どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2021年9月7日(火)ファミリーマート先行発売、寿がきや食品のカップ麺「吉祥寺武蔵家 家系MAX 豚骨醤油ラーメン(二代目)」の実食レビューです。
家系ラーメンの最高峰「吉祥寺武蔵家」監修 “アジコメ アブラオオメ カタメ” を再現したカップラーメンが復活!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
吉祥寺武蔵家 家系MAX(二代目)
吉祥寺武蔵家(きちじょうじ むさしや / THEE KICHIJOJI MUSASHIYA)とは、東京都武蔵野市吉祥寺で人気を博す家系ラーメンの専門店で、1999年(平成11年)5月13日にオープン。現店主の藤崎茂也氏は、家系御三家と呼ばれた名門「六角家(ろっかくや)」の出身で、現在は「有限会社洞くつ家」の代表取締役を務める永井康介氏と「吉祥寺武蔵家」を立ち上げました。
今回の新商品「吉祥寺武蔵家 家系MAX(いえけいマックス)豚骨醤油ラーメン」は、家系ラーメンの最高峰と謳われる「吉祥寺武蔵家」監修のもと、お店で人気のアジコメ(味濃いめ)アブラオオメ(脂多め)カタメ(麺硬め)を再現したカップラーメンで、愛知県豊明市に本社工場を置く寿がきや食品と共同開発。昨年も同じ商品名のカップ麺を発売しているのですが、テコ入れなしの再販ではありません。
2020年5月18日に発売された初代「吉祥寺武蔵家 家系MAX 豚骨醤油ラーメン」も “アジコメ アブラオオメ カタメ” を再現したカップラーメンで、寿がきや食品と共同開発。カタメという表現にも素直に頷けるコシの強いノンフライ麺に、スープは濃口醤油のコクとキレを効かせた正統派の味わいで、白ご飯との相性も申し分なし。
メーカー希望小売価格は260円(税別)と高めの設定だったので、手放しにコストパフォーマンスが高い商品とはいえなかったものの、具材には家系ラーメンのアイデンティティといっても過言ではないホウレン草と3枚の海苔を別添し、味だけでいえば値段相応の‥‥いや、それ以上の価値があると素直に思えた名作でした。
店舗で提供している「家系MAX」は “アジコメアブラオオメカタメノリ多め” なので、しれっと海苔多めはカットされていたのですが、多くの家系ファンがオーダーする「味濃いめ」「脂多め」「麺硬め」を網羅。ある程度のデフォルメ感は仕方ないとしても、かなり硬派なテイストから、家系を謳うカップ麺の中でもハイレベルな仕上がりだったと記憶しています。
このページでレビューする2021年9月発売品もタイトルやテーマは変わっていませんが、パッケージのデザインは部分的に色が変わっており、念のため熱量(カロリー)などの栄養成分表示も比較してみたところ、わずかに増減していることを確認。そして、今回は “ファミリーマート先行発売” というのも興味深いポイント。
前回は販路を問わないNB(ナショナルブランド)商品としてデビューを飾り、沖縄を除く全国の販売店が対象となっていたのですが、ファミリーマートの公式ウェブサイト内にある商品情報と店内のポップにも「ファミリーマート先行発売」の文字。あくまでも “先行” なので、そのうち他の店に流れる可能性もありますけど、あえて最初にファミリーマートを指定しているのは大きな変化。
1年以上の期間を経て復活した今回の二代目「家系MAX」は、前回の2020年5月発売品と比較して何が違うのか——。ちなみに初代はレビュー済みなので、感想や評価などの詳細が気になる方は、関連ページ「アジコメアブラオオメカタメ!? 家系ラーメンの名門『吉祥寺武蔵家』監修 人気の “家系MAX” を寿がきや食品がカップ麺にアレンジ」も併せてご覧ください。
開封
さて、2021年9月発売品(二代目)に別添されている小袋は、先入れの「かやく」が1袋に、後入れの「液体スープ」と「海苔」で合計3袋。それぞれ前回と同じデザインの小袋に身を包み、海苔が別添されていることや液体スープの量が多いところなど、特に変わった様子は見られません。
麺は黄色味の強いノンフライ麺で、湯戻し時間は熱湯4分。その色合いをはじめ、幅や厚み、ちぢれの強さなど、こちらも前回から変わった様子はありません。店舗の麺は三河屋製麺から取り寄せているストレート麺なので、形状の再現度は低いといわざるを得ないのですが、寿がきや食品らしい見た目のノンフライ麺です。
ちなみに前回は加ト吉水産フーズ部の群馬工場(群馬県高崎市新町2330-26)にノンフライ麺の製造を委託していましたが、2021年6月末日にテーブルマーク(JT系)が同工場の土地建物と機械設備一式を寿がきや食品に譲渡。従業員も寿がきや食品に転籍しているため、建前上は自社工場での製造に切り替わりました。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:吉祥寺武蔵家 家系MAX 豚骨醤油ラーメン 製造者:寿がきや食品株式会社 製造所:関東工場(群馬県高崎市新町2330-26) 内容量:133g(めん70g) 商品コード:4901677190055(JAN) |
発売日:2021年09月07日(火) 実食日:2021年09月08日(水) 発売地域:沖縄除く 取得店舗:コンビニ(ファミリーマート) 商品購入価格:280円(税込) ファミリーマート通常価格:260円(税別) |
麺の種類:ノンフライ麺 スタイル:大判どんぶり型 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:410ml 調理時間:熱湯4分 小袋構成:3袋(液体スープ・かやく・海苔) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、食塩、小麦たん白、たん白加水分解物)、スープ(しょうゆ、チキンオイル、ポークエキス、チキンエキス、食塩、香味油、酵母エキス、魚醤、ゼラチン)、かやく(チャーシュー、海苔、ほうれん草)/ 加工デンプン、調味料(アミノ酸等)、乳化剤、かんすい、増粘剤(加工デンプン、増粘多糖類)、香料、炭酸カルシウム、着色料(クチナシ、カラメル)、カゼインNa、酸化防止剤(V.E)、リン酸塩(Na)、(一部に卵・乳成分・小麦・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む) |
