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辛麺屋【輪】監修カップ麺「トマト宮崎辛麺」コク旨さ引き出す神アレンジ再現 / このトマト、凶暴につき——。

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明星食品

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2022年6月6日(月)新発売、明星食品のカップ麺「明星 辛麺屋輪監修 トマト宮崎辛麺」の実食レビューです。

辛さレベルMAXの宮崎辛麺にトマト!? 宮崎を代表する名門「辛麺屋 輪」監修によるカップラーメン “第3弾” は店舗で人気の「トマト辛麺」を再現!!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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辛麺屋輪監修 トマト宮崎辛麺

辛麺屋 輪(からめんや りん)とは、元祖「辛麺屋 桝元(ますもと)」の流れを汲む味分け店で、現在は辛麺の本場・宮崎を中心に12店舗を展開。2017年(平成29年)3月25日、目黒にオープンして話題になった「一輪(ICHIRIN)」の母体としても知られ、宮崎でオススメの辛麺屋といえば必ず名が挙がるほどの人気店です。

「辛麺屋 輪」のロゴマーク

今回の新商品「明星 辛麺屋輪監修 トマト宮崎辛麺」は、地元民が認める辛麺屋「輪」監修のもと、いつもの辛麺とは一線を画す “辛味・旨味・酸味” の三位一体「トマト辛麺」を再現したカップラーメンで、東京都渋谷区に本社を置く明星食品と共同開発。明星×辛麺屋輪のカップラーメンが出るのは3回目になりますが、トマト辛麺の再現は前例がありません。

あらためまして辛麺(からめん)とは、宮崎県延岡(のべおか)市を発祥とする “辛いけど箸がとまらない” ことで有名な激辛ご当地ラーメンのネクストブレイクで、現在を遡ること1987年(昭和62年)頃、原田武明さん・延子さん夫妻(現在は「辛麺本舗 さやか」を経営している店主の両親)が営んでいた一軒の小料理店「飲み処 桝元」の裏メニューが起源。

さらに遡ると、1964年(昭和39年)の創業以来、神奈川県川崎市を中心に店舗を展開している中華系チェーンストア「元祖ニュータンタンメン本舗(イソゲン)」を発祥とする「タンタンメン」との関係も深く、それを現地で食べた延子さんが感銘を受け、夫と試行錯誤の末に開発したのが「辛麺」である——との逸話も残っています。

粗挽き唐辛子の湧き上がる辛味とトマトの酸味を訴求

スープに大量の韓国唐辛子やニンニクを入れ、具材には挽肉を使い、仕上げに溶き卵を加える作り方など、いくつか「ニュータンタンメン」と共通した特徴を備えている「辛麺」ですが、ニュータンタンメンに使われる片栗粉は使っていなかったり、具材にニラを足していたり、圧倒的に辛さが強かったり、通称 “こんにゃく麺” と呼ばれる特殊な麺が選択できたり、宮崎の地で独自の進化を遂げた食べ物。

中毒性の高い味わいからインスタントめん類の題材になることも多く、第4次激辛ブームの追い風もあり、カップめん業界でも定番の位置付けに食い込んだ辛麺。たとえばトロトロの豚軟骨に、わかめやチーズ、韓国海苔、パクチーなど、多種多様なアレンジ用のトッピングを常備した店舗も増えてきましたが、意外にも変わり種の辛麺を再現したカップラーメンは多くありません。

そういえば2021年3月29日に “コクうまトマト味の味変パック” を別添した「明星 チャルメラカップ 宮崎辛麺」を発売している明星食品なので、この界隈でもトマト×辛麺の組み合わせ自体は既存しますが、前述のように同社の「辛麺屋 輪」監修シリーズから「トマト辛麺」をリリースするのは初めての試み。

辛みによる刺激が大変強いので、十分に注意して‥‥

パッケージの辛さレベルは「明星 辛麺屋輪監修 25辛宮崎辛麺」(2020年4月20日発売品)及び「明星 辛麺屋輪監修 宮崎辛麺25辛」(2021年5月31日発売品)と同じ5段階基準でMAXの「5」となっていますが、第1弾は拍子抜けするほど辛味が弱く、第2弾では大辛くらいに上がるなど、だいぶ振り幅のある明星食品の “辛さレベル5” なので、辛味の強さとトマトの兼ね合いに注目です。

