%配合は伊達じゃありません。途中から歯切れの良さが目立ってくるため、そこも油揚げ麺らしさを強調する要素になりますが、個性を加味して星ひとつプラスです。

スープ

「焙焼小麦ふすま」の効果に注目

5.0

まずは「仕上げの小袋」を入れる前に味を確認してみたところ、獣臭や豚骨臭、また生臭さとも違うのですが、動物系の骨を炊き出した際に生じるタイプの香りが強く、時間をかけて丁寧に乳化させたような、ぽってりとした味わい。とろみ成分を多めに配合していますが、それを不自然に思わせません。また焙焼小麦ふすまを配合しt‥‥焙焼小麦ふすま!?

カップラーメンの原材料名で焼成の文字を見ることは多いけれど、焙焼は滅多に見ないレアモノ。先に “小麦全粒粉6%配合は伊達じゃありません„ と書きましたが、焙焼小麦ふすまの効果も大きかったのでしょう。ちなみに「ほたて日和」監修のスープには「たん白自己消化物」を配合していたので、ひとつ何か特殊な素材を使う、みたいなコンセプトでもあったのでしょうか。

ちょっと変化が分かりにくいですが‥‥

そこに加える「仕上げの小袋」はオイルかと思いきや、入っていたのは豚骨スープに醤油を溶いたような色合いの液体スープで、前述の粉末スープ単体でも印象的だった乳化感と骨っぽさが大幅に加速。これを「こってり」と捉えるか、意外に「あっさり」と捉えるか、それについては見解が分かれそうなポイントになりますけど、クリーミーで濃厚な味わいであることは事実。

逆に醤油感は強くなかったので、いわゆる「醤油らーめん」のイメージからは外れますけど、それも個性に思えました(※ちなみに前回発売品も食べてはいるのですが、このブログにレビューは残していないため、スープのコクUP! については言及しないでおきます)。

かやく

めん・スープの出来を思えば

3.0

他の商品に使い回すのが難しいほど個性的な油揚げ麺に、濃厚さの指標を履き違えていないスープのクオリティも高く、その皺寄せは具材に来るよね‥‥みたいな。その典型的な構図になっちゃってますけど、じゃぁコストを分散してオモロい具材なんか入れとく? だったら中途半端になっていたような気もするので、麺とスープの出来栄えを思うと妥当な落とし所。

味付豚肉は食感が弱めのハムっぽいタイプだし、ネギはジャキジャキとした歯触りが気になる熱風乾燥(エアドライ)の青ネギだし、この商品にしかない特別感が備わっているわけではないけれど、かなり麺の存在感が強かったので、今回は熱風乾燥であることが功を奏しているようにも思えました。

総評

4.0

というわけで、麺の個性とスープのコクに振り切った分、かやくには手が回りませんでした系の典型になりますが、それだけに特殊な麺の仕様と濃厚なスープが見どころ。また「焙焼小麦ふすま」をスープに仕込むことで麺の全粒粉を際立たせる、その効果も面白みを感じたポイント。

そういえば、2020年1月13日にヤマダイが発売した「ニュータッチ 九州じゃんがら とんこつ不使用の熊本風らぁめん」のスープにも焙焼小麦粉が使われていたんですけど、まだ各社が多く用いているテクニックではないので、そういった部分も意識しながら食べてみてください。【author・taka :a(大石敬之)】

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