実食開始
別添の小袋は「かやく」のみ先入れで、見慣れた丸いチャーシューに、ほうれん草(たぶんフリーズドライ)がチラホラと。いかにも寿がきや食品らしいというか、ボリュームの少なさが否めないところはあるものの、店舗で提供されているラーメンのトッピングもデフォルトはシンプルなので、ラインナップの再現度は高い評価できるのかもしれません。
あとは熱湯を注いで4分間、容器側面の調理方法にはフタの上で液体スープの小袋を温めながら待つようにと記載されているのですが、とにかく液体スープの量が多いので、事前に大きめの丼に熱湯を入れて小袋を温めておくのが得策です。ちなみに調理後の見た目も前回と同じような仕上がりで、湯気から漂ってくる芳醇な香りが早くも白ご飯を要求してくるタイプw(※炊き忘れにご注意ください)
ちなみに前回の栄養成分表示と比較して、カロリーは463kcalから464kcalに微増しているのですが、スープだけで見ると224kcalから200kcalに減っており、全体の食塩相当量は8.8gから9.1gに増えるなど、まるでキレを強めているような変化が生じていました。というわけで、引き続き前回との違いに注目しつつ「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(133g)あたり |
カロリー:464kcal たん白質:13.2g 脂 質:19.7g 炭水化物:58.5g 食塩相当量:9.1g (めん・かやく:2.7g) (スープ:6.4g) カルシウム:319mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:464kcal(めん・かやく:264kcal)(スープ:200kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
がっしり食感のノンフライ麺
本来の湯戻し時間は熱湯5分なのではないか‥‥などと感じるくらい、ガッシリとした食感に仕上がるノンフライ麺なのですが、熱湯4分でフタを開けてもストレスなく解れ、致命的な戻りムラなども気になりません。後半にかけて粘りも出てくるのですが、食べ始めの加水率は低めのイメージで、なるほど硬めの茹で加減を想起させるコシの強さ。
店舗の麺は短めにカットされているのに対し、今回のノンフライ麺は一般的な長さなのと、前述のように形状の再現度も高いとはいえないのですが、後述する濃いめのスープに埋没しない存在感。その手応えと原材料名の構成から察するに、おそらく2020年5月発売品と同じ仕様のノンフライ麺で、スープの塩気が麺の小麦感を引き立てる相性のよさ。
先に加ト吉水産フーズ部の群馬工場が寿がきや食品に譲渡されたと触れましたが、その設備はもちろん従業員の顔触れもガラッと変わったわけではないので、ほぼほぼ同じノンフライ麺なのも納得の仕上がり。寿がきや食品のノンフライ麺は、ゆっくりスープに馴染ませつつ、時間をかけて食べることをオススメしているのですが、今回は硬めの歯応えを楽しむのがベストかもしれません。
スープ
前回よりもキレのあるテイスト
しょうゆ、チキンオイル、ポークエキス、チキンエキス、食塩など、使用している原材料は前回の液体スープと完全に一致するのですが、魚醤とゼラチンの並びが入れ替わっているのは大きな違い。加工食品における原材料名は “もっとも一般的な名称で、使用した重量の高い順に表示しなければいけない” というルールがあり、それを今回の原材料名に当てはめると “魚醤の量が増えた” ことを意味しています。
それは栄養成分表示の変化も表していたように、前回のスープよりもキレが増した印象で、なるほどアジコメ(味濃いめ)という表現にも納得の濃さ。ちょっと個人的には塩分濃度が高すぎるスープではあったものの、その濃度こそが今回のテーマであり、なおかつ動物系の重心が低いため、ただ闇雲に塩っぱいわけではありません。これぞ家系の王道を地で行くような、とても臨場感のあるテイストです。
具材
具材については仕方ない
寿がきや食品が使い回している丸いチャーシューは、以前ほどペラッペラな薄さではなくなったものの、スープとの兼ね合いか今回はケミカルな風味が目立ち、ほうれん草の量も多いとはいえず、海苔のサイズも小さめにカット。ファミリーマート標準価格は260円(税込280円)と高めの設定なので、正直なところ値段に伴った内容とはいえません。
しかし、寿がきや食品のカップラーメンは、お世辞にも具材の量が多いとはいえないのが基本。ケミカルなチャーシューはさておき、3枚の海苔はスープと相性がよく、家系らしい雰囲気を高めてくれていました。海苔の食べ方は人それぞれかと思いますが、ひとまずスープを吸わせるのが王道の作法。あとは麺と一緒に食べるもよし、あつあつの白ご飯にサーブするもよし、お好みの食べ方を探してください。
総評
2020年5月発売の初代「家系MAX」と比較して、かやくとノンフライ麺は大きく変わっていませんが、スープの味が明らかに濃くなっていると感じたので、そこが今回のリニューアルポイント。しかし、味の方向性にブレはなく、王道を地で行くような仕上がりから、家系ラーメンが好きな方にも納得していただける一杯だと思います。
逆に淡麗系のラーメンが好きな方にはオススメできない商品になりますが、その対極に位置するのが家系ラーメンといっても過言ではありません。今後、販売店が拡大していく可能性もありますが、ひとまずファミリーマートでの取り扱いが堅いので、最寄りの店舗をチェックしてみてください。追伸:お召し上がりの際は、白ごはんを炊き忘れないように【author・taka :a(大石敬之)】