開封

3種の小袋を別添

今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「かやく」2袋に、後入れ「液体スープ」の計3種。かやくは中身が見える小袋にタマゴとトマトキューブ(トマトペースト加工品)が入り、もう片方は中身が見えないのですが、これまでの流れから大量の粗挽き唐辛子とニラが入っているとみて間違いありません。

しおケアカップとノンフライ麺

麺は油で揚げずに熱風で乾燥させたノンフライ麺で、湯戻し時間は熱湯4分。容器は内側に2本の線が引いてある「しおケアカップ」で、カップ内側下線を目安にすると150ccのスープが残り、食塩の摂取量がコントロールできるようになっています。今回の食塩相当量は6.0gですが、カップ内側下線までスープを残すと3.9gまで抑えられるため、塩分の摂取量に懸念がある方は活用してください。

メーカー希望小売価格は278円(税別)と高めの設定なので、たとえばコンビニで購入した場合の税込価格は300.24円になるのですが、スーパーやドラッグストアなど、コンビニ以外も販売店に含まれます。ただ、2022年6月1日出荷分から適用された価格改定により、即席カップめん全体が値上がりしているため、いずれにしても税込250円以上が相場になるかもしれません。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:明星 辛麺屋輪監修 トマト宮崎辛麺
販売者:明星食品株式会社
製造所:東日本明星株式会社 埼玉工場(埼玉県比企郡嵐山町川島2360)
内容量:107g(めん75g)
商品コード:4902881453318(JAN)
発売日:2022年06月06日(月)
実食日:2022年06月09日(木)
発売地域:全国
取得店舗:スーパー
商品購入価格:257円(税込)
希望小売価格:278円(税別)
麺の種類:ノンフライ麺
スタイル:大判どんぶり型
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:410ml
調理時間:熱湯4分
小袋構成:3袋(液体スープ・かやく2袋)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、でん粉、植物性たん白、卵粉、しょうゆ)、スープ(香味調味料、しょうゆ、糖類、鶏・豚エキス、豚脂、食塩、たん白加水分解物、しょうゆもろみ、トマトペースト、酵母エキス、香辛料)、かやく(赤唐辛子、卵、トマトペースト加工品、ニラ)/ 加工デンプン、調味料(アミノ酸等)、かんすい、増粘剤(加工デンプン、増粘多糖類)、炭酸カルシウム、酒精、カラメル色素、酸味料、乳化剤、ソルビット、卵殻カルシウム、グリセリン、香料、カロチノイド色素、香辛料抽出物、ビタミンB2、ビタミンB1、ベニコウジ色素、(一部に卵・乳成分・小麦・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む)※本品製造設備では、えび・かにを含む製品を生産しています。

実食開始

唐辛子の香りしかしないw

かやくは2袋とも先入れで、中身が見えないほうの小袋には大量の唐辛子が充填されており、この段階では唐辛子の匂いしか漂ってこないレベル。やれんのかトマトw などと思いつつ、それはさておき唐辛子の主な原産国を調べてみたところ、韓国産の唐辛子と中国産の唐辛子をブレンドしていることが分かったので、韓国産の比率が多い場合、そこまで辛味は強くないかもしれません。

とはいえ真っ赤っか

別添の液体スープは後入れなので、お湯を内側上線(給湯線)まで注ぎ、フタをして待つこと5分。時間になったら液体スープを加え、よく混ぜ合わせたら出来上がり。ええ、前回・前々回の「25辛」に続き、新作の「トマト宮崎辛麺」と同じく唐辛子の香りが強過ぎてw 調理後もトマトの存在感が危ぶまれる流れ。

