どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2018年10月12日(金)新発売の数量限定カップ麺、カルディオリジナル「広島式 汁なし担担麺」の実食レビューです。
株式会社キャメル珈琲のカルディオリジナルカップ麺として、広島式の汁なし担担麺をアレンジしたノンフライ麺製品が数量限定でリリースされました。
“どのメーカーが製造してるの?辛い?辛くない?コスパは?広島式汁なし担々麺とは‥” 実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、その疑問を解消します。お時間よろしければ、最後までお付き合いください。
カルディ 広島式 汁なし担担麺
数年前から「汁なし担担麺」が流行っている広島県ですが、2010年頃から頻繁に広島の “ご当地グルメ” としてマスコミに取り上げられ、広島観光や広島のグルメ情報を掲載した旅行誌などにも度々掲載されて定着し、全国的な知名度も上がってきました。
広島における汁なし担担麺のパイオニアと言われている「きさく」、 “広島式” という名称を全国に広めた「キング軒」、他にも有名どころを挙げると「赤麺 梵天丸」「武蔵坊」「國松」「すずらん亭」など、汁なし担担麺の専門店がズバ抜けて多く、専門店は県内だけで25軒以上もあり、提供店に至っては200軒を超えるそうです。
「広島式」に明確な決まりや定義は存在しないようですが、「細麺」と「青ねぎ」を使用していることが共通点として挙げられ、お店によってはセロリや白菜などアレンジ用のトッピングも充実しており、その中でも特に人気が高いのは温泉卵みたいですね。
さて、製造メーカーはパッケージの側面と裏面を見たらイッパツで特定できるのですが、この商品は株式会社キャメル珈琲とサンヨー食品株式会社の共同開発商品です。サンヨー食品と言われたところで中にはピンとこない方もいらっしゃるかもしれませんが、「サッポロ一番」と訳せば今このブログを読んでくださっている方のほとんどがピンとキたでしょう。
サンヨー食品は今までに何度か広島式の汁なし担担麺をカップめん化しているのですが、直近にリリースされた新商品の中でノンフライ麺を採用した再現カップ麺といえば、広島市の「汁なし担担麺専門 キング軒」が監修したローソン先行商品、「キング軒 広島式汁なし担担麺」(発売日:2018年7月10日)が記憶に新しいところ‥
そのカップ麺は発売当時にブログでレポ済みなのですが、製造メーカーとテーマも同じですし、原材料の構成などを比較してみると、かなり共通点が多かったんです。というわけで、軽く比較するかたちでレビューすることにしました。まずはパッケージを開封し、中身をチェックしてみましょう。
開封
小袋は、後入れ「特製調味だれ」「特製スープ」、先入れ「かやく」の計3袋。さすがに小袋の色は異なりますが、ローソンのキング軒と同じ構成で、まったく同じ小袋のデザインが採用されています。麺も同じく細いノンフライ麺なんですけど、量は比較して70gから60gに減っていました。
ちなみにローソン限定のキング軒は税込216円だったんですけど、カルディオリジナルの広島式汁なし担担麺は税込253円と大幅に値段は上がっています。麺は減ったのにw いや、でも具材たっぷりに方針を変更しているかもしれませんからね。あ、それから製造所は太平食品工業の本社工場となっているのですが、太平食品工業はサンヨー食品のグループ会社です。
製品情報・購入価格
製品名:広島式 汁なし担担麺 販売者:キャメル珈琲 製造所:太平食品工業 内容量:88g(めん60g) 発売日:2018年10月12日(金) JANコード:4901734035077 販売価格:253円(税込) 発売地域:カルディ限定 |
麺の種類:ノンフライ麺 容器材質:プラ(PS) 必要湯量:620ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:3袋(特製調味だれ・特製スープ・かやく) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】 めん(小麦粉、植物油脂、食塩、植物性たん白、大豆食物繊維、粉末卵)、スープ(植物油脂、豚脂、ねりごま、糖類、しょうゆ、食塩、香辛料、デキストリン、みそ、ポークエキス、酵母エキス、たん白加水分解物、発行調味料)、かやく(鶏・豚味付肉そぼろ、ねぎ、唐辛子)/ 調味料(アミノ酸等)、酒精、香料、かんすい、乳化剤、パプリカ色素、カラメル色素、クチナシ色素、酸味料、酸化防止剤(ビタミンE)、香辛料抽出物、(一部にえび・小麦・卵・乳成分・いか・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む) |
【アレルギー表示】 えび・小麦・卵・乳成分・いか・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチン |
実食開始
めっちゃ具材しょぼかったw 麺の量が減って具材が増えたのかと思ったら、とんでもない。ちなみに見える範囲の具材だけ中心に集めて撮影したのではなく、 “これで全部” です。定価200円前後ならまだしも税込253円のカップ麺なので、とても具沢山とは言えません。ちなみに麺の内容量は70gから60gに減っているのに、お湯の目安量は590mlから620mlに増えていました。
こっちはローソン限定で発売されていた「キング軒」(税込216円)の完成図なんですけど、具材の量が圧倒的に違いますよね。このカップ麺といえば、2018年夏に日本を襲った「平成30年7月豪雨」に心を痛めた “ヒゲ” こと代表・渡部崇氏がツイッターとフェイスブックを通じて “カップ麺の売り上げを全額寄付する” と発表し、大きな話題を呼びました。
それでは、実際に食べてみましょう。旬が過ぎて売れ残りが出たから安売りを始めた、などという場合を除いてコンビニと同じようにカルディの店頭でも公式オンラインショップでも定価購入必至のカップ麺になるので、それも踏まえた上で評価します。
1食(88g)当たり
カロリー:405kcal |
めん
断面の丸い細めのノンフライ麺で、加水率が低く、ちょっと中心に芯が残る感じの硬め食感。もちろん店舗によって個性の違いはありますけど、やや低加水の細麺もしくは中細麺が広島の汁なし担担麺で一般的とされていますし、そのイメージにピッタリです。
加水率が低いため伝わってくる香りの中には小麦の含有量が多く、ふわっと鼻を抜け、汁なし担担麺らしい麻辣(※花椒の痺れと唐辛子の辛さ)が効いたスープの中にあっても存在感が埋没することはありません。また油揚げ麺とは違うため、雑味が出たり刺激的な要素を麺の油脂がマスクすることもなく、細めのサイズで刺激と旨味をダイレクトに運びながら硬めの食感で自己主張をキープ。
広島式汁なし担担麺というテーマの雰囲気にも今回のスープにもベストマッチな、実に適材適所でクオリティの高いノンフライ麺ではあるものの、麺量60gは少ないです。通常、汁なしカップ麺の平均的な麺量は90gになりますし、60gといえば “汁あり” カップ麺のレギュラーサイズと同じ量ですからね。キング軒の時も少なめだったんですけど、それは具材のボリュームありきで納得できたので、今回はクオリティの高さよりもコスパの悪さが先行するかもしれません。
スープ
まず特製調味だれ(液体)のみ和えた状態で味見してみたんですけど、こっちに仕込まれているのは「和山椒」です。通常、汁なし担担麺の香辛料で刺激的な要素(麻辣)を担っている香辛料は “麻味(痺れ)” を打ち出す「花椒(ホアジャオ)」と “辣味(辛さ)” を打ち出す「唐辛子」なんですけど、風味のベクトルは完全に日本の和山椒でした。
かなりオイル成分は多めですが、麺が油揚げ麺ではなくノンフライ麺なのと、特製スープ(粉末)に仕込まれていた花椒の清涼感で嫌なクドさは感じることはなく、ただ純粋にコクとして楽しめます。
特製スープを入れると花椒の刺激がグッ、と上昇。唐辛子・花椒ともに激辛・激痺クラスではないものの、刺激の比率は辣味よりも麻味が強く、痺れが苦手な方にとっては厳しいレベルになると思います。しかし、確かな芝麻醤(ねりごま)のコクに豚脂とポークエキスによる動物系の重厚感、そして万人ウケするかギリギリか‥
という絶妙なラインを突いた麻辣の刺激が心地よく、まさに王道の汁なし担担麺と思える本格的なスープでした。ちなみにローソンのキング軒と今回の原材料を比較すると面白いほど似ているのですが、すりごまがカットされて味噌が追加されたみたいですね。(2017年4月10日発売「サッポロ一番 街の熱愛グルメ 広島式汁なし担担麺」とも酷似しています)
カルディ:植物油脂、豚脂、ねりごま、糖類、しょうゆ、食塩、香辛料、デキストリン、みそ、ポークエキス、酵母エキス、たん白加水分解物、発行調味料 |
街の熱愛:植物油脂、豚脂、ねりごま、糖類、しょうゆ、食塩、香辛料、ポークエキス、デキストリン、みそ、酵母エキス、たん白加水分解物、発酵調味料 |
キング軒:植物油脂、豚脂、ねりごま、糖類、しょうゆ、食塩、香辛料、ポークエキス、デキストリン、すりごま、たん白加水分解分、酵母エキス、発酵調味料 |
かやく
具材は鶏・豚味付肉そぼろ、ねぎ、唐辛子で、ローソンのキング軒と同じ内容なんですけど、ねぎも肉そぼろもサイズが小さくなっていますし、なにより量が少ないのなんのってw こんなもん定価180円のカップ麺と大差ないレベルですよ‥いや、むしろオープン価格の廉価版クラスです。
ねぎの歯触りは広島式汁なし担担麺に必須の項目なので、それについては好印象だったんですけど、如何せん少ない。肉そぼろも味付け濃いめでスープのパンチを強めてくれるため、少量ながらも効果的な具材ではあったものの、253円のカップ麺にしては貧弱さが否めません。
スープが刺激的だったので、温泉卵をトッピングする、もしくは刻み葱を追加。エスニックに食べたい方は、パクチーを添えてアレンジしましょう。
総評
★★☆☆☆☆☆☆☆☆(2)
(標準は★3です)
おそらく具材の貧弱さに関しては値段込みで誰もが頷いてくれるポイントになると思うのですが、麺とスープ(タレ)に関しては本物志向の超本格派だったので、いくらキング軒の焼き直しとはいえ印象がよかったです。それに普段いろんなカップ麺を食べ慣れていない方にとっては、 “ちょっと高いけど、まぁカップ麺だし、こんなもんかな” と納得できる味かもしれません。
ただ、キング軒の時と同じ内容で麺と具材の量が大幅に下がり、値段が216円から253円に上がっているので、ちょっと及第点は付けられませんでした。コスパを度外視して “味だけ” 評価すれば、文句なしで★6クラスです。かなり美味しい。ただ、これで253円は正直 “あんまり” です。(なんかこう、今までの流れ的にも‥)
基本的にカルディのカップ麺は少し値段が高いんですけど、以前はコンビニ限定でも216円で販売できていたのに、いったい何にコストがかかっているのでしょうね。とはいえ、味は “抜群に美味しい” です。たとえカップ麺だろうと量が少なかろうと美味しいなら金に糸目はつけない、そのスタンスであれば買って損をするようなカップ麺ではありません。