どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2019年11月25日(月)新発売のカップ麺、日清食品「名店が認めた本格style 篝(かがり)鶏白湯Sobaトリュフ」の実食レビューです。
店主が唸る再現度!? 生めん風ノンフライ麺に絶品鶏白湯(とりぱいたん)×芳醇トリュフで銀座の人気ラーメン店「篝」の味を再現!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
本格Style「篝」鶏白湯Sobaトリュフ
名店が認めた本格style(スタイル)とは、2019年4月22日に発売されたシリーズ第1弾「篝 鶏白湯Soba」を皮切りに、絶大な人気を誇るラーメン店の味を “忠実に再現した” 本格スープと生めん風ノンフライ麺をテーマに発足。今回の新商品「篝 鶏白湯Sobaトリュフ」は、銀座の名店が認めた本格Style第2弾かつ「篝」の新作続編になります。
日清食品と「篝」の間には以前から親交があり、2016年9月1日に要冷蔵のチルド麺「一度は食べてみたかった日本の名店 銀座 篝 2人前」を発売しているため、かれこれ3年以上の付き合い。前回の第1弾も東京・銀座の名店「銀座 篝 本店」監修で、創業当時から人気No.1メニューの「鶏白湯SOBA(とりぱいたん そば)」を縦型ビッグで再現したもの。
「銀座 篝(ぎんざ かがり)」とは、2年連続で「ミシュランガイド東京(2016 – 2017)』に掲載されたこともある行列の絶えない名店で、創業は2013年3月1日。もともとは現在の本店所在地・銀座6丁目とは違う、東京都中央区銀座4丁目の路地裏・銀座Aビル1F(2019年11月現在「麺屋ま石」が営業している場所)にオープンしました。
移転前は「食べログ」でも星3.78の高得点を叩き出し、オープン当時から行列を作っていた話題の名店で、食べログの “銀座×ラーメン” ランキングでも堂々の1位に君臨。店舗移転のために2017年11月15日から一時的に閉店していたので、『ミシュランガイド東京 2018』には掲載されませんでしたが、そのまま営業していたらミシュランに3年連続掲載されていたかもしれません。
お店の「鶏白湯SOBA」を食べるために、1時間待ちの行列も当たり前——その路地裏を後にして、現在の銀座6丁目で本店が再始動したのは、およそ1年と1ヶ月後の2018年12月27日。料亭のような佇まいの外観に、落ち着いた木造りの店内で提供されるメニューは海外からの評判も良く、今回の元ネタ「鶏白湯 SOBA トリュフ」は移転後にグランドメニュー化されたもの。
カップ麺には「冬限定トリュフオイル使用」の文字があり、芳醇なトリュフが香る濃厚クリーミーな鶏白湯スープをアピール。ネット上では “移転してから味が落ちた” などの口コミもありましたが、実店舗の「鶏白湯 SOBA トリュフ」は唯一無二の濃厚ポタージュ系鶏白湯をベースとし、濃厚でありながら後味さっぱりで、かなり “トリュフが強烈” との口コミが多く見られました。
ちなみに本店は移転後、いち早く完全キャッシュレス決済に踏み切ったことでも有名で、決済方法は23社のサービスに対応(2019年11月現在)。楽天カード・VISA・MasterCard・JCBなどのクレジットカードはもちろん、Suicaをはじめとする交通系ICや楽天Edy・nanaco・iDなどの電子マネー、さらにはQR決済サービスのPay(ペイ)にも対応という現金以外なんでもこいの状態。
もちろん現金主義の方に専用の窓口もあるのですが、それはさておき——もともと水炊き専門店で腕をふるっていた和食料理人出身の店主が手掛けるスープは、国産銘柄鶏100%の肉付き鶏ガラと丸鶏を大量に使い、純水だけで長時間炊き上げたポータージュ系統の濃厚ぽってり鶏白湯。前回の第1弾は “店主が唸る再現度” という渾身の自信作で、かなりスープが美味しかったと記憶しています。
開封
別添の小袋は、フタの上に貼り付けてある「特製トリュフ鶏油(チーユ)」が1袋。前回の小袋は “特製鶏油” と書かれた金色のデザインでしたが、今回は黒いデザインに変わっているので、白トリュフではなく実店舗と同じ「黒トリュフ」をイメージしているのかもしれません(※今回「トリュフは香料です」などの注意書き未記載)。
カップ麺のフタ裏には「鶏白湯Soba」の解説があり、 “濃厚な鶏の旨みと彩り豊かな具材が特徴の、まさに五感で楽しめる一杯です” と書かれているのですが、トリュフに関する情報はありません。また、前回のスープは出来がよかった反面、具材はこだわりの強い実店舗が厳選した旬の具材を思わせるボリュームではありませんでした。
今回も具材は「鶏肉、かきたま、赤ピーマン、ネギ」の4種類で、まったく前回と同じ内容。フレーバーは鶏白湯ですが、粉末スープを豚脂で固めているのが日清食品らしく、別添の特製トリュフ鶏油を入れる前のスープからトリュフの香りは目立ちません。調理前・開封直後のイメージは、ほぼほぼ前回と同じです。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:名店が認めた本格style 篝 鶏白湯Sobaトリュフ 製造者:日清食品株式会社 製造所:静岡工場(F)静岡県焼津市相川17-2 内容量:96g(めん70g) 商品コード:4902105258279(JANコード) 商品サイズ:縦109mm×横109mm×高さ119mm 発売日:2019年11月25日(月) |
麺の種類:ノンフライ麺 スタイル:縦型ビッグ・大盛り 容器材質:紙 湯量目安:420ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:1袋(特製トリュフ鶏油) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、食塩、チキンエキス、植物油脂、大豆食物繊維)、スープ(豚脂、チキン調味料、食塩、クリーミングパウダー、でん粉、鶏脂、トリュフ調味油、糖類、乳化油脂)、かやく(卵、味付鶏肉、ねぎ、赤ピーマン)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、香料、かんすい、増粘多糖類、乳化剤、炭酸Ca、カロチノイド色素、酸化防止剤(ビタミンE)、フラボノイド色素、カラメル色素、香辛料抽出物、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・大豆・鶏肉・豚肉を含む) |
実食開始
麺は黄色みの強いノンフライ麺で、湯戻し時間は熱湯5分。通常、縦型カップで麺の上部は内側の線(お湯の目安線)から約1cm前後下に位置しているのが一般的ですが、日清食品の縦型ビッグ・ノンフライめん製品は麺の位置が低く、だいたい真ん中くらいにフィットしている状態。これも前回と同じで、もしかすると麺が均等に戻るように配慮された工夫なのかもしれません。
メーカー希望小売価格は税別228円、タテ型BIGにおける2019年11月現在の標準価格は税別220円(コンビニで買ったら税込232円)が相場なので、やや高めの値段に設定されています。お店に支払うロイヤリティの問題か製造コストの問題か定かではないものの、それはさておきネット通販サイトだと「オムニ7」で税込213円でした。
別添の特製トリュフ鶏油(後入れ)はフタの上から取り外し、本体に熱湯を注いでから待っている間に “フタの上で温める” と作り方に書いてあるので、温めてから投入してください。さて、ほとんど見た目は前回と変わりませんが、はっきりトリュフの香りが主張。それに対する鶏白湯の濃度にも注目しつつ、「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(96g)当たり
カロリー:384kcal |
参考値(調理直後に分別して分析) 熱量:384kcal(めん・かやく:298kcal)(スープ:88kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
実店舗の麺は、創業当時から三河屋製麺と共同開発した篝本店専用麺で、とことん国産小麦を追求。可能な限り少ない水分で練り上げた麺を “最後に紙で包む” ことにより、麺本来の弾力と熟成感を実現しているとのこと。カップ麺のノンフライ麺は中加水〜やや他加水寄りですが、歯切れの良さよりもコシの強さと粘り気が目立つので、おそらく前回から変わっていないと思います。
鋭角な角刃でカットされているため四隅はピンと立ち、形状は縮れのない平打ちのストレート。タイプとしては、同社の「ラ王」等に使用されている三層麺と同じような印象で喉越しがよく、それだけに前半はスープの掴みが悪かったりもするのですが、芳醇な小麦の甘味と香りはノンフライ麺ならではの魅力。しかし、前回同様やはり熱湯5分+かき混ぜ30秒程度だと戻りムラが目立ちました。
これはタテ型・どんぶり型を問わず、現在の日清食品が抱えている問題の一つで、部分的に麺と麺が癒着しているのが難点。さらに熱湯を注いでから8分前後(完全に開封後3分くらい)経過するまで、しばらくノンフライめん特有のゴムっぽい伸び方が不自然に目立っていたので、「熱湯6分+かき混ぜ30秒+1分ほど休ませる」くらいが自然です。
スープ
土台の鶏白湯は独特で、明らかに旨味のベクトルは清湯(ちんたん)ではなく白湯(ぱいたん)なのですが、鶏骨のインパクトはありません。それこそ前述した “博多の水炊き” よろしく丸鶏を丁寧に煮込んだように、鶏の身と骨の旨味を充分に抽出しているのですが、高火力で荒々しく炊くのではなく、旨味にストレスを与えないよう低温で灰汁(あく)を取り除きながら炊いているような印象。
お店が大切にしている昆布や椎茸などの和風出汁は目立っていませんが、しょうゆ不使用というのもポイントで、味付けはシンプルに塩(塩かえし)。豚脂のコクにクリーミングパウダー、乳化油脂などのギミック的な要素もあるけれど、実際に「銀座 篝 本店」でも動物の臭みを取るために「生クリーム」や「バター」を使っていると聞いたことがあるので、それを意識しているのかもしれません。
土台は丁寧に濃厚ですが、鶏の臭みがないことに加えて意外と後味すっきりなので、正直そんなにインパクトのあるスープではありません。しかし、今回の「特製トリュフ鶏油」はインパクトありますね——まず開封した瞬間から部屋に充満するトリュフ(やはり黒だった)の香りもさることながら、鶏油の芳ばしい香りも前回の “特製鶏油” に負けず劣らず鮮明にスパーク。
どっちも癖が強い素材なので、鶏油をメインにトリュフで化粧をするか、その逆を想像していたんですけど、なんのこれしきバッチバチです。ただ、不思議と互いに牽制し合うのではなく、衝突した時に発生する化学反応が楽しくて、なおかつ常に上品な佇まいだったことに「篝」監修の個性と実力を感じました。
しかし、がっつり混ぜるとトリュフの香りが格段に落ちてしまうので、まずは特製トリュフ鶏油を入れる前に30秒以上かき混ぜる(※とろみ成分が含まれているため念入りに)、そしてオイル投入後は軽く表面を箸で撫でるくらいがいいかもしれません。
具材
実店舗の具材には、低温調理の銘柄鶏チャーシューを筆頭に、ヤングコーンやズッキーニ、プチトマト、ラディッシュ、かぼちゃ、レンコン、サツマイモ、さらにはアボカドまで、一般的なラーメンの具材に使用しないような旬の食材を季節ごとにトッピングしています。しかし、カップ麺の具材は汎用で、素材もボリュームも特別ではありません。
具材の写真1枚目は意地で整えていますが、リアルな調理後の状態は上記のように殺伐としています。鶏肉は小さいながらに旨味が凝縮されていて、ややパサつきを感じるものの、質は悪くありません。ネギは歯触り控えめで慎ましく、卵はスープの一部として優しい風味を付与。
赤ピーマンは独特の甘みが効果的で、これについては鶏肉に匹敵する存在だと感じたのですが、だいぶサイズは小さいもの。以前、日清食品は「カップヌードル ライトプラス」というブランドで個性的な具材をアピールしていたので、時期的にもパッケージのイメージ写真(フタ上)に採用されているサツマイモを再現してほしかったです。
そのイメージ写真には、鶏チャーシューの上に薄切りのホースラディッシュと食用菊、右手前にはサツマイモをトッピング。加えて紫色のスプラウトと菜の花、さらに奥のオレンジ色は人参もしくは赤パプリカ? で、トリュフペーストは写っていませんが、旬の食材・サツマイモが秋〜冬らしい個性を表現。せめてサツマイモだけでも採用されていたら、かなり印象は変わったでしょうね。
総評
★★★★★☆☆☆☆☆(★5+)
やはり今年も具材が弱かったのと、加水率の高いノンフライ麺が熱湯5分で戻らなのも前回の「篝 鶏白湯Soba」と同じでしたが、「特製トリュフ鶏油」のインパクトが程よく明白で、きちんと今回も記憶に残る一杯でした。その分すこし土台の鶏が減速したような気がしないでもないものの、結果的に美味しいのは間違いありません。
ちなみ購入したイオンリテール店内の値札は246円(税込265.68円)と驚愕の値段設定だったんですけど、まだ売価変更前だったらしく、税込213円でレジを通過しました。けっこうトリュフの香りが部屋に残るので、喫食の際は注意してください。あ、それから残ったスープに「ごはん」と「バター」、それから「黒胡椒」ちょい足しアレンジで〆(シメ)たら “かなりヤバい” ですよ。
こんにちは。いつも楽しく拝見させていただいています!
少し気になったのですが、イオンって店内撮影禁止じゃなかったでしたっけ?
https://matome.naver.jp/m/odai/2142812586011103301?page=2
これからも詳しいレビュー期待しています。
Re:カップ麺好き様
平素、お引き立ていただきありがとうございます。記事に写真を掲載する際は担当の方に確認後、許可を頂いているのですが、添付していただいたリンク先を見るに‥‥かなり厳しいようですね; ここまでとは——
後日、あらためてNAVERまとめの内容と照らし合わせながら担当者に確認を取り、今後の記事では配慮させていただきます。コメントいただき、ありがとうございました。
引き続き、よろしくお願いいたします。