ちなみにパッケージの辛さレベルはMAX(5)と前述しましたが、明星食品の公式ウェブサイト内にある商品情報には “さらに辛旨で食べやすくなりました” との記載があったので、またもや振り幅を広げそうな展開。それに匹敵するほどトマトも強いのかどうか、引き続き辛味の強さにも注目しつつ「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(107g)あたり
カロリー:371kcal
たん白質:10.6g
脂  質:7.3g
炭水化物:65.6g
食塩相当量:6.0g
(めん・かやく:2.0g)
   (スープ:4.0g)
ビタミンB1:0.34mg
ビタミンB2:0.39mg
カルシウム:169mg
参考値(調理直後に分別した値)
熱量:371kcal(めん・かやく:304kcal)(スープ:67kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

雑味がなく “しなやか” な質感

4.0

今回のカップ麺を監修した「辛麺屋 輪」も例に漏れず、辛麺の専門店では「中華麺」と「うどん麺」のほかに “小麦粉+そば粉+でんぷん” を主原料とする「こんにゃく麺」を常備した店舗が大半で、こんにゃく麺はサンサス商事の「きねうち冷麺」が高いシェア率を誇ります。

自然な柔らかさ

対して今回の「トマト宮崎辛麺」に使われているノンフライ麺は、しなやかという感想が真っ先に浮かぶ中華麺で、ぴったり時間を守ると比較的に柔らかく、しっとりとした口当たり。形状は薄めの平打ちですが、中心にかけて適度な反発性を備えているため、ファーストインプレッションはソフトでも噛み応えがない柔麺ではありません。

原材料名の「小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、でん粉、植物性たん白、卵粉、しょうゆ」という構成は、前回・前々回の「25辛」と同じ内容で、しかしながら体感 “ほんのちょっと薄めに” 切り出しているような‥‥いや、ほぼほぼ同じですかね。

スープ

けっこうトマトが強かった

4.0

まずは「液体スープ」単体の味を確認してみたところ、辛味はピリ辛に毛も生えない程度だったので、それについては甚だ以て拍子抜けですが、トマトの存在感は申し分ありません。ベースは鶏・豚エキスの旨みを軸に、濃口しょうゆベースのタレを合わせ、前回・前々回と同様に醪(しょうゆもろみ)で深みを持たせているのですが、もっとも主張が強いのはトマト。

ペースト状のトマトも然る事乍ら、ニンニクとトマトの香りを効かせたオイルも効果的で、ちょっとパスタライクなオシャレさもあり、複合的なトマトの表情が楽しめました。しかし、それは “かやくを入れずに調理したら” という特殊な条件下での話——。

具材

もうちょっと上質な唐辛子だったら‥‥

4.0

麺に絡み付くほど大量に溶け込む赤唐辛子が「辛麺」のアイデンティティなので、それを実現しているところは好印象ではあるものの、なまじ特有の風味が強い分、せっかく印象的だったトマトの香りは鳴りを潜めてしまいます。味覚に訴えかけてくるトマトの旨みと甘みは多少なりとも残ってくれますが、それ以上に風化した感じの風味が強いので、そこが残念なポイント。

しかし、辛味は追ってジリジリと加速する蓄積型で、食べ始めこそ大したことないけれど、ピーク時には大辛もとい激辛に片足を突っ込む辛さに到達。マニア的には “ふつうに辛口” だと思うので、過度な期待は禁物ですが、辛い食べ物が苦手な方は注意してください。

——あ、ふと感じるトマトキューブの旨みは全体のトマト感を底上げしてくれるアイテムで、辛麺に必須の卵(かきたま)とニラも入っていますが、ほとんど赤唐辛子が持っていきますw

総評

4.0

粗挽き唐辛子の存在感は前回の25辛(二代目)に匹敵する勢いで、なるほど市場に出回る市販品としては充分に辛い部類に入り、それに負けじとトマトの旨みも踏ん張ってくれているのですが、香りについては唐辛子一辺倒。それも風化した感じの風味が目立つので、辛味の強さ以上に人を選ぶ項目になるかもしれません。

しかし、液体スープを単体で味わったときのトマト感は間違いなく印象に残る強さ。明星食品は「かやく」の先入れを推奨していますが、唐辛子とニラを入れずに食べると辛さ控えめ・トマト強めの旨み重視な一杯に仕上がるので、ひとまず1食目は通常通りに調理して実食し、後日あらためて “唐辛子抜き” も試す価値ありです。【author・taka :a(大石敬之)